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婚約破棄
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妹のレンは、わたしから婚約者を奪った。
しかも目の前で。
「アウラ、すまない……婚約破棄してくれないか」
「ロエン様……ウソですよね!?」
「悪いな。俺は君の妹……レンのモノになってしまった」
これでレンがわたしから彼を奪おうとしていたことが確定的となった。
「残念だったわね、お姉様!」
「レン……あなた!」
「あはは、ざまぁないわね! ロエンは、もうわたくしのモノよ!」
勝利を確信した顔でレンは、わたしを見下す。
けれど本当の勝者はわたしよ。
「……フフ。フフフ」
「なにがおいかしいのお姉様! 頭がおかしくなった!?」
「そうじゃないの。レン、あなたは、わたしから奪ったつもりでしょうけれど、それは違うわ」
「な、なんですって!?」
「ロエンは、ずっとわたしの味方。わたしに協力してくれたの」
「…………え」
顔を青くするレン。震えながらも、ロエンの顔を伺っていた。
「……すまない、レン」
「……うそ」
「うそじゃない。俺はアウラと婚約破棄なんてしていないし、レン、君を愛してもいない」
ロエンは、ハッキリとレンに言った。
意外すぎたのかレンはその場に崩れ、頭を抱えていた。酷くショックを受けていた。
「ロエン様……ど、どうして」
「アウラが君の異変に気付いてね。いや、昔からそうだったと言うべきか……俺も君に関しては不審に思っていた。話に乗ってみれば、レン、君は姉のアウラを不幸に陥れようと計画を練っていた……それも入念にね」
レンは、わたしから婚約者だけではない、財産も、なにもかも奪おうと画策していた。そんな恐ろしい計画を立てていたなんて……もう信用できない。
「そういうことなの、レン。もうわたしたちの目の前から消えてちょうだい!」
「そ、そんな! お姉様、わたくしはどうすれば……!」
「知らないわ。勝手にしなさい!」
「ご、ごめんなさい。今までのことは謝るから……!」
泣きながら、ぐいぐいと服を引っ張ってくるレン。けれど、わたしはそれでもレンのことを許せない。いや、許すつもりはなかった。
このまま関わっても不幸にしかならないから。
「泣いて謝っても許さない。お屋敷から出ていって」
「お姉様……お姉様!」
泣き崩れるレンは、衛兵に連行されていく。これでもう、会うことはない。
その後、わたしはロエンと正式に結婚。
幸せになった――。
しかも目の前で。
「アウラ、すまない……婚約破棄してくれないか」
「ロエン様……ウソですよね!?」
「悪いな。俺は君の妹……レンのモノになってしまった」
これでレンがわたしから彼を奪おうとしていたことが確定的となった。
「残念だったわね、お姉様!」
「レン……あなた!」
「あはは、ざまぁないわね! ロエンは、もうわたくしのモノよ!」
勝利を確信した顔でレンは、わたしを見下す。
けれど本当の勝者はわたしよ。
「……フフ。フフフ」
「なにがおいかしいのお姉様! 頭がおかしくなった!?」
「そうじゃないの。レン、あなたは、わたしから奪ったつもりでしょうけれど、それは違うわ」
「な、なんですって!?」
「ロエンは、ずっとわたしの味方。わたしに協力してくれたの」
「…………え」
顔を青くするレン。震えながらも、ロエンの顔を伺っていた。
「……すまない、レン」
「……うそ」
「うそじゃない。俺はアウラと婚約破棄なんてしていないし、レン、君を愛してもいない」
ロエンは、ハッキリとレンに言った。
意外すぎたのかレンはその場に崩れ、頭を抱えていた。酷くショックを受けていた。
「ロエン様……ど、どうして」
「アウラが君の異変に気付いてね。いや、昔からそうだったと言うべきか……俺も君に関しては不審に思っていた。話に乗ってみれば、レン、君は姉のアウラを不幸に陥れようと計画を練っていた……それも入念にね」
レンは、わたしから婚約者だけではない、財産も、なにもかも奪おうと画策していた。そんな恐ろしい計画を立てていたなんて……もう信用できない。
「そういうことなの、レン。もうわたしたちの目の前から消えてちょうだい!」
「そ、そんな! お姉様、わたくしはどうすれば……!」
「知らないわ。勝手にしなさい!」
「ご、ごめんなさい。今までのことは謝るから……!」
泣きながら、ぐいぐいと服を引っ張ってくるレン。けれど、わたしはそれでもレンのことを許せない。いや、許すつもりはなかった。
このまま関わっても不幸にしかならないから。
「泣いて謝っても許さない。お屋敷から出ていって」
「お姉様……お姉様!」
泣き崩れるレンは、衛兵に連行されていく。これでもう、会うことはない。
その後、わたしはロエンと正式に結婚。
幸せになった――。
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