翔龍記 =電子版=

落合涼太朗

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第20章 2021/令和3年 3月/弥生

3月25日(木曜日)新型ウイルスの更新情報/大相撲、センバツ

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  ◎ワクチン詳報

 Q.アストラゼネカワクチンと血栓の関係は?


 イギリスの製薬大手、アストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンは、接種したあとに血栓できたのが確認されたとして、ヨーロッパなどの一部の国で予防的な措置として一時、接種を見合わせる動きが相次ぎました。

 アストラゼネカのワクチンは、「ウイルスベクターワクチン」と呼ばれるタイプで、新型ウイルスのたんぱく質を作る遺伝子を無害な別のウイルスに組み込み、そのウイルスごと投与します。

 世界の70を超える国と地域で使われ、アストラゼネカは日本政府との間で6000万人分を供給する契約を結び、厚生労働省に対して承認を求める申請を行っています。

 このワクチンをめぐり、デンマークの保健省は3月11日、接種後に血栓が確認されたという複数の報告があり、一時、接種を見合わせて調査を行うと発表しました。

 また、同じ日にEU=ヨーロッパ連合の医薬品規制当局も、EUとその周辺国でこのワクチンを接種したおよそ500万人のうち接種後に血栓症のような事例として30件の報告があったと明らかにし、ドイツやフランスなどヨーロッパ各国で予防的な措置として接種を見合わせる動きが広がりました。

 これについて3月18日、EMA=ヨーロッパ医薬品庁はイギリスを含むヨーロッパ各国でおよそ2000万人がアストラゼネカのワクチンの接種を受けていて、血栓の報告が469例あったものの、一般の人で発症する数より少なかったとして「安全で効果的なワクチンで、新型ウイルスから人々を守るメリットはリスクを上回る」とする見解を示しました。

 一方で「血栓ができるまれなケースとワクチンの間の因果関係を完全には排除できない」として調査を続ける考えを示しました。これを受けてフランスやドイツ、イタリアなど、ヨーロッパ各国が接種を再開しています。
 
 また、3月19日にはWHO=世界保健機関で調査を行ってきた諮問委員会が、ワクチンと血栓の間に必ずしも関係があるとは言えないとして、接種によるメリットがリスクを上回るとする認識を示しました。

 WHOはワクチンの接種後に起きた有害な症状を監視するシステムが機能しているとしていて、各国に対してすべてのワクチンの安全性について引き続き監視していくよう呼びかけています。

(3月23日時点)

  ▲ 接種の進捗状況

   国内では、699,126回完了しています。
    ※23日17時00分時点/厚生労働省まとめより

 ◎変異ウイルスに関する最新データ

  ・1週間で150人の感染確認 前の週に比べ17%増(3/24)


 イギリスや南アフリカなどで広がっている変異した新型ウイルスに、3月23日までの1週間で150人が感染していたことが新たに確認されました。前の週から2割近く増えています。

 厚生労働省によりますと、一部の新規感染者から検体を抽出して遺伝子を解析した結果、3月23日までの1週間に12の都府県で合わせて150人が、イギリスや南アフリカ、それにブラジルで広がっている変異ウイルスに感染していたことが確認されました。

 前の週に確認された128人を人数にして22人、率にして17%上回っています。

 ・兵庫県が最も多く67人、次いで
 ・大阪府が33人、
 ・千葉県が19人、
 ・静岡県が10人、
 ・岐阜県が5人、
 ・東京都と岡山県がそれぞれ4人、
 ・広島県が3人、
 ・神奈川県が2人、
 ・栃木県と埼玉県、それに
 ・香川県がそれぞれ1人となっています。

  ▲子ども含め幅広い年代で感染

 国内では、子どもも含めて幅広い年代が変異ウイルスに感染しています。


  厚生労働省が3月16日までに確認された変異ウイルスの感染者405人について、年齢を調べたところ、

 ・最も多かったのは40代で67人、率にして17%でしたが、
 ・次に多かったのは10歳未満の子どもで59人、率にして15%、
 ・10代が48人で12%となりました。

 10代以下が全体のおよそ4分の1を占めています。

  ほかの年代では
 ・20台が35人、率にして9%、
 ・30代が54人で13%、
 ・50代が45人で11%、
 ・60代が25人で6%、
 ・70代が27人で7%、
 ・80代以上が35人で9%となっています。
 
 厚生労働省によりますと、イギリスの専門家会議の見解では、変異ウイルスは子どもが大人よりも感染しやすいということはなく、どの年齢であっても感染しやすい可能性があると報告されているということです。

 国内では変異ウイルスの集団感染も
 
 国内では子どもが関係する変異ウイルスの集団感染も起きています。
  
 静岡県浜松市では、3月、小学生が通う放課後児童会で、クラスターが発生し、3月23日までに児童や職員など33人の感染が確認されました。

 全員がイギリスで広がる変異ウイルスに感染したとみられています。

 いずれも軽症か無症状で、児童会が開設されていた小学校は一時、臨時休校となりました。

 また、埼玉県では2月、児童施設で変異ウイルスの集団感染が明らかになり、子どもや職員など合わせて20人の感染が確認されています。

  ▲日本小児科学会「特に子どもに多いということはない」

 変異ウイルスについては、国内外の専門家から、現時点で、子どもで特にリスクが高くなるというデータは無いとする見解が示されています。

 このうち日本小児科学会では、変異ウイルスについての見解をウェブページに掲載しました。

 それによりますと、変異ウイルスはこれまでのウイルスに比べ、ほかの人へ感染させる力が強いことが知られているとしたうえで、イギリスで流行が始まった変異ウイルスについて、「国内では子どもが集まる施設で、この変異株によるクラスターの報告がされ、多くの子どもが感染しています。    

 ただ、変異株がすでに広がっている英国ロンドンでは、変異株による感染は、特に子どもに多いということはなく、成人と子どもの感染者の割合は変異株の出現した前後で大きく変わっていません」と指摘しました。

 そして、「子どもでは感染者の多くが無症状から軽症で、既存株でも変異株でもその違いはありません。頻度の高い症状としては、発熱、せき、鼻水、下痢、頭痛などがあげられます。変異株が子どもにより重い症状を引き起こす可能性を示す証拠はこれまでに得られていません。

 変異株への対策は、これまでと変わりはありませんが、特に感染力が強いウイルスは、感染対策がうまくできない小さな子どもへの感染の広がりが心配されています。今後、国内での変異株の広がりと、子どもの感染者について慎重に見ていく必要があります」としています。
 
 ▲WHO「すべての年代で感染しやすくなっている」

 また、これとは別にWHO=世界保健機関はイギリスで広がった変異ウイルスについて、子どもを含む、すべての年代で感染しやすくなっていて、ほかの年代に比べて子どもたちのリスクが高いということはないとしています。

 WHOの専門家は、この変異ウイルスの感染が広がった時期には、イギリスでは学校の休校措置が取られておらず、子どもたちの間で感染が広がったとみられるとしています。

 そのうえで、変異ウイルスに関する研究は現在、進められている途中だとしながらも、イギリスでの研究からは子どもたちがこの変異ウイルスに特に感染しやすいものではないとしています。


 
  ☆ “変異ウイルスへ急速に置き換わる“ WHOが報告書(3/24)


 変異した新型ウイルスが確認されているイギリスと南アフリカ、それにブラジルでは変異ウイルスの割合が高くなり、従来のウイルスと急速に置き換わっているとする報告書をWHO=世界保健機関が公表しました。

 3月23日付けの報告書によりますと、このうちイギリスと南アフリカではそれぞれの国で確認された変異ウイルスが2020年の秋以降、従来からある新型ウイルスと急速に置き換わり、検出されるもののほとんどを占めるようになったということです。

 またブラジルでも、変異ウイルスの割合がおよそ半分を占めるようになっているとしています。

 さらに1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」も、イギリスで最初に確認された変異ウイルスは41%、南アフリカで最初に確認された変異ウイルスは36%、ブラジルで確認された変異ウイルスは11%、それぞれ従来のウイルスに比べて高いと推定されるとしています。

 変異ウイルスの報告があった国や地域は、イギリスの変異ウイルスは前の週に比べて7つ増え125、南アフリカの変異ウイルスは11増え75、ブラジルの変異ウイルスは3つ増え41となっています。

 WHOはこれら3つのウイルスを「懸念される変異株」に指定して監視を強めていますが、報告書ではこれらに次ぐ「注目すべき変異株」に新たに2つの変異ウイルスを加えたとしています。

 一方、3月21日までの1週間に報告された世界全体の新型ウイルスの感染者の数は、ブラジルやインド、それにフランスで増加した影響などで4週連続で前の週を上回り、6週連続で減少していた死者の数も増加に転じました。


  ☆変異ウイルス 「検査比率上げ監視体制を強化」西村経済再生相(3/23)

 新型ウイルス対策をめぐり、西村経済再生担当大臣は、自民党の議員がすべての新規感染者を変異ウイルスの検査対象とすることを提言したのに対し、早期に検査の比率を引き上げ、監視体制を強化する考えを示しました。

 政府は、変異ウイルスへの対応として、新規感染者の5%から10%を目安に検体を抽出して行っている検査を早期に40%程度まで引き上げることにしています。

 こうした中、西村経済再生担当大臣は、医師の資格を持つ自民党の国会議員らと面会し、すべての新規感染者を変異ウイルスの検査対象とするよう提言を受けました。

 これに対し、西村大臣は「専門家も、いずれ、すべて変異ウイルスに置き換わるときが来るだろうとしている。日本でどのくらいの速さで広がるのか、感染力が強いのかなどの研究も進めてもらっており、最大限の警戒感をもって監視したい」と述べ、早期に検査の比率を引き上げ、監視体制を強化する考えを示しました。


  ◎感染状況

 ▲全国における新規の感染確認者数は、1,917人です。
 ▲首都圏の1都3県と注目すべき都道府県の新規感染確認者数は。以下の通りです。

  東京都  420人
  神奈川県 128人
  埼玉県  121人
  千葉県  108人  

  大阪府  262人
  宮城県  171人
  沖縄県    68人

 ※24日、18時30分時点の数値を抜粋。

  ◎大相撲・春場所
  
 ▲11日目

    【東】    決まり手     【西】
 ●阿武咲     《突き落とし》 ○小結/大栄翔
  〈2勝9敗〉           〈6勝5敗〉
 ○北勝富士    《押し出し》  ●小結/御嶽海
  〈7勝4敗〉           〈5勝6敗〉
 ○関脇/照ノ富士 《寄り切り》  ●関脇/隆の勝
  〈8勝3敗〉           〈6勝5敗〉
 ○大関/正代  《突き落とし》 ●小結/高安
  〈6勝5敗〉           〈9勝2敗〉
 ○大関/隆景勝 《突き出し》   ●霧場山
  〈7勝4敗〉              〈4勝7敗〉
 ●妙義龍    《寄り切り》 ○大関/朝乃山
  〈5勝6敗〉           〈8勝3敗〉

 ※○が勝ち、●が負け

 ☆先頭を走る高安が、負けて2敗に・・・


  ◎センバツ高校野球【甲子園】

 1回戦・第一試合

    聖カタリナ 3 ー 4 東海大菅生

    第二試合

    京都国際  5 ー 4 柴田

   第三試合

   常総学院 9 ー 5 敦賀気比

 ☆ 25日からは、2回戦も始まります。

 疲れた、コーヒーでも飲もう・・・26日からプロ野球も始まるなあ。






 




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