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スライム100体を倒せ
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自己紹介を交え、俺はユーフォリアに再び問う。
「その【経験値獲得クエスト】は、どうしたら受けられる?」
「このわたくしがクエストを与えられます。そして、そのクエストを達成して戴き、再び話しかけて下さい。すると、経験値が入るわけです」
「おお、それが本当なら凄いな。条件はあるのか」
「今のところ『先着一名』とさせて戴いております。実は、もう一人、この教会に来る予定があったんです。ですが、そのお方は間に合わなかった……ソレム様は、運がいい。このクエストを受けられるのですから」
なんという絶妙なタイミング。
もし、そのもう一人が先に辿り着いていたのなら、俺はもう【経験値獲得クエスト】を受けられなかっただろうな。まあ、普段から極めている『釣りスキル』が役に立ったな。
「ユーフォリアさん、俺に今すぐそのクエストを受けさせてくれ」
「いいですよ。では、まずは契約を結ばなければなりません。お覚悟はよろしいですね?」
にまっと笑うユーフォリア。なんだその含みのある笑い方。というか、お覚悟って!? なに、俺なにされちゃうの……? なんだか怖いなぁ。でも、契約を結ばないと先へ進めないし、仕方ないさ。
「分かった。その契約を結ぶ。どうすればいい」
「では……」
ユーフォリアが近づいてくる。
一歩、また一歩と。
どんどん近づいて来て、ほぼ俺の目の前。
こうして前にすると、彼女とは身長差があった。小さくて可愛いなと俺は思った。それにこの瞳。澄んだ海のような水色の瞳。それと、色鮮やかな桃色の瞳。これは、オッドアイというヤツだ。キラキラと輝く宝石のようで、俺はつい見惚れてしまった。
「それで?」
問いかけると、彼女は目を閉じた。
ま、まさか『キス』が契約条件か!?
嘘だろ、一個か二個下くらいの少女の唇を奪えってか。まあ、これでも俺は十六だけど……うーん……。そりゃあ、俺も健全な男の子。こんな可愛い子とキスとか最高の場面。迷う必要もない。ないけれど――。
「……どうぞ」
「……ユーフォリアさん、それが契約だとしても、本当に良いんだな」
「はい、わたくしは神の代行者にして、大聖女とも呼ばれております。慈悲深く、寛容でなければなりません。大丈夫です、ソレム様。きっと、神はお許しになられる……いえ、このわたくしは許しましょう」
そこまで言ってくれるのなら、いいのだろう。俺は遠慮なく、ユーフォリアの肩に手を置いた。
「……いくぞ」
「はい」
ゆっくりと顔を近づけていく。
そっと口づけをして、重なる。
「…………」
数秒後。
俺は、明らかに神聖な白い光に包まれ、肉体が支配される。変な動きをさせられ、変なポーズすらしていた。なんの踊りだよ!? まるで、どこかの民族のような動きをさせられたぞ。
「……今のは?」
「村の伝統的な踊りですよ。あの踊りをする事で、神様に敬意を表すんです。だから、決して恥ずかしい行為ではありません。寧ろ、誇って下さい」
そうなのかー…。
にしても、何も変化がないように思えたが――うわっ! 急にユーフォリアの首に下げている十字架のついたネックレスが光る。
「それは?」
「契約完了の合図です。これで、わたくしとソレム様は繋がりました。【経験値獲得クエスト】が受けられるのですよ」
「おお! ……にしても、キスが条件とはな。先で良かったぁ」
「……? キス? いえ、わたくしの肩に手を置くだけで良かったのですけど……」
「へ……ちょ、え!! だって、ユーフォリアさん、瞼を閉じていたじゃないか……! そんなフリに思えたけど!」
「ご、ごめんあさい……ソレム様がカッコ良かったので……つい……えへへ」
照れるユーフォリア。
そう言ってくれると嬉しいけれど、う~ん……まあいいか。こんな可愛い子とキスで契約出来たと思えば、悪くはない。……ただ、アドアには知られないようにしないとなあ。後が怖いぞ。
とにかく、さっそく【経験値獲得クエスト】を受けたい。レベルアップが本当に出来るか確認しなきゃ。
「頼む」
「そ、そうでしたね。では、まずはお試しで……森にいる『スライム討伐』にしますか?」
「それでいい」
「となりますと、スライムを100体を倒してください。それで経験値が『100』入りますよ」
「おぉ、それは凄い。100も入れば『Lv.3』にはなれる。本当なら、ついに強くなれる時が来るぞ! 人類に希望の光が……よーし、さっそくスライムを倒してくる」
にしても、100体か。
なかなか骨が折れるというか……でも、スライムで良かった。邪魔なゴブリンがいるけど、強敵ではない。油断さえしなければ何とかなるさ。
俺は、さっそくクエストを受注。
受注完了を確認し、シンシア教会を後にした。……さあ、行こうか。クエスト開始!
「その【経験値獲得クエスト】は、どうしたら受けられる?」
「このわたくしがクエストを与えられます。そして、そのクエストを達成して戴き、再び話しかけて下さい。すると、経験値が入るわけです」
「おお、それが本当なら凄いな。条件はあるのか」
「今のところ『先着一名』とさせて戴いております。実は、もう一人、この教会に来る予定があったんです。ですが、そのお方は間に合わなかった……ソレム様は、運がいい。このクエストを受けられるのですから」
なんという絶妙なタイミング。
もし、そのもう一人が先に辿り着いていたのなら、俺はもう【経験値獲得クエスト】を受けられなかっただろうな。まあ、普段から極めている『釣りスキル』が役に立ったな。
「ユーフォリアさん、俺に今すぐそのクエストを受けさせてくれ」
「いいですよ。では、まずは契約を結ばなければなりません。お覚悟はよろしいですね?」
にまっと笑うユーフォリア。なんだその含みのある笑い方。というか、お覚悟って!? なに、俺なにされちゃうの……? なんだか怖いなぁ。でも、契約を結ばないと先へ進めないし、仕方ないさ。
「分かった。その契約を結ぶ。どうすればいい」
「では……」
ユーフォリアが近づいてくる。
一歩、また一歩と。
どんどん近づいて来て、ほぼ俺の目の前。
こうして前にすると、彼女とは身長差があった。小さくて可愛いなと俺は思った。それにこの瞳。澄んだ海のような水色の瞳。それと、色鮮やかな桃色の瞳。これは、オッドアイというヤツだ。キラキラと輝く宝石のようで、俺はつい見惚れてしまった。
「それで?」
問いかけると、彼女は目を閉じた。
ま、まさか『キス』が契約条件か!?
嘘だろ、一個か二個下くらいの少女の唇を奪えってか。まあ、これでも俺は十六だけど……うーん……。そりゃあ、俺も健全な男の子。こんな可愛い子とキスとか最高の場面。迷う必要もない。ないけれど――。
「……どうぞ」
「……ユーフォリアさん、それが契約だとしても、本当に良いんだな」
「はい、わたくしは神の代行者にして、大聖女とも呼ばれております。慈悲深く、寛容でなければなりません。大丈夫です、ソレム様。きっと、神はお許しになられる……いえ、このわたくしは許しましょう」
そこまで言ってくれるのなら、いいのだろう。俺は遠慮なく、ユーフォリアの肩に手を置いた。
「……いくぞ」
「はい」
ゆっくりと顔を近づけていく。
そっと口づけをして、重なる。
「…………」
数秒後。
俺は、明らかに神聖な白い光に包まれ、肉体が支配される。変な動きをさせられ、変なポーズすらしていた。なんの踊りだよ!? まるで、どこかの民族のような動きをさせられたぞ。
「……今のは?」
「村の伝統的な踊りですよ。あの踊りをする事で、神様に敬意を表すんです。だから、決して恥ずかしい行為ではありません。寧ろ、誇って下さい」
そうなのかー…。
にしても、何も変化がないように思えたが――うわっ! 急にユーフォリアの首に下げている十字架のついたネックレスが光る。
「それは?」
「契約完了の合図です。これで、わたくしとソレム様は繋がりました。【経験値獲得クエスト】が受けられるのですよ」
「おお! ……にしても、キスが条件とはな。先で良かったぁ」
「……? キス? いえ、わたくしの肩に手を置くだけで良かったのですけど……」
「へ……ちょ、え!! だって、ユーフォリアさん、瞼を閉じていたじゃないか……! そんなフリに思えたけど!」
「ご、ごめんあさい……ソレム様がカッコ良かったので……つい……えへへ」
照れるユーフォリア。
そう言ってくれると嬉しいけれど、う~ん……まあいいか。こんな可愛い子とキスで契約出来たと思えば、悪くはない。……ただ、アドアには知られないようにしないとなあ。後が怖いぞ。
とにかく、さっそく【経験値獲得クエスト】を受けたい。レベルアップが本当に出来るか確認しなきゃ。
「頼む」
「そ、そうでしたね。では、まずはお試しで……森にいる『スライム討伐』にしますか?」
「それでいい」
「となりますと、スライムを100体を倒してください。それで経験値が『100』入りますよ」
「おぉ、それは凄い。100も入れば『Lv.3』にはなれる。本当なら、ついに強くなれる時が来るぞ! 人類に希望の光が……よーし、さっそくスライムを倒してくる」
にしても、100体か。
なかなか骨が折れるというか……でも、スライムで良かった。邪魔なゴブリンがいるけど、強敵ではない。油断さえしなければ何とかなるさ。
俺は、さっそくクエストを受注。
受注完了を確認し、シンシア教会を後にした。……さあ、行こうか。クエスト開始!
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