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一部 3話 暦を刻むはよりそう月
3ー11 不思議な傷はいたみなく
しおりを挟む「もー、ルイさん何を考えるんですか!?」
小動物を倒した後
光星くんのお説教が始まった。
「ご、ごめんって」
「ごめんじゃありませんよ!強くなかったからよかったですけど、僕の指示少しは聞いてください!」
ちょっと偵察のつもりで調べてただけなのに、
こんなに大事になるとは思わなかったのだ。
「まあまあ、もういいじゃない。ことなきを得たんだし。」
見かねたなるちゃんが、光星くんを宥めてくれた。
そこではっとする。
「そうだ、なるちゃんなんで」
なぜなるちゃんが当たり前のようにここにいるのか、
他の人に見えない光星くんと話しているのか、
聞きたいことがいっぱいある
するとなるちゃんは頬に手を添えながら
「あら、ここまで一緒に協力したのに、言わなきゃわからない?」
といった。
光星くんが細く説明してくれる
「言っていた生まれ変わりの1人です、『ツクヨミ』月の神様ですが、時間を操れるんです。」
あぁ、なるほど。それでさっきまであんなに早かった小動物が急に遅くなったり、 空中で止まったりしてたんだ。
納得はした
「感謝して欲しいわよね~私のおかげで勝てたんだから。
ところで、制服大丈夫?」
「え?あ!しまった、結構ビリビリに破けてる!」
買い直すには高いのに、、、どうしよう
「あ、そうか、時間巻きもどせばできるのかしら」
「ダメですよなるさん。さっきも説明しましたけど
修復なら僕がしましょうか?」
「え?できるの?」
「はい、結局は糸ですよね、糸の成分さえわかれば、、、」
そういうと制服の破れた部分が光り、修復がされていった。
「すごい」
「ありがとうございます。ただ、編み物と同じ容量になるますにで、ちょっとお時 間かかります、少しお待ちください。」
そういうと、光星くんは黙り込んで修復作業に集中した。
逆に私となるちゃんはやる事がなくなって、沈黙が続いた。
でも、確認したいことがあった私はポツリとつぶやいた。
「よかったの?その、やることにして。」
「え、だって魅力的な話じゃない」
私の予想に反し、なるちゃんはあっけらかんと答える
「魅力?どこが?」
私が勢いよくなるちゃんの方を向く、
かなり動いたので光星くんに怒られる。
そんな私を一瞥して、なるちゃんは話を続ける
「ほら、わたし時間操れるでしょ? なんかその力普段使いしてもいいっていう」
「え、なにそれ!聞いてない!」
普段使いって、戦闘中じゃなくても使っていいって事!?
神様の力を?
聞いてないんだけど!
私は光星くんをみる。
「あれ?いってなかったでしたっけ」
こちらはこちらで悪気なくそう言う。
まぁ、別にわたしの力は普段使いする予定がないから別にいいけど。
言われたところで、ってところもあるし。
なるちゃんを見る
「これで研究に精を出せるわ」
ふふふと笑う。
やっぱ目的はそこらしい。
でも、そんな事で決めてしまってよかったのかな
「もぉー、なんだいう前にまずは助けてもらったお礼言うべきじゃないの?」
なるちゃんはそう言いながらわたしの頭を痛くない程度に軽くペチペチと3回叩いた
「、、、ありがとう。」
私はそういうと、なるちゃんはひとつうなづいて「それと」と言葉を付け加える
「こういう時は、よろしくじゃない?」
「、、、」
「私は大丈夫。それに自分で決めたこと、とやかく言われるのは好きじゃないわ。」
なるちゃんはそう言うと笑顔を見せた。
長い付き合いだけど、こんな笑顔は初めて見たかもしれない。
「そうだね、よろしく。」
私がそう声をかけた時
「服の修復終わりました」
光星くんの作業が終わった。
「あとは怪我を...」
「あ、それは私に任せて」
「え?任せ...」
と言われた瞬間、何か液体を口に流し込まれた。
多分それは、なるちゃん作の栄養剤。 あまりの不味さに、私は地面に倒れこんだことで、また小さな騒ぎになった。
まぁ、翌日確かに傷は綺麗に癒えてた。
それをよかったと言えるかどうかの判断は難しいです。
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