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プロローグ VRMMO世界初日
第1話 私、逃走する
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風の音や周囲のざわめき、鳥の声。
潮の香りがする空気と乗っている船の揺れ。
船、周囲の人々、そして目の前に見える桟橋。
これはゲームのオープニング。
プレイヤーが遠くの世界から船でやってきて港に到着する、というシーンだ。
今、私の周囲を取り囲んでいるのが三輪彩花、いやミヤ・アカワと名乗るエルフがこれから住む世界。
確かに現実と見分けがつかないな。
そう思う。
見るだけではない。
音も臭いも、勿論触覚だって知らなければ仮想だとは気付かないだろう。
何か食べたら味だって現実と区別がつかないのに違いない。
まだ試してはいないけれど。
正直VR関係の技術をなめていた。
たかがゲームがこんなに進化しているなんて。
小さい頃からゲームに興味が無かったので今まで全く知らなかったのだ。
もっとも私が使用している機器のおかげもあるかもしれない。
TPOZ社製のDGJ-2411B12。
現時点で最高性能とされている全身没入型・生命維持装置付の最高級機だ。
これは中に入っている間、VRに接続するだけで無く、栄養・水分の補給、排泄、洗浄まで全部やってくれる優れもの。
勿論補充タンクに人間用の栄養液が入っていて、給水パイプや排水パイプをそれぞれ接続していればだけれど。
勿論VR機器としての性能も最高レベル。
全身をタンク漬けするだけあって通常のVR機器より反応速度や知覚同調度が十倍以上高いそうだ。
私は今までゲームをほとんどやった事がないから、その違いがどうゲームに影響するか、わからないけれど。
◇◇◇
ゲームをほとんどした事がない私が超高級接続器を使ってVRMMOなんて入ったのは、現実から逃避する為。
本当なら今頃は第一志望の会社で研修をうけている頃だった。
3月頃までは全てが順調だった。
一応は一流と呼ばれている大学を卒業し、第一志望の会社に4月から入社予定だったのだ。
大学時代最後の思い出を兼ねてゼミの友人と卒業旅行へ行って。
そして帰ってきたら、両親が自動車事故で死亡していた。
その事は私と両親が住んでいた家で待ち構えていた叔父と叔母から聞いた。
そして『これにサインすれば大丈夫よ』と私に書類を差し出したのだ。
私と叔父・叔母との養子縁組届書を。
何を意図しているのかはすぐにわかった。
両親が死んだ事による保険金と、この家。
叔母一家は金遣いが荒く、何度も家に金を無心に来ていた。
その辺の借用書が束になって家の金庫に入っている。
当然拒否し、電話でゼミを担当して貰っていた教授に相談して弁護士を紹介してもらった。
そして弁護士に依頼し、家から叔母一家を叩き出した。
更に家の中の金庫にあった借用書類も弁護士に渡し、伯母関係の対処を御願いした。
しかし叔母一家はしつこかった。
家の周辺で待ち構えて私を捕まえようとしただけではない。
従兄弟の1人が窓ガラスを破って私の家に侵入なんて事までした。
すぐに110番して警察に連れて行って貰ったけれど。
そうしたら今度は家に変な宗教だのNPOだのから寄付依頼等の電話がかかりまくるようになった。
更に中学や高校で名前を知っている程度の連中から無心の電話がかかってきたり。
どうやらこれも叔母一家の嫌がらせが原因らしい。
家に安心して住めなくなったので、とりあえずオートロックのマンションへ引っ越し。
家は家財道具等の処理も含め、全て業者に任せて処分した。
もう私が安心して近寄れる状態じゃなかったから。
携帯電話の番号も当然変更。
これで叔母一家も私と連絡がとれない筈だ。
そうしたら、今度は内定していた会社に電話がかかるようになった。
叔母一家だけでない。
怪しい宗教団体やNPO等、更には私の知り合いと言えるかいえないか位の人達からの電話まで会社にかかってくる始末。
叔母と叔母に至っては電話だけで無く本社まで直接やってきた。
おかげで就職前に内定を辞退する事になってしまった。
勿論これでは身動き取れないので弁護士経由で警察とも相談。
最終的には叔父、叔母、従兄弟2名、つまり叔母一家の全員が逮捕。
それ以外にも何人か検挙者が出た。
しかしもう私の安心出来る場所は自室の外の何処にもなかった。
マンションの外に出るのさえ怖い。
結果引っ越した先のマンション自室に閉じこもり、いや引きこもるようになってしまった訳だ。
ただ、引きこもるだけの状況には2週間で耐えられなくなった。
読書すら飽きてしまう。
でも外に出るのは怖い。
前の家にいた頃、家から出た途端に宗教団体の人やNPOを名乗る人に囲まれたなんて事が続いたから。
そんな時に思いついたのがVRMMO生活だ。
仮想世界で、私と識別出来ない状態でなら、私も他人を気にせず生きていけるかもしれない。
自分以外の人との会話だって出来るだろう。
ただ私はゲームというものをほとんど知らない。
今まで割と勉強一筋だったし、父母ともにゲームに興味がなかったから。
だから接続の為の機械、何をどう選んで揃えればいいのかもわからない。
なのでつい、Webページに載っていたTPOZ・DGJ-2411B12なんて超高級機器を買ってしまった。
保険金と両親の遺産と家を売ったお金でお金があったからというだけではない。
弁護士費用だの相続税だので金銭感覚が麻痺していたなんて理由も大きいだろう。
入るゲームは『パイアキアン・オンライン』にした。
理由は日本で一番プレイヤー人口が多いから。
あとは中で何をしてもいいという自由さも気に入った。
普通のゲームの『次は必ず●●しなければならない』いうのはどうも好きになれない気がしたから。
『パイアキアン・オンライン』は神々がいて魔物もいる、そんな世界を舞台にしたVRMMO。
つまりは『そこら中に良くある、一般的な設定』。
私のようなゲーム初心者にはちょうどいい。
ゲームについて一通り基本的と思われる事を調べ、いまいち見方がわからない攻略サイトもひととおり目を通す。
TPOZ・DGJ-2411B12を注文して一番広い部屋へ設置。
水道と排水管を接続し、人間用の栄養液の新品を2本機械にセット。
家賃や共益費等支払い、水道や電気料金等の支払いを口座から自動引き落としに設定。
更にマンションの郵便受けにオートスキャナーを設置し、VRMMO内からも届いた郵便物等の配達物がわかるよう設定。
長い間、現実に戻らずVRMMO世界にいても問題無いように全てを整えた後。
私は装置の中の人となったのだった。
潮の香りがする空気と乗っている船の揺れ。
船、周囲の人々、そして目の前に見える桟橋。
これはゲームのオープニング。
プレイヤーが遠くの世界から船でやってきて港に到着する、というシーンだ。
今、私の周囲を取り囲んでいるのが三輪彩花、いやミヤ・アカワと名乗るエルフがこれから住む世界。
確かに現実と見分けがつかないな。
そう思う。
見るだけではない。
音も臭いも、勿論触覚だって知らなければ仮想だとは気付かないだろう。
何か食べたら味だって現実と区別がつかないのに違いない。
まだ試してはいないけれど。
正直VR関係の技術をなめていた。
たかがゲームがこんなに進化しているなんて。
小さい頃からゲームに興味が無かったので今まで全く知らなかったのだ。
もっとも私が使用している機器のおかげもあるかもしれない。
TPOZ社製のDGJ-2411B12。
現時点で最高性能とされている全身没入型・生命維持装置付の最高級機だ。
これは中に入っている間、VRに接続するだけで無く、栄養・水分の補給、排泄、洗浄まで全部やってくれる優れもの。
勿論補充タンクに人間用の栄養液が入っていて、給水パイプや排水パイプをそれぞれ接続していればだけれど。
勿論VR機器としての性能も最高レベル。
全身をタンク漬けするだけあって通常のVR機器より反応速度や知覚同調度が十倍以上高いそうだ。
私は今までゲームをほとんどやった事がないから、その違いがどうゲームに影響するか、わからないけれど。
◇◇◇
ゲームをほとんどした事がない私が超高級接続器を使ってVRMMOなんて入ったのは、現実から逃避する為。
本当なら今頃は第一志望の会社で研修をうけている頃だった。
3月頃までは全てが順調だった。
一応は一流と呼ばれている大学を卒業し、第一志望の会社に4月から入社予定だったのだ。
大学時代最後の思い出を兼ねてゼミの友人と卒業旅行へ行って。
そして帰ってきたら、両親が自動車事故で死亡していた。
その事は私と両親が住んでいた家で待ち構えていた叔父と叔母から聞いた。
そして『これにサインすれば大丈夫よ』と私に書類を差し出したのだ。
私と叔父・叔母との養子縁組届書を。
何を意図しているのかはすぐにわかった。
両親が死んだ事による保険金と、この家。
叔母一家は金遣いが荒く、何度も家に金を無心に来ていた。
その辺の借用書が束になって家の金庫に入っている。
当然拒否し、電話でゼミを担当して貰っていた教授に相談して弁護士を紹介してもらった。
そして弁護士に依頼し、家から叔母一家を叩き出した。
更に家の中の金庫にあった借用書類も弁護士に渡し、伯母関係の対処を御願いした。
しかし叔母一家はしつこかった。
家の周辺で待ち構えて私を捕まえようとしただけではない。
従兄弟の1人が窓ガラスを破って私の家に侵入なんて事までした。
すぐに110番して警察に連れて行って貰ったけれど。
そうしたら今度は家に変な宗教だのNPOだのから寄付依頼等の電話がかかりまくるようになった。
更に中学や高校で名前を知っている程度の連中から無心の電話がかかってきたり。
どうやらこれも叔母一家の嫌がらせが原因らしい。
家に安心して住めなくなったので、とりあえずオートロックのマンションへ引っ越し。
家は家財道具等の処理も含め、全て業者に任せて処分した。
もう私が安心して近寄れる状態じゃなかったから。
携帯電話の番号も当然変更。
これで叔母一家も私と連絡がとれない筈だ。
そうしたら、今度は内定していた会社に電話がかかるようになった。
叔母一家だけでない。
怪しい宗教団体やNPO等、更には私の知り合いと言えるかいえないか位の人達からの電話まで会社にかかってくる始末。
叔母と叔母に至っては電話だけで無く本社まで直接やってきた。
おかげで就職前に内定を辞退する事になってしまった。
勿論これでは身動き取れないので弁護士経由で警察とも相談。
最終的には叔父、叔母、従兄弟2名、つまり叔母一家の全員が逮捕。
それ以外にも何人か検挙者が出た。
しかしもう私の安心出来る場所は自室の外の何処にもなかった。
マンションの外に出るのさえ怖い。
結果引っ越した先のマンション自室に閉じこもり、いや引きこもるようになってしまった訳だ。
ただ、引きこもるだけの状況には2週間で耐えられなくなった。
読書すら飽きてしまう。
でも外に出るのは怖い。
前の家にいた頃、家から出た途端に宗教団体の人やNPOを名乗る人に囲まれたなんて事が続いたから。
そんな時に思いついたのがVRMMO生活だ。
仮想世界で、私と識別出来ない状態でなら、私も他人を気にせず生きていけるかもしれない。
自分以外の人との会話だって出来るだろう。
ただ私はゲームというものをほとんど知らない。
今まで割と勉強一筋だったし、父母ともにゲームに興味がなかったから。
だから接続の為の機械、何をどう選んで揃えればいいのかもわからない。
なのでつい、Webページに載っていたTPOZ・DGJ-2411B12なんて超高級機器を買ってしまった。
保険金と両親の遺産と家を売ったお金でお金があったからというだけではない。
弁護士費用だの相続税だので金銭感覚が麻痺していたなんて理由も大きいだろう。
入るゲームは『パイアキアン・オンライン』にした。
理由は日本で一番プレイヤー人口が多いから。
あとは中で何をしてもいいという自由さも気に入った。
普通のゲームの『次は必ず●●しなければならない』いうのはどうも好きになれない気がしたから。
『パイアキアン・オンライン』は神々がいて魔物もいる、そんな世界を舞台にしたVRMMO。
つまりは『そこら中に良くある、一般的な設定』。
私のようなゲーム初心者にはちょうどいい。
ゲームについて一通り基本的と思われる事を調べ、いまいち見方がわからない攻略サイトもひととおり目を通す。
TPOZ・DGJ-2411B12を注文して一番広い部屋へ設置。
水道と排水管を接続し、人間用の栄養液の新品を2本機械にセット。
家賃や共益費等支払い、水道や電気料金等の支払いを口座から自動引き落としに設定。
更にマンションの郵便受けにオートスキャナーを設置し、VRMMO内からも届いた郵便物等の配達物がわかるよう設定。
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