サラサドウダンの先に

リー

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シスターの君に恋心

俺に恋はわからない

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 久しぶりに会ったエドワードはロイに微笑みながら1ヶ月間家に泊めて欲しいと言った。

ロイは湖の側で困っていたところをエドワードに助けられた恩がある。断ることなんて出来なかった。

修道院を後にしたエドワードとロイは話しながらロイの家へ向かう。

「久しぶりに見たなぁ。お前の愛馬。本当に綺麗な白馬だよ。」

「カルーナはこの国で1番速い馬だよ。毎年大会が行われるんだけど、いつも頑張ってくれるんだ。」

「大会?」

「色んな事を競う大会が毎年都で行われるんだよ。歌やダンスコンテスト、拳や魔法で競い会ったり、屋台を出して自分のお店の宣伝をしたりね。」

「楽しそうだな。」

「大会が終わった後はお城で舞踏会が開かれるよ。」

「お城?王様のいるお城?」

「この国に王様はもういないよ。他の国はまだいるけど‥。今は国の遺産として舞踏会で使われたり、国の軍や指導者の上層部が使ったりするよ。」

「ノアから聞いたぞ。反乱が起きたって‥」

「そっか、南の魔法使いから聞いたんだ。」

エドワードはノアの名前を聞いた瞬間、微笑んでいるようにみえた目をどこか冷たいものに変えた。

「そういえば、ロイは4人の魔法使いについて聞いたことは?」

「4人の魔法使い?」

「僕はあまり好きじゃないけど、ロイの友人のノアはその1人だよ。南の魔法使いノア。他にも東の魔法使いヒューゴ様。北の魔女フローラ様。西の魔女エレイン様とか。」

「すげぇ!そんな存在がいるなんて!」

「癪だけどね。彼らがいるだけで他の国を牽制できるんだよ。おかげで他の国との争いはなくなった。」

「20年前は戦争続きだったんだっけ?」

「そうだよ。新たな指導者が4人の魔法使いに国の象徴としていてほしいとお願いをしてね。ロイと僕が出会ったのは西の森。西の魔女エレイン様の管轄だったんだけど出会わなかったかい?」

「クワ以外には出会わなかったなぁ。」

「クワ?」

「そう。鴨のクワ。」

ロイは肩がけのバックの口を開きクワをエドワードに見せた。

「クワぁぁぁ!!!」

エドワードの顔をみるや否や大きな声で鳴き出した。

「ウッ!相変わらずうるさいね。」

エドワードは眉間に皺を寄せた。

「こらこら、威嚇するなよ。」

ロイはクワを宥めた。

「まだ生きていたなんて。さっさと焼き鳥にして食べればよかったのに。」

「そんな怖いこと言うなよ。‥あっ!!怖いといえばブレスレット!!お前なんつーもん寄越してんだよ!!」

ロイはブレスレットを思い出した。次にエドワードに会うことがあれば文句を言うつもりだったのだ。

「気に入らなかったみたいだね。南の魔法使いから受け取ったよ。」

「怖いだろ!!1度つけたら腕を切り落とさない限り外れないブレスレットなんて!!」

「クワクワァっ!!」

ロイの主張にクワも賛同する。

「愛があるだろ?」

「愛‥なのか?」

「それぐらい愛していて手放したくなかったんだよ。」

「お前の思い人?」

「そうだよ。もういなくなっちゃったけど、また新しくみつけた。」

ロイはその言葉を聞き、背筋を凍らせた。
いやまだ名前を言っていないのだから自分なはずがない。そんな事を考えながら会話を続ける。

「みつけたのか?よかったな。じゃあはやく会いに行ってこないとな。また逃げるかも。」

「だからこうやって会いに来たんだよ。ロイ。僕は君が好きだよ。」

「ひぇ‥」

エドワードの告白にロイは悪寒がした。








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