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第2章 この世の果てに会いに行こう
11 世界が終わる場所
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5月のゴールデンウィークから1週間ちょっと経った、火曜日の午後8時27分。
火曜日はホームルームが無いので皆、授業ギリギリの時間に来る。
そんななか,綾瀬がある生徒の姿を認めて、立ち上がった。
その生徒とは、今入ってきたばかりの長身の少女。長い黒髪に何故か白衣姿だ。
その少女が席に着くと同時に、綾瀬は声をかける。
「おはよう松戸さん。昨日はありがとう」
その少女はただ、小さく頷いた。
そして席に座るとすぐ、鞄から分厚い本を出して読み始める。
それは明確な拒絶の姿勢。
綾瀬は、それ以上声をかける事が出来ず、戻ってくる……
◇◇◇
「ん、松戸さん。あの人はこの学校で一番特殊な存在だね」
委員長がそう言って、紅茶のカップを手に取った。
放課後のTRICKSTARSの部室、後ろ半分。
白いガーデンテーブルを囲むのは、もう見慣れたいつもの面々。
俺の他には綾瀬、委員長、神立先輩、柿岡先輩だ。
結局あの大喧嘩の後も、俺達は毎日ここに来てはお茶をご馳走になり、その後訓練をするという日々を続けていた。
神立先輩によるとあの程度の喧嘩は、別に大したことではないらしい。
その辺の感覚が俺には理解できない。
しかし現実を見る限りでは、その通りなのだろう。
なお何故他の部員がいないかというと、やはり柿岡先輩の能力のせいらしい。
正確には柿岡先輩と神立先輩と委員長の共通能力、表層思考等読取能力のせい。
普通の人は、表層思考を読めるという人間がいると、落ち着かないものらしい。
俺は別に気にしないのだが。
さりとて生徒内での狐狸界トップ2人を、ないがしろにする訳にもいかない。
更に瞬間移動可能な柿岡先輩と神立先輩は、それぞれの里との連絡や荷物配達まで請け負っている。
その辺りのことを鑑み、こうやって別室待遇となっているそうだ。
ちなみに教室の後ろではなく、前の扉から入ると通常の元教室スペース。
他の部員がくつろいでいたりするそうだ。
俺はそっちは入った事が無いけれど。
そして後ろ扉、つまり今いる方は簡易的に作った別空間。
ちなみに今日は、満月に照らされた山間の集落が映し出されている。
狸の里の昔の風景だそうだ。
「特殊な存在って?」
「ん、つまりただの人間。純度100%の人間で生まれ育ちも一般人よ。陰陽師とかそういった家系ではない、本当の意味での一般人」
委員長はそう答える。
「でもそれって、この学校へ来る意味があるのか?」
「松戸さんの場合は特別ね。古来の様々な文献を読んで、いろんな遺跡を調べた上で、異空間操作系の技術を使って自力でこの学校に辿り着いた。普通の科学技術ではない力を求めてね。その姿勢が認められてこの学校に入学が認められたの」
「詳しいな、委員長」
委員長は、少し寂しそうな顔をして頷いた。
「ん、松戸さんは半年前の転校生だよ。佐貫や美久のすぐ前のね」
なお委員長は俺の事を佐貫と、綾瀬の事は美久と呼ぶようになった。
だからと言って、仲が進展したとかそういう事は無い。
単に毎日の訓練とかで、いちいち君付けで呼ぶのが面倒になったからとの事だ。
「ん、外部からの転校生なんかにこの学校の環境に慣れて貰うのも委員長の仕事だしね。でも松戸さんの場合は結局うまくいかなかったな。結局あのまま。勉強も実技も優秀なんだけれどね」
実技の方の腕は、実は俺、身をもって知っている。
何せ何度か酷い目に遭っているから。
この学校は妖怪の学校らしく、模擬戦の授業がある。
それで俺は、松戸に思い切り叩きのめされたのだ。
松戸は委員長と違い、戦闘時はほとんど動かない。
ただ一瞬でも隙を見せたら、その瞬間に倒される。
武器有りでも武器無しでもそれは同じ。
ひたすら待ちに徹して一撃必殺。
そんな戦い方をする奴だ。
「でも美久、松戸さんと何かあったの。何か今朝、お礼を言っていたようだけれど」
委員長も気になっていたようだ。
「昨日助けて貰った。その時泣いていた」
綾瀬がそう言って、それだけでは言葉が足りないと気づいてか言葉を継ぐ。
「訓練のため、私は色々な時空間に行ってみている。昨日は久しぶりに遠出をしてみた。思いつく限り全ての座標軸的に、出来るだけ遠い場所を設定した。そこで初めて体験する、強烈な時空間の流れに流された。流されて私はある座標に辿り着いた」
綾瀬はちょっと間を置いて、そして続ける。
「赤い大きな太陽に照らされた、赤い空と岩場だった。空気の組成が変だし、空気そのものも薄かった。生物は植物を含めて何も無かった。岩と埃と、時々風で飛ばされてくるガラス質の砂の他は何御なかった。
私は逃げようとした。でも逃げられなかった。そこの空気や岩は自然物ではあったが滅びへと向かうだけで、既に力を残していなかった。私の力が使えなかった。その時彼女を見つけた。」
綾瀬は再び、一呼吸置く。
俺達は黙って聞いている。
「彼女は岩の頂上で、沈みゆく真っ赤で大きい太陽を一人で見ていた。私を見つけると、驚いたような顔をして近づいてきた。何故ここにいるか聞かれたから、正直に流れに流されてここに来てしまった事を答えた。彼女は言った。
『この場所は悲しみ。全てが終わった滅びの地点。死や滅びが再生ではなくただ無くなって消えていくだけという事をただ実証している場所。ここにいては危険。あなたも滅びに侵されてしまう』と」
そこでまた綾瀬は息をついて、そして続ける。
「彼女はある座標を教えてくれた。教えられて気づいたが、確かにその座標には移動することが出来て、そこから元の世界に帰ることも出来そうだった。
私は礼を言って彼女に尋ねた。何故ここにいるか。彼女は答えてくれた。
『ここにいればは悲しみを忘れないで済む。どんな美辞麗句で飾っても、失くしたものは取り戻せない事を教えてくれるから』と。
その空間を去る時、私は彼女が泣いていた事にふと気づいた。でも理由を聞く間もなくその場所は遠ざかった。教えられた座標について私の力が戻った時、私は彼女を知っていることに気づいた。クラスメイトの松戸夕乃だった」
◇◇◇
「ん、お兄、何か知っているの」
綾瀬の話の余韻の中、委員長が急に尋ねる。
「その場所はね」
柿岡先輩は頷いた。
「綾瀬さん、その帰れる座標とは、小さなオリーブの苗木が植わっている白い部屋じゃなかったかな」
綾瀬は明らかに驚いた表情を浮かべて頷く。
「有名な場所だ。時空間を旅する一部の人の中ではね。実際に行ったことがある人はほとんどいないけれど。XKシナリオ火星50億年、って呼ばれている。別名この世の果て、人類の文明が終焉を迎える可能性の一つ」
何かひっかかる言い方なので、俺は聞いてみる。
「可能性とは何ですか」
「このまま歴史が経過した場合、そこにたどり着く可能性がある。そういう意味の可能性だ。未来は確定していない。だから幾つもの可能性が併存している。そのうちのひとつ、人類の文明が行き着いた先のひとつがそこ、XKシナリオ火星50億年、別名この世の果てさ」
この夜の果て、か。
柿岡先輩の説明は続いている。
「惑星の地中深くに人類の名残と思われる基地があって、その中心の白い部屋には再生の象徴と思われるオリーブの苗木が植えられている。人の痕跡は他に何もなく、基地からは外に出る通路もない。瞬間移動で外に出ると赤茶けた大地と肥大した太陽しかない風景に出会える。そんな場所だ。」
「ん、じゃあその場所は実在するんだね」
委員長の問いに、柿岡先輩は答える。
「実在するし、能力さえあれば行くことが出来る場所だ」
その台詞に、綾瀬は一人頷いた。
火曜日はホームルームが無いので皆、授業ギリギリの時間に来る。
そんななか,綾瀬がある生徒の姿を認めて、立ち上がった。
その生徒とは、今入ってきたばかりの長身の少女。長い黒髪に何故か白衣姿だ。
その少女が席に着くと同時に、綾瀬は声をかける。
「おはよう松戸さん。昨日はありがとう」
その少女はただ、小さく頷いた。
そして席に座るとすぐ、鞄から分厚い本を出して読み始める。
それは明確な拒絶の姿勢。
綾瀬は、それ以上声をかける事が出来ず、戻ってくる……
◇◇◇
「ん、松戸さん。あの人はこの学校で一番特殊な存在だね」
委員長がそう言って、紅茶のカップを手に取った。
放課後のTRICKSTARSの部室、後ろ半分。
白いガーデンテーブルを囲むのは、もう見慣れたいつもの面々。
俺の他には綾瀬、委員長、神立先輩、柿岡先輩だ。
結局あの大喧嘩の後も、俺達は毎日ここに来てはお茶をご馳走になり、その後訓練をするという日々を続けていた。
神立先輩によるとあの程度の喧嘩は、別に大したことではないらしい。
その辺の感覚が俺には理解できない。
しかし現実を見る限りでは、その通りなのだろう。
なお何故他の部員がいないかというと、やはり柿岡先輩の能力のせいらしい。
正確には柿岡先輩と神立先輩と委員長の共通能力、表層思考等読取能力のせい。
普通の人は、表層思考を読めるという人間がいると、落ち着かないものらしい。
俺は別に気にしないのだが。
さりとて生徒内での狐狸界トップ2人を、ないがしろにする訳にもいかない。
更に瞬間移動可能な柿岡先輩と神立先輩は、それぞれの里との連絡や荷物配達まで請け負っている。
その辺りのことを鑑み、こうやって別室待遇となっているそうだ。
ちなみに教室の後ろではなく、前の扉から入ると通常の元教室スペース。
他の部員がくつろいでいたりするそうだ。
俺はそっちは入った事が無いけれど。
そして後ろ扉、つまり今いる方は簡易的に作った別空間。
ちなみに今日は、満月に照らされた山間の集落が映し出されている。
狸の里の昔の風景だそうだ。
「特殊な存在って?」
「ん、つまりただの人間。純度100%の人間で生まれ育ちも一般人よ。陰陽師とかそういった家系ではない、本当の意味での一般人」
委員長はそう答える。
「でもそれって、この学校へ来る意味があるのか?」
「松戸さんの場合は特別ね。古来の様々な文献を読んで、いろんな遺跡を調べた上で、異空間操作系の技術を使って自力でこの学校に辿り着いた。普通の科学技術ではない力を求めてね。その姿勢が認められてこの学校に入学が認められたの」
「詳しいな、委員長」
委員長は、少し寂しそうな顔をして頷いた。
「ん、松戸さんは半年前の転校生だよ。佐貫や美久のすぐ前のね」
なお委員長は俺の事を佐貫と、綾瀬の事は美久と呼ぶようになった。
だからと言って、仲が進展したとかそういう事は無い。
単に毎日の訓練とかで、いちいち君付けで呼ぶのが面倒になったからとの事だ。
「ん、外部からの転校生なんかにこの学校の環境に慣れて貰うのも委員長の仕事だしね。でも松戸さんの場合は結局うまくいかなかったな。結局あのまま。勉強も実技も優秀なんだけれどね」
実技の方の腕は、実は俺、身をもって知っている。
何せ何度か酷い目に遭っているから。
この学校は妖怪の学校らしく、模擬戦の授業がある。
それで俺は、松戸に思い切り叩きのめされたのだ。
松戸は委員長と違い、戦闘時はほとんど動かない。
ただ一瞬でも隙を見せたら、その瞬間に倒される。
武器有りでも武器無しでもそれは同じ。
ひたすら待ちに徹して一撃必殺。
そんな戦い方をする奴だ。
「でも美久、松戸さんと何かあったの。何か今朝、お礼を言っていたようだけれど」
委員長も気になっていたようだ。
「昨日助けて貰った。その時泣いていた」
綾瀬がそう言って、それだけでは言葉が足りないと気づいてか言葉を継ぐ。
「訓練のため、私は色々な時空間に行ってみている。昨日は久しぶりに遠出をしてみた。思いつく限り全ての座標軸的に、出来るだけ遠い場所を設定した。そこで初めて体験する、強烈な時空間の流れに流された。流されて私はある座標に辿り着いた」
綾瀬はちょっと間を置いて、そして続ける。
「赤い大きな太陽に照らされた、赤い空と岩場だった。空気の組成が変だし、空気そのものも薄かった。生物は植物を含めて何も無かった。岩と埃と、時々風で飛ばされてくるガラス質の砂の他は何御なかった。
私は逃げようとした。でも逃げられなかった。そこの空気や岩は自然物ではあったが滅びへと向かうだけで、既に力を残していなかった。私の力が使えなかった。その時彼女を見つけた。」
綾瀬は再び、一呼吸置く。
俺達は黙って聞いている。
「彼女は岩の頂上で、沈みゆく真っ赤で大きい太陽を一人で見ていた。私を見つけると、驚いたような顔をして近づいてきた。何故ここにいるか聞かれたから、正直に流れに流されてここに来てしまった事を答えた。彼女は言った。
『この場所は悲しみ。全てが終わった滅びの地点。死や滅びが再生ではなくただ無くなって消えていくだけという事をただ実証している場所。ここにいては危険。あなたも滅びに侵されてしまう』と」
そこでまた綾瀬は息をついて、そして続ける。
「彼女はある座標を教えてくれた。教えられて気づいたが、確かにその座標には移動することが出来て、そこから元の世界に帰ることも出来そうだった。
私は礼を言って彼女に尋ねた。何故ここにいるか。彼女は答えてくれた。
『ここにいればは悲しみを忘れないで済む。どんな美辞麗句で飾っても、失くしたものは取り戻せない事を教えてくれるから』と。
その空間を去る時、私は彼女が泣いていた事にふと気づいた。でも理由を聞く間もなくその場所は遠ざかった。教えられた座標について私の力が戻った時、私は彼女を知っていることに気づいた。クラスメイトの松戸夕乃だった」
◇◇◇
「ん、お兄、何か知っているの」
綾瀬の話の余韻の中、委員長が急に尋ねる。
「その場所はね」
柿岡先輩は頷いた。
「綾瀬さん、その帰れる座標とは、小さなオリーブの苗木が植わっている白い部屋じゃなかったかな」
綾瀬は明らかに驚いた表情を浮かべて頷く。
「有名な場所だ。時空間を旅する一部の人の中ではね。実際に行ったことがある人はほとんどいないけれど。XKシナリオ火星50億年、って呼ばれている。別名この世の果て、人類の文明が終焉を迎える可能性の一つ」
何かひっかかる言い方なので、俺は聞いてみる。
「可能性とは何ですか」
「このまま歴史が経過した場合、そこにたどり着く可能性がある。そういう意味の可能性だ。未来は確定していない。だから幾つもの可能性が併存している。そのうちのひとつ、人類の文明が行き着いた先のひとつがそこ、XKシナリオ火星50億年、別名この世の果てさ」
この夜の果て、か。
柿岡先輩の説明は続いている。
「惑星の地中深くに人類の名残と思われる基地があって、その中心の白い部屋には再生の象徴と思われるオリーブの苗木が植えられている。人の痕跡は他に何もなく、基地からは外に出る通路もない。瞬間移動で外に出ると赤茶けた大地と肥大した太陽しかない風景に出会える。そんな場所だ。」
「ん、じゃあその場所は実在するんだね」
委員長の問いに、柿岡先輩は答える。
「実在するし、能力さえあれば行くことが出来る場所だ」
その台詞に、綾瀬は一人頷いた。
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