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第6章 みんなで強化しよう!
36 今日の御相手はみらいちゃん
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そして今日も放課後がやってくる。
「それじゃ今日も着替えとタオル持って集合ね。今日は4時集合でいいか」
「ん、わかった。佐貫も逃げるなよ」
「まあ逃げても、捕まえられますけれど」
「同意」
「わくわく」
昨日、松戸の知識の一部を吸収した。
だから逃げられない事は、よくわかっている。
松戸の能力、洒落になっていない。体力以外はほぼオールラウンダー。
ぶっちゃけ俺に逃げ道は無い。
仕方なく俺も着替えを用意し、楽な服装に着替えてエアストリームへ。
既に綾瀬が到着していた。
キッチンで何やら作業をしている。
「昨日は朝食を食べ損ねたらしいから」
その配慮は大変ありがたい。
確かに衝撃色々で忘れていたけれど、昨日は朝食を食べ損なっていたんだった。
「先に食べるか」
「いや、皆を待っておくよ」
「わかった」
綾瀬の料理なら期待できる。
その後に来る事態に考えがいかないよう、楽しい事を考えよう。
「参考までに、夕食は何の予定?」
「鶏照り焼き丼と、棒々鶏サラダ」
鶏虐殺メニューだな、それ。
でもここの連中は大食いだし、その位は必要だろう。
それに綾瀬の料理なら間違いない。
「美味しそうだな」
「そうだと嬉しい」
そうしている間にも、次々と皆さん到着。
松戸がひょいとガス台の奥から大鍋を取って、ダイニング側のテーブル上に置いた鍋敷きの上に置く。
「ん、ユーノ随分腕力上がったんじゃ無い。その鍋重いでしょ」
「これも能力贈与の賜物ね。身体も大分健康体になったかな」
そう言って松戸はその鍋の蓋を開ける。
どうもその鍋で、ご飯を炊いていたようだ。
確かにこの面子相手だと、通常の一人暮らし用炊飯器では役に立たないから。
ところで松戸への昨日の能力授与と治療は、上手く行っただろうか。
実は気になったので昨晩の授業開始前、松戸の身体を天眼通でさっと見てみた。
その時見た限りでは、身体上の問題はほぼ解決。
少なくとも完全に健康体にはなっている。
ただその分、他の能力が落ちている可能はもある。
何せ神への契約の代わりに渡した臓器なんてものもあったようだし。
「松戸、能力の方は大丈夫か」
「少し減ったけれど、それを補う以上に色々貰ったしね。総合的に見れば能力は上昇したかな」
ならいいけれど。
「私も色々出来るようになるのでしょうか、乞うご期待!わくわく」
ああそうだった。
それが待っているんだ。
いや、みらいは確かに見た目可愛い。
でもこの環境でそれは……
いやいかん、その件については考えないようにしよう。
まずは飯だ。
松戸がラーメン用と思われる丼に、ご飯をがんがんに盛っている。
そしてその上に綾瀬が、鶏の照り焼きと焼いたシシトウを載せ、タレをかける。
委員長がキッチン側でよそった味噌汁をテーブルに持ってきた。
最後にでっかい皿に載った棒々鶏サラダを、テーブルの中心に置けば完成。
「それでは移動するね」
松戸が例によって、エアストリームをいつもの南の島へと移動させる。
「いただきます」
唱和とともに朝食開始だ。
◇◇◇
美味しいご飯を食べて、歯磨きをして。
いよいよ、逃げられない時間がやってきた。
「さて、本日の御相手はみらいちゃんです」
「初めてなので、優しくお願いするです」
余計かつ余分な妄想を生むような台詞はやめてくれ。
「ん、じゃあ、お邪魔虫はこの辺で……」
こら委員長! お前もそのわざとらしい言い方、やめてくれ。
という訳で車中はみらいと2人きりになる。
思わず緊張。
「それではここから、お姫様抱っこでベッドまでお願いするです」
緊張が解けた。
「何だそりゃ」
「昨日松戸さんはそうして貰ったと、言っていたです」
あれはベッドに腰掛けている姿勢から横にする為だけにしただけだ。
そんな事まで松戸は話しているのか。
なら女子連中はどこまで話し合っているんだ。
これは下手な事は出来ないぞと緊張。
「という訳で、抱っこなのです」
はいはい。仕方ないからみらいをさっと横抱きに。
うん、明らかにこいつは軽い。見かけ通り。
ただ回した手が思い切りお尻にかかってしまったのが、ちょっと気になる。
何か柔らかくて温かいし。
いや、それを気にしたら負けだ。まあ元々勝ち目は無いけれど。
広くは無い車内をそのまま移動して、後部のダブルベッドへ。
ベッドの真ん中にゆっくり下ろす。
そのまま離れようとすると。
「ちょっと待つです」
そう言っていきなり首に腕を巻き付けられた。
そのまま顔を近づけてきて、そして唇と唇が触れあう。
えっ、みらいからいきなり。
みらいは腕を外してちょっと離れて、そして少し恥ずかしそうに笑った。
「へへへ、初めてのキスなのです。初めては自分からやると昔から決めていたです」
おいおいおい。こいつも危険な行動を!
俺が虎男の勝田君だったら、もう性的に襲いかかってしまうところだ。
なんとか理性を振り絞って、一度離れて。
そして俺もみらいの脇に横になる。
前に上から攻めた結果、松戸の胸でダメージを受けた。
その学習成果を踏まえての動きだ。
さあ首筋を襲おう。
そう思ったところで、またみらいが小さな声で言った。
「初めてなので、痛くしないで下さいです」
うわああっ。こいつ、絶対狙って言っているだろう。
もし俺が虎男勝田君だったら……(略)で夜までやっちゃうじゃないか。
もう我慢できない。
そんな訳で一気に首筋へ。
「うっ、うーん」
『聞いてはいたけれど、なかなかこれは気持ちいいのです』
今度は念話で攻撃してきた。
『どうせならここでぎゅっと抱きしめて欲しいです』
仕方ないので、仰せのままに。
そしてまあ、例によって与えられて与えて気を失って。
目覚めた時が俺1人で、エアストリームが学校に戻っていたのも前と同じ。
時計は昼の3時で、今日は割と余裕がある。
違っていたのはベッドに残されたメモ用紙。
「ごちそうさまでした」
うわああっ、みらいの癖に何か妙に色っぽいぞ。
俺はダメージを受けつつメモを持って、自分の荷物も持って。
寮の自室へと瞬間移動した。
「それじゃ今日も着替えとタオル持って集合ね。今日は4時集合でいいか」
「ん、わかった。佐貫も逃げるなよ」
「まあ逃げても、捕まえられますけれど」
「同意」
「わくわく」
昨日、松戸の知識の一部を吸収した。
だから逃げられない事は、よくわかっている。
松戸の能力、洒落になっていない。体力以外はほぼオールラウンダー。
ぶっちゃけ俺に逃げ道は無い。
仕方なく俺も着替えを用意し、楽な服装に着替えてエアストリームへ。
既に綾瀬が到着していた。
キッチンで何やら作業をしている。
「昨日は朝食を食べ損ねたらしいから」
その配慮は大変ありがたい。
確かに衝撃色々で忘れていたけれど、昨日は朝食を食べ損なっていたんだった。
「先に食べるか」
「いや、皆を待っておくよ」
「わかった」
綾瀬の料理なら期待できる。
その後に来る事態に考えがいかないよう、楽しい事を考えよう。
「参考までに、夕食は何の予定?」
「鶏照り焼き丼と、棒々鶏サラダ」
鶏虐殺メニューだな、それ。
でもここの連中は大食いだし、その位は必要だろう。
それに綾瀬の料理なら間違いない。
「美味しそうだな」
「そうだと嬉しい」
そうしている間にも、次々と皆さん到着。
松戸がひょいとガス台の奥から大鍋を取って、ダイニング側のテーブル上に置いた鍋敷きの上に置く。
「ん、ユーノ随分腕力上がったんじゃ無い。その鍋重いでしょ」
「これも能力贈与の賜物ね。身体も大分健康体になったかな」
そう言って松戸はその鍋の蓋を開ける。
どうもその鍋で、ご飯を炊いていたようだ。
確かにこの面子相手だと、通常の一人暮らし用炊飯器では役に立たないから。
ところで松戸への昨日の能力授与と治療は、上手く行っただろうか。
実は気になったので昨晩の授業開始前、松戸の身体を天眼通でさっと見てみた。
その時見た限りでは、身体上の問題はほぼ解決。
少なくとも完全に健康体にはなっている。
ただその分、他の能力が落ちている可能はもある。
何せ神への契約の代わりに渡した臓器なんてものもあったようだし。
「松戸、能力の方は大丈夫か」
「少し減ったけれど、それを補う以上に色々貰ったしね。総合的に見れば能力は上昇したかな」
ならいいけれど。
「私も色々出来るようになるのでしょうか、乞うご期待!わくわく」
ああそうだった。
それが待っているんだ。
いや、みらいは確かに見た目可愛い。
でもこの環境でそれは……
いやいかん、その件については考えないようにしよう。
まずは飯だ。
松戸がラーメン用と思われる丼に、ご飯をがんがんに盛っている。
そしてその上に綾瀬が、鶏の照り焼きと焼いたシシトウを載せ、タレをかける。
委員長がキッチン側でよそった味噌汁をテーブルに持ってきた。
最後にでっかい皿に載った棒々鶏サラダを、テーブルの中心に置けば完成。
「それでは移動するね」
松戸が例によって、エアストリームをいつもの南の島へと移動させる。
「いただきます」
唱和とともに朝食開始だ。
◇◇◇
美味しいご飯を食べて、歯磨きをして。
いよいよ、逃げられない時間がやってきた。
「さて、本日の御相手はみらいちゃんです」
「初めてなので、優しくお願いするです」
余計かつ余分な妄想を生むような台詞はやめてくれ。
「ん、じゃあ、お邪魔虫はこの辺で……」
こら委員長! お前もそのわざとらしい言い方、やめてくれ。
という訳で車中はみらいと2人きりになる。
思わず緊張。
「それではここから、お姫様抱っこでベッドまでお願いするです」
緊張が解けた。
「何だそりゃ」
「昨日松戸さんはそうして貰ったと、言っていたです」
あれはベッドに腰掛けている姿勢から横にする為だけにしただけだ。
そんな事まで松戸は話しているのか。
なら女子連中はどこまで話し合っているんだ。
これは下手な事は出来ないぞと緊張。
「という訳で、抱っこなのです」
はいはい。仕方ないからみらいをさっと横抱きに。
うん、明らかにこいつは軽い。見かけ通り。
ただ回した手が思い切りお尻にかかってしまったのが、ちょっと気になる。
何か柔らかくて温かいし。
いや、それを気にしたら負けだ。まあ元々勝ち目は無いけれど。
広くは無い車内をそのまま移動して、後部のダブルベッドへ。
ベッドの真ん中にゆっくり下ろす。
そのまま離れようとすると。
「ちょっと待つです」
そう言っていきなり首に腕を巻き付けられた。
そのまま顔を近づけてきて、そして唇と唇が触れあう。
えっ、みらいからいきなり。
みらいは腕を外してちょっと離れて、そして少し恥ずかしそうに笑った。
「へへへ、初めてのキスなのです。初めては自分からやると昔から決めていたです」
おいおいおい。こいつも危険な行動を!
俺が虎男の勝田君だったら、もう性的に襲いかかってしまうところだ。
なんとか理性を振り絞って、一度離れて。
そして俺もみらいの脇に横になる。
前に上から攻めた結果、松戸の胸でダメージを受けた。
その学習成果を踏まえての動きだ。
さあ首筋を襲おう。
そう思ったところで、またみらいが小さな声で言った。
「初めてなので、痛くしないで下さいです」
うわああっ。こいつ、絶対狙って言っているだろう。
もし俺が虎男勝田君だったら……(略)で夜までやっちゃうじゃないか。
もう我慢できない。
そんな訳で一気に首筋へ。
「うっ、うーん」
『聞いてはいたけれど、なかなかこれは気持ちいいのです』
今度は念話で攻撃してきた。
『どうせならここでぎゅっと抱きしめて欲しいです』
仕方ないので、仰せのままに。
そしてまあ、例によって与えられて与えて気を失って。
目覚めた時が俺1人で、エアストリームが学校に戻っていたのも前と同じ。
時計は昼の3時で、今日は割と余裕がある。
違っていたのはベッドに残されたメモ用紙。
「ごちそうさまでした」
うわああっ、みらいの癖に何か妙に色っぽいぞ。
俺はダメージを受けつつメモを持って、自分の荷物も持って。
寮の自室へと瞬間移動した。
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