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拾遺録1 カイル君の冒険者な日々
俺達の決意⒂ 作戦決定
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サリアの説明とアルベルト氏の補足。
それらのおかげで俺達はフミノ先生が何時、どうやって竜種を討伐したのかを知った。
竜種を倒したのは勉強会をフミノ先生が1ヶ月休んでいて、代わりにミメイ先生が来てくれた時期だった事とか。
話を聞いて即日出かけて行った事とか。
俺達の装備に使っている素材もその時に手に入れたものが多い事とか。
アルベルト氏が付け加えたのはフミノ先生が竜種を倒した具体的な方法。
フミノ先生は空気を抜いた縦穴に竜種を落として倒したそうだ。
ただ落としただけではなく、落ちていく竜種の上に大量の空気を出して。
「まさかそんな方法で竜種を倒すとは、想像していませんでした」
サリアの言う通り想像の外にあるような方法だが、確かに理屈は通っている。
空気が無いから羽根があっても飛べない。
空気が無いところに空気を大量に出したから、猛烈な風が起きて下へと加速する。
なるほど、それならば頑丈で強力な竜種であろうと倒せてしまうだろう。
アルベルト氏によればその結果、竜種は穴の底で潰れてしまったとの事だ。
「他の人では不可能でしょう。私も何をどうやってどんな方法で空気を抜いたりしているのか、残念ながら把握できませんでした。現象面は偵察魔法で全て確認して把握済みなのですけれど」
アルベルト氏はそう言うが、俺達にはわかる。
フミノ先生はどんな物でもどれだけの量でも収納可能という魔法かスキルを持っている。
きっとそれを使って穴を掘り、空気を収納し、そして空気を取り出したのだろう。
そんな作戦、普通は出来ないし、出来たとしても思いつかない。
そういう意味ではいかにもフミノ先生らしいと思う。
常識を超越しているという意味で。
またアルベルトさんは俺が使っているコボルトキングの槍についても話してくれた。
この槍もフミノ先生が竜種討伐の過程で手に入れたものだそうだ。
「あの迷宮で、コボルトキングは2番目に強い魔物でした。なので倒せば迷宮が弱体化し、竜種ももっと弱体化するのではないか。
そうフミノさんは考えたそうです。
ただこのコボルトキング、一度倒しても翌朝には同じ場所に復活してしまいました。それをフミノさんがまた倒して、また復活して。
10日間、毎朝の恒例行事のようにコボルトキングを倒していましたね。結果、迷宮は目に見えて弱体化しました。出てくる魔物もぐっと弱い物ばかりになって。
ただそれでも竜種は弱体化しなかったのです。だから結局、フミノさんは竜種を討伐しようと決意した訳です」
コボルトキングを、毎朝の恒例行事で!?
行事にしていいような代物なのだろうか、それは。
「コボルトキングも竜種と同様に攻撃魔法が効かない上、剣や槍が通らない魔物ですよね」
まさに俺が思った事をヒューマが口にした。
「ええ、その通りです。なので深さ2離ある穴を掘って落とした後、下の方の空気を抜いて加速させて叩きつけていました。後に竜種相手に使った方法の簡略版ですね」
うん、やっぱりフミノ先生、強者というか化物級だ。
◇◇◇
フミノ先生の竜種討伐の話の後。
「さて、それでは私達がリントヴルムを倒すために考えた作戦を説明します。
基本的には僕が説明しますけれど、付け加えるべき事がありましたら各自お願いします」
ヒューマがそう前置きして、そして説明を開始。
途中、参考としてサリアが試作した連弩を見せたり、Tシリーズゴーレムの見本としてコンボイを出したり。
そんな感じで俺とレウスが操るゴーレムによる近接格闘戦までの流れを説明する。
「……以上です。いかがでしょうか? アルベルト百卒長の御意見を伺いたいです」
アルベルト氏が頷いて口を開いた。
「確かに充分勝算がある作戦だと思います。連弩の段階で飛行能力を奪えれば、迷宮から出てくる可能性は少なくなります。
万が一外に出てきても、飛行出来なければ上空から広範囲を一度に冷凍波で攻撃する事は出来ません。消滅までの間にテュランまで辿り着く可能性も低いでしょう」
なるほど、連弩で羽根を使えなくする事にはそんなメリットもある訳か。
アルベルト氏の話は更に続く。
「この後、私は冒険者ギルドとアデライデ伯爵館経由で、フレジュス迷宮群跡で待機している隊へ戻るつもりです。
冒険者ギルドと伯爵館ではこちらの現状を説明した後、リントヴルム退治や迷宮攻略の際の褒賞金等について詰めておきます。せっかくの高度な討伐がただ働きになってしまっては申し訳ないので」
「そこまで気を使っていただき、ありがとうございます」
こちらの褒賞金にまで配慮してくれるようだ。
何と言うか、視野が広いなと感じる。
「いえ、当然の事です。行為には正当な褒賞を出すべきですしょう。
話し合いが終わったら、一度フレジュスにいる隊に戻ります。そちらでこちらの状況を報告し、更に一度隊本部と連絡を取って、必要な部隊を揃える必要がありますから。
本来の運用ではフレジュスにいる駐屯隊を一度本隊に戻して、本隊に待機している別の部隊を出すところです。
ですが今回は短期で討伐出来る可能性が高い事から、フレジュスにいる部隊を直接こちらに動かす事を提言するつもりです。幸い必要な部隊はまだフレジュスで帰隊待機中の筈ですから」
運用の原則は前にヒューマが言った通りのようだ。
出した部隊は一度本隊に戻して、そして別の部隊を出すという。
それを曲げるというのは『俺達が討伐出来るだろう』とアルベルト氏が判断しているという事だろう。
ならば俺達も期待に応えなければなるまい。
そんな責任感がのしかかって来るような気がした。
アルベルト氏の話は続く。
「こちらに送り込む部隊は工兵隊2分隊と、魔法偵察隊魔物誘導分隊、あとは周辺警備の為の部隊2分隊程を想定しています。
工兵隊を呼ぶのは作戦開始前に迷宮入口の洞窟内に防護柵を設置する為です。
リントヴルムは水属性と土属性。ですから木製の大型防護柵で左側の洞窟全面を塞げばそれなりの効果があるかと思われます。
組み立て式で洞窟の大きさに合わせる事が可能なので、到着さえすれば設置は1日で充分でしょう」
洞窟全面を塞ぐ木製の防護柵なんて専用装備がある訳か。
木製なら土属性魔法は意味ないし、水属性魔法でも壊したり動かしたりするのは困難だろう。
「魔物誘導分隊はゴーレムで魔物を誘導する訓練を受けています。入口を塞いだ上で魔物誘導を使えば、万が一の場合でもリントヴルムが外に出てくる可能性を最大限に減らす事が出来るでしょう。
ここまで準備すれば万が一の際にも被害を出す可能性は最小限に留められる筈です。
順調に行けば明日から数えて3日後に部隊到着、4日後に体制が整います。その時点でリントヴルム討伐の実行をお願いしたいと思います」
魔物を誘導する役割の班まであるとは知らなかった。
組み立て式防護柵といい、そんな特殊な装備や部隊までいるなんて流石騎士団だ。
役割の違う部隊を動かす話を聞くと、これぞ本当の作戦という気がする。
その辺りが一介の冒険者パーティと騎士団幹部の差なのだろう。
「わかりました。それでは準備完了まで、こちらで監視を続けながら待機したいと思います」
「よろしくお願いいたします。こちらに部隊を送り込むのに、私の見込みでは4日程かかります。もしその間に内部で特異な動きがあれば冒険者ギルドに速報してください」
アルベルト氏はそう言って、そしてチーズケーキを口に運んだ。
「それにしても懐かしい味です。かつてフミノさんに出して頂いたものと同じ味がするような気がします」
「レシピが同じなんだな」
つまりリディナ先生のレシピという事だ。
フミノ先生はリディナ先生が作った食事やおやつを大量に持ち歩いている。
アルベルト氏が食べたのも、そんなおやつのひとつだろう。
「なるほど、そうなんですか。私の記憶違いではなかったのですね」
アルベルト氏はそう言って微笑んだ。
それらのおかげで俺達はフミノ先生が何時、どうやって竜種を討伐したのかを知った。
竜種を倒したのは勉強会をフミノ先生が1ヶ月休んでいて、代わりにミメイ先生が来てくれた時期だった事とか。
話を聞いて即日出かけて行った事とか。
俺達の装備に使っている素材もその時に手に入れたものが多い事とか。
アルベルト氏が付け加えたのはフミノ先生が竜種を倒した具体的な方法。
フミノ先生は空気を抜いた縦穴に竜種を落として倒したそうだ。
ただ落としただけではなく、落ちていく竜種の上に大量の空気を出して。
「まさかそんな方法で竜種を倒すとは、想像していませんでした」
サリアの言う通り想像の外にあるような方法だが、確かに理屈は通っている。
空気が無いから羽根があっても飛べない。
空気が無いところに空気を大量に出したから、猛烈な風が起きて下へと加速する。
なるほど、それならば頑丈で強力な竜種であろうと倒せてしまうだろう。
アルベルト氏によればその結果、竜種は穴の底で潰れてしまったとの事だ。
「他の人では不可能でしょう。私も何をどうやってどんな方法で空気を抜いたりしているのか、残念ながら把握できませんでした。現象面は偵察魔法で全て確認して把握済みなのですけれど」
アルベルト氏はそう言うが、俺達にはわかる。
フミノ先生はどんな物でもどれだけの量でも収納可能という魔法かスキルを持っている。
きっとそれを使って穴を掘り、空気を収納し、そして空気を取り出したのだろう。
そんな作戦、普通は出来ないし、出来たとしても思いつかない。
そういう意味ではいかにもフミノ先生らしいと思う。
常識を超越しているという意味で。
またアルベルトさんは俺が使っているコボルトキングの槍についても話してくれた。
この槍もフミノ先生が竜種討伐の過程で手に入れたものだそうだ。
「あの迷宮で、コボルトキングは2番目に強い魔物でした。なので倒せば迷宮が弱体化し、竜種ももっと弱体化するのではないか。
そうフミノさんは考えたそうです。
ただこのコボルトキング、一度倒しても翌朝には同じ場所に復活してしまいました。それをフミノさんがまた倒して、また復活して。
10日間、毎朝の恒例行事のようにコボルトキングを倒していましたね。結果、迷宮は目に見えて弱体化しました。出てくる魔物もぐっと弱い物ばかりになって。
ただそれでも竜種は弱体化しなかったのです。だから結局、フミノさんは竜種を討伐しようと決意した訳です」
コボルトキングを、毎朝の恒例行事で!?
行事にしていいような代物なのだろうか、それは。
「コボルトキングも竜種と同様に攻撃魔法が効かない上、剣や槍が通らない魔物ですよね」
まさに俺が思った事をヒューマが口にした。
「ええ、その通りです。なので深さ2離ある穴を掘って落とした後、下の方の空気を抜いて加速させて叩きつけていました。後に竜種相手に使った方法の簡略版ですね」
うん、やっぱりフミノ先生、強者というか化物級だ。
◇◇◇
フミノ先生の竜種討伐の話の後。
「さて、それでは私達がリントヴルムを倒すために考えた作戦を説明します。
基本的には僕が説明しますけれど、付け加えるべき事がありましたら各自お願いします」
ヒューマがそう前置きして、そして説明を開始。
途中、参考としてサリアが試作した連弩を見せたり、Tシリーズゴーレムの見本としてコンボイを出したり。
そんな感じで俺とレウスが操るゴーレムによる近接格闘戦までの流れを説明する。
「……以上です。いかがでしょうか? アルベルト百卒長の御意見を伺いたいです」
アルベルト氏が頷いて口を開いた。
「確かに充分勝算がある作戦だと思います。連弩の段階で飛行能力を奪えれば、迷宮から出てくる可能性は少なくなります。
万が一外に出てきても、飛行出来なければ上空から広範囲を一度に冷凍波で攻撃する事は出来ません。消滅までの間にテュランまで辿り着く可能性も低いでしょう」
なるほど、連弩で羽根を使えなくする事にはそんなメリットもある訳か。
アルベルト氏の話は更に続く。
「この後、私は冒険者ギルドとアデライデ伯爵館経由で、フレジュス迷宮群跡で待機している隊へ戻るつもりです。
冒険者ギルドと伯爵館ではこちらの現状を説明した後、リントヴルム退治や迷宮攻略の際の褒賞金等について詰めておきます。せっかくの高度な討伐がただ働きになってしまっては申し訳ないので」
「そこまで気を使っていただき、ありがとうございます」
こちらの褒賞金にまで配慮してくれるようだ。
何と言うか、視野が広いなと感じる。
「いえ、当然の事です。行為には正当な褒賞を出すべきですしょう。
話し合いが終わったら、一度フレジュスにいる隊に戻ります。そちらでこちらの状況を報告し、更に一度隊本部と連絡を取って、必要な部隊を揃える必要がありますから。
本来の運用ではフレジュスにいる駐屯隊を一度本隊に戻して、本隊に待機している別の部隊を出すところです。
ですが今回は短期で討伐出来る可能性が高い事から、フレジュスにいる部隊を直接こちらに動かす事を提言するつもりです。幸い必要な部隊はまだフレジュスで帰隊待機中の筈ですから」
運用の原則は前にヒューマが言った通りのようだ。
出した部隊は一度本隊に戻して、そして別の部隊を出すという。
それを曲げるというのは『俺達が討伐出来るだろう』とアルベルト氏が判断しているという事だろう。
ならば俺達も期待に応えなければなるまい。
そんな責任感がのしかかって来るような気がした。
アルベルト氏の話は続く。
「こちらに送り込む部隊は工兵隊2分隊と、魔法偵察隊魔物誘導分隊、あとは周辺警備の為の部隊2分隊程を想定しています。
工兵隊を呼ぶのは作戦開始前に迷宮入口の洞窟内に防護柵を設置する為です。
リントヴルムは水属性と土属性。ですから木製の大型防護柵で左側の洞窟全面を塞げばそれなりの効果があるかと思われます。
組み立て式で洞窟の大きさに合わせる事が可能なので、到着さえすれば設置は1日で充分でしょう」
洞窟全面を塞ぐ木製の防護柵なんて専用装備がある訳か。
木製なら土属性魔法は意味ないし、水属性魔法でも壊したり動かしたりするのは困難だろう。
「魔物誘導分隊はゴーレムで魔物を誘導する訓練を受けています。入口を塞いだ上で魔物誘導を使えば、万が一の場合でもリントヴルムが外に出てくる可能性を最大限に減らす事が出来るでしょう。
ここまで準備すれば万が一の際にも被害を出す可能性は最小限に留められる筈です。
順調に行けば明日から数えて3日後に部隊到着、4日後に体制が整います。その時点でリントヴルム討伐の実行をお願いしたいと思います」
魔物を誘導する役割の班まであるとは知らなかった。
組み立て式防護柵といい、そんな特殊な装備や部隊までいるなんて流石騎士団だ。
役割の違う部隊を動かす話を聞くと、これぞ本当の作戦という気がする。
その辺りが一介の冒険者パーティと騎士団幹部の差なのだろう。
「わかりました。それでは準備完了まで、こちらで監視を続けながら待機したいと思います」
「よろしくお願いいたします。こちらに部隊を送り込むのに、私の見込みでは4日程かかります。もしその間に内部で特異な動きがあれば冒険者ギルドに速報してください」
アルベルト氏はそう言って、そしてチーズケーキを口に運んだ。
「それにしても懐かしい味です。かつてフミノさんに出して頂いたものと同じ味がするような気がします」
「レシピが同じなんだな」
つまりリディナ先生のレシピという事だ。
フミノ先生はリディナ先生が作った食事やおやつを大量に持ち歩いている。
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