31 / 78
第5章 嵐の前に
31 移動基地設置計画
しおりを挟む
夏休みの終わりは、あっという間だった。
夏の終わりにイベントが多発してしまったおかげだ。
授業終了後はいつものお茶会。人数は大分増えている。
俺の他に委員長、綾瀬、松戸、守谷の4人。それに元からの部屋の主である、柿岡先輩と神立先輩。
計7名という陣容だ。
ちなみに俺は、柿岡先輩と顔を合わせるのが少々怖かった。
何せ彼は天眼通よりさらに性能上の、慧眼通持ち。おまけに委員長の保護者だ。
最近の俺の悪行色々が見られてしまったら。そう思うと大変気まずい。
しかし柿岡先輩の能力からして、見えてしまうものは隠しようがない。
それに俺にも言い分はある。
ただ全部自分の意思じゃない。色々とまあ成り行き上そうなっただけだという。
でもその言い訳は、シスコンの慧眼通持ちに通用するだろうか。
事実そのものなのだけれども。
「そんな構える事無いよ。どうしても特異な能力持ちは集まってしまうから」
「うちの代は私の逆ハーレムだったもんね」
幸いなことに俺の懸念は、大先輩2人のその一言であっさり晴らされた。
安心して紅茶を頂くことにする。
ほっとした後の紅茶が美味い。
「人数も増えたし、何なら専用の部室か何かをもらったら。私達ももう引退だしね」
「でも特に研究活動している訳じゃないし、2年生もいないですし」
「必要なのは人数と名目だけさ。高浜のお散歩クラブなんて、あいつの口先だけでつくったような研究会だし。今こそ2年も1年もそこそこいるけど」
あんな恐ろしい誘い文句で研究会に入る奴の気が知れない。
さて、この話もいいけれど、実は他に聞いてみたい話がある。
この学校が移転するという噂だ。
現在は小学部、中学部、高等部それぞれ廃校の校舎を再利用している。
しかしこの体制だと、敵の侵攻等があった場合に守りにくい。
それに施設そのものも廃校になった位だから老朽化している。
更に場所そのものが位相が異なるとはいえ街中にある。
だから万が一、大規模な戦闘による破壊等があった場合は、通常世界側にも被害が呼ぶ可能性が高い。
そんなこんなで昔から移転の噂はあったのだが、今度こそ本当らしい。
少なくともクラスでは、もうその噂が広まっている。
「そういえば新校舎の噂が色々広まっていますが、何か情報がありますか」
柿岡先輩はあっさり頷いた。
「明日には発表すると聞いているよ。場所は飯農の山の方だって。場所が奥地になる代わり、防御も楽になるし、校舎も広くなるみたいだよ」
え、何でそんな事を知っている。
そんな俺の内心を読んだように柿岡先輩は解説する。
「慧眼通持ちだとさ。ほっといていても勝手に情報が聞こえてくるんだ」
なるほどな。
と、委員長が思いついたように言う。
「ん、どうせ研究会で部室作るんなら、部屋を借りるより電源付き土地借りて、あのキャンピングカー停めたいな。あの方が豪華だし気持ちいいしきっと楽しいよ。お出かけも出来るし」
おい委員長、あれは松戸家のだぞ。
「そんな申し訳ない事できないだろ。あれは日本で買うと、中古の家族用マンションが優に買える値段するんだぞ」
「うちは大丈夫よ。日本に戻ってきてからほとんど使っていないから」
あ、松戸さんがOK出してしまった。
いいのか、本当に。
「ええと、参考までにどんなキャンピングカーか聞いていいかな」
柿岡先輩が興味深そうに聞いてくる。
「エアストリーム、多分2000年頃のインターナショナル、ヨーロッパ仕様か何かのナローボディ、28フィートあたりです。発電機やらシャワーやらフルオプション付きで」
「何だその無駄に超豪華なキャンパーは」
柿岡先輩はエアストリームを知っているようだ。
「ん、お兄に夏合宿に行った話したでしょ。あの時使ったのがそれ」
「うう、何とうらやましもったいない」
「あ、それは俺も同感です」
委員長や松戸が不審がる。
「何で私でも知らないのに、そんなに詳しいのかしら」
「エアストリームは、一部のアウトドア屋にとって永遠のロマンなの!」
しかし、この手のキャンパーを使ったライフスタイルが流行ったのは大分前。
中年ニートの俺がかろうじて知っている位だ。
だから柿岡先輩の世代で知っているとは思わなかった。
「うちの親父もそんな事言っていたけどね、買ってから泊まった日数は多分1月分も無いと思うわ」
何かキャンピングカー談議になっている。
「ならジャッキアップの事も考えて舗装済みの場所で、電源に近くて他の邪魔にならないところがいいな。出来れば水場と下水マンホール近くで……と」
柿岡先輩は何もない空間から、一枚の図面を取り出した。
「うーん、この辺りかな」
委員長がのぞき込む。
「ん、お兄何それ」
「新学校の図面」
おいおいおい。
「何それ秘密じゃないの」
「この世界に秘密など無い」
確かに慧眼通持ちで空間操作可能なら、秘密など意味無いだろう。
でもそれは、能力乱用ではないだろうか。
「場所の交渉は僕が責任を持ってやっておく」
柿岡先輩はそう断言。いいのか、本当に。
「随分と乗り気ね。何からしくない」
「子供の頃絵本で見てずっと憧れだったんだ」
そうですか。なるほど。
まあ俺達には都合はいいのだけれど。
◇◇◇
学校との交渉事その他は、柿岡先輩に任せることにした。
だいたい学校移転の話すら、一般生徒にはまだ知らされていないのだ。
次の日、柿岡先輩が言ったとおり学校移転が発表。
2週間で今住んでいる部屋も移動する事になった。
勿論授業は授業として普通に行われ、引っ越し作業は放課後以降。
新旧校舎間は仮設空間ゲートで、無理やり通行可能にされている。
そこを放課後台車やら何やらで頑張って荷物を運ぶのだ。
ただ寮の自室が学校から遠い生徒も多い。
その場合は、期限を決めて荷物をまとめさせ、空間操作や瞬間移動の能力者が一気に移動させる。
綾瀬や松戸は勿論、俺まで色々手伝わされた。
俺がこの能力を身につけたのはつい最近なのだが、馬橋先生の目は誤魔化せなかったようだ。
さすが校内最長老(噂)。
その中で柿岡先輩はしっかり暗躍していたらしい。
持ち主の松戸家とも、個別に連絡を取っていたようだ。
その結果。
引っ越し期間2週間の後の、9月25日火曜日。
月曜日は祝日だったから、引っ越し終了後初めての授業の日だ。
俺達は授業終了後、ある場所へ急ぐ。
目的の場所は場所は新しい学校の敷地の一角、教室棟の横の空きスペース。
そこに銀色に輝く、アルミ製超高級キャンピングカーが無事設置された。
ちゃんとタイヤが傷まないよう、ジャッキアップまでしてある。
早速エアストリームに入ろうとすると、既に先客がいた。
おなじみの紅茶のいい香りが俺達を出迎える。
予想通りの2人が、まったりと紅茶タイムを満喫していた。
「ん、お兄ひどい。私達の活動場所なのに」
委員長の抗議にも柿岡先輩は悪びれた様子を見せない。
「まあいいじゃない。専用部室も無くなったことだしさ」
夏休みとともに2人はTRICKSTERSを引退。
そして学校移転後のTRICKSTERS部室には、別室スペースは無い。
「ごめんねひーちゃん。これ一服したら消えるから」
「神立先輩はいいんです。いて下さい」
柿岡先輩は憮然とした表情になる。
「秀美、僕に酷くないかい」
「ん、お兄は受験勉強もあるでしょ。さっさと予備校なり自分の部屋に帰るなりして勉強してください!」
久しぶりの兄妹喧嘩を横目に見つつ、俺達は紅茶を楽しむ事にする。
都合7人でも、ダイニング側とラウンジ側を両方使えば問題無い。
「それくらいにしたら。ここまでこの部屋がちゃんと使えるようになったのは、間違いなく柿岡先輩のおかげだし」
松戸の言葉通りだ。
エアストリームは電気だけでなく上水道下水道ともに接続済みで、台所もシャワーもトイレも使用可能となっている。
強いて言えば、温水やガスを利用するとプロパンガスを消費する位だ。
これだけは他に接続できなかったのだが、補充の必要性なんて当分先だろう。
しかもこれらライフラインを怪しげな空間経由で接続したまま、世界中に移動可能。
その気になれば世界の果ての砂漠を前に、エアコンガンガン状態で水使い放題のキャンプも可能だ。
何だこの環境。快適すぎる。
「で、この当研究会の名前とか活動とかは決まったの?」
「まだですね。活動もまだ予定は冬合宿くらいしか」
「えーっと、私は能力解放同盟を推したんですが、皆に却下されたです」
それはそうだ。そんな公安調査庁の白書に載っていそうな名前は却下。
みらい以外全員の総意だ。
「折角のぼり旗作ってヘルメットとマスクして、神聖騎士団の前でデモしようと思ったですが、残念です」
この壊滅的なセンスは何なんだろう。
「なら横文字系の名前にして、サウンドデモやりながら神聖騎士団前でデモを……」
「デモから離れろ」
みらいの発想にはついていけない。
そんな感じで、早朝のどやかな時間がまったり過ぎていく。
夏の終わりにイベントが多発してしまったおかげだ。
授業終了後はいつものお茶会。人数は大分増えている。
俺の他に委員長、綾瀬、松戸、守谷の4人。それに元からの部屋の主である、柿岡先輩と神立先輩。
計7名という陣容だ。
ちなみに俺は、柿岡先輩と顔を合わせるのが少々怖かった。
何せ彼は天眼通よりさらに性能上の、慧眼通持ち。おまけに委員長の保護者だ。
最近の俺の悪行色々が見られてしまったら。そう思うと大変気まずい。
しかし柿岡先輩の能力からして、見えてしまうものは隠しようがない。
それに俺にも言い分はある。
ただ全部自分の意思じゃない。色々とまあ成り行き上そうなっただけだという。
でもその言い訳は、シスコンの慧眼通持ちに通用するだろうか。
事実そのものなのだけれども。
「そんな構える事無いよ。どうしても特異な能力持ちは集まってしまうから」
「うちの代は私の逆ハーレムだったもんね」
幸いなことに俺の懸念は、大先輩2人のその一言であっさり晴らされた。
安心して紅茶を頂くことにする。
ほっとした後の紅茶が美味い。
「人数も増えたし、何なら専用の部室か何かをもらったら。私達ももう引退だしね」
「でも特に研究活動している訳じゃないし、2年生もいないですし」
「必要なのは人数と名目だけさ。高浜のお散歩クラブなんて、あいつの口先だけでつくったような研究会だし。今こそ2年も1年もそこそこいるけど」
あんな恐ろしい誘い文句で研究会に入る奴の気が知れない。
さて、この話もいいけれど、実は他に聞いてみたい話がある。
この学校が移転するという噂だ。
現在は小学部、中学部、高等部それぞれ廃校の校舎を再利用している。
しかしこの体制だと、敵の侵攻等があった場合に守りにくい。
それに施設そのものも廃校になった位だから老朽化している。
更に場所そのものが位相が異なるとはいえ街中にある。
だから万が一、大規模な戦闘による破壊等があった場合は、通常世界側にも被害が呼ぶ可能性が高い。
そんなこんなで昔から移転の噂はあったのだが、今度こそ本当らしい。
少なくともクラスでは、もうその噂が広まっている。
「そういえば新校舎の噂が色々広まっていますが、何か情報がありますか」
柿岡先輩はあっさり頷いた。
「明日には発表すると聞いているよ。場所は飯農の山の方だって。場所が奥地になる代わり、防御も楽になるし、校舎も広くなるみたいだよ」
え、何でそんな事を知っている。
そんな俺の内心を読んだように柿岡先輩は解説する。
「慧眼通持ちだとさ。ほっといていても勝手に情報が聞こえてくるんだ」
なるほどな。
と、委員長が思いついたように言う。
「ん、どうせ研究会で部室作るんなら、部屋を借りるより電源付き土地借りて、あのキャンピングカー停めたいな。あの方が豪華だし気持ちいいしきっと楽しいよ。お出かけも出来るし」
おい委員長、あれは松戸家のだぞ。
「そんな申し訳ない事できないだろ。あれは日本で買うと、中古の家族用マンションが優に買える値段するんだぞ」
「うちは大丈夫よ。日本に戻ってきてからほとんど使っていないから」
あ、松戸さんがOK出してしまった。
いいのか、本当に。
「ええと、参考までにどんなキャンピングカーか聞いていいかな」
柿岡先輩が興味深そうに聞いてくる。
「エアストリーム、多分2000年頃のインターナショナル、ヨーロッパ仕様か何かのナローボディ、28フィートあたりです。発電機やらシャワーやらフルオプション付きで」
「何だその無駄に超豪華なキャンパーは」
柿岡先輩はエアストリームを知っているようだ。
「ん、お兄に夏合宿に行った話したでしょ。あの時使ったのがそれ」
「うう、何とうらやましもったいない」
「あ、それは俺も同感です」
委員長や松戸が不審がる。
「何で私でも知らないのに、そんなに詳しいのかしら」
「エアストリームは、一部のアウトドア屋にとって永遠のロマンなの!」
しかし、この手のキャンパーを使ったライフスタイルが流行ったのは大分前。
中年ニートの俺がかろうじて知っている位だ。
だから柿岡先輩の世代で知っているとは思わなかった。
「うちの親父もそんな事言っていたけどね、買ってから泊まった日数は多分1月分も無いと思うわ」
何かキャンピングカー談議になっている。
「ならジャッキアップの事も考えて舗装済みの場所で、電源に近くて他の邪魔にならないところがいいな。出来れば水場と下水マンホール近くで……と」
柿岡先輩は何もない空間から、一枚の図面を取り出した。
「うーん、この辺りかな」
委員長がのぞき込む。
「ん、お兄何それ」
「新学校の図面」
おいおいおい。
「何それ秘密じゃないの」
「この世界に秘密など無い」
確かに慧眼通持ちで空間操作可能なら、秘密など意味無いだろう。
でもそれは、能力乱用ではないだろうか。
「場所の交渉は僕が責任を持ってやっておく」
柿岡先輩はそう断言。いいのか、本当に。
「随分と乗り気ね。何からしくない」
「子供の頃絵本で見てずっと憧れだったんだ」
そうですか。なるほど。
まあ俺達には都合はいいのだけれど。
◇◇◇
学校との交渉事その他は、柿岡先輩に任せることにした。
だいたい学校移転の話すら、一般生徒にはまだ知らされていないのだ。
次の日、柿岡先輩が言ったとおり学校移転が発表。
2週間で今住んでいる部屋も移動する事になった。
勿論授業は授業として普通に行われ、引っ越し作業は放課後以降。
新旧校舎間は仮設空間ゲートで、無理やり通行可能にされている。
そこを放課後台車やら何やらで頑張って荷物を運ぶのだ。
ただ寮の自室が学校から遠い生徒も多い。
その場合は、期限を決めて荷物をまとめさせ、空間操作や瞬間移動の能力者が一気に移動させる。
綾瀬や松戸は勿論、俺まで色々手伝わされた。
俺がこの能力を身につけたのはつい最近なのだが、馬橋先生の目は誤魔化せなかったようだ。
さすが校内最長老(噂)。
その中で柿岡先輩はしっかり暗躍していたらしい。
持ち主の松戸家とも、個別に連絡を取っていたようだ。
その結果。
引っ越し期間2週間の後の、9月25日火曜日。
月曜日は祝日だったから、引っ越し終了後初めての授業の日だ。
俺達は授業終了後、ある場所へ急ぐ。
目的の場所は場所は新しい学校の敷地の一角、教室棟の横の空きスペース。
そこに銀色に輝く、アルミ製超高級キャンピングカーが無事設置された。
ちゃんとタイヤが傷まないよう、ジャッキアップまでしてある。
早速エアストリームに入ろうとすると、既に先客がいた。
おなじみの紅茶のいい香りが俺達を出迎える。
予想通りの2人が、まったりと紅茶タイムを満喫していた。
「ん、お兄ひどい。私達の活動場所なのに」
委員長の抗議にも柿岡先輩は悪びれた様子を見せない。
「まあいいじゃない。専用部室も無くなったことだしさ」
夏休みとともに2人はTRICKSTERSを引退。
そして学校移転後のTRICKSTERS部室には、別室スペースは無い。
「ごめんねひーちゃん。これ一服したら消えるから」
「神立先輩はいいんです。いて下さい」
柿岡先輩は憮然とした表情になる。
「秀美、僕に酷くないかい」
「ん、お兄は受験勉強もあるでしょ。さっさと予備校なり自分の部屋に帰るなりして勉強してください!」
久しぶりの兄妹喧嘩を横目に見つつ、俺達は紅茶を楽しむ事にする。
都合7人でも、ダイニング側とラウンジ側を両方使えば問題無い。
「それくらいにしたら。ここまでこの部屋がちゃんと使えるようになったのは、間違いなく柿岡先輩のおかげだし」
松戸の言葉通りだ。
エアストリームは電気だけでなく上水道下水道ともに接続済みで、台所もシャワーもトイレも使用可能となっている。
強いて言えば、温水やガスを利用するとプロパンガスを消費する位だ。
これだけは他に接続できなかったのだが、補充の必要性なんて当分先だろう。
しかもこれらライフラインを怪しげな空間経由で接続したまま、世界中に移動可能。
その気になれば世界の果ての砂漠を前に、エアコンガンガン状態で水使い放題のキャンプも可能だ。
何だこの環境。快適すぎる。
「で、この当研究会の名前とか活動とかは決まったの?」
「まだですね。活動もまだ予定は冬合宿くらいしか」
「えーっと、私は能力解放同盟を推したんですが、皆に却下されたです」
それはそうだ。そんな公安調査庁の白書に載っていそうな名前は却下。
みらい以外全員の総意だ。
「折角のぼり旗作ってヘルメットとマスクして、神聖騎士団の前でデモしようと思ったですが、残念です」
この壊滅的なセンスは何なんだろう。
「なら横文字系の名前にして、サウンドデモやりながら神聖騎士団前でデモを……」
「デモから離れろ」
みらいの発想にはついていけない。
そんな感じで、早朝のどやかな時間がまったり過ぎていく。
28
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。

最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる