上 下
11 / 11

その11

しおりを挟む


森の茂みに隠れただけの状態でいつ誰に見つかるかも分からない状況なのに、マルメの竿はまったく収まる気配がない。
本当にやる気なのだ。彼は今ここで。

「今日はこの茂みに俺とルシェの愛液たっぷりかけてあげましょうね」

ゆるく立ち上がった竿を手にとられて、しごかれる。数回しごかれただけで、快楽になれた体はあっという間に射精してしまう。薄い精液がマルメの腹にかかり、辺りの茂みにも飛び散った。

「ほうら、またルシェのココがゆるくなった。おれのモノ入れられながらしごかれると、ケツ穴広がっちゃうんですね。このメス国王」

耳元で罵倒されると、さらに感じてしまう。長耳をぺたんとふさごうとするが、マルメの長い舌になめられると簡単に力をなくしてしまう。

「だいじょうぶ。孕むくらい出しても、ちゃんとおれの指でかき出してあげますから」

その言葉に今まで中出しされたあと、丁寧に精液をかき出してくれたマルメの指の形を思い出す。太くて皮の厚い中指、繊細な動きで肉粒をなだめる人さし指、すこし乱暴な動きをする親指。そのどれもがどんな動きをするか、はっきりと分かってしまう。

「お。指でかき出されるのも大好きなんだ。またルシェのココゆるみましたよ。本当ガバガバだなぁ」
「誰の……せい、だと……思って……っ」
「分かってますよ。だからちゃんと責任とりますって。ね」

にっこりとほほえまれると、どうしても強く出られない。あの日。マルメと出会ってからずっと彼のこの笑顔にはかなわない。

「さ。おつきの連中も他のところへ行ったみたいだから、これで存分に中出しできますね」
「ぇ……ゃ、ちょっと……待て……ッ……! 本当に今日は無理……ッ」

午後からは長老との会議が入っている。あれを欠席するわけにはいかない。
だが目の前の青年はルシェの言葉になど目もくれない。
両手で腰を掴まれ、勢いよく根元までくわえこまされる。透明な体液と先走りが茂みの葉っぱに飛び散る。マルメの目は本気だった。
鎖骨にたまった汗をすすられ、ねちっこいキスを贈られる。その間ずっと腰をぐりぐりと左右に揺らされ、マルメの肉棒を何度となく覚え込まされる。

「――っ! この大食らいの、いじきたない……豚め……っ……」

なけなしの反撃を試みるが、逆効果だった。
ぐぷんぐぷん、と何度も挿入を繰り返される。時々ルシェの反応を引きずり出すように、ねっとりと肉棒を呑み込まされる。きゅう、と粘膜が引き締まり、マルメの肉欲をこれでもかと叩きつけられた。
ふと、亀頭から太い触手が姿を現す。

「――ッ!? だめ……本当に、今日は……らめぇ――ッ♡!」

初夜の時とは全く違う太さの触手が体内でうごめく。まるで今日のお気に入り発射ポイントを定めるような気軽さだ。

「たくさん、今日も種付けして……あげます、から、ねっ!!」

言うなり、きつく抱きしめられた。
どたぷん、と信じられない量が体内に射精されていく。熱い液体が粘膜に叩きつけられ、ルシェを孕ませようと奥へ奥へと入り込んでくる。

「ゃ――ぁぁぁぁあああ! むりぃぃ……ぃ、ぃ♡♡ イッちゃ――!」
「イケよ」

年下からの命令にルシェの細い肉茎はあっけなく射精した。なけなしの反撃とばかりにマルメの屈強な腹筋を汚したが、今も彼の射精は体内でずっと続いている。
ぐぷんぐぷんとスゴい量がぶちまけられて、逆流し、泡を立てて、出ていく。
その質量にルシェの体は芯から蕩けきって、もう一回果てた。
三十分たっぷり中出しされたあと、もはやルシェに本日の政務を執る体力はどこにも残っていなかった。



しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

幸せの温度

本郷アキ
BL
※ラブ度高めです。直接的な表現もありますので、苦手な方はご注意ください。 まだ産まれたばかりの葉月を置いて、両親は天国の門を叩いた。 俺がしっかりしなきゃ──そう思っていた兄、睦月《むつき》17歳の前に表れたのは、両親の親友だという浅黄陽《あさぎよう》33歳。 陽は本当の家族のように接してくれるけれど、血の繋がりのない偽物の家族は終わりにしなければならない、だってずっと家族じゃいられないでしょ? そんなのただの言い訳。 俺にあんまり触らないで。 俺の気持ちに気付かないで。 ……陽の手で触れられるとおかしくなってしまうから。 俺のこと好きでもないのに、どうしてあんなことをしたの? 少しずつ育っていった恋心は、告白前に失恋決定。 家事に育児に翻弄されながら、少しずつ家族の形が出来上がっていく。 そんな中、睦月をストーキングする男が現れて──!?

美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない

すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。 実の親子による禁断の関係です。

初体験

nano ひにゃ
BL
23才性体験ゼロの好一朗が、友人のすすめで年上で優しい男と付き合い始める。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

【完結】何一つ僕のお願いを聞いてくれない彼に、別れてほしいとお願いした結果。

N2O
BL
好きすぎて一部倫理観に反することをしたα × 好きすぎて馬鹿なことしちゃったΩ ※オメガバース設定をお借りしています。 ※素人作品です。温かな目でご覧ください。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

禁断の祈祷室

土岐ゆうば(金湯叶)
BL
リュアオス神を祀る神殿の神官長であるアメデアには専用の祈祷室があった。 アメデア以外は誰も入ることが許されない部屋には、神の像と燭台そして聖典があるだけ。窓もなにもなく、出入口は木の扉一つ。扉の前には護衛が待機しており、アメデア以外は誰もいない。 それなのに祈祷が終わると、アメデアの体には情交の痕がある。アメデアの聖痕は濃く輝き、その強力な神聖力によって人々を助ける。 救済のために神は神官を抱くのか。 それとも愛したがゆえに彼を抱くのか。 神×神官の許された神秘的な夜の話。 ※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)でも掲載しています。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

処理中です...