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悪役令嬢でも死んじゃだめぇ~!6
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今回、小細工工作員である私にしては、王太子妃予定のラフィーナ様を守れたことを父から誉められた。
しかも、ルキラ子爵家だけでなく、本家のハロル公爵家からも上出来だとお褒めの言葉を頂いた。
もちろん、ラフィーナ様の父親であるアリード公爵様からは、直接、お礼を言われた。
さらに、私の頭の傷が良くなるまで、アリード公爵家で療養するように手配してくれた。
私もルキラ子爵家としても、一応、お断りしたが、強引に、私の頭の包帯がとれるまでは滞在するようにアリード公爵様からいわれ、断れなかった。
おかげで、私は傷が直るまで、アリード公爵家で至れり尽くせりの贅沢三昧。
一応、我が家も子爵ですが、家計は公爵家ほどは潤沢ではないし、家族も多いので、あまり贅沢はしていません。
これぞ、怪我の功名?
とりあえず、贅沢万歳!
どうやら、今回、イレギュラーな事態だったのは、アリード公爵家の内部に手引きした裏切り者がおり、それで私なんかが対処しないといけなくなったようである。
確かに、小細工工作員だから、命に関わる仕事は滅多にないはずなのに、私にしては大立ち回りだった。
これでも、一応、子供の頃から訓練されていて、良かった!
際どかったが、何とか大事な人を守れた。
ただ、ちょっと前世とかを思い出す位に、死にかけたけど……。
そんな私がルキラ子爵家に帰るまで、ラフィーナ様は私の側を離れず、毎日のように付き添ってくれる。
中身も天使だった!
彼女を守れて本当に良かった!!
ちなみに、ラフィーナ様には二人ご兄弟がいて、ハロル公爵家のイザーク様と同じ歳で、アリード公爵家の次期当主である兄君レオン様と、まだ6歳の弟君ロラン様がいる。
私のアリード公爵家滞在が決まってすぐ、レオン様は、ラフィーナ様が私の側から離れないせいか、わざわざ私がベッドで休んでいる客間までいらっしゃった。
「ラフィーナ!襲われたと聞いたが、本当に無事か!?」と勢い良く入ってきたレオン様。
「レオンお兄様、私は大丈夫ですよ。
こちらのエミリーのおかげで、無傷です」
「ああ、良かった、ラフィーナ。
報せを聞いて、心配したぞ」とラフィーナ様の頭を優しく撫でるレオン様。
レオン様は、言わずと知れた、シスコンである。
「エミリー嬢も、よくやった!
……傷は深いのか?」
「レオン様、お久しぶりです。
こんな姿で失礼いたします。
傷は大丈夫です」とベッドでまだ大人しくしている私は、一応、ベッド上から失礼ながらも、レオン様にご挨拶した。
すると、レオン様は、私のところまでわざわざ怪我を確認しようと近づいてきた。
触らないで欲しいな!
傷がまた開きそうで怖い。
ちょっと、レオン様の手を避けようと体を捩ったが、怪我していない頭の部分を片手で押さえられ、もう片方の手で傷を辿るように確認するレオン様。迷惑。
「ちょっと、お兄様!
エミリーの傷に触らないで!」と怒ってくれるラフィーナ様。大好き!
「いや、報告より、傷が酷そうだなと思って。
うーん、この傷だと、跡に残りそうだな。
そうすると、良いところに嫁にいくのに不利になるか……。
エミリー嬢は、もう婚約者がいるか?」
「え?いえ、婚約者はおりません」
「そうか、婚約はまだか……。
もしイザークが嫌がったら、うちで嫁入り先も探さないとな」とのたまうレオン様。
え?何で私に傷痕があると、イザーク様が嫌がるの?
お父様ならそう思うかも知れないけど、何でイザーク様?
あ、私がハロル公爵家の駒だから?
じゃあ、嫁入り先は良いところをご紹介ください!
別に、貴族の血筋目当ての成金商家でもいいけど……。
ただ、そういうところは、相手がすぐに妾を作るから、お金はあるけど、愛がない家庭になりそうで、ちょっといやだな。
まあ、ナタリア叔母様の場合、相手の成金商家の候補が沢山いたが、その中の一人で、叔母様がもろタイプだった方がいて、初めこそ血筋目当てだったが、その後はナタリア命!とつきまといまくりの、他のライバルを潰しまくって、結婚したそうです。
おかげで、いまだに叔母様夫婦は、仲睦まじいらしい。
そんな相手なら、貴族じゃなくてもいいかな。
私が結婚相手について考えていると、ラフィーナ様がとんでもないことを言ってくる。
「そうだわ!
レオンお兄様もまだ婚約者がいらっしゃらないし、エミリーを候補に考えてはいかが?
私、エミリーが義姉になるなら、とても嬉しいわ!」と、これまた無邪気にのたまうラフィーナ様。やめて。
「え、いや、ラフィーナ……。
俺は、これでも、将来はアリード公爵家を継ぎ、次期宰相になる予定だ。
少なくとも、将来、宰相夫人になる女性には、政治をよく理解し、聡明さを持ち、外交に出しても恥じない容姿と礼儀作法ができること、あと、できれば国内貴族の中でも高位貴族であることを求める。
つまり、ラフィーナのような女性じゃないと無理だ!」とぬけぬけとシスコン発言をするレオン様。うわぁ。
ええ、よくわかっておりますよ。
というか、レオン様、私のことを今、かなりディスりましたね。
宰相夫人なんか、全くなる気もないのに、この仕打ち………。
「まあ、レオンお兄様!
エミリーに失礼でしょう!?」と怒るラフィーナ様。天使!
「でも、ラフィーナ、本当のことだ。
いや、その、エミリー嬢は、エミリー嬢なりに良いところがきっとあるはずだが、いかんせん、俺の将来の立場が難しいのだ。
普通の女性では、宰相になる私の弱点になりかねん」
「それなら、エミリーは、普通の女性より強いし、勇敢だし、咄嗟の判断もできるし、笑顔や声は可愛くて癒されるし、良いところだらけよ!」と私をフォローしようとするラフィーナ様。嬉しいけど、いらんフォロー!
「ほぉ、笑顔がか?
それは見てみたいな。
イザークも、学院で一緒の時に、エミリー嬢の笑顔がどうとか言っていたな……。
ちょっと、笑ってみてくれ、エミリー嬢」
何を言ったんだ、イザーク様……。
そういえば、レオン様はイザーク様のご学友で、どうやらお二人には、それなりに交流があったらしい。
でも、笑えって言われましてもね。
「……いえ、そんな。笑えません」と答えつつ、ちょっと、イザーク様の「笑顔を男性に向けるな」という謎のお願いを思い出してしまった。
本当にあれは何なんだろう。
私の笑顔、何か変なの?
レオン様は、「もったいぶるな。本当か検証するだけだ」とか言って、笑うように迫ってきたが、頭痛がしてきた私に、ラフィーナ様が心配して、レオン様を追い出してくれた。
やっぱり、ラフィーナ様は控え目に言っても、て~んし!
しかも、ルキラ子爵家だけでなく、本家のハロル公爵家からも上出来だとお褒めの言葉を頂いた。
もちろん、ラフィーナ様の父親であるアリード公爵様からは、直接、お礼を言われた。
さらに、私の頭の傷が良くなるまで、アリード公爵家で療養するように手配してくれた。
私もルキラ子爵家としても、一応、お断りしたが、強引に、私の頭の包帯がとれるまでは滞在するようにアリード公爵様からいわれ、断れなかった。
おかげで、私は傷が直るまで、アリード公爵家で至れり尽くせりの贅沢三昧。
一応、我が家も子爵ですが、家計は公爵家ほどは潤沢ではないし、家族も多いので、あまり贅沢はしていません。
これぞ、怪我の功名?
とりあえず、贅沢万歳!
どうやら、今回、イレギュラーな事態だったのは、アリード公爵家の内部に手引きした裏切り者がおり、それで私なんかが対処しないといけなくなったようである。
確かに、小細工工作員だから、命に関わる仕事は滅多にないはずなのに、私にしては大立ち回りだった。
これでも、一応、子供の頃から訓練されていて、良かった!
際どかったが、何とか大事な人を守れた。
ただ、ちょっと前世とかを思い出す位に、死にかけたけど……。
そんな私がルキラ子爵家に帰るまで、ラフィーナ様は私の側を離れず、毎日のように付き添ってくれる。
中身も天使だった!
彼女を守れて本当に良かった!!
ちなみに、ラフィーナ様には二人ご兄弟がいて、ハロル公爵家のイザーク様と同じ歳で、アリード公爵家の次期当主である兄君レオン様と、まだ6歳の弟君ロラン様がいる。
私のアリード公爵家滞在が決まってすぐ、レオン様は、ラフィーナ様が私の側から離れないせいか、わざわざ私がベッドで休んでいる客間までいらっしゃった。
「ラフィーナ!襲われたと聞いたが、本当に無事か!?」と勢い良く入ってきたレオン様。
「レオンお兄様、私は大丈夫ですよ。
こちらのエミリーのおかげで、無傷です」
「ああ、良かった、ラフィーナ。
報せを聞いて、心配したぞ」とラフィーナ様の頭を優しく撫でるレオン様。
レオン様は、言わずと知れた、シスコンである。
「エミリー嬢も、よくやった!
……傷は深いのか?」
「レオン様、お久しぶりです。
こんな姿で失礼いたします。
傷は大丈夫です」とベッドでまだ大人しくしている私は、一応、ベッド上から失礼ながらも、レオン様にご挨拶した。
すると、レオン様は、私のところまでわざわざ怪我を確認しようと近づいてきた。
触らないで欲しいな!
傷がまた開きそうで怖い。
ちょっと、レオン様の手を避けようと体を捩ったが、怪我していない頭の部分を片手で押さえられ、もう片方の手で傷を辿るように確認するレオン様。迷惑。
「ちょっと、お兄様!
エミリーの傷に触らないで!」と怒ってくれるラフィーナ様。大好き!
「いや、報告より、傷が酷そうだなと思って。
うーん、この傷だと、跡に残りそうだな。
そうすると、良いところに嫁にいくのに不利になるか……。
エミリー嬢は、もう婚約者がいるか?」
「え?いえ、婚約者はおりません」
「そうか、婚約はまだか……。
もしイザークが嫌がったら、うちで嫁入り先も探さないとな」とのたまうレオン様。
え?何で私に傷痕があると、イザーク様が嫌がるの?
お父様ならそう思うかも知れないけど、何でイザーク様?
あ、私がハロル公爵家の駒だから?
じゃあ、嫁入り先は良いところをご紹介ください!
別に、貴族の血筋目当ての成金商家でもいいけど……。
ただ、そういうところは、相手がすぐに妾を作るから、お金はあるけど、愛がない家庭になりそうで、ちょっといやだな。
まあ、ナタリア叔母様の場合、相手の成金商家の候補が沢山いたが、その中の一人で、叔母様がもろタイプだった方がいて、初めこそ血筋目当てだったが、その後はナタリア命!とつきまといまくりの、他のライバルを潰しまくって、結婚したそうです。
おかげで、いまだに叔母様夫婦は、仲睦まじいらしい。
そんな相手なら、貴族じゃなくてもいいかな。
私が結婚相手について考えていると、ラフィーナ様がとんでもないことを言ってくる。
「そうだわ!
レオンお兄様もまだ婚約者がいらっしゃらないし、エミリーを候補に考えてはいかが?
私、エミリーが義姉になるなら、とても嬉しいわ!」と、これまた無邪気にのたまうラフィーナ様。やめて。
「え、いや、ラフィーナ……。
俺は、これでも、将来はアリード公爵家を継ぎ、次期宰相になる予定だ。
少なくとも、将来、宰相夫人になる女性には、政治をよく理解し、聡明さを持ち、外交に出しても恥じない容姿と礼儀作法ができること、あと、できれば国内貴族の中でも高位貴族であることを求める。
つまり、ラフィーナのような女性じゃないと無理だ!」とぬけぬけとシスコン発言をするレオン様。うわぁ。
ええ、よくわかっておりますよ。
というか、レオン様、私のことを今、かなりディスりましたね。
宰相夫人なんか、全くなる気もないのに、この仕打ち………。
「まあ、レオンお兄様!
エミリーに失礼でしょう!?」と怒るラフィーナ様。天使!
「でも、ラフィーナ、本当のことだ。
いや、その、エミリー嬢は、エミリー嬢なりに良いところがきっとあるはずだが、いかんせん、俺の将来の立場が難しいのだ。
普通の女性では、宰相になる私の弱点になりかねん」
「それなら、エミリーは、普通の女性より強いし、勇敢だし、咄嗟の判断もできるし、笑顔や声は可愛くて癒されるし、良いところだらけよ!」と私をフォローしようとするラフィーナ様。嬉しいけど、いらんフォロー!
「ほぉ、笑顔がか?
それは見てみたいな。
イザークも、学院で一緒の時に、エミリー嬢の笑顔がどうとか言っていたな……。
ちょっと、笑ってみてくれ、エミリー嬢」
何を言ったんだ、イザーク様……。
そういえば、レオン様はイザーク様のご学友で、どうやらお二人には、それなりに交流があったらしい。
でも、笑えって言われましてもね。
「……いえ、そんな。笑えません」と答えつつ、ちょっと、イザーク様の「笑顔を男性に向けるな」という謎のお願いを思い出してしまった。
本当にあれは何なんだろう。
私の笑顔、何か変なの?
レオン様は、「もったいぶるな。本当か検証するだけだ」とか言って、笑うように迫ってきたが、頭痛がしてきた私に、ラフィーナ様が心配して、レオン様を追い出してくれた。
やっぱり、ラフィーナ様は控え目に言っても、て~んし!
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