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第26話 聖女の祈り
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膝をつき、呼吸を乱すカエルム様。わたしはその光景に驚いていた。どうして、こんな事に……。
「フフフ……猛毒が効いてきたようね。あれだけの数の植物を切り捨てれば、毒が飛び散り、それは貴方の服に付着する。わたくしの毒はね、特別で……服さえも通すの。それはやがて皮膚へ伝わり、体内へ」
ウィリデが言うように、カエルム様は向かってくる沢山の植物を黄金の剣で対処していた。切れば切る程、その植物から白い液体が飛び散っていた。
聞いたことがある。
植物の白い液体は、特に危険だって。
「ま、まさか……わざと切らして」
「へぇ、よく気づきましたね、田舎娘さん」
「わ、わたしはスピラです! そんな風に呼ばないで下さい」
「どうでもいいわ、貴女の事なんて……。そうそう、目障りだったのよ。そろそろ、貴女にも猛毒を浴びて貰わなくちゃ」
ギュルギュルと植物が蛇のように向かってくる。うわぁ……本当に蛇みたい。あんなウネウネ動いて、しかも何本も向かってくる。
「スピラ様!!」
カエルム様がわたしを庇う。けれど、わたしはユーデクス様を抱えて――重い……無理。こんな重いの。女の身であるわたしには、男の人を運ぶなんて無理だった。
「ごめんなさい。カエルム様……わたし、お役に立てそうにありません」
「そんな事はありません。愛する人……スピラ様が傍に居てくれるだけで、僕は力がみなぎるんです。だからこそ立ち向かえ、戦える。見ていてください。きっとウィリデ様を止めてみせます……!」
またも植物を切って、猛毒を浴びる。普通ならもう倒れてもおかしくはない。けれど、彼は皇帝陛下も認めるインペリアルガーディアン。そう簡単に倒れるほどヤワではない。
「……諦めの悪い。そのスピラの何処がいいの? どうせ、その無駄にスタイルの良い体でしょう。カエルム、はっきり言ってあげなさいよ。体目的だったってね」
「僕はスピラ様の全てが好きですし、愛しています。本来なら、言葉では言い表せない程にです。すみませんが、ウィリデ様、ハッキリ申し上げます。僕は貴女に興味はない……!」
「……くっ!」
初めてウィリデは顔を顰めた。
あれだけハッキリ言われれば当然だろう。
そして、わたしはホッとした。
さすがカエルム様!
――って、浮かれている場合ではない。相変わらず、緑色の植物は襲い掛かってくるし、その度にカエルム様は剣で応戦し、猛毒を浴び続けている。
なにか……。
なにか打開する方法はないの?
状態異常を回復するポーションは持ち合わせていない。わたしには……あ、そうか。わたしは『聖女』だ。忘れていたけど、聖女なのだ。
スキルがあるじゃない!!
「……うん、この力を使おう」
「ぐっ」
その時、バタっとカエルム様が両膝を地面に――。まずい! あのままでは、もう死んじゃう。表情も辛そうで、きっとかなり無理をされている。
このまま棒立ちして見ているだけなんて出来ない。
わたしがカエルム様を支えなきゃ。
呪いや毒などを解除できる『ベネディクタ』を彼に使用した。すると、青紫のオーラが包み、カエルム様が回復した。
「こ、これは……聖女の力。スピラ様、ありがとう……! 猛毒が解毒されました。危うくあと数秒で死に至るところでしたが、良かった。まだ僕は戦える」
あと数秒だったの!?
良かったぁ……間に合って。
安心したの束の間。ウィリデの操る植物が更に増え、ウネウネと動き出し、襲い掛かる。そして、更に最悪な事にカエルム様の魔力が切れたようで、黄金の剣が消失してしまった。
「カエルム様!」
「……ま、魔力切れです。どうやら、僕はここまでのようだ。スピラ様……僕は、君を愛している。また来世で……」
「そ、そんな寂しい事を仰らないで下さい! まだ諦めちゃだめです!! わたしは……そうです。わたしは聖女なんです!!」
手に力を籠めて、魔聖石生成の『シュタイン』を発動した。わたしの掌に蒼白い石がコトンと現れた。それをカエルム様に投げた。
彼は見事にキャッチして、驚く。
「こ、これは……使用者の魔力を回復させる魔聖石。純粋な心を持つ聖女にしか発動できない奇跡の能力。そう、スピラ様しか扱えない敬虔な祈り……神に、聖女に感謝します。スピラ様」
ぎゅっと石を握られると、魔聖石は消失し――カエルム様の魔力が全回復した。……あぁ、あれって魔力を全回復させるんだ。スゴイ。
再び黄金の剣が生成された。
本当に魔力が戻ったみたい。
その状況に、さすがのウィリデも焦りを滲ませた。
「う、うそ……聖女の力!? この田舎娘が!? うそよ、うそよ、うそよ、うそよ、うそよぉぉぉ!!」
なんだか悔しそうに発狂していた。認めたくないのね、わたしが聖女であるという事実を。でも、本当なんだから仕方がない。変えようのない現実なのだから。
「ウソじゃありません。これがわたしなんです」
「くぅ……。わたくしは……嘗ては聖女になりたかった……。でも、旧知であったグラキエス・インサニアがお前には成れないと……散々馬鹿にして来たのです。わたくしは悔しかった……だから、努力して教会へ入ったのですが……枢機卿は、わたくしにこう言ったのです。お前は植物臭いと……その時から、わたくしには相手が植物しかなかった。結局、聖女の道は諦め、植物学者になったのです。そして、ある日……植物展を開いた。カエルムがわたくしの植物を見て、素晴らしいと評価して下さった。その時からわたくしの運命の人は決まっていたです。だからこそ、昨日はユーデクスを利用して、貴方を誘き寄せたのですよ。でもね、もういいの……。どうせ、貴方はそこの女しか興味がないのでしょう。なら、玩具にしちゃうしかないでしょ……!」
そう自分の事を語りながら、最後にニヤッと笑う。そんな身勝手な……本当に一方的。こんな女性にカエルム様を渡すつもりもないし、絶対に渡さない。
「ウィリデさん、諦めるなら今ですよ」
「!! スピラ……貴女まで……貴女まで、わたくしに諦めろと言うのですか!! もう許しません。カエルムもいらない! スピラ、あんたのような憎らしい女も消えて欲しいわ!!」
怒り狂ったウィリデが植物を激しく動かす。多分、殺せとかそんな冷血な命令を下したのだろう。カエルム様は剣を振い、圧倒する。魔力が回復したおかげね。
しかも、毒を解除できる『ベネディクタ』を常時発動している為、わたしもカエルム様も、おまけにユーデクス様も猛毒にはならないに身になっていた。
「もう詰みですよ、ウィリデ様!!」
「そんなハズはありません!! わたくしは終わってなどいない。諦めてなるものか!! 諦めたら……また逆戻りじゃない!!」
ズバンと一本を植物を残されて、カエルム様は剣を華麗に収められた。
「終わりです。この最後の植物は、せめてもの情け。自然を大切にされてください」
「……そんな。もう植物のストックがない……」
がくっとウィリデは膝をついて、絶望していた。
だけど、諦めが悪いようで――
「こ、この最後の植物を使ってでも、スピラ、あんたくらいは殺してやるわ!!」
――そう仕向けてきた。
植物が向かって来て、わたしに襲い掛かる。
わたしは祈った。ただ純粋に祈って、今まで散ってきた植物を憐れんだ。すると、最後に残っていた植物が突然、向きを変え――ウィリデの方へ向かった。
「――え」
彼女に巻き付くと、植物は怒ったように締め付け――赤い猛毒を大量に吐き出した。
「……は? え? ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………!!! ア、アツ……イタ、イタイィィィイ……やめ、やめてえええええええッ!!! イヤアアアアアアアア!!!」
バタバタと暴れ、ウィリデは直ぐに息絶えとしていた。でも、わたしはギリギリで『ベネディクタ』を発動し、助けた。
「なんとか間に合った……」
バタっとウィリデは失神して、顔に一生の残る傷を負ってしまっていた。最後の植物すら失ってしまった。……もうダメね。
「――残念ですが、ウィリデ様はこのまま置いておきましょう。彼女には護衛がいますから、直ぐに駆けつけてくるはず。我々は兄上の方が大事ですから、直ぐにオーリム家へ戻りましょう」
カエルム様はお優しいから、本当はウィリデをそのままにしたくないはず。でも、大切な兄弟であるユーデクス様をここまで傷つけられては……同情も出来なかったのだろう。その気持ちは痛いほどよく分かる。
カエルム様は、安心した顔で気絶されているユーデクス様を抱え、爽やかな顔をわたしに向けて下さった。
やっと、終わったのね。
「フフフ……猛毒が効いてきたようね。あれだけの数の植物を切り捨てれば、毒が飛び散り、それは貴方の服に付着する。わたくしの毒はね、特別で……服さえも通すの。それはやがて皮膚へ伝わり、体内へ」
ウィリデが言うように、カエルム様は向かってくる沢山の植物を黄金の剣で対処していた。切れば切る程、その植物から白い液体が飛び散っていた。
聞いたことがある。
植物の白い液体は、特に危険だって。
「ま、まさか……わざと切らして」
「へぇ、よく気づきましたね、田舎娘さん」
「わ、わたしはスピラです! そんな風に呼ばないで下さい」
「どうでもいいわ、貴女の事なんて……。そうそう、目障りだったのよ。そろそろ、貴女にも猛毒を浴びて貰わなくちゃ」
ギュルギュルと植物が蛇のように向かってくる。うわぁ……本当に蛇みたい。あんなウネウネ動いて、しかも何本も向かってくる。
「スピラ様!!」
カエルム様がわたしを庇う。けれど、わたしはユーデクス様を抱えて――重い……無理。こんな重いの。女の身であるわたしには、男の人を運ぶなんて無理だった。
「ごめんなさい。カエルム様……わたし、お役に立てそうにありません」
「そんな事はありません。愛する人……スピラ様が傍に居てくれるだけで、僕は力がみなぎるんです。だからこそ立ち向かえ、戦える。見ていてください。きっとウィリデ様を止めてみせます……!」
またも植物を切って、猛毒を浴びる。普通ならもう倒れてもおかしくはない。けれど、彼は皇帝陛下も認めるインペリアルガーディアン。そう簡単に倒れるほどヤワではない。
「……諦めの悪い。そのスピラの何処がいいの? どうせ、その無駄にスタイルの良い体でしょう。カエルム、はっきり言ってあげなさいよ。体目的だったってね」
「僕はスピラ様の全てが好きですし、愛しています。本来なら、言葉では言い表せない程にです。すみませんが、ウィリデ様、ハッキリ申し上げます。僕は貴女に興味はない……!」
「……くっ!」
初めてウィリデは顔を顰めた。
あれだけハッキリ言われれば当然だろう。
そして、わたしはホッとした。
さすがカエルム様!
――って、浮かれている場合ではない。相変わらず、緑色の植物は襲い掛かってくるし、その度にカエルム様は剣で応戦し、猛毒を浴び続けている。
なにか……。
なにか打開する方法はないの?
状態異常を回復するポーションは持ち合わせていない。わたしには……あ、そうか。わたしは『聖女』だ。忘れていたけど、聖女なのだ。
スキルがあるじゃない!!
「……うん、この力を使おう」
「ぐっ」
その時、バタっとカエルム様が両膝を地面に――。まずい! あのままでは、もう死んじゃう。表情も辛そうで、きっとかなり無理をされている。
このまま棒立ちして見ているだけなんて出来ない。
わたしがカエルム様を支えなきゃ。
呪いや毒などを解除できる『ベネディクタ』を彼に使用した。すると、青紫のオーラが包み、カエルム様が回復した。
「こ、これは……聖女の力。スピラ様、ありがとう……! 猛毒が解毒されました。危うくあと数秒で死に至るところでしたが、良かった。まだ僕は戦える」
あと数秒だったの!?
良かったぁ……間に合って。
安心したの束の間。ウィリデの操る植物が更に増え、ウネウネと動き出し、襲い掛かる。そして、更に最悪な事にカエルム様の魔力が切れたようで、黄金の剣が消失してしまった。
「カエルム様!」
「……ま、魔力切れです。どうやら、僕はここまでのようだ。スピラ様……僕は、君を愛している。また来世で……」
「そ、そんな寂しい事を仰らないで下さい! まだ諦めちゃだめです!! わたしは……そうです。わたしは聖女なんです!!」
手に力を籠めて、魔聖石生成の『シュタイン』を発動した。わたしの掌に蒼白い石がコトンと現れた。それをカエルム様に投げた。
彼は見事にキャッチして、驚く。
「こ、これは……使用者の魔力を回復させる魔聖石。純粋な心を持つ聖女にしか発動できない奇跡の能力。そう、スピラ様しか扱えない敬虔な祈り……神に、聖女に感謝します。スピラ様」
ぎゅっと石を握られると、魔聖石は消失し――カエルム様の魔力が全回復した。……あぁ、あれって魔力を全回復させるんだ。スゴイ。
再び黄金の剣が生成された。
本当に魔力が戻ったみたい。
その状況に、さすがのウィリデも焦りを滲ませた。
「う、うそ……聖女の力!? この田舎娘が!? うそよ、うそよ、うそよ、うそよ、うそよぉぉぉ!!」
なんだか悔しそうに発狂していた。認めたくないのね、わたしが聖女であるという事実を。でも、本当なんだから仕方がない。変えようのない現実なのだから。
「ウソじゃありません。これがわたしなんです」
「くぅ……。わたくしは……嘗ては聖女になりたかった……。でも、旧知であったグラキエス・インサニアがお前には成れないと……散々馬鹿にして来たのです。わたくしは悔しかった……だから、努力して教会へ入ったのですが……枢機卿は、わたくしにこう言ったのです。お前は植物臭いと……その時から、わたくしには相手が植物しかなかった。結局、聖女の道は諦め、植物学者になったのです。そして、ある日……植物展を開いた。カエルムがわたくしの植物を見て、素晴らしいと評価して下さった。その時からわたくしの運命の人は決まっていたです。だからこそ、昨日はユーデクスを利用して、貴方を誘き寄せたのですよ。でもね、もういいの……。どうせ、貴方はそこの女しか興味がないのでしょう。なら、玩具にしちゃうしかないでしょ……!」
そう自分の事を語りながら、最後にニヤッと笑う。そんな身勝手な……本当に一方的。こんな女性にカエルム様を渡すつもりもないし、絶対に渡さない。
「ウィリデさん、諦めるなら今ですよ」
「!! スピラ……貴女まで……貴女まで、わたくしに諦めろと言うのですか!! もう許しません。カエルムもいらない! スピラ、あんたのような憎らしい女も消えて欲しいわ!!」
怒り狂ったウィリデが植物を激しく動かす。多分、殺せとかそんな冷血な命令を下したのだろう。カエルム様は剣を振い、圧倒する。魔力が回復したおかげね。
しかも、毒を解除できる『ベネディクタ』を常時発動している為、わたしもカエルム様も、おまけにユーデクス様も猛毒にはならないに身になっていた。
「もう詰みですよ、ウィリデ様!!」
「そんなハズはありません!! わたくしは終わってなどいない。諦めてなるものか!! 諦めたら……また逆戻りじゃない!!」
ズバンと一本を植物を残されて、カエルム様は剣を華麗に収められた。
「終わりです。この最後の植物は、せめてもの情け。自然を大切にされてください」
「……そんな。もう植物のストックがない……」
がくっとウィリデは膝をついて、絶望していた。
だけど、諦めが悪いようで――
「こ、この最後の植物を使ってでも、スピラ、あんたくらいは殺してやるわ!!」
――そう仕向けてきた。
植物が向かって来て、わたしに襲い掛かる。
わたしは祈った。ただ純粋に祈って、今まで散ってきた植物を憐れんだ。すると、最後に残っていた植物が突然、向きを変え――ウィリデの方へ向かった。
「――え」
彼女に巻き付くと、植物は怒ったように締め付け――赤い猛毒を大量に吐き出した。
「……は? え? ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ…………!!! ア、アツ……イタ、イタイィィィイ……やめ、やめてえええええええッ!!! イヤアアアアアアアア!!!」
バタバタと暴れ、ウィリデは直ぐに息絶えとしていた。でも、わたしはギリギリで『ベネディクタ』を発動し、助けた。
「なんとか間に合った……」
バタっとウィリデは失神して、顔に一生の残る傷を負ってしまっていた。最後の植物すら失ってしまった。……もうダメね。
「――残念ですが、ウィリデ様はこのまま置いておきましょう。彼女には護衛がいますから、直ぐに駆けつけてくるはず。我々は兄上の方が大事ですから、直ぐにオーリム家へ戻りましょう」
カエルム様はお優しいから、本当はウィリデをそのままにしたくないはず。でも、大切な兄弟であるユーデクス様をここまで傷つけられては……同情も出来なかったのだろう。その気持ちは痛いほどよく分かる。
カエルム様は、安心した顔で気絶されているユーデクス様を抱え、爽やかな顔をわたしに向けて下さった。
やっと、終わったのね。
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