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拾遺録2 イリアちゃんの寄り道
Side A テモリの街のエミリオ その1 出会い
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ヤバい、この先は袋小路だ。
わかっていてもそっちしか逃げる方向は無い。
ポールとコリンが追いかけてきているし、正面先にはイヴァンとカルロがいる。
ここは奴らの意表をついて前をすり抜けるしかないだろう。
俺は覚悟を決め、姿勢を低くして一気に駆け抜けようとする。
しかしまさにその瞬間、服の首元がぎゅっとしまった。
マズい、そう思った瞬間に足が宙に浮き、そして背中に強い衝撃。
「逃げようとしても無駄だ、エミリオ。だいたい誰のおかげで此処に住んでいられるんだ」
イヴァンのドラ声。
お前らのおかげじゃない。
むしろお前らのせいでここが余計住みにくくなったんだ。
お前ら4人が此処へ住み着いたせいでこの辺のガラが一気に悪くなった。
俺達に仕事を頼む人も減ったし、折角働いて賃金を貰っても、気を抜くとこうして取られる羽目になる。
そう言いたいが石畳に叩きつけられた衝撃で声が出ない。
逃げなければと思うが動けない。
「今日の賃金が入っている筈だ。探せ」
骨が折れそうな強さで両腕両足を踏みつけられて拘束され、全身のポケットを探られる。
やめてくれ、それは俺だけじゃない、ジャンやリアラ達の食費なんだ。
そう思った時だった。
「こんにちは」
そんな場違いな声が路地裏に響いた。
若い女の声だ。
まずい、何でこんなスラム街にそんな女がいるんだ。
こんな処で、こんな連中に見つかったら……
「趣味が良くない事をやっているようね。大の男が子供から僅かばかりのお金を奪おうなんて」
「ガキより女だ。捕まえろ」
俺の手足を踏んでいた足が遠のいた。
とっさに身を起こして逃げようとしたが、腕も足も痛さでしびれていてうまく動かない。
それでも逃げて何とか金を守り抜かないと。
そう思った時だった。
ドサッ、ドサッ。
重い物が石畳に崩れ落ちる音がした。
とっさに俺はそっちを見る。
予想とはまるで違う光景がそこにあった。
倒れている2人の男と、それを見下ろす若い女性。
彼女、若いというかまだ十代前半位、俺と3歳位しか違わないように見える。
腕も細くないし身体もほっそりしているし顔も童顔だし。
何処をどう見ても強そうには見えないが、状況的に彼女がポールとコリンを倒したのは確かだ。
「つまり子供から金を奪う程度の能力しかないという事ね。なるほどよくわかったわ」
「このアマ~!」
イヴァンとカルロが彼女に襲い掛かる。
この隙に金を持って逃げないと。
そう思うが彼女の方から視線が離せない。
彼女はため息をついて、イヴァンらの方を向く。
その次の瞬間、襲い掛かった筈のイヴァンは壁に、カルロは石畳に叩きつけられた。
「くそ……」
よろよろとイヴァンが立ち上がろうとする。
「頑丈さだけは人並みより上かな。無駄だけど」
彼女の言葉とともにイヴァンが崩れ落ちた。
そのまま動かない。
気を失っているようだ。
「睡眠魔法、強め。最低でも6時間は目を覚まさないと思うよ」
彼女は僕にというより周囲に説明するようにやや大きく、はっきりした声で言った。
でも魔法!? 予想外の言葉すぎて反応できない。
だいたい魔法を使えるなら今の立ち回りは必要なかった気がする。
どう見ても魔法では無く何かの戦闘術で倒したとしか見えないのだけれど。
彼女は僕の方を見る。
「ところで大丈夫?」
今度は俺に向かって言っているようだ。
襟首を引っ張って石畳に叩きつけられただけだ。
多少痛みは残っているがこの位は此処ではよくある事。
だから問題ない。
「ああ。ありがとう」
とりあえず立ち上がって頭を下げる。
イヴァン達がいないなら、あとはそんなにヤバい奴はいない。
それにしてもやはり彼女、女性と言うよりは女の子という感じに見える。
せいぜい15歳くらいだろう。
それ以上には見えない。
「それにしても強いんだな。あんなに簡単にイヴァン達を倒してしまうなんて」
「普段、体力がいる仕事をしているしね。この位は大した事ないかな」
体力がいる仕事か。
そして魔法が使えるという事は、ひょっとしたら……
「ひょっとして冒険者か?」
「本業は農家兼、ベビーシッターってところ。一応C級の冒険者証は持っているけどね」
農家兼ベビーシッター?
わけがわからない。
しかしC級冒険者なら確かに強いだろう。
どんな魔物相手だろうと討伐できると冒険者ギルドから認められている筈だから。
イヴァン達はこの辺では強いと言え、所詮はただのごろつき。
C級冒険者ならあっさり倒せても不思議ではない。
そして、それなら……
「なら頼む。俺を弟子にしてくれ。冒険者になりたいんだ」
彼女は俺の目を見る。
「冒険者は危険な仕事だよ。それに安定してないし」
それはわかっている。
「それでも金を稼げる。今よりもっとましな物を腹いっぱい食べさせられる」
ふと彼女の表情が動いた気がした。
「食べさせられる、か。誰か他にいるの?」
「ああ」
「なら皆のところへ案内してくれない。ただでとは言わないから。今夜と明日朝の分の食事でどう? もちろん全員分。テイクアウトでよければ60食分くらい持っているから」
そ、それは……確かに助かる。
何せ昨日からろくなものを食べていない。
しかし案内するには、ちょっとばかり気が引ける。
何せ今俺達が住んでいるのは廃墟だ。
一応掃除はしてあるけれど……
「人を招けるような場所じゃない」
「大丈夫。これでも冒険者だからね。野宿もするし、屋根があればそれだけで充分」
俺達がいる廃墟は一応屋根も壁もあるけれど、窓は壊れているし扉はとっくの昔に腐って無くなっている。
しかし彼女は言った。
屋根があればそれだけで充分、と。
どうやらこっちの状況をわかっているような感じだ。
それにまともな食事が食べられるなら皆喜ぶだろう。
一昨日、昨日と仕事がなくて碌なものを食べていない。
秤にかけた結果、案内する事にした。
「わかった。こっちだ」
俺は彼女の先に立って歩き始める。
ふと倒れているイヴァンが目に入った。
「これ、どうする?」
「放っておこ。今のこの辺の気温なら朝まで倒れていても凍死する事は無いよね。
それに慕われているなら誰かが助けるでしょ。そうでなければそれなりの目に遭うだけ。違う?」
今は5月、明け方でもそう寒いという事は無い。
だから何もなければこのまま放っておいてもどうにかなるなんて事は無い。
どうやら彼女、こういう所に慣れているようだ。
今の言葉でそう判断する。
おそらく明日には4人とも五体満足じゃないだろうなと思う。
何せこの辺の人々に嫌われまくっている。
そして彼女、6時間は目を覚まさないと言った。
きっとその言葉は俺以外の耳にも聞こえているだろう。
聞こえるように彼女は言ったのだから。
どうなっても可哀そうとは思わない。
イヴァンらはそれだけの事をやらかしていた。
それだけの事だ。
わかっていてもそっちしか逃げる方向は無い。
ポールとコリンが追いかけてきているし、正面先にはイヴァンとカルロがいる。
ここは奴らの意表をついて前をすり抜けるしかないだろう。
俺は覚悟を決め、姿勢を低くして一気に駆け抜けようとする。
しかしまさにその瞬間、服の首元がぎゅっとしまった。
マズい、そう思った瞬間に足が宙に浮き、そして背中に強い衝撃。
「逃げようとしても無駄だ、エミリオ。だいたい誰のおかげで此処に住んでいられるんだ」
イヴァンのドラ声。
お前らのおかげじゃない。
むしろお前らのせいでここが余計住みにくくなったんだ。
お前ら4人が此処へ住み着いたせいでこの辺のガラが一気に悪くなった。
俺達に仕事を頼む人も減ったし、折角働いて賃金を貰っても、気を抜くとこうして取られる羽目になる。
そう言いたいが石畳に叩きつけられた衝撃で声が出ない。
逃げなければと思うが動けない。
「今日の賃金が入っている筈だ。探せ」
骨が折れそうな強さで両腕両足を踏みつけられて拘束され、全身のポケットを探られる。
やめてくれ、それは俺だけじゃない、ジャンやリアラ達の食費なんだ。
そう思った時だった。
「こんにちは」
そんな場違いな声が路地裏に響いた。
若い女の声だ。
まずい、何でこんなスラム街にそんな女がいるんだ。
こんな処で、こんな連中に見つかったら……
「趣味が良くない事をやっているようね。大の男が子供から僅かばかりのお金を奪おうなんて」
「ガキより女だ。捕まえろ」
俺の手足を踏んでいた足が遠のいた。
とっさに身を起こして逃げようとしたが、腕も足も痛さでしびれていてうまく動かない。
それでも逃げて何とか金を守り抜かないと。
そう思った時だった。
ドサッ、ドサッ。
重い物が石畳に崩れ落ちる音がした。
とっさに俺はそっちを見る。
予想とはまるで違う光景がそこにあった。
倒れている2人の男と、それを見下ろす若い女性。
彼女、若いというかまだ十代前半位、俺と3歳位しか違わないように見える。
腕も細くないし身体もほっそりしているし顔も童顔だし。
何処をどう見ても強そうには見えないが、状況的に彼女がポールとコリンを倒したのは確かだ。
「つまり子供から金を奪う程度の能力しかないという事ね。なるほどよくわかったわ」
「このアマ~!」
イヴァンとカルロが彼女に襲い掛かる。
この隙に金を持って逃げないと。
そう思うが彼女の方から視線が離せない。
彼女はため息をついて、イヴァンらの方を向く。
その次の瞬間、襲い掛かった筈のイヴァンは壁に、カルロは石畳に叩きつけられた。
「くそ……」
よろよろとイヴァンが立ち上がろうとする。
「頑丈さだけは人並みより上かな。無駄だけど」
彼女の言葉とともにイヴァンが崩れ落ちた。
そのまま動かない。
気を失っているようだ。
「睡眠魔法、強め。最低でも6時間は目を覚まさないと思うよ」
彼女は僕にというより周囲に説明するようにやや大きく、はっきりした声で言った。
でも魔法!? 予想外の言葉すぎて反応できない。
だいたい魔法を使えるなら今の立ち回りは必要なかった気がする。
どう見ても魔法では無く何かの戦闘術で倒したとしか見えないのだけれど。
彼女は僕の方を見る。
「ところで大丈夫?」
今度は俺に向かって言っているようだ。
襟首を引っ張って石畳に叩きつけられただけだ。
多少痛みは残っているがこの位は此処ではよくある事。
だから問題ない。
「ああ。ありがとう」
とりあえず立ち上がって頭を下げる。
イヴァン達がいないなら、あとはそんなにヤバい奴はいない。
それにしてもやはり彼女、女性と言うよりは女の子という感じに見える。
せいぜい15歳くらいだろう。
それ以上には見えない。
「それにしても強いんだな。あんなに簡単にイヴァン達を倒してしまうなんて」
「普段、体力がいる仕事をしているしね。この位は大した事ないかな」
体力がいる仕事か。
そして魔法が使えるという事は、ひょっとしたら……
「ひょっとして冒険者か?」
「本業は農家兼、ベビーシッターってところ。一応C級の冒険者証は持っているけどね」
農家兼ベビーシッター?
わけがわからない。
しかしC級冒険者なら確かに強いだろう。
どんな魔物相手だろうと討伐できると冒険者ギルドから認められている筈だから。
イヴァン達はこの辺では強いと言え、所詮はただのごろつき。
C級冒険者ならあっさり倒せても不思議ではない。
そして、それなら……
「なら頼む。俺を弟子にしてくれ。冒険者になりたいんだ」
彼女は俺の目を見る。
「冒険者は危険な仕事だよ。それに安定してないし」
それはわかっている。
「それでも金を稼げる。今よりもっとましな物を腹いっぱい食べさせられる」
ふと彼女の表情が動いた気がした。
「食べさせられる、か。誰か他にいるの?」
「ああ」
「なら皆のところへ案内してくれない。ただでとは言わないから。今夜と明日朝の分の食事でどう? もちろん全員分。テイクアウトでよければ60食分くらい持っているから」
そ、それは……確かに助かる。
何せ昨日からろくなものを食べていない。
しかし案内するには、ちょっとばかり気が引ける。
何せ今俺達が住んでいるのは廃墟だ。
一応掃除はしてあるけれど……
「人を招けるような場所じゃない」
「大丈夫。これでも冒険者だからね。野宿もするし、屋根があればそれだけで充分」
俺達がいる廃墟は一応屋根も壁もあるけれど、窓は壊れているし扉はとっくの昔に腐って無くなっている。
しかし彼女は言った。
屋根があればそれだけで充分、と。
どうやらこっちの状況をわかっているような感じだ。
それにまともな食事が食べられるなら皆喜ぶだろう。
一昨日、昨日と仕事がなくて碌なものを食べていない。
秤にかけた結果、案内する事にした。
「わかった。こっちだ」
俺は彼女の先に立って歩き始める。
ふと倒れているイヴァンが目に入った。
「これ、どうする?」
「放っておこ。今のこの辺の気温なら朝まで倒れていても凍死する事は無いよね。
それに慕われているなら誰かが助けるでしょ。そうでなければそれなりの目に遭うだけ。違う?」
今は5月、明け方でもそう寒いという事は無い。
だから何もなければこのまま放っておいてもどうにかなるなんて事は無い。
どうやら彼女、こういう所に慣れているようだ。
今の言葉でそう判断する。
おそらく明日には4人とも五体満足じゃないだろうなと思う。
何せこの辺の人々に嫌われまくっている。
そして彼女、6時間は目を覚まさないと言った。
きっとその言葉は俺以外の耳にも聞こえているだろう。
聞こえるように彼女は言ったのだから。
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それだけの事だ。
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