呼び出され勇者になりませんでした！だからぼくは女神を殺す？

乱れ狂う音

デッドでも１０人同時に拘束は出来ませんでした。

「はあ？どうしてお前らみたいなつまらない奴等を相手しないとダメなんだよ。戦いの美学か何か知らないがまずは一対一で戦いを正々堂々戦うことから始めたほうがいいと思うぜ。お前らは人間の中では強いかもしれないがそれもただの数の暴力だろ。だから、人間は嫌いなんだよ。」
デッドが吐き捨てるように言う。
「お前だって人間だろ！何故だ！なぜ亜族の味方をする。」　
追い込まれましているもののまだしゃべるだけの余裕はあるんだ。女剣士は味方との連携をしながらデッドに隙を作ろうと連続で攻撃する。
「おっまだ回りを見れるか！さすがマラベル商会の飼い犬最強の<銀狼団>だな。まあ、それでも飼い犬に成り下がった時点でもうお前らは進歩しないがな。」
デッド、煽りまくってるね。それも、剣で攻撃を受け流したりするのでなく普通に避けて攻撃をしようとしない。
「お前こそ亜族の飼い犬になんかに成り下がって。それでもお前は人間か！」
女剣士は煽りに乗って段々と剣の振り方が力任せになってきている。
「人間だぜ。亜族に育てられた。」
「亜族にだと！悪に育てられた者は悪か！クソ！道具のために戦うなんて！」
回りも相当イライラしてるんだろう。さっきまで揃っていた連携が崩れ始める。
「避けてばっかで恥ずかしくないのか！それでは勝てんぞ」
「おい、マスター。もうそろそろ相手さんが遊びに飽きたらしいぞ。どうする？殺すか？」　
デッドが僕にそんなことを聞いてくる。僕は少し考えた後、
「拘束でお願い。」　
「ははっさすがに１０人同時で拘束は無理があるぞ。５人でいいか？」
デッドでも無理なことってあるんだな。デッドならなんでも出来るぐらいに思ってた。まあ、一応人間だもんね。
「よしわかった。ならそっち半分は頼んだよ。残り半分は僕が拘束しておくよ。」
「おう了解した。」
「ふっそんなひ弱な男に何が出来る。お前らあのひ弱な男をすぐに殺してきな！」
女剣士がそんなことを言うと僕の方に７人も来る。
そして、すぐに斬りかかってくるのかと思ったがそこはやっぱり強いだけのことはあるのか僕を囲うような形になる。そこからも早く瞬間的に四方八方から僕を殺すために斬りかかってくる。
「ふふっ僕は人間だから魔法が使えないと思ってるよね。だって、それが普通だもんね。けど、戦いに常識は無いよ。」
僕はそう言うと昔に忍者漫画で見たことのある敵が使っていた水の拘束忍術を思い浮かべる。
「忍法　水牢の術」
僕はその忍法の名前を叫んぶ。
その瞬間、僕に斬りかかってきていた７人の体を水が拘束する。
７人はじたばたとして拘束をとこうとするが拘束がとける気配は全く無い。
僕はもう終わったからたデッドの方向を見るとデッドは斬りかかってくる人に峰打ちを決めていく。
こうしてあっという間に相手を気絶させる。
「マスターお疲れ」
「そっちこそ」
そう言って僕とデッドの拳を合わせる。１回はやってみたかったんだよね。