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第9章 激闘冬合宿!~新型猛獣女子、襲来~
67 昼食バトル
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とりあえずこの前のような、自力移動不可能な状態までは至らなかった。
被害は左肩と右腿の2箇所。なお痛覚は遮断済みだ。
犯人は肩が委員長、腿が松戸。
内出血に筋肉損傷で骨にひびが入っているが、この程度なら急速治療が可能だ。
少なくとも今の俺なら。
という訳で1時間治療に専念して無事復活。昼食の時間になった。
今日の昼食は、海鮮丼勝手盛りだそうだ。
以前からの5合炊き炊飯器の他に、俺の3合炊き炊飯器も持って来て準備は万端。
丼の在庫が無いので、四角い大きい平皿に分厚く御飯を盛り付け、各自テーブルへ。
刺身は自分で取って盛り付ける方式。
大トロを始めとするまぐろ各部、漬けにしたまぐろ赤身、みらいが試食しながらスプーンでかき取ってネギと混ぜたというネギトロ。
更にアジの刺身とタイの刺身も並んでいる。
量的にはネットで見た10人前舟盛りの軽く倍以上。
「刺身は在庫が大量にある。足りなければ切って出す」
料理長の綾瀬がそう説明。
これに御飯が8合。
今度こそ、のんびり食べても俺が食い負けて、腹6分目位で我慢する必要は無いだろう。そう信じたい。
何せ大トロすらドーン!という感じで大胆に並んでいる。
いただきますの唱和の後、大トロ上空で箸と箸による空中戦が始まった。
俺はそれには参加せず、まずは大量にあるまぐろ赤身から頂く。
途中で漬けになっている赤身も試食する。
うん、まだ新鮮だからか身が硬いが悪くない。
多分もうちょっと熟成した方が、旨みは出るんだろうけれど。
最後に残った大トロを何とか1枚キープ。
というかトロだけでも十数枚あった身が既に全滅している。
早すぎるぞお前ら。食事はもっとゆっくり楽しむものだろう!
「それにしても凄い量だな、この刺身の量」
何となく感想を言ったら、即座に反撃された。
「こんなものじゃない」
「大変だったのです!」
そして委員長が間を置いて言う。
「ん、佐貫。頭と尻尾が無くてヒレも切って血抜きも済んだ状態のマグロ60kg以上から、どれくらい身が取れるか想像して。その60kgのマグロを捌く苦労も」
「ユーノの家の広い台所とダイニングを占拠して、全員でやった。あれくらい広い部屋とキッチンが無いと無理」
「骨まで刃が通る長い包丁すらないからね。仕方ないから某所から脇差借りてきて熱湯消毒して、秀美と二人がかりで何とか5枚に下したんだよ」
「ん、テーブルの上に持ち上げるだけでも大変だったな、重すぎて」
「内臓や血合いなんかの加工を主にやっていた。それだけで精いっぱいだった」
「私はひたすら骨や皮からスプーンで身を取っていたです。あの後しばらく右腕のプルプルが止まらなかったです」
「それで結果的に40kg以上の刺身に出来るサクと、ネギトロ含めて鍋4つ分位の加工品になったの。まあ半分以上はおすそ分けしたし、冷凍した分もあるけれど」
昨日の苦労を晴らすかのように、一斉に説明が飛ぶ。
思った以上に大事だったようだ。
「うーんちょっと調子に乗り過ぎたです。これでも群れの中では、小さめのを狙ったつもりだったですが」
流石の三郷先輩も少しは反省している模様。
「ん、先輩は悪くないですよ。私でも見つけたら調子に乗って釣っちゃうな」
「でももう合宿中は、あの糸とたも網で釣りあげられる以上の大きさの魚を捕るのは禁止ね。もう配れるところは美久の実家や牛久、取手両先生、柿岡先輩や神立先輩まで配っちゃったし。それに正直魚の解体だけであそこまで苦労するのも避けたいかな」
委員長が軽く流そうとするけれど、松戸はもう勘弁してくれという感じでそう宣言。
そんなに強烈な量なのか……
俺は自分の想像力の無さをちょっと恥じた。
さて、あれだけ話しながら食べても、刺身の皿が既に空になりつつある。
綾瀬が諦めて、キッチンに追加の刺身を切りに行った。
委員長が、ネギトロと米飯の割合が間違っているネギトロ飯を作って食べている。
負けじと守谷が漬けと赤身とタイの身を混ぜ込み、色々配分が間違った混ぜご飯を作ってかっ込む。
三郷先輩が箸を刺身の皿の上で滑らせ、一気に十数枚を箸でつまみプルプルさせながら自分の皿に持っていった。
ふと俺は昔のドラマの主人公の決め台詞を思い出す。
『俺の胃袋は宇宙だ!』
こいつらの胃袋も宇宙なんだろう。餓鬼とか邪神とかが満ち溢れた。
綾瀬が刺身を追加した皿を持ってくる。
ちゃっかり自分の分を盛った別皿も持ってくる。
松戸が空になりつつある皿を整理しつつ、残った刺身と今きた刺身を分捕る。
俺はもうこの風景だけでおなかいっぱいだ。
一応ラーメン丼にてんこ盛り分は食べているから、当然ではあるのだけれど。
「それにしても松戸家、いい家だったです」
「ん、台所も広いしLDKで20畳以上はあるんじゃないかな」
「普通の皿が全てノリタケ、ここの皿もそう」
松戸が肩をすくめる。
「皿は厚木のノリタケアウトレット閉店時にまとめ買いしたから安かった、って母が言っていたけれどね」
「ノリタケの皿って高いのか?」
綾瀬に聞いてみる。
綾瀬は、俺が丼代わりに使っている四角くて大きい平皿を目で指して言った。
「例えばそれはシェールブランの27cmスクエアプレート、1枚5千円位」
え、このただ白い四角い皿が!?
確かによく見ると繊細な模様があったりするけれど。
「安い方。例えば松戸家で出されたティーセット」
「ん、あの各皿色違いの桜の絵が入ったかわいい奴かな。神立先輩が好きそうだなと思って憶えているけど」
「あれは大倉陶園の手書きのシリーズ。一客で数万超える」
うーん、我が家のダイソーやセリアのものとは値段も格も違う。
「車用は収納考えて四角い食器メインにしたって、母が言っていたわ。あのティーセットは家を新築した時の頂き物だし」
松戸はそう言うが、きっと間違いなく金持ちなんだろう。
そうでなければこんな豪華なキャンピングカーを、あっさり貸してくれる訳がない。
それにしても皆、食べまくっている。
流石に刺身大盛り皿5皿完了で、料理長からストップ指令が出た。
「これでも一皿に1kg以上盛り付けている。これ以上は健康を保証できない」
「ん、確かに食べ過ぎかもね」
間違いなく食べ過ぎだ。
8合炊いたご飯は既に空。
ご飯一合で330g、8合だから約2.6kg。
それに刺身が最低5kg以上。
合計7.6kgを5で割ると一人平均1.5kgちょっと。
俺はその半分も食べていないと思う。
ついでに味噌汁各1杯もそれに加わる。
お前らどんだけ食べているんだ。
守谷に至っては見た目にも腹が出ている。
大丈夫かお前ら。
被害は左肩と右腿の2箇所。なお痛覚は遮断済みだ。
犯人は肩が委員長、腿が松戸。
内出血に筋肉損傷で骨にひびが入っているが、この程度なら急速治療が可能だ。
少なくとも今の俺なら。
という訳で1時間治療に専念して無事復活。昼食の時間になった。
今日の昼食は、海鮮丼勝手盛りだそうだ。
以前からの5合炊き炊飯器の他に、俺の3合炊き炊飯器も持って来て準備は万端。
丼の在庫が無いので、四角い大きい平皿に分厚く御飯を盛り付け、各自テーブルへ。
刺身は自分で取って盛り付ける方式。
大トロを始めとするまぐろ各部、漬けにしたまぐろ赤身、みらいが試食しながらスプーンでかき取ってネギと混ぜたというネギトロ。
更にアジの刺身とタイの刺身も並んでいる。
量的にはネットで見た10人前舟盛りの軽く倍以上。
「刺身は在庫が大量にある。足りなければ切って出す」
料理長の綾瀬がそう説明。
これに御飯が8合。
今度こそ、のんびり食べても俺が食い負けて、腹6分目位で我慢する必要は無いだろう。そう信じたい。
何せ大トロすらドーン!という感じで大胆に並んでいる。
いただきますの唱和の後、大トロ上空で箸と箸による空中戦が始まった。
俺はそれには参加せず、まずは大量にあるまぐろ赤身から頂く。
途中で漬けになっている赤身も試食する。
うん、まだ新鮮だからか身が硬いが悪くない。
多分もうちょっと熟成した方が、旨みは出るんだろうけれど。
最後に残った大トロを何とか1枚キープ。
というかトロだけでも十数枚あった身が既に全滅している。
早すぎるぞお前ら。食事はもっとゆっくり楽しむものだろう!
「それにしても凄い量だな、この刺身の量」
何となく感想を言ったら、即座に反撃された。
「こんなものじゃない」
「大変だったのです!」
そして委員長が間を置いて言う。
「ん、佐貫。頭と尻尾が無くてヒレも切って血抜きも済んだ状態のマグロ60kg以上から、どれくらい身が取れるか想像して。その60kgのマグロを捌く苦労も」
「ユーノの家の広い台所とダイニングを占拠して、全員でやった。あれくらい広い部屋とキッチンが無いと無理」
「骨まで刃が通る長い包丁すらないからね。仕方ないから某所から脇差借りてきて熱湯消毒して、秀美と二人がかりで何とか5枚に下したんだよ」
「ん、テーブルの上に持ち上げるだけでも大変だったな、重すぎて」
「内臓や血合いなんかの加工を主にやっていた。それだけで精いっぱいだった」
「私はひたすら骨や皮からスプーンで身を取っていたです。あの後しばらく右腕のプルプルが止まらなかったです」
「それで結果的に40kg以上の刺身に出来るサクと、ネギトロ含めて鍋4つ分位の加工品になったの。まあ半分以上はおすそ分けしたし、冷凍した分もあるけれど」
昨日の苦労を晴らすかのように、一斉に説明が飛ぶ。
思った以上に大事だったようだ。
「うーんちょっと調子に乗り過ぎたです。これでも群れの中では、小さめのを狙ったつもりだったですが」
流石の三郷先輩も少しは反省している模様。
「ん、先輩は悪くないですよ。私でも見つけたら調子に乗って釣っちゃうな」
「でももう合宿中は、あの糸とたも網で釣りあげられる以上の大きさの魚を捕るのは禁止ね。もう配れるところは美久の実家や牛久、取手両先生、柿岡先輩や神立先輩まで配っちゃったし。それに正直魚の解体だけであそこまで苦労するのも避けたいかな」
委員長が軽く流そうとするけれど、松戸はもう勘弁してくれという感じでそう宣言。
そんなに強烈な量なのか……
俺は自分の想像力の無さをちょっと恥じた。
さて、あれだけ話しながら食べても、刺身の皿が既に空になりつつある。
綾瀬が諦めて、キッチンに追加の刺身を切りに行った。
委員長が、ネギトロと米飯の割合が間違っているネギトロ飯を作って食べている。
負けじと守谷が漬けと赤身とタイの身を混ぜ込み、色々配分が間違った混ぜご飯を作ってかっ込む。
三郷先輩が箸を刺身の皿の上で滑らせ、一気に十数枚を箸でつまみプルプルさせながら自分の皿に持っていった。
ふと俺は昔のドラマの主人公の決め台詞を思い出す。
『俺の胃袋は宇宙だ!』
こいつらの胃袋も宇宙なんだろう。餓鬼とか邪神とかが満ち溢れた。
綾瀬が刺身を追加した皿を持ってくる。
ちゃっかり自分の分を盛った別皿も持ってくる。
松戸が空になりつつある皿を整理しつつ、残った刺身と今きた刺身を分捕る。
俺はもうこの風景だけでおなかいっぱいだ。
一応ラーメン丼にてんこ盛り分は食べているから、当然ではあるのだけれど。
「それにしても松戸家、いい家だったです」
「ん、台所も広いしLDKで20畳以上はあるんじゃないかな」
「普通の皿が全てノリタケ、ここの皿もそう」
松戸が肩をすくめる。
「皿は厚木のノリタケアウトレット閉店時にまとめ買いしたから安かった、って母が言っていたけれどね」
「ノリタケの皿って高いのか?」
綾瀬に聞いてみる。
綾瀬は、俺が丼代わりに使っている四角くて大きい平皿を目で指して言った。
「例えばそれはシェールブランの27cmスクエアプレート、1枚5千円位」
え、このただ白い四角い皿が!?
確かによく見ると繊細な模様があったりするけれど。
「安い方。例えば松戸家で出されたティーセット」
「ん、あの各皿色違いの桜の絵が入ったかわいい奴かな。神立先輩が好きそうだなと思って憶えているけど」
「あれは大倉陶園の手書きのシリーズ。一客で数万超える」
うーん、我が家のダイソーやセリアのものとは値段も格も違う。
「車用は収納考えて四角い食器メインにしたって、母が言っていたわ。あのティーセットは家を新築した時の頂き物だし」
松戸はそう言うが、きっと間違いなく金持ちなんだろう。
そうでなければこんな豪華なキャンピングカーを、あっさり貸してくれる訳がない。
それにしても皆、食べまくっている。
流石に刺身大盛り皿5皿完了で、料理長からストップ指令が出た。
「これでも一皿に1kg以上盛り付けている。これ以上は健康を保証できない」
「ん、確かに食べ過ぎかもね」
間違いなく食べ過ぎだ。
8合炊いたご飯は既に空。
ご飯一合で330g、8合だから約2.6kg。
それに刺身が最低5kg以上。
合計7.6kgを5で割ると一人平均1.5kgちょっと。
俺はその半分も食べていないと思う。
ついでに味噌汁各1杯もそれに加わる。
お前らどんだけ食べているんだ。
守谷に至っては見た目にも腹が出ている。
大丈夫かお前ら。
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