50 / 113
4章
チーム
しおりを挟む
「・・・という訳で、最近いろいろありましたが学園対抗戦まで残り2週間ほどよ。このクラスからはエド君とシェイファー君が参加するわ。皆、応援してあげてね。ではこれで終わりよ。あ、エド君とシェイファー君は少し残って、対抗戦のことで話があるわ」
翌日、学園にて学園対抗戦の告知が行われた。
この対抗戦、優秀な人材がいることをアピールして各国を牽制したり、生徒の引き抜きを行ったりするのが主な目的らしい。
そんな話をアリスから聞いて、なんていうかため息が出た。
というか、俺にもなんか声がかかってくるのか・・・?
「まあ・・・、ルナはもう諦めろ」
「俺は平和に暮らしたいだけなんだけどな・・・」
「ルナはあれだ、トラブルメーカーだからしょうがない」
違う、と言いたいが、言われても仕方がないくらいトラブルに巻き込まれている。
まだ入学してから1年も経ってないんだぞ?
っと、先生が来たのでエドと共に話を聞く。
「お待たせ。2人に残ってもらったのはさっきも言ったけど、対抗戦のことよ。2人とも、対抗戦のルールを知ってる?」
「確か、4人一組で試合を行うんですよね?」
対抗戦のルールは基本的にトーナメントと同じだ。
だが、対抗戦は4人一組のチーム戦なのだ。
一つの学園につき4チーム、つまり16人が参加するのだ。
「その通りよ。で、そのチームを決めないといけないのよ。その集まりがこの後すぐにあるのよ。急で悪いんだけど参加してくれない?」
確かに急だ。
シャロン先生に文句の一つでも言おうとしたのだが、目の下の隈を化粧で誤魔化しているのに気が付いてしまったので、言うのをやめた。
先生も先生で苦労してるんだな・・・。
「わかりました。どこでやるんです?」
「生徒会室よ」
「ルナ、さっさと行こうぜ」
俺達は生徒会室に移動する・・・
☆☆☆
俺達が生徒会室に集まった時すでに、ほとんどの代表生徒が集まっていた。
その中には当然元家族の姿もあるわけで・・・。
ルーシーとアイリーンはまだいい、問題はザックだ。
目線で殺せるものなら殺してやると言っているような殺意を持った目線でこちらを見てくる。
流石にこんなところで暴れるなんてことはないだろうけど・・・、もう関わりたくないし、無視しよう。
少し経つと、最後の1人・・・リリーが来たことで全員が揃った。
「さて、それでは学園対抗戦のチーム決めを行いたいと思う。司会進行は先生方から任されたので、私、サイラス・アークライトが行うとする。異論はないか?」
会長の問いに、誰も反応をしない。
会長は一度頷いてから続けて話し出す。
「ではこのまま続けさせてもらう。まずチームを組む前に、それぞれの戦闘スタイルについてはなしてもらう。まずは私から・・・」
ゴホン、と咳払いをし話し出す。
「私の武器は剣だ、そして属性は水。契約精霊は【ウンディーネ】だ。剣はあくまで補助で、基本は魔法で戦う。こんなものだろうか、では端から順に言ってくれ」
会長の言葉に従い、順々に話し始める。
うーん、この中には光属性と闇属性の生徒はいないようだ。
チーム戦をする場合、あの2属性がいると楽だったりする。
光も闇も魔法が特殊なものが多く、対応もしづらいものが多いのだ。
っと、次は俺の番か。
「ルナ・シェイファーです。武器は剣、槍、斧・・・まあ大体使えます。属性は無属性。契約精霊は火、風、水、土、光、闇の精霊王です。基本は突っ込んで斬ったり突いたりです」
俺が説明を終えると、周りの目線が変わった。
こんな情報今更な気がするけど・・・、なんで目線が変わったんだ?
続けてエド、リリー、カーティスと話していき、全員が話し終わった時点で会長が話し始める。
「さて、これで一通り説明が終わったわけだが・・・、この時点で誰と組みたい。なんて意見があったら聞こうと思う。合わせて組みたい理由も言ってくれると助かる」
そう会長が言うが、誰も話そうとはしない。
チームを組むのに、それぞれの戦闘スタイルに加え、魔法や精霊についても配慮しなければならない。
あの説明だけで決めるには早計だろう。
「会長、エド、リリー、カーティスと組みたいです」
俺はもちろんいつものメンバーで行うのがいいと思っている。
全員同じ考えだったのか、視線を交わし頷く。
「シェイファー君、理由はなんだい?」
「はい、まずエド、リリーに関しては一時期鍛えたことがあります。カーティスも冒険者ギルドの依頼や、この間の課外授業を共にしていましたので、お互いの戦闘スタイルを知っています」
「なるほど・・・、わかった。他にはいないか?」
俺達以外には誰もいないようだ。
それを確認し、会長は続けて話そうとしたが・・・。
「私、ルナと組みたいです!」
ルーシーが手をあげてを大声で言い始めた。
--------------------------------------------------------------------------------------
毎日更新を心掛けていたのですが、明日明後日は仕事の関係で更新できそうにないです。
申し訳ございません。
翌日、学園にて学園対抗戦の告知が行われた。
この対抗戦、優秀な人材がいることをアピールして各国を牽制したり、生徒の引き抜きを行ったりするのが主な目的らしい。
そんな話をアリスから聞いて、なんていうかため息が出た。
というか、俺にもなんか声がかかってくるのか・・・?
「まあ・・・、ルナはもう諦めろ」
「俺は平和に暮らしたいだけなんだけどな・・・」
「ルナはあれだ、トラブルメーカーだからしょうがない」
違う、と言いたいが、言われても仕方がないくらいトラブルに巻き込まれている。
まだ入学してから1年も経ってないんだぞ?
っと、先生が来たのでエドと共に話を聞く。
「お待たせ。2人に残ってもらったのはさっきも言ったけど、対抗戦のことよ。2人とも、対抗戦のルールを知ってる?」
「確か、4人一組で試合を行うんですよね?」
対抗戦のルールは基本的にトーナメントと同じだ。
だが、対抗戦は4人一組のチーム戦なのだ。
一つの学園につき4チーム、つまり16人が参加するのだ。
「その通りよ。で、そのチームを決めないといけないのよ。その集まりがこの後すぐにあるのよ。急で悪いんだけど参加してくれない?」
確かに急だ。
シャロン先生に文句の一つでも言おうとしたのだが、目の下の隈を化粧で誤魔化しているのに気が付いてしまったので、言うのをやめた。
先生も先生で苦労してるんだな・・・。
「わかりました。どこでやるんです?」
「生徒会室よ」
「ルナ、さっさと行こうぜ」
俺達は生徒会室に移動する・・・
☆☆☆
俺達が生徒会室に集まった時すでに、ほとんどの代表生徒が集まっていた。
その中には当然元家族の姿もあるわけで・・・。
ルーシーとアイリーンはまだいい、問題はザックだ。
目線で殺せるものなら殺してやると言っているような殺意を持った目線でこちらを見てくる。
流石にこんなところで暴れるなんてことはないだろうけど・・・、もう関わりたくないし、無視しよう。
少し経つと、最後の1人・・・リリーが来たことで全員が揃った。
「さて、それでは学園対抗戦のチーム決めを行いたいと思う。司会進行は先生方から任されたので、私、サイラス・アークライトが行うとする。異論はないか?」
会長の問いに、誰も反応をしない。
会長は一度頷いてから続けて話し出す。
「ではこのまま続けさせてもらう。まずチームを組む前に、それぞれの戦闘スタイルについてはなしてもらう。まずは私から・・・」
ゴホン、と咳払いをし話し出す。
「私の武器は剣だ、そして属性は水。契約精霊は【ウンディーネ】だ。剣はあくまで補助で、基本は魔法で戦う。こんなものだろうか、では端から順に言ってくれ」
会長の言葉に従い、順々に話し始める。
うーん、この中には光属性と闇属性の生徒はいないようだ。
チーム戦をする場合、あの2属性がいると楽だったりする。
光も闇も魔法が特殊なものが多く、対応もしづらいものが多いのだ。
っと、次は俺の番か。
「ルナ・シェイファーです。武器は剣、槍、斧・・・まあ大体使えます。属性は無属性。契約精霊は火、風、水、土、光、闇の精霊王です。基本は突っ込んで斬ったり突いたりです」
俺が説明を終えると、周りの目線が変わった。
こんな情報今更な気がするけど・・・、なんで目線が変わったんだ?
続けてエド、リリー、カーティスと話していき、全員が話し終わった時点で会長が話し始める。
「さて、これで一通り説明が終わったわけだが・・・、この時点で誰と組みたい。なんて意見があったら聞こうと思う。合わせて組みたい理由も言ってくれると助かる」
そう会長が言うが、誰も話そうとはしない。
チームを組むのに、それぞれの戦闘スタイルに加え、魔法や精霊についても配慮しなければならない。
あの説明だけで決めるには早計だろう。
「会長、エド、リリー、カーティスと組みたいです」
俺はもちろんいつものメンバーで行うのがいいと思っている。
全員同じ考えだったのか、視線を交わし頷く。
「シェイファー君、理由はなんだい?」
「はい、まずエド、リリーに関しては一時期鍛えたことがあります。カーティスも冒険者ギルドの依頼や、この間の課外授業を共にしていましたので、お互いの戦闘スタイルを知っています」
「なるほど・・・、わかった。他にはいないか?」
俺達以外には誰もいないようだ。
それを確認し、会長は続けて話そうとしたが・・・。
「私、ルナと組みたいです!」
ルーシーが手をあげてを大声で言い始めた。
--------------------------------------------------------------------------------------
毎日更新を心掛けていたのですが、明日明後日は仕事の関係で更新できそうにないです。
申し訳ございません。
0
お気に入りに追加
4,459
あなたにおすすめの小説
【完結】要らないと言っていたのに今更好きだったなんて言うんですか?
星野真弓
恋愛
十五歳で第一王子のフロイデンと婚約した公爵令嬢のイルメラは、彼のためなら何でもするつもりで生活して来た。
だが三年が経った今では冷たい態度ばかり取るフロイデンに対する恋心はほとんど冷めてしまっていた。
そんなある日、フロイデンが「イルメラなんて要らない」と男友達と話しているところを目撃してしまい、彼女の中に残っていた恋心は消え失せ、とっとと別れることに決める。
しかし、どういうわけかフロイデンは慌てた様子で引き留め始めて――
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私ルーナは、婚約者ラドン王子に「お前より平民の方が好きだ」と言われてしまう。
平民を新しい婚約者にするため、ラドン王子は私から婚約破棄を言い渡して欲しいようだ。
家族もラドン王子の酷さから納得して、言うとおり私の方から婚約を破棄した。
愛することをやめた結果、ラドン王子は後悔することとなる。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる