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4章
スビアーノ王国の王女様
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なんかこの光景どっかでみたことあるな、と思いながら目の前の女性を見る。
髪型は縦ロール、そしてドレスを身に纏っている。
髪の毛は金色・・・ということは光属性か、珍しい。
「で、その王女様は何の御用でしょうか?」
とりあえず何しに来たのか聞いてみよう。
「この国、魔族に襲撃されたんですって?この国の防衛はどうなってるのかしら?それに、騎士団の質が低いとも聞ききましたわ。森の調査でゴブリンの巣を見落とすなんて、よほどの間抜けしかいないらしいですわね。それに比べて我が国の防衛は完璧よ!魔導具を使って結界を張っているから、無視一匹通すこともないですし。それに騎士団の質も・・・って、ちょっと!どこにいきますの!?」
なんかいきなり一人で語りだしたので、置いていこうとしたのだが・・・。
魔族はともかくゴブリンの件は騎士団が原因って決まったわけじゃないんだけどな。
というか、ゴブリンの件とかほんの数日前の出来事なのに、何で知ってるんだ?
街の人ですら知られていないのに。
やっぱスパイとかそういうのがいるのかね、できれば関わりたくない。
「えっと、つまり何が言いたいんです?」
「こんな国に仕えるのではなく、ワタクシの国【スビアーノ】王国に仕えなさい!」
うん、なんか勘違いしているな。
(ルナ君、この人なんか変だし、さっさと帰ろうよ~)
(俺もそうしたいけど・・・、とりあえずさっさと話しを切るか)
「何を勘違いされているかは知りませんけど、俺は別にこの国に仕えていませんよ」
「えっ!?」
レベッカと言われた女性は見てわかるくらいに動揺している。
というか俺ってこの国に仕えてるって思われてるの?
と、考えているとどこからともなく黒色の服に身を包んだ女性が現れた。
従者か?
「(ちょっと!どういうことですの!?この国の第二王女の従者じゃないんですの!?)」
「(いえ、ですから可能性があると・・・)」
「(そんなの聞いてませんわー!)」
小声で話しているつもりなのだろうが、バリバリ聞こえている。
なるほど、そういうことか。
確かにアリスと一緒にいろいろしてたからな・・・。
あ、変なことじゃないぞ?なんか最近うちによく来るんだよな、アリス。
っと、今のうちにおいとまするか
俺とシンシアは気配を消し、全速力で帰路に着いた。
☆☆☆
「大体、貴方はいつもいつもいつも!なんでこうなんですの!?」
「レベッカ様」
「今日という今日は許しません!」
「レベッカ様」
「なんですの!?」
「既にあの男はいませんよ」
「えっ!?」
ワタクシは周りを見回すと、居たはずのあの人が既にいなくなっていた。
「ど、どこにいきましたの!?」
「レベッカ様が話している間に帰られたようです」
「だから!なんでそれを早く言わないんですの!?」
「いえ、先ほどからずっと申していますが・・・」
確かにさっきからずっとしゃべりかけてきましたわね・・・。
話すのに夢中になって無視していましたわ。
「う、うるさい!さっさと探しますわよ!」
そう、そのためにわざわざこの国に来たのだから・・・。
☆☆☆
「ってことがあってさ」
「他の国にまで私たちの情報が回ってるのかしらね~・・・」
「けど、しょうがないかもねー。だってルナ、大活躍だったもん!」
といいぎゅーっとプリムが抱き付いてくる。
先ほどの出来事をみんなと話しているのだ。
「けれど、他の国からも勧誘が来るってことよね?」
「ん、厄介」
「ほ、ホントにね・・・」
2人が言う通り、本当に厄介なんだよな。
どうにか断ることって出来ないかね・・・。
「それよりシンシア、貴方ルナに何か買ってもらったようね」
「そうそう!そうなの!見てみてー!」
シンシアは俺が先ほど渡したワンピースを体に当てるようにし、シルヴィに見せる。
うん、やっぱりシンシアに合っている。買ってよかった。
「ふ、ふーん。なかなかいいじゃない」
「でしょ~?えへへ・・・」
するとシルヴィは俺のを見つめる。
なんだろう、と思ってると急に抱き着いてきた。
「ルナ・・・、次は私なんだからね・・・?」
「あぁ、わかってるよ」
シルヴィの頭を撫でると、「んっ・・・」と声を漏らしながらも
さらに強く抱き着いてくる。
デレた時のシルヴィってホント可愛いんだから。
そんなことをしながら1日を過ごすのだった。
完全に忘れていたレベッカと言われた王女だが、再開の日は意外にもすぐなのだった・・・。
髪型は縦ロール、そしてドレスを身に纏っている。
髪の毛は金色・・・ということは光属性か、珍しい。
「で、その王女様は何の御用でしょうか?」
とりあえず何しに来たのか聞いてみよう。
「この国、魔族に襲撃されたんですって?この国の防衛はどうなってるのかしら?それに、騎士団の質が低いとも聞ききましたわ。森の調査でゴブリンの巣を見落とすなんて、よほどの間抜けしかいないらしいですわね。それに比べて我が国の防衛は完璧よ!魔導具を使って結界を張っているから、無視一匹通すこともないですし。それに騎士団の質も・・・って、ちょっと!どこにいきますの!?」
なんかいきなり一人で語りだしたので、置いていこうとしたのだが・・・。
魔族はともかくゴブリンの件は騎士団が原因って決まったわけじゃないんだけどな。
というか、ゴブリンの件とかほんの数日前の出来事なのに、何で知ってるんだ?
街の人ですら知られていないのに。
やっぱスパイとかそういうのがいるのかね、できれば関わりたくない。
「えっと、つまり何が言いたいんです?」
「こんな国に仕えるのではなく、ワタクシの国【スビアーノ】王国に仕えなさい!」
うん、なんか勘違いしているな。
(ルナ君、この人なんか変だし、さっさと帰ろうよ~)
(俺もそうしたいけど・・・、とりあえずさっさと話しを切るか)
「何を勘違いされているかは知りませんけど、俺は別にこの国に仕えていませんよ」
「えっ!?」
レベッカと言われた女性は見てわかるくらいに動揺している。
というか俺ってこの国に仕えてるって思われてるの?
と、考えているとどこからともなく黒色の服に身を包んだ女性が現れた。
従者か?
「(ちょっと!どういうことですの!?この国の第二王女の従者じゃないんですの!?)」
「(いえ、ですから可能性があると・・・)」
「(そんなの聞いてませんわー!)」
小声で話しているつもりなのだろうが、バリバリ聞こえている。
なるほど、そういうことか。
確かにアリスと一緒にいろいろしてたからな・・・。
あ、変なことじゃないぞ?なんか最近うちによく来るんだよな、アリス。
っと、今のうちにおいとまするか
俺とシンシアは気配を消し、全速力で帰路に着いた。
☆☆☆
「大体、貴方はいつもいつもいつも!なんでこうなんですの!?」
「レベッカ様」
「今日という今日は許しません!」
「レベッカ様」
「なんですの!?」
「既にあの男はいませんよ」
「えっ!?」
ワタクシは周りを見回すと、居たはずのあの人が既にいなくなっていた。
「ど、どこにいきましたの!?」
「レベッカ様が話している間に帰られたようです」
「だから!なんでそれを早く言わないんですの!?」
「いえ、先ほどからずっと申していますが・・・」
確かにさっきからずっとしゃべりかけてきましたわね・・・。
話すのに夢中になって無視していましたわ。
「う、うるさい!さっさと探しますわよ!」
そう、そのためにわざわざこの国に来たのだから・・・。
☆☆☆
「ってことがあってさ」
「他の国にまで私たちの情報が回ってるのかしらね~・・・」
「けど、しょうがないかもねー。だってルナ、大活躍だったもん!」
といいぎゅーっとプリムが抱き付いてくる。
先ほどの出来事をみんなと話しているのだ。
「けれど、他の国からも勧誘が来るってことよね?」
「ん、厄介」
「ほ、ホントにね・・・」
2人が言う通り、本当に厄介なんだよな。
どうにか断ることって出来ないかね・・・。
「それよりシンシア、貴方ルナに何か買ってもらったようね」
「そうそう!そうなの!見てみてー!」
シンシアは俺が先ほど渡したワンピースを体に当てるようにし、シルヴィに見せる。
うん、やっぱりシンシアに合っている。買ってよかった。
「ふ、ふーん。なかなかいいじゃない」
「でしょ~?えへへ・・・」
するとシルヴィは俺のを見つめる。
なんだろう、と思ってると急に抱き着いてきた。
「ルナ・・・、次は私なんだからね・・・?」
「あぁ、わかってるよ」
シルヴィの頭を撫でると、「んっ・・・」と声を漏らしながらも
さらに強く抱き着いてくる。
デレた時のシルヴィってホント可愛いんだから。
そんなことをしながら1日を過ごすのだった。
完全に忘れていたレベッカと言われた王女だが、再開の日は意外にもすぐなのだった・・・。
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