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第13章 コリション干潟攻略中⑵
第74話 雑木林をもう一度
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朝7時に出て8時には雑木林手前の小屋に到着。
「ここからは昨日と同じように敵が出てくるんだよね」
「そうです。ただ道は昨日でなんとなく覚えたので簡単に抜けられると思います」
でも実は昨日と同じくらい手間取っても問題はない。
「私はまだレベルが30になったばかりだから、此処で敵が出てくれた方がむしろありがたい気がする。昨日本を読んで知った技も覚えたいし」
「確かにそれならここの敵はちょうどいいかもしれません。基本的にスケルトンイエーガーとスケルトンソルジャーですから」
厳密には他にも出るのだけれど、その辺はラッキー君が勝手に片付けてくれる。
だから全く問題はない。
そうだ、練習用に武器も持ち替えておこう。
私は戦斧をアイテムボックスに仕舞い、代わりに槍を取り出す。
「アンデット・死霊系魔物忌避剤は使わなくていいんですか?」
そう、その通りだ。
「最初は技の練習をしておこうと思って。スケルトン系は薬剤や対魔武器無しならなかなか倒れないから、練習にはちょうどいいと思って」
「わかりました。もし危険だと感じたら声をかけて下さい」
「ありがとう」
さて、あとは練習にちょうどいい敵が出てくるのを待つだけだ。
なんて思ったらラッキー君がこっちに向かって戻ってきた。
どうやら敵のお出ましのようだ。
金属鎧の音がするからスケルトンソルジャーだな、きっと。
「それじゃ技の練習を兼ねて相手するから」
まずは簡単そうな石突を使う技から。
石突連打と石突連突、つまり高速で叩きまくるか高速で突きまくるか。
槍の穂先を使う技と違うのは、半身で手元を自分の身体の横にして技を仕掛ける事。
これは万が一槍を押し返された時に自分の体に槍がずぶっ! とならないようにする為。
予想通りスケルトンソルジャーが現れた。
重い金属鎧をまとっているせいか、普通のスケルトンよりも遅い速度で近づいてくる。
待っていられないのでこっちから前進して仕掛ける。
まずは突きから、とにかく速度を意識して突きまくる。
アンデット・死霊系魔物忌避剤を使っていないせいか金属鎧の防護性能のせいか、なかなか倒れない。
しかしこちらの攻撃が当たっている間は反撃してこないようだ。
連続で10回ほど突きまくったところで表示が出た。
『ミヤは槍技、石突連突を覚えた!』
『槍技:石突連突!』
突きまくる速度が一気に上がる。
スケルトンソルジャーが後方へ大きくのけぞって倒れた。
『スケルトンソルジャーを倒した……』
思った以上に簡単に技を1つ覚えられた。
なかなかいい感じだ。
「今の、槍の反対側で連続して突くのが技なんですか?」
「そう。石突連突という槍技。刺突無効の敵にも使えるから覚えておこうと思って。
他にも幾つか覚えたい技があるし、もう少しこのままで行くから」
「わかりました」
またラッキー君が先頭をとっとこ歩き始める。
所々でスライムとか蛇とかを倒しつつ先へ。
そして交差点3つめでまたこちらへ戻ってくる。
今度も金属音がするからスケルトンソルジャーだな。
「さて、次は石突連打を覚えようか」
突く動作が叩く動作に変わるだけで、方法論そのものはほぼ同じ。
ただ音がさっきより大きく感じる。
これは……
今度はスケルトンソルジャーが2体だった。
これでは石突連打を覚えるなんて悠長な事は出来なさそう。
あ、でもこっちの技の練習にはなりそうだ。
先程と同様、前進して連続で石突きによる突きを放つ。
違うのは狙いだ。
今度は1体の同じ場所では無くできる限り前方の一定範囲。
つまり面を意識してその全体に連続して当てる事を狙って。
連続の突きでスケルトンソルジャー2体の前進が止まった。
しかし先程と違い動きそのものは止まらない。
ゆっくりとだが2体とも長剣を振り上げる。
大丈夫、攻撃の間合いはこっちの方が長い。
それは分かるのだけれどやはり不安になる。
それでも速度と面制圧を意識して突きを連続で繰り出して……
『ミヤは槍技、面制圧突を覚えた!』
『槍技:面制圧突!』
よし! あとはひたすら突くだけ!
30発ほど連続で突きを繰り出す。
スケルトンソルジャーは2体とも同じようにのけぞって、そして後方へ倒れた。
『スケルトンソルジャー2体を……』
どうやらこの技 散弾突の上位互換の模様。
いずれにせよ順調だ。
◇◇◇
『ミヤは槍奥技、跳上連突を覚えた!』
『槍奥技:跳上連突!』
おっと、これは微妙に技の表記が違う。
なんて事を思いつつも跳ね上げたスケルトンイエーガーを石突で突きまくる。
いつもの表示が出たので最後の一撃で敵を前方向へ突いて飛ばした。
「これでひととおり覚えたと思う。ありがとう、いつでも攻撃できる状態で待機していてくれて」
「いえ、結局何もしなくて大丈夫でしたから。それにしても今の技、派手というか凶悪です」
確かにそうかもしれない。
跳ね上げて移動出来ない状態にしたところで連続攻撃を浴びせるという技だから。
「技の名前に奥義なんてついているし、それなりに強力なんだと思うよ。普通の敵には使う必要がないかもしれないけれど」
「確かに中ボス以上に使う技かもしれないです。普通の技の数回分の攻撃を連続して当てている感じに見えますから」
いずれにせよこれで昨日読んで練習方法がわかった技のうち、
石突連打、石突連突、天衝突、面制圧突、跳上連突
を覚える事が出来た。
成果としては充分だろう。
レベルも32まで上がったし。
「ちょうど雑木林の出口です」
「それじゃ一度休憩して、そして遺跡探索しようか」
「そうですね」
時間は9時40分。
おやつの時間には少し早めだけれど、場所的にきりがいいから。
あと腕がいい加減疲れてきたし。
少し勿体ないけれど初級治療薬で疲れをとるとしよう。
「ここからは昨日と同じように敵が出てくるんだよね」
「そうです。ただ道は昨日でなんとなく覚えたので簡単に抜けられると思います」
でも実は昨日と同じくらい手間取っても問題はない。
「私はまだレベルが30になったばかりだから、此処で敵が出てくれた方がむしろありがたい気がする。昨日本を読んで知った技も覚えたいし」
「確かにそれならここの敵はちょうどいいかもしれません。基本的にスケルトンイエーガーとスケルトンソルジャーですから」
厳密には他にも出るのだけれど、その辺はラッキー君が勝手に片付けてくれる。
だから全く問題はない。
そうだ、練習用に武器も持ち替えておこう。
私は戦斧をアイテムボックスに仕舞い、代わりに槍を取り出す。
「アンデット・死霊系魔物忌避剤は使わなくていいんですか?」
そう、その通りだ。
「最初は技の練習をしておこうと思って。スケルトン系は薬剤や対魔武器無しならなかなか倒れないから、練習にはちょうどいいと思って」
「わかりました。もし危険だと感じたら声をかけて下さい」
「ありがとう」
さて、あとは練習にちょうどいい敵が出てくるのを待つだけだ。
なんて思ったらラッキー君がこっちに向かって戻ってきた。
どうやら敵のお出ましのようだ。
金属鎧の音がするからスケルトンソルジャーだな、きっと。
「それじゃ技の練習を兼ねて相手するから」
まずは簡単そうな石突を使う技から。
石突連打と石突連突、つまり高速で叩きまくるか高速で突きまくるか。
槍の穂先を使う技と違うのは、半身で手元を自分の身体の横にして技を仕掛ける事。
これは万が一槍を押し返された時に自分の体に槍がずぶっ! とならないようにする為。
予想通りスケルトンソルジャーが現れた。
重い金属鎧をまとっているせいか、普通のスケルトンよりも遅い速度で近づいてくる。
待っていられないのでこっちから前進して仕掛ける。
まずは突きから、とにかく速度を意識して突きまくる。
アンデット・死霊系魔物忌避剤を使っていないせいか金属鎧の防護性能のせいか、なかなか倒れない。
しかしこちらの攻撃が当たっている間は反撃してこないようだ。
連続で10回ほど突きまくったところで表示が出た。
『ミヤは槍技、石突連突を覚えた!』
『槍技:石突連突!』
突きまくる速度が一気に上がる。
スケルトンソルジャーが後方へ大きくのけぞって倒れた。
『スケルトンソルジャーを倒した……』
思った以上に簡単に技を1つ覚えられた。
なかなかいい感じだ。
「今の、槍の反対側で連続して突くのが技なんですか?」
「そう。石突連突という槍技。刺突無効の敵にも使えるから覚えておこうと思って。
他にも幾つか覚えたい技があるし、もう少しこのままで行くから」
「わかりました」
またラッキー君が先頭をとっとこ歩き始める。
所々でスライムとか蛇とかを倒しつつ先へ。
そして交差点3つめでまたこちらへ戻ってくる。
今度も金属音がするからスケルトンソルジャーだな。
「さて、次は石突連打を覚えようか」
突く動作が叩く動作に変わるだけで、方法論そのものはほぼ同じ。
ただ音がさっきより大きく感じる。
これは……
今度はスケルトンソルジャーが2体だった。
これでは石突連打を覚えるなんて悠長な事は出来なさそう。
あ、でもこっちの技の練習にはなりそうだ。
先程と同様、前進して連続で石突きによる突きを放つ。
違うのは狙いだ。
今度は1体の同じ場所では無くできる限り前方の一定範囲。
つまり面を意識してその全体に連続して当てる事を狙って。
連続の突きでスケルトンソルジャー2体の前進が止まった。
しかし先程と違い動きそのものは止まらない。
ゆっくりとだが2体とも長剣を振り上げる。
大丈夫、攻撃の間合いはこっちの方が長い。
それは分かるのだけれどやはり不安になる。
それでも速度と面制圧を意識して突きを連続で繰り出して……
『ミヤは槍技、面制圧突を覚えた!』
『槍技:面制圧突!』
よし! あとはひたすら突くだけ!
30発ほど連続で突きを繰り出す。
スケルトンソルジャーは2体とも同じようにのけぞって、そして後方へ倒れた。
『スケルトンソルジャー2体を……』
どうやらこの技 散弾突の上位互換の模様。
いずれにせよ順調だ。
◇◇◇
『ミヤは槍奥技、跳上連突を覚えた!』
『槍奥技:跳上連突!』
おっと、これは微妙に技の表記が違う。
なんて事を思いつつも跳ね上げたスケルトンイエーガーを石突で突きまくる。
いつもの表示が出たので最後の一撃で敵を前方向へ突いて飛ばした。
「これでひととおり覚えたと思う。ありがとう、いつでも攻撃できる状態で待機していてくれて」
「いえ、結局何もしなくて大丈夫でしたから。それにしても今の技、派手というか凶悪です」
確かにそうかもしれない。
跳ね上げて移動出来ない状態にしたところで連続攻撃を浴びせるという技だから。
「技の名前に奥義なんてついているし、それなりに強力なんだと思うよ。普通の敵には使う必要がないかもしれないけれど」
「確かに中ボス以上に使う技かもしれないです。普通の技の数回分の攻撃を連続して当てている感じに見えますから」
いずれにせよこれで昨日読んで練習方法がわかった技のうち、
石突連打、石突連突、天衝突、面制圧突、跳上連突
を覚える事が出来た。
成果としては充分だろう。
レベルも32まで上がったし。
「ちょうど雑木林の出口です」
「それじゃ一度休憩して、そして遺跡探索しようか」
「そうですね」
時間は9時40分。
おやつの時間には少し早めだけれど、場所的にきりがいいから。
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