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「うわ、湊さん相変わらず筋肉きれいだね」
「ありがと。奏斗にそう言ってもらえると頑張ってる甲斐があるよ。奏斗もずっと家にいるわりには綺麗な体してるよね」
「出させてくれないのは湊さんなのに、人を引きこもりみたいに言わないでよ。僕だって鍛えてるからね。運動する系のゲームで」
「あぁ、この前買ってあげたやつか。奏斗なら3日坊主になって終わりかと思ってた」
「そんなわけないじゃん! 1年は続けてやるから!」
そんな軽口を叩きながら服を脱いでお風呂に入る。でもそんな軽い雰囲気は、湊さんのスイッチが入ったことによってどこかへ飛んで行った。
これからは家族じゃない。これから気絶したように眠るまでは、恋人の時間だ。
「僕はどんな奏斗でも好きだよ」
つつ、と何も身に付けていない肌をなぞられる。くすぐったいのとともに、これから愛し合う行為を始めるだという期待が高まった。
「みな、とさん……」
「まずは体綺麗にしよっか。洗いあっこする?」
「する」
背中、腕、お腹の方、脚、そして期待に少し勃ちあがりつつあるそれ。そんな順番で彼の体を泡だらけにしていく。
「あれ、もういいの? これから咥えてもらう予定だから、もっと念入りに洗って」
恥ずかしくて少し泡をつけただけで止めてしまえば、そんな声が上からかかる。あんまりフェラは好きではないから抗議をしようと少しにらんだが、微笑みかえされただけで終わってしまった。湊さんがやると言えばやるまで妥協はしてくれない男だということを、自分が一番知っている。諦めてそれに再度手を触れ、洗うことにした。
「うん、いい子だね」
こちらのターンが終わると、今度は湊さんが僕の体を洗ってくれる。湊さんに触られつくした体は小さな刺激だけでも拾ってしまうから恥ずかしい。胸、腰、おしりのあたりは特に気持ちが高ぶってしまって、湊さんが最後に手を伸ばしたそこは、もう完全に勃ち上がってしまっていた。
「奏斗のちんこは可愛いねぇ。ただ洗われてるだけなのにもう反応してる」
「ふっ……んんっ」
ガチガチのそこに触れられれば、もう限界というように息が漏れる。そのまま上下に扱かれて、あっという間に僕は果ててしまった。
「あら、もうイっちゃったの? じゃあ僕のもお願いしようかな」
そう言って彼は、浴室の縁に腰をかける。これがフェラをしろ、という合図だということは言われるまでもなく分かっていた。床に膝立ちで座り、顔を近づけていく。
「さすが奏斗。以心伝心だね」
シチュエーションは下品なのに、彼はふわりと満足そうに上品に笑う。これから味わう苦いものに若干「嫌だなぁ」という気持ちはありつつも、意を決してそれを咥えた。
洗ったばかりのそれは、最初のほうは不快感を感じない。咥えながら舌を動かしたり、一度口から離しては舐めてみたり。彼から教えられた方法で、それを愛していく。そうすればするほど、次第に酸っぱいような苦いような液体があふれてくる。
「あーもう、そんなまずそうな顔しないでよ」
じゃあ湊さんが舐めてみろよと思うが、彼は僕の精液を喜んで飲む節がある。味覚音痴なのではないかと疑うほどだ。
「苦いん、だもん」
「まぁそれでも頑張ってくれる姿が可愛いからいいんだけどね」
よほどフェラが好きなのか、こればかりは嫌だと言っても、どれだけ表情で不快感を表しても、「頑張って」と流されてしまう。早くイってほしいと願いながら、唾液を飲み込まないままにそれをカプリと咥えた。しばらく舐めていると、湊さんが軽く僕の後頭部を押さえてくる。これは絶頂が近い時の合図だと知っていたから、とどめだとでもいうように、先端をチロチロと少し力をいれながら舐めた。
「んっ、イくよ」
今までの比ではないほどの濃い味が口に広がる。本当は吐き出してしまいたいけれど、これを飲み込むと湊さんが幸せそうに笑うのを知っているから、唾液で希釈をしてなんとか無理やりに飲み込んだ。
「奏斗は本当にいい子だね。大好きだよ」
そう言ってふわりと抱きしめられる。それだけで、とても満たされた気がした。
「ありがと。奏斗にそう言ってもらえると頑張ってる甲斐があるよ。奏斗もずっと家にいるわりには綺麗な体してるよね」
「出させてくれないのは湊さんなのに、人を引きこもりみたいに言わないでよ。僕だって鍛えてるからね。運動する系のゲームで」
「あぁ、この前買ってあげたやつか。奏斗なら3日坊主になって終わりかと思ってた」
「そんなわけないじゃん! 1年は続けてやるから!」
そんな軽口を叩きながら服を脱いでお風呂に入る。でもそんな軽い雰囲気は、湊さんのスイッチが入ったことによってどこかへ飛んで行った。
これからは家族じゃない。これから気絶したように眠るまでは、恋人の時間だ。
「僕はどんな奏斗でも好きだよ」
つつ、と何も身に付けていない肌をなぞられる。くすぐったいのとともに、これから愛し合う行為を始めるだという期待が高まった。
「みな、とさん……」
「まずは体綺麗にしよっか。洗いあっこする?」
「する」
背中、腕、お腹の方、脚、そして期待に少し勃ちあがりつつあるそれ。そんな順番で彼の体を泡だらけにしていく。
「あれ、もういいの? これから咥えてもらう予定だから、もっと念入りに洗って」
恥ずかしくて少し泡をつけただけで止めてしまえば、そんな声が上からかかる。あんまりフェラは好きではないから抗議をしようと少しにらんだが、微笑みかえされただけで終わってしまった。湊さんがやると言えばやるまで妥協はしてくれない男だということを、自分が一番知っている。諦めてそれに再度手を触れ、洗うことにした。
「うん、いい子だね」
こちらのターンが終わると、今度は湊さんが僕の体を洗ってくれる。湊さんに触られつくした体は小さな刺激だけでも拾ってしまうから恥ずかしい。胸、腰、おしりのあたりは特に気持ちが高ぶってしまって、湊さんが最後に手を伸ばしたそこは、もう完全に勃ち上がってしまっていた。
「奏斗のちんこは可愛いねぇ。ただ洗われてるだけなのにもう反応してる」
「ふっ……んんっ」
ガチガチのそこに触れられれば、もう限界というように息が漏れる。そのまま上下に扱かれて、あっという間に僕は果ててしまった。
「あら、もうイっちゃったの? じゃあ僕のもお願いしようかな」
そう言って彼は、浴室の縁に腰をかける。これがフェラをしろ、という合図だということは言われるまでもなく分かっていた。床に膝立ちで座り、顔を近づけていく。
「さすが奏斗。以心伝心だね」
シチュエーションは下品なのに、彼はふわりと満足そうに上品に笑う。これから味わう苦いものに若干「嫌だなぁ」という気持ちはありつつも、意を決してそれを咥えた。
洗ったばかりのそれは、最初のほうは不快感を感じない。咥えながら舌を動かしたり、一度口から離しては舐めてみたり。彼から教えられた方法で、それを愛していく。そうすればするほど、次第に酸っぱいような苦いような液体があふれてくる。
「あーもう、そんなまずそうな顔しないでよ」
じゃあ湊さんが舐めてみろよと思うが、彼は僕の精液を喜んで飲む節がある。味覚音痴なのではないかと疑うほどだ。
「苦いん、だもん」
「まぁそれでも頑張ってくれる姿が可愛いからいいんだけどね」
よほどフェラが好きなのか、こればかりは嫌だと言っても、どれだけ表情で不快感を表しても、「頑張って」と流されてしまう。早くイってほしいと願いながら、唾液を飲み込まないままにそれをカプリと咥えた。しばらく舐めていると、湊さんが軽く僕の後頭部を押さえてくる。これは絶頂が近い時の合図だと知っていたから、とどめだとでもいうように、先端をチロチロと少し力をいれながら舐めた。
「んっ、イくよ」
今までの比ではないほどの濃い味が口に広がる。本当は吐き出してしまいたいけれど、これを飲み込むと湊さんが幸せそうに笑うのを知っているから、唾液で希釈をしてなんとか無理やりに飲み込んだ。
「奏斗は本当にいい子だね。大好きだよ」
そう言ってふわりと抱きしめられる。それだけで、とても満たされた気がした。
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