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しおりを挟む高校に入って初めての彼女ができた。
彼女は目立つタイプではなかったけど、穏やかな性格から周りからの信頼も厚くて、こんな地味な僕にはもったいないくらいの人だった。笑顔が可愛くて、気遣いもできる、本当に可愛い彼女だった。釣り合っていない自覚は常にあった。
「本当に僕でいいの」なんて女々しいことを聞いたこともある。それでも彼女は「圭くんだからいいんだよ」なんて優しく包み込んでくれた。
それでも、恋愛に賞味期限はつきものだ。
彼女はさらに魅力的になっていったのに、何も変わらない僕が悪かったのだろう。こんな僕なんか捨てられて当然だ。
そう思うだけの分別はあったはずなのに、彼女が次に付き合った相手が悪かった。今までの真面目な彼女なら遠巻きに見て、避けていたであろう人物が隣には居た。
恋愛において、悪い噂が絶えない彼。「彼女をとっかえひっかえしている」「女を病ませるプロ」、そんな風にささやかれているくせに「自分ならきっと大丈夫だ」と思って付き合おうとする女の子は後を絶たないらしい。
彼女は絶対にそんなタイプではなかったはずなのに。それとも、僕は彼女のことを何もわかっていなかっただけなのだろうか。せめて彼女が無事ならいいのに。
そう祈っていた数日後、彼女は学校を休むようになった。
その数日後、彼女からメールでこんな文面が届く。
『彰斗は圭くんを狙ってる。私が状況を悪化させてしまった。お願いだから逃げて』
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