271 / 323
拾遺録2 イリアちゃんの寄り道
その12 作戦
しおりを挟む
宿屋買い取りの話はあっさりまとまった。
「建物が古いしボロいから最近は客も少ない。正直この歳では大々的に改装してなんて気にもなれん。だから大助かりだ」
という事で宿屋の看板を外し、扉を閉め、商業ギルドへ行って査定と売買取引を依頼。
全部の手続きが終わったのはお昼近い時間だった。
このあとアリステラさんは荷物整理や引っ越しをするそうだ。
「次に住む部屋はもう空いているしな。商業ギルドの引っ越しサービスで大容量自在袋を借りたし、明日朝までには荷物運びも終わるじゃろう」
「それじゃ明日10の鐘の頃、受け渡しに此処へ来るという事でいいですか?」
代表してカイルさんが尋ねた。
「そうじゃな。よろしく頼む」
「それではお願いします」
「こちらこそな」
カイルさんと一緒に頭を下げ、商業ギルドの前でアリステラさんと別れる。
「とりあえず飯を食べながら今後の事を話そうぜ。エミリオならこの辺の安くて美味いお勧めの飯屋を知っているだろ。金は俺が出すからさ、案内頼む」
「わかった」
「出来ればエミリオが世話になったところがいいな」
「わかった。ちょうどいい店があるから案内するよ」
エミリオ君、微妙に元気が無くなった感じに見える。
何故だろう、そう思ってすぐ気付いた。
おそらくこれで自分の仕事は終わりだと思っているのだろうと。
カイルさんが頼んだのは拠点探しだけだ。
それ以降の話はまだしていない。
しかしだからこそ、『飯を食べながら今後の事を話そうぜ』なのだろう。
だから私はまだ何も言わないでおく。
エミリオ君が案内してくれたのは買った宿から歩いてすぐの場所だった。
店は賑わっていたけれど、ちょうど端のテーブルが空いたのでささっと陣取らせて貰う。
「初めて来た店でおすすめがわからないからさ。注文はエミリオに任せる。俺もイリアもよく食べる方だから、そのつもりで」
「わかった。ならスパゲッティ大盛を3種類頼んでわけて食べる形でいい?」
「楽しそうだな。それでいこう」
そんな感じで注文。
「さて、これで無事拠点も手に入った。それで改めてエミリオに頼みがある。あの家に住み込みで、買物や掃除、その他の作業で俺を手伝ってくれないか」
「いいのか」
エミリオ君、あっさり食いついた。
「勿論だ。エミリオは市場の人達とも顔見知りでいい関係のようだからさ。俺もイリアもこの街に不慣れだし。
あの宿屋なら部屋は余るほどある。俺が1部屋、イリアが1部屋使っても全然余裕だろ。何なら手伝いにあと何人か雇ってもいいくらいだ。すぐに増やすつもりは無いけれどさ。あまり俺の冒険者級を知られたくないから」
つまり誰にも頼れない子供を見つけたら連れてきていい。
そういう事だろう。
エミリオ君は頭がいい。
すぐにその事に気付いたようだ。
「いいのか、そんな……」
「そのかわり結構大変だと思うぞ。俺もイリアも冒険者だから、魔物や魔獣を狩ってくる。その始末で皮剥ぎや解体の技術は覚えて貰わなきゃならない。場合によっては討伐の現場についていって貰う事もある。当然それなりの腕、近接戦闘や魔法も身につけて貰わなきゃならない」
つまり冒険者としての基本技術を教えるぞ、という事だな。
当然その事はエミリオ君にも伝わっている筈だ。
「現場に行かない日も大変だ。部屋が多いという事は掃除も当然大変になる。ただこれはイリアが便利な魔法を知っている。それも当然学んで貰わないとな。あとは金勘定もいずれやってもらおうと思っている。だから今日から文字の読み書きと計算は特訓だ」
それ以外の魔法や文字の読み書き、計算も教えるという事だ。
勿論エミリオ君にも伝わっている。
顔をみれば一目瞭然。
「見回りの事についてはイリアから聞いている。この街にとっても必要だろうから続けてくれ。ただ拠点は向こうの家ではなくこっちに移してくれ。部屋は幾らでもあるから問題ないだろ。条件は以上だ。ちょい厳しいかもしれないけれどどうだ?」
「んなの、断れる訳ねえだろ……」
エミリオ君、泣き出してしまった。
「ずるいぜA級冒険者、最初からそのつもりだっただろ」
「そんな事は無い、というと嘘だな。ずるいのも確かだ。エミリオが信用できるか知る為、今まであえてこの事を言わなかったんだから。
ただおかげでエミリオが信用できる奴だという事がよくわかった。街の人からも好かれているようだしさ。
だからこれは一般依頼じゃない。A級冒険者である俺からエミリオへの指名依頼だ。どうだ、受けてくれるか」
「んなの、断る訳ねえだろ」
微妙にエミリオ君、拗ねている感じだ。
一方カイルさんはにやりと笑みを浮かべて頷く。
「なら決まりだ。それじゃ次の話だ」
「まだ先があるのかよ」
ここは私も同意だ。
てっきりエミリオ君が同意してくれてハッピーエンドだとばかり思っていた。
しかしカイルさんの感じだと、まだまだ先があるようだ。
「今のままだとエミリオはこの街を離れられないだろ。孤児院も頼りになる教会も無いんだからさ。
それに俺達3人だけでは孤児が増えた場合、養いきれなくなるかもしれない。更に言うと冒険者は儲かる代わりに収入が不安定だ。この辺の魔物や魔獣が減ればそれだけで収入は激減する。
だから出来れば定期的な収入源の確保とかを考えたいんだ。安心出来る場所として定着させる為にもさ」
カイルさん、そこまで考えている訳か。
これは流石というべきなのか、考えすぎと言うべきなのか。
私にはちょっと判断がつきにくい。
「今すぐそこまで考えなくても大丈夫じゃないのか」
エミリオ君も私と同じ考えのようだ。
「まあそうかもしれないけれどさ。実際収入がゼロでも2~3年は俺の貯金でどうにでもなる。でもそれ以上先の事を考えれば、これだけじゃまずい気がするんだ。
俺は冒険者しか能が無いからその辺よくわからねえ。だから俺より詳しい奴を2人程呼ぼうと思う。1人は教会とか孤児院の事について詳しい奴、もう1人は金儲けが得意かつ大好きな奴、どっちも俺と同じパーティのメンバーで、イリアとも知り合いだ。奴らを呼んで話を聞けば、もう少し安心して此処にいられるだろう」
カイルさんの説明ですぐに誰かはわかる。
「アギラさんとヒューマさんですか?」
「ああ」
カイルさんは頷いた。
「アギラは元々セドナ教会の開拓農場出身で、今も教会傘下の施設にいる。孤児院とかにも当然詳しい訳だ。
ヒューマを呼んだのは勿論金関係について教わる為だ。あいつの事だ、此処でも孤児院を何とかする程度には金を稼ぐ方法を知っているだろう」
「迷宮消去者の2人が来るの?」
エミリオ君が身を乗り出す。
それだけ憧れの存在だったのだろう。
A級冒険者という存在が。
「来てくれるかはわからないけれどな。とりあえず手紙を出そうと思う」
カイルさんはそう言うが、来てくれると思っているに違いない。
勉強会の皆はそういう仲間なのだから。
少なくとも私はそう思うし、信じられる。
あ、でも待てよ。
「アギラさんはともかく、ヒューマさんは行商をしていて動き回っているんだよね。何処か固定の連絡先があるの?」
「ああ。レズン経由で全員と連絡が取れるようになっている。といってもすぐに連絡がとれるかはわからないけれどな。
レズンは店を買ったから移動する予定はない。だから残りの俺達は3ヶ月ごとに居場所を報告する約束をしているんだ。ついでにレズンが手紙の取り次ぎもしてくれるって訳さ。
まあこういう仕組みだから、最悪半年は連絡がつかないなんて事もある。でもまあ、アギラはラテラノの開拓地にいる筈だし、ヒューマも時々はレズンの店に顔を出すらしい。
だから半年まではかからないとは思うけれどな」
「建物が古いしボロいから最近は客も少ない。正直この歳では大々的に改装してなんて気にもなれん。だから大助かりだ」
という事で宿屋の看板を外し、扉を閉め、商業ギルドへ行って査定と売買取引を依頼。
全部の手続きが終わったのはお昼近い時間だった。
このあとアリステラさんは荷物整理や引っ越しをするそうだ。
「次に住む部屋はもう空いているしな。商業ギルドの引っ越しサービスで大容量自在袋を借りたし、明日朝までには荷物運びも終わるじゃろう」
「それじゃ明日10の鐘の頃、受け渡しに此処へ来るという事でいいですか?」
代表してカイルさんが尋ねた。
「そうじゃな。よろしく頼む」
「それではお願いします」
「こちらこそな」
カイルさんと一緒に頭を下げ、商業ギルドの前でアリステラさんと別れる。
「とりあえず飯を食べながら今後の事を話そうぜ。エミリオならこの辺の安くて美味いお勧めの飯屋を知っているだろ。金は俺が出すからさ、案内頼む」
「わかった」
「出来ればエミリオが世話になったところがいいな」
「わかった。ちょうどいい店があるから案内するよ」
エミリオ君、微妙に元気が無くなった感じに見える。
何故だろう、そう思ってすぐ気付いた。
おそらくこれで自分の仕事は終わりだと思っているのだろうと。
カイルさんが頼んだのは拠点探しだけだ。
それ以降の話はまだしていない。
しかしだからこそ、『飯を食べながら今後の事を話そうぜ』なのだろう。
だから私はまだ何も言わないでおく。
エミリオ君が案内してくれたのは買った宿から歩いてすぐの場所だった。
店は賑わっていたけれど、ちょうど端のテーブルが空いたのでささっと陣取らせて貰う。
「初めて来た店でおすすめがわからないからさ。注文はエミリオに任せる。俺もイリアもよく食べる方だから、そのつもりで」
「わかった。ならスパゲッティ大盛を3種類頼んでわけて食べる形でいい?」
「楽しそうだな。それでいこう」
そんな感じで注文。
「さて、これで無事拠点も手に入った。それで改めてエミリオに頼みがある。あの家に住み込みで、買物や掃除、その他の作業で俺を手伝ってくれないか」
「いいのか」
エミリオ君、あっさり食いついた。
「勿論だ。エミリオは市場の人達とも顔見知りでいい関係のようだからさ。俺もイリアもこの街に不慣れだし。
あの宿屋なら部屋は余るほどある。俺が1部屋、イリアが1部屋使っても全然余裕だろ。何なら手伝いにあと何人か雇ってもいいくらいだ。すぐに増やすつもりは無いけれどさ。あまり俺の冒険者級を知られたくないから」
つまり誰にも頼れない子供を見つけたら連れてきていい。
そういう事だろう。
エミリオ君は頭がいい。
すぐにその事に気付いたようだ。
「いいのか、そんな……」
「そのかわり結構大変だと思うぞ。俺もイリアも冒険者だから、魔物や魔獣を狩ってくる。その始末で皮剥ぎや解体の技術は覚えて貰わなきゃならない。場合によっては討伐の現場についていって貰う事もある。当然それなりの腕、近接戦闘や魔法も身につけて貰わなきゃならない」
つまり冒険者としての基本技術を教えるぞ、という事だな。
当然その事はエミリオ君にも伝わっている筈だ。
「現場に行かない日も大変だ。部屋が多いという事は掃除も当然大変になる。ただこれはイリアが便利な魔法を知っている。それも当然学んで貰わないとな。あとは金勘定もいずれやってもらおうと思っている。だから今日から文字の読み書きと計算は特訓だ」
それ以外の魔法や文字の読み書き、計算も教えるという事だ。
勿論エミリオ君にも伝わっている。
顔をみれば一目瞭然。
「見回りの事についてはイリアから聞いている。この街にとっても必要だろうから続けてくれ。ただ拠点は向こうの家ではなくこっちに移してくれ。部屋は幾らでもあるから問題ないだろ。条件は以上だ。ちょい厳しいかもしれないけれどどうだ?」
「んなの、断れる訳ねえだろ……」
エミリオ君、泣き出してしまった。
「ずるいぜA級冒険者、最初からそのつもりだっただろ」
「そんな事は無い、というと嘘だな。ずるいのも確かだ。エミリオが信用できるか知る為、今まであえてこの事を言わなかったんだから。
ただおかげでエミリオが信用できる奴だという事がよくわかった。街の人からも好かれているようだしさ。
だからこれは一般依頼じゃない。A級冒険者である俺からエミリオへの指名依頼だ。どうだ、受けてくれるか」
「んなの、断る訳ねえだろ」
微妙にエミリオ君、拗ねている感じだ。
一方カイルさんはにやりと笑みを浮かべて頷く。
「なら決まりだ。それじゃ次の話だ」
「まだ先があるのかよ」
ここは私も同意だ。
てっきりエミリオ君が同意してくれてハッピーエンドだとばかり思っていた。
しかしカイルさんの感じだと、まだまだ先があるようだ。
「今のままだとエミリオはこの街を離れられないだろ。孤児院も頼りになる教会も無いんだからさ。
それに俺達3人だけでは孤児が増えた場合、養いきれなくなるかもしれない。更に言うと冒険者は儲かる代わりに収入が不安定だ。この辺の魔物や魔獣が減ればそれだけで収入は激減する。
だから出来れば定期的な収入源の確保とかを考えたいんだ。安心出来る場所として定着させる為にもさ」
カイルさん、そこまで考えている訳か。
これは流石というべきなのか、考えすぎと言うべきなのか。
私にはちょっと判断がつきにくい。
「今すぐそこまで考えなくても大丈夫じゃないのか」
エミリオ君も私と同じ考えのようだ。
「まあそうかもしれないけれどさ。実際収入がゼロでも2~3年は俺の貯金でどうにでもなる。でもそれ以上先の事を考えれば、これだけじゃまずい気がするんだ。
俺は冒険者しか能が無いからその辺よくわからねえ。だから俺より詳しい奴を2人程呼ぼうと思う。1人は教会とか孤児院の事について詳しい奴、もう1人は金儲けが得意かつ大好きな奴、どっちも俺と同じパーティのメンバーで、イリアとも知り合いだ。奴らを呼んで話を聞けば、もう少し安心して此処にいられるだろう」
カイルさんの説明ですぐに誰かはわかる。
「アギラさんとヒューマさんですか?」
「ああ」
カイルさんは頷いた。
「アギラは元々セドナ教会の開拓農場出身で、今も教会傘下の施設にいる。孤児院とかにも当然詳しい訳だ。
ヒューマを呼んだのは勿論金関係について教わる為だ。あいつの事だ、此処でも孤児院を何とかする程度には金を稼ぐ方法を知っているだろう」
「迷宮消去者の2人が来るの?」
エミリオ君が身を乗り出す。
それだけ憧れの存在だったのだろう。
A級冒険者という存在が。
「来てくれるかはわからないけれどな。とりあえず手紙を出そうと思う」
カイルさんはそう言うが、来てくれると思っているに違いない。
勉強会の皆はそういう仲間なのだから。
少なくとも私はそう思うし、信じられる。
あ、でも待てよ。
「アギラさんはともかく、ヒューマさんは行商をしていて動き回っているんだよね。何処か固定の連絡先があるの?」
「ああ。レズン経由で全員と連絡が取れるようになっている。といってもすぐに連絡がとれるかはわからないけれどな。
レズンは店を買ったから移動する予定はない。だから残りの俺達は3ヶ月ごとに居場所を報告する約束をしているんだ。ついでにレズンが手紙の取り次ぎもしてくれるって訳さ。
まあこういう仕組みだから、最悪半年は連絡がつかないなんて事もある。でもまあ、アギラはラテラノの開拓地にいる筈だし、ヒューマも時々はレズンの店に顔を出すらしい。
だから半年まではかからないとは思うけれどな」
599
お気に入りに追加
2,923
あなたにおすすめの小説
異世界召喚に巻き込まれたおばあちゃん
夏本ゆのす(香柚)
ファンタジー
高校生たちの異世界召喚にまきこまれましたが、関係ないので森に引きこもります。
のんびり余生をすごすつもりでしたが、何故か魔法が使えるようなので少しだけ頑張って生きてみようと思います。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
手乗りドラゴンと行く異世界ゆるり旅 落ちこぼれ公爵令息ともふもふ竜の絆の物語
さとう
ファンタジー
旧題:手乗りドラゴンと行く追放公爵令息の冒険譚
〇書籍化決定しました!!
竜使い一族であるドラグネイズ公爵家に生まれたレクス。彼は生まれながらにして前世の記憶を持ち、両親や兄、妹にも隠して生きてきた。
十六歳になったある日、妹と共に『竜誕の儀』という一族の秘伝儀式を受け、天から『ドラゴン』を授かるのだが……レクスが授かったドラゴンは、真っ白でフワフワした手乗りサイズの小さなドラゴン。
特に何かできるわけでもない。ただ小さくて可愛いだけのドラゴン。一族の恥と言われ、レクスはついに実家から追放されてしまう。
レクスは少しだけ悲しんだが……偶然出会った『婚約破棄され実家を追放された少女』と気が合い、共に世界を旅することに。
手乗りドラゴンに前世で飼っていた犬と同じ『ムサシ』と名付け、二人と一匹で広い世界を冒険する!
異世界居酒屋さわこさん細腕繁盛記
鬼ノ城ミヤ(天邪鬼ミヤ)
ファンタジー
陸奥さわこ 3*才独身
父が経営していた居酒屋「酒話(さけばなし)」を父の他界とともに引き継いで5年
折からの不況の煽りによってこの度閉店することに……
家賃の安い郊外へ引っ越したさわこだったが不動産屋の手違いで入居予定だったアパートはすでに入居済
途方にくれてバス停でたたずんでいたさわこは、そこで
「薬草を採りにきていた」
という不思議な女子に出会う。
意気投合したその女性の自宅へお邪魔することになったさわこだが……
このお話は
ひょんなことから世界を行き来する能力をもつ酒好きな魔法使いバテアの家に居候することになったさわこが、バテアの魔法道具のお店の裏で居酒屋さわこさんを開店し、異世界でがんばるお話です
せっかく転生したのに得たスキルは「料理」と「空間厨房」。どちらも外れだそうですが、私は今も生きています。
リーゼロッタ
ファンタジー
享年、30歳。どこにでもいるしがないOLのミライは、学校の成績も平凡、社内成績も平凡。
そんな彼女は、予告なしに突っ込んできた車によって死亡。
そして予告なしに転生。
ついた先は、料理レベルが低すぎるルネイモンド大陸にある「光の森」。
そしてやって来た謎の獣人によってわけの分からん事を言われ、、、
赤い鳥を仲間にし、、、
冒険系ゲームの世界につきもののスキルは外れだった!?
スキルが何でも料理に没頭します!
超・謎の世界観とイタリア語由来の名前・品名が特徴です。
合成語多いかも
話の単位は「食」
3月18日 投稿(一食目、二食目)
3月19日 え?なんかこっちのほうが24h.ポイントが多い、、、まあ嬉しいです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。