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第十話 脅迫(七) ※
しおりを挟む「お。チンコの先っぽくっつけられるの大好きなんですね~。大賢者さまのお子ちゃまちんちん」
歯を食いしばってヘンリックを睨もうとするが、睨むタイミングを狙ったかのように亀頭の笠に奴の先っぽを押しつけられる。
細い竿に重量感あふれる肉竿を乗せられ、浮き上がった太いシワを押しつけられる。
速さ、厚み、重さ、その全てが勝っていると言わんばかりの猛攻に悔し涙がこぼれた。
「そろそろ出すんで一緒にイこうな。大賢者さま」
「……だ、れが……貴様なんぞとっ」
反論などもはや無意味だった。
奴の肉棒にはどうしたって勝てない。
あの堕落した職業に就いていた時でさえも、ここまでの敗北感を味わったことはなかった。
エルフの血をほんの少しでも継いでいることが今まで自分の誇りだった。
けれど女みたいな線の細さだけはどうにもできなかった。
男らしい筋肉をつけようとしても、骨格がそうならないよう仕組まれているのだ。
どれほど男らしさを追い求めても外見に宿ることはない。
目の前の男は錬金術師のくせに大柄で広い肩幅に見合った屈強な雄の象徴を持っている。
喉から手が出るほどほしくても、自分には得られない形をこの男は持っている。
くやしい。
「……この、イジワル……ッ」
議論でつちかったはずの語彙力は消え去り、この男への羨望と悔しさだけが言葉となって漏れた。
「っ」
ヘンリックの表情に動揺が走るのが見えた。
いや、自分がそう思いたかっただけかもしれない。
幻だ。
議場でいつもこの男を言い負かしてやりたかったのは、こいつが自分と違ってなんでも持っている人間に見えたからだ。
宮廷錬金術師、男らしい大柄な体格、どれだけやり込めようと新たな理論を持ち込み、王国の魔術研究発展に寄与してきた男。
きっと宿敵というのは、こんな男を指すのだろう。
自分が思っている以上に、彼を気に入っていた。
「――すき…………」
自分でも思わぬ言葉が唇から漏れて、手で口をおおう。
しかし一度こぼれた言葉は二度とは取り返せない。
大きく目をみはるヘンリックの視線とかち合った。
「ッ♡♡ この、性悪淫魔がっ!」
「――ッ、ちが……!」
ぶびゅるるるるるる♡♡♡
熱くねっとりとした精液が噴き出す。
胸を、薄い腹も白く染めながら、垂れ落ちていく。
ヘンリックの射精は長く、小さな肉茎に何度も噴きつけられた。
まるで俺のモノになれと言わんばかりに重たい精液を体中に噴き出され、射精で暴れまわる肉棒に容赦なく細竿も揺さぶられた。
白金の陰毛は奴の精液で白く染まり見る影もない。
宣言どおり奴の射精は今まで自分を抱いた男と格が違った。
(ッ……すごい、量……ッ♡ こんなにたくさんかけられたら、イクっ♡ イク……ッ♡)
きゅぅぅぅ♡♡
体内で前立腺が激しく収縮し、尻穴が太い棒に埋めてもらえと激しく訴えかけてくる。
空イキによる痙攣を押し隠すように身体をちぢこめる。
だが密着した状態で隠し通すことなど、到底できなかった。
荒い息を吐きながら、眼光するどい眼差しでヘンリックが見つめてくる。
「まだ男の射精が足りないようだな。とろとろアナル、トントンしてもらいたいか?」
濡れた手で尻を叩かれる。その手の大きさ、節くれ立った指に身体が期待を孕ませる。
うるみきった瞳を伏せて、ヘンリックのローブをつまみながら消え入るような声で答えた。
「続き、シて……ほしい……です」
この男への羨望に心が負けつつある。
そんな気がした。
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