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第14章 3人目の仲間と
第116話 本日の成果
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午後はそれぞれ別々の行動だ。
セレスは勉強。絵本を読んであらすじをまとめるという方式で自習するそうだ。
「パスカラでフミノの言う通り絵本と実用書、そして辞書を買っておいたのは正解だったよね。これならセレスも自習できるから」
「役に立ったり面白かったりする方が集中して読めるような気がします」
「だよね。私が学校でやったのはエールダリア教会の聖書だったんだよ。読みにくいし意味わからないし納得できないし。あれももう変わるのかな」
教材作成はうまく行かなかったが辞書や絵本、実用書は役に立った模様。
「リディナは料理?」
「今日捕った魚の仕込みをしないとね。小さいのとあのへんな形の貝は今日の夕食で出すけれど、他はもう少し待っていてね。ある程度大きい魚は2日くらいは寝かせた方が美味しくなるから」
そうなのか。知らなかった。
「楽しみ」
「材料がいいからね。作る方も楽しいよ」
そして私はゴーレムのバーボン君の改造と部品作成だ。
リディナ達に置いていかれそうになって私は思った。私はリディナに比べて小さい分疲れるのかなと。足が長ければもう少し楽なのかなと。
実際は足の長さのせいではない。私より小さいセレスも元気だったから。単なる私の運動不足だ。
しかし足の長さが長くなったら、そう思った時に思いついたのだ。バーボン君も足の長さを途中で変化させればいいと。
そうすれば力強くゆっくりと力は弱いが速いのと使い分けられるのではないかと。
つまり日本のメカものアニメでよくある変形機構を組み込むのだ。足の長さが変わるだけの変形と地味ではあるけれど。
腿と脛部分の長さが変えられるように設計する。伸縮機構を入れるので強度を保つためにも足はやや太めに。関節も念の為少し大きく厚く強化する。
この辺の構造はそう難しくない筈だ。前に造った長い脚を改良すれば作れるような気もする。
ただパイプを伸縮させるような作りでは駄目だ。適宜動いて適宜ロックできるようでなければ。足の長さを維持する力と調整方向にかかる力が同時にかかっては出力に影響が出る。
ノッチをつけて固定ではあまり大きい力がかかると壊れそうだ。ロック付きのパンタグラフ的機構か、さもなくばネジのような螺旋機構を仕込んでやるか。
じっくり考える時間はある。材料もある。だから問題はない。
そんな訳で私は設計作業から開始する。
◇◇◇
私、リディナ、セレス3人ともリビングで作業をしている。
私は一番最初から使っている小さい座卓、セレスは普段使っている新しい座卓、リディナは大きいテーブルだ。
そうやって作業をするとどうしてもいい匂いなりやばい匂いなりしてくる。勿論リディナの方からだ。
集中しているときは気にならない。しかしきりのいい部分まで終わってほっと一息ついているなんて時、いい匂いがしてくると結構気になる。
リディナが料理を作っているのは座卓ではなく脚が長いテーブル。床に座っている私からでは見えない。だから偵察魔法で上から見る形になる。
私が大量に釣ったイワシっぽい魚は頭と骨をとり4割はそのまま一度自在袋に収納。3割は塩水に漬け、残り3割は塩漬けにしている。
大きい魚はさばきまくってさくにしたり切り身にしたり。一部は水飴と魚醤を混ぜた液体に漬け込む模様。最近開発した甘辛味だ。
あれを焼くと甘辛くて非常に美味しい。今日すぐには出ないと思うけれど楽しみが増えた。
勿論リディナの料理をうかがうばかりではない。自分の作業もしっかり進めている。
以前作った長い脚をもう少し太く頑丈にして、伸縮機構とロック機構をつけた。伸縮調整はネジ式。内部機構を回転させる事で長さを変更、固定する仕組みだ。
金属は高熱魔法で溶かしてくっつけたり変形させたり出来る。だから木で作るより自由度が高い。イメージさえ確かならアイテムボックス魔法で切削加工も簡単。
熱がこもらないよう風属性魔法で換気しつつ工作しまくる。
前脚2本、後脚2本それぞれほぼ仕上がったかなというところでリディナの声が聞こえた。
「そろそろご飯にしようか」
こっちも一段落ついた状態。だからちょうどいい。それに料理も期待充分。
どんな料理を作っていたかはわかっている。そのうちどれが夕食に出て、どんな味かというのが楽しみなのだ。
セレスが勉強していた座卓を片づけ、本日のメニューが並ぶ。
舌平目のバター焼き。これは1人1枚。
焼いた牡蠣。大量に並んでいるけれど、きっとあっさり無くなるだろう。
イワシとハゼっぽい魚、それに羚羊肉のカルパッチョ風サラダ。寒い季節だからか魚に脂がのっているのが見た目でもわかる。絶対おいしい筈。
あとはトマトメインの野菜スープとサラダ。パンとご飯両方出るのはお約束。ラルドがあるのもお約束だ。
「本当は小魚を揚げて漬けたものも作ったんだけれどね。バター焼きがあるから明日以降にしようと思って」
うう、それも気になる。でも私の胃袋容量では出されてもそこまで手が届かない。だからこれで正解なのだろう。
まずは自分で釣った生イワシに手を伸ばす。うん、やっぱり脂がのっている。美味しい。
これはご飯が進んでしまう。でも食べ過ぎないように注意して……
セレスは勉強。絵本を読んであらすじをまとめるという方式で自習するそうだ。
「パスカラでフミノの言う通り絵本と実用書、そして辞書を買っておいたのは正解だったよね。これならセレスも自習できるから」
「役に立ったり面白かったりする方が集中して読めるような気がします」
「だよね。私が学校でやったのはエールダリア教会の聖書だったんだよ。読みにくいし意味わからないし納得できないし。あれももう変わるのかな」
教材作成はうまく行かなかったが辞書や絵本、実用書は役に立った模様。
「リディナは料理?」
「今日捕った魚の仕込みをしないとね。小さいのとあのへんな形の貝は今日の夕食で出すけれど、他はもう少し待っていてね。ある程度大きい魚は2日くらいは寝かせた方が美味しくなるから」
そうなのか。知らなかった。
「楽しみ」
「材料がいいからね。作る方も楽しいよ」
そして私はゴーレムのバーボン君の改造と部品作成だ。
リディナ達に置いていかれそうになって私は思った。私はリディナに比べて小さい分疲れるのかなと。足が長ければもう少し楽なのかなと。
実際は足の長さのせいではない。私より小さいセレスも元気だったから。単なる私の運動不足だ。
しかし足の長さが長くなったら、そう思った時に思いついたのだ。バーボン君も足の長さを途中で変化させればいいと。
そうすれば力強くゆっくりと力は弱いが速いのと使い分けられるのではないかと。
つまり日本のメカものアニメでよくある変形機構を組み込むのだ。足の長さが変わるだけの変形と地味ではあるけれど。
腿と脛部分の長さが変えられるように設計する。伸縮機構を入れるので強度を保つためにも足はやや太めに。関節も念の為少し大きく厚く強化する。
この辺の構造はそう難しくない筈だ。前に造った長い脚を改良すれば作れるような気もする。
ただパイプを伸縮させるような作りでは駄目だ。適宜動いて適宜ロックできるようでなければ。足の長さを維持する力と調整方向にかかる力が同時にかかっては出力に影響が出る。
ノッチをつけて固定ではあまり大きい力がかかると壊れそうだ。ロック付きのパンタグラフ的機構か、さもなくばネジのような螺旋機構を仕込んでやるか。
じっくり考える時間はある。材料もある。だから問題はない。
そんな訳で私は設計作業から開始する。
◇◇◇
私、リディナ、セレス3人ともリビングで作業をしている。
私は一番最初から使っている小さい座卓、セレスは普段使っている新しい座卓、リディナは大きいテーブルだ。
そうやって作業をするとどうしてもいい匂いなりやばい匂いなりしてくる。勿論リディナの方からだ。
集中しているときは気にならない。しかしきりのいい部分まで終わってほっと一息ついているなんて時、いい匂いがしてくると結構気になる。
リディナが料理を作っているのは座卓ではなく脚が長いテーブル。床に座っている私からでは見えない。だから偵察魔法で上から見る形になる。
私が大量に釣ったイワシっぽい魚は頭と骨をとり4割はそのまま一度自在袋に収納。3割は塩水に漬け、残り3割は塩漬けにしている。
大きい魚はさばきまくってさくにしたり切り身にしたり。一部は水飴と魚醤を混ぜた液体に漬け込む模様。最近開発した甘辛味だ。
あれを焼くと甘辛くて非常に美味しい。今日すぐには出ないと思うけれど楽しみが増えた。
勿論リディナの料理をうかがうばかりではない。自分の作業もしっかり進めている。
以前作った長い脚をもう少し太く頑丈にして、伸縮機構とロック機構をつけた。伸縮調整はネジ式。内部機構を回転させる事で長さを変更、固定する仕組みだ。
金属は高熱魔法で溶かしてくっつけたり変形させたり出来る。だから木で作るより自由度が高い。イメージさえ確かならアイテムボックス魔法で切削加工も簡単。
熱がこもらないよう風属性魔法で換気しつつ工作しまくる。
前脚2本、後脚2本それぞれほぼ仕上がったかなというところでリディナの声が聞こえた。
「そろそろご飯にしようか」
こっちも一段落ついた状態。だからちょうどいい。それに料理も期待充分。
どんな料理を作っていたかはわかっている。そのうちどれが夕食に出て、どんな味かというのが楽しみなのだ。
セレスが勉強していた座卓を片づけ、本日のメニューが並ぶ。
舌平目のバター焼き。これは1人1枚。
焼いた牡蠣。大量に並んでいるけれど、きっとあっさり無くなるだろう。
イワシとハゼっぽい魚、それに羚羊肉のカルパッチョ風サラダ。寒い季節だからか魚に脂がのっているのが見た目でもわかる。絶対おいしい筈。
あとはトマトメインの野菜スープとサラダ。パンとご飯両方出るのはお約束。ラルドがあるのもお約束だ。
「本当は小魚を揚げて漬けたものも作ったんだけれどね。バター焼きがあるから明日以降にしようと思って」
うう、それも気になる。でも私の胃袋容量では出されてもそこまで手が届かない。だからこれで正解なのだろう。
まずは自分で釣った生イワシに手を伸ばす。うん、やっぱり脂がのっている。美味しい。
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