翔龍記 =電子版=

落合涼太朗

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第13章 令和(2年)葉月/8月

官邸の思惑

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 暑中お見舞い申し上げます。

 1日も前日に続き、日本国内における新規の感染確認者数は1,500人を超えた。はなはだしく異常な状況であるが――――

 政府は、絶対に緊急事態宣言の再発出はしない、という方針らしい。

 分科会が、対策強化の指標を示そうとしたが、経済を考慮する官邸の抵抗にあい果たせなかったというニュースが1日流れた。

 上記の事実は、政府は数値目標などを設定すると緊急事態宣言の再発出も考慮しなければいけない、という事態になる可能性が発生するためあらかじめ予防線を張った形である。

 このまま放置しておけば、感染者は日に日に増加していくだろう。そういう状況を憂慮ゆうりょして、株価は下落している。

 感染拡大への対策が、国民に安心感を与え、ひいては経済を大きく回すことになる。政府は目先のことばかりに気にかけ過ぎている。

 

 もっと大局たいきょくを見据えた政策を講じて欲しいものだ。



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