156 / 323
第25章 開拓の日々
第210話 肥料の作成
しおりを挟む
買い出しの翌日と翌々日はまた、種まきと芋や苗の植え付け作業。当然私とリディナは筋肉痛。治癒魔法と回復魔法全開で何とか回復させる。
自家消費用の苗木や野菜・ハーブ類の畑はお家の近く、土地の中心を通る道路の南側を拓いて作った。大きさは10腕四方とお仕事用の畑よりずっと小さい。
しかし蜜柑、レモン、ブルーベリー、木苺、苺、トマト、ナス、ハーブ類と種類が豊富。これはこれで成長がとっても楽しみだ。
そして今日はその自分達用畑の西側で新たな作業。
「今日は肥料を作る作業をします。これが終わればあとはしばらくの間、草取りや害虫退治といった定例作業だけになります。
今日もよろしくお願いします」
指示はセレスだ。農業関係については間違いなく3人のなかで一番詳しいから。
「まずはここに縦横10腕、深さ3腕位の穴を掘ります。これはフミノさん、お願いしていいですか。
ただ表面から20指位の土はいい成分が多いので、アイテムボックスに入れないで脇に退けておきましょう。後で使います」
「わかった」
「それじゃ表面の土を脇に退ける作業は手伝うね」
3人で土属性魔法を使い表面の土を削って移動させた後、アイテムボックススキルでさくっと穴を掘る。種まき作業に比べれば楽勝だ。
「これでどうするのかな?」
「次にこの穴に溢れる位、今まで刈った雑草や木を出してもらえますか。出来れば草や葉の部分を中心にして、木は1割以下で」
「わかった」
それも楽勝だ。アイテムボックス内で草と木をわけ、更に枝から葉をおとしてと。
分類が終わった草と葉中心の部分を穴へと出す。
穴の上、概ね30指位まで草や葉、枝のかけら等が積み重なった。溢れる位という事なら、こんなものでいいかな。
「やっぱり便利だよね、フミノのアイテムボックス」
「本当です。普通ならここまで数日はかかります」
「それでどうする?」
堆肥にするのかな、燃やすのかな。草が中心で木を少な目だから堆肥の方かな。そう思いながら私はセレスに尋ねる。
「次はリディナさんにお願いします。魔法で出来るだけこの草や葉っぱを細かく刻んで下さい」
「わかった。それじゃ嵐でやるから少し離れてね」
そう言ったリディナ自身も含めて30腕くらい離れた後、リディナが本来は風属性の攻撃魔法である嵐を起動。
強烈な渦巻きで中の草等が粉々になっていくのが見える。まるでミキサーのようだ。
その癖一定範囲の外には風も草の破片も飛ばない。リディナ、かなり腕を上げたなと思う。
「ありがとうございます。本当に粉々ですね。これならいい肥料になりそうです」
雑草等は粗めの砂粒くらいまでになった。今まであったすき間部分が無くなり、穴の中に完全に収まっている。
「これにさっき脇に退けた土を入れて、全体をかき混ぜます。これは私がやりますね」
セレスも土属性魔法を練習したようだ。土が動いて粉々になった草とかき混ぜられていく。
ある程度ふかふかな感じになったところでかき混ぜ作業、終了のようだ。
「あとは月に1回程度かき混ぜるだけです。半年くらいでいい肥料になると思います。麦の種まき時期にちょうどいいです」
やはり堆肥だな、これは。確か堆肥は他にもぬかとか油粕とか家畜の糞とかを入れる筈。でもそういった物は出来たばかりのこの農場には無い。
まあその分粉々にしたし、これでも肥料が無いよりは遥かにいいだろう。だからその辺は言わない事にする。
「次はもう一つの肥料、灰作りです。ただ灰を作るだけではなく、殺虫効果のある土もこれで出来ます。
フミノさん、さっきと同じ大きさの穴を作って貰っていいでしょうか。今度は表面の土ごと収納で大丈夫です」
なら簡単だ。一瞬で穴が完成する。
「次はこの穴にある程度の防水をします。灰の肥料分は水に溶けやすいので。これは私がやります」
セレスは穴の内側の土を乾燥させた後、高熱で軽く焼いて素焼きっぽい感じに仕上げた。
「フミノさん、今度は木を中心にしてさっきと同じくらいの量を出して頂けますか。また切り刻むので、木材として使えない部分でお願いします」
「わかった」
アイテムボックス内で枝を払い、かさばらないようにある程度切り刻んだ後、穴の上に出す。
こんもりと枝や細い木が積みあがった。
「最後は燃やす作業です。ここはやっと燃え出すかなという程度の火でじっくり焼くといいそうです。
私もやりますけれど、リディナさんとフミノさんも手伝っていただけますか。派手に燃えないよう、じっくりという形で、あまり派手に燃えたら軽く湿らせて勢いを弱めるという感じで」
うーむ、ただ燃やすだけではなくそんな細かい事までやるのか。でも了解だ。
3人でそれぞれ別の場所から作業を開始する。
「結構難しいね。油断をしたらすぐ派手に炎が出ちゃうし」
「ある程度は仕方ないです。それに農家でやる場合は魔法を使えないのでもっといい加減ですから。
ただこうやって燃やすといい灰が出来るんです。この灰は撒くと肥料としていいだけでなく、臭いで虫が近づきにくくもなります」
何気に細かいノウハウがあるのだな、そう感心する。
農業と言う産業はきっとこんな細かなノウハウの集大成なのだろう。思わず世間一般の農家の皆さんを尊敬したくなる。
勿論今回の知識全部を農家の全員が知っている訳でもないし、活用している訳でもないだろう。これらはセレスが実家で経験した事にプラスして、専門の本で学んだ知識が活用されているのだろうから。
そしてこの農場作業、面白い。こうやって物事が進んで行く様子を実際に目で見る事が出来る。物づくりと同じだ。
疲れるし筋肉痛にもなるけれど。
それにしても炎を出さないようじっくり焼く作業、結構魔力を消費する。火属性は3人ともあまり得意としていないし。
それでも私は火属性レベル3で、この中では一番上の筈なのだけれども。
あ、また思い切り炎が上がった。水属性魔法で霧を出して、火の勢いを殺す。そうしたらもう一度燃えるように少しだけ魔法で乾燥させて……
◇◇◇
ゆっくりじっくり燃やす作業、結構時間がかかった。概ね3時間くらい、つまりほぼお昼まで目一杯。
そしてメインで使うのは普段使わない火属性、しかも敢えて低温でという慣れない使い方。
その結果、全てが灰になった頃には3人とも魔力は残り僅か。
何とか簡単な昼食を食べた後、セレスを含め3人ともダウン。午後はお昼寝時間となったのだった。
自家消費用の苗木や野菜・ハーブ類の畑はお家の近く、土地の中心を通る道路の南側を拓いて作った。大きさは10腕四方とお仕事用の畑よりずっと小さい。
しかし蜜柑、レモン、ブルーベリー、木苺、苺、トマト、ナス、ハーブ類と種類が豊富。これはこれで成長がとっても楽しみだ。
そして今日はその自分達用畑の西側で新たな作業。
「今日は肥料を作る作業をします。これが終わればあとはしばらくの間、草取りや害虫退治といった定例作業だけになります。
今日もよろしくお願いします」
指示はセレスだ。農業関係については間違いなく3人のなかで一番詳しいから。
「まずはここに縦横10腕、深さ3腕位の穴を掘ります。これはフミノさん、お願いしていいですか。
ただ表面から20指位の土はいい成分が多いので、アイテムボックスに入れないで脇に退けておきましょう。後で使います」
「わかった」
「それじゃ表面の土を脇に退ける作業は手伝うね」
3人で土属性魔法を使い表面の土を削って移動させた後、アイテムボックススキルでさくっと穴を掘る。種まき作業に比べれば楽勝だ。
「これでどうするのかな?」
「次にこの穴に溢れる位、今まで刈った雑草や木を出してもらえますか。出来れば草や葉の部分を中心にして、木は1割以下で」
「わかった」
それも楽勝だ。アイテムボックス内で草と木をわけ、更に枝から葉をおとしてと。
分類が終わった草と葉中心の部分を穴へと出す。
穴の上、概ね30指位まで草や葉、枝のかけら等が積み重なった。溢れる位という事なら、こんなものでいいかな。
「やっぱり便利だよね、フミノのアイテムボックス」
「本当です。普通ならここまで数日はかかります」
「それでどうする?」
堆肥にするのかな、燃やすのかな。草が中心で木を少な目だから堆肥の方かな。そう思いながら私はセレスに尋ねる。
「次はリディナさんにお願いします。魔法で出来るだけこの草や葉っぱを細かく刻んで下さい」
「わかった。それじゃ嵐でやるから少し離れてね」
そう言ったリディナ自身も含めて30腕くらい離れた後、リディナが本来は風属性の攻撃魔法である嵐を起動。
強烈な渦巻きで中の草等が粉々になっていくのが見える。まるでミキサーのようだ。
その癖一定範囲の外には風も草の破片も飛ばない。リディナ、かなり腕を上げたなと思う。
「ありがとうございます。本当に粉々ですね。これならいい肥料になりそうです」
雑草等は粗めの砂粒くらいまでになった。今まであったすき間部分が無くなり、穴の中に完全に収まっている。
「これにさっき脇に退けた土を入れて、全体をかき混ぜます。これは私がやりますね」
セレスも土属性魔法を練習したようだ。土が動いて粉々になった草とかき混ぜられていく。
ある程度ふかふかな感じになったところでかき混ぜ作業、終了のようだ。
「あとは月に1回程度かき混ぜるだけです。半年くらいでいい肥料になると思います。麦の種まき時期にちょうどいいです」
やはり堆肥だな、これは。確か堆肥は他にもぬかとか油粕とか家畜の糞とかを入れる筈。でもそういった物は出来たばかりのこの農場には無い。
まあその分粉々にしたし、これでも肥料が無いよりは遥かにいいだろう。だからその辺は言わない事にする。
「次はもう一つの肥料、灰作りです。ただ灰を作るだけではなく、殺虫効果のある土もこれで出来ます。
フミノさん、さっきと同じ大きさの穴を作って貰っていいでしょうか。今度は表面の土ごと収納で大丈夫です」
なら簡単だ。一瞬で穴が完成する。
「次はこの穴にある程度の防水をします。灰の肥料分は水に溶けやすいので。これは私がやります」
セレスは穴の内側の土を乾燥させた後、高熱で軽く焼いて素焼きっぽい感じに仕上げた。
「フミノさん、今度は木を中心にしてさっきと同じくらいの量を出して頂けますか。また切り刻むので、木材として使えない部分でお願いします」
「わかった」
アイテムボックス内で枝を払い、かさばらないようにある程度切り刻んだ後、穴の上に出す。
こんもりと枝や細い木が積みあがった。
「最後は燃やす作業です。ここはやっと燃え出すかなという程度の火でじっくり焼くといいそうです。
私もやりますけれど、リディナさんとフミノさんも手伝っていただけますか。派手に燃えないよう、じっくりという形で、あまり派手に燃えたら軽く湿らせて勢いを弱めるという感じで」
うーむ、ただ燃やすだけではなくそんな細かい事までやるのか。でも了解だ。
3人でそれぞれ別の場所から作業を開始する。
「結構難しいね。油断をしたらすぐ派手に炎が出ちゃうし」
「ある程度は仕方ないです。それに農家でやる場合は魔法を使えないのでもっといい加減ですから。
ただこうやって燃やすといい灰が出来るんです。この灰は撒くと肥料としていいだけでなく、臭いで虫が近づきにくくもなります」
何気に細かいノウハウがあるのだな、そう感心する。
農業と言う産業はきっとこんな細かなノウハウの集大成なのだろう。思わず世間一般の農家の皆さんを尊敬したくなる。
勿論今回の知識全部を農家の全員が知っている訳でもないし、活用している訳でもないだろう。これらはセレスが実家で経験した事にプラスして、専門の本で学んだ知識が活用されているのだろうから。
そしてこの農場作業、面白い。こうやって物事が進んで行く様子を実際に目で見る事が出来る。物づくりと同じだ。
疲れるし筋肉痛にもなるけれど。
それにしても炎を出さないようじっくり焼く作業、結構魔力を消費する。火属性は3人ともあまり得意としていないし。
それでも私は火属性レベル3で、この中では一番上の筈なのだけれども。
あ、また思い切り炎が上がった。水属性魔法で霧を出して、火の勢いを殺す。そうしたらもう一度燃えるように少しだけ魔法で乾燥させて……
◇◇◇
ゆっくりじっくり燃やす作業、結構時間がかかった。概ね3時間くらい、つまりほぼお昼まで目一杯。
そしてメインで使うのは普段使わない火属性、しかも敢えて低温でという慣れない使い方。
その結果、全てが灰になった頃には3人とも魔力は残り僅か。
何とか簡単な昼食を食べた後、セレスを含め3人ともダウン。午後はお昼寝時間となったのだった。
316
お気に入りに追加
2,923
あなたにおすすめの小説
元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々
於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。
今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが……
(タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)
異世界召喚に巻き込まれたおばあちゃん
夏本ゆのす(香柚)
ファンタジー
高校生たちの異世界召喚にまきこまれましたが、関係ないので森に引きこもります。
のんびり余生をすごすつもりでしたが、何故か魔法が使えるようなので少しだけ頑張って生きてみようと思います。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。