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過去と旧姓
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「……あ、もしもし仁さん。少し調べて欲しいことがあるんだけどいいかな?うん。名前は……波山圭。分かった、よろしくね。」
王様ゲームをした日から1週間。
あの日から寝れない日々が続き、寝不足状態になっていた。
「圭、ここ最近授業中とか眠たそうだけど大丈夫?」
「お前に心配されるほど弱くないから。」
実際は、あまり大丈夫ではなかった。
「次の授業体育なんだから早く行くぞ。」
・
・
・
寝不足の原因は、分かっていた。
茅原とのキス以来ある夢を見るようになった。毎晩、その夢に魘されては目覚めた。
「すまない。許してくれ……」
顔が薄暗くて見えないが毎晩の夢に出てくる中年くらいの男がふと頭に浮かび呟く。
「危ない!!」
「えっ…………」
大勢の声の先には、波山に向かって勢いよく飛んでいくバスケットボールがあった。
「圭!」
体育館内に鈍い音が響いた。
「痛っ!」
「少し腫れてるわね。」
バスケットボールは、容赦なく波山に命中した。顔に当たるのは免れたものの顔をかばった腕に当たった。手首に近い部にあたり赤く腫れていた。
「病院に行くことをお勧めするわ。」
教室に戻ると真っ先に名喰が心配の声をかけてくれた。
「すまないが鞄を寮の部屋に持って帰ってもらっていいか?俺は、早退して病院に行ってくる。」
「オッケッケ~。お大事に」
保険証と財布、必要なものだけを持ち病院へ向かった。病院では、レントゲンを撮り右腕の骨にヒビがはいっていた。1ヶ月程で治ると言われ腕にはギブスを付けてもらった。
寮に戻ると部屋は、真っ暗で茅原は不在だった。照明をつけ自分の机に目をやると名喰に頼んでおいた鞄が置かれていた。
「波山先輩、おかえりなさい。」
扉の方を見るといつの間にか茅原が立っていた。
ガチャ…………
茅原が扉の鍵を閉める。
「茅原、なぜ鍵を閉めた。閉める必要なんてないだろ。」
茅原は笑みを見せる。
「邪魔が入ると嫌ですし、先輩も聞かれたら困るというか嫌でしょうし。」
この時、茅原が何を言っているのか全く分からなかった。
足速に茅原が波山に近づく。
「先輩、隙だらけですよ。」
油断した隙に、足をかけられ体制が崩れたところをベットへ押し倒される。
「どういうつもりだ!」
「4年前に起こった、中年男性3人が1人の男子中学生に性的行為をした事件。」
「何を言って……」
身体に寒気が走る。
「それほど公にはされなかったのは、主犯者が有名な大手企業の社長だったから。と、そして被害者である男子中学生の父親。」
「!!」
「父親の名前は、神楽坂信吾。息子の名前は神楽坂圭。」
俺は、黙り込んだ。
「貴方を犠牲にしてまで会社の経営を大切になさっていたなんてね。」
哀れむような目で見られる。
「黙れ!父は、家族も会社も大切にしていた人だ。あれは……」
あの日のことを思い返すだけで気持ちが悪い。だが、父を信じたかった。
「へぇ……」
茅原の目が一瞬にして冷たいものに変わった。
「なら、4年前の真実を振り返りながら教えてあげます。」
「ん……んっ、ん……ふぁ。」
息をする隙もないキスを何度も何度も繰り返された。
「先輩、そんなに気持ちよかったですか?」
制服の上から局部をまさぐられ、はじめて勃起しているのを知った。
「んっ、」
「感じてるんですか。可愛いですね。苦しそうなので脱がしますよ。」
慣れた手つきでベルトを外し、スボンをズラしていく。
「い、いやだ。」
抵抗しようとするも上手く力がはいらない。
「やだな、そんな女々しく抵抗されたらもっと酷いことしたくなるじゃないですか。まぁ今日は、怪我もしてるようなので優しめにしますがダウンしないでくださいね♡先輩。」
茅原に対して恐怖しか感じなかった。
もしかしたら、自分は明日死んでいるのではないかというほどに……。
王様ゲームをした日から1週間。
あの日から寝れない日々が続き、寝不足状態になっていた。
「圭、ここ最近授業中とか眠たそうだけど大丈夫?」
「お前に心配されるほど弱くないから。」
実際は、あまり大丈夫ではなかった。
「次の授業体育なんだから早く行くぞ。」
・
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寝不足の原因は、分かっていた。
茅原とのキス以来ある夢を見るようになった。毎晩、その夢に魘されては目覚めた。
「すまない。許してくれ……」
顔が薄暗くて見えないが毎晩の夢に出てくる中年くらいの男がふと頭に浮かび呟く。
「危ない!!」
「えっ…………」
大勢の声の先には、波山に向かって勢いよく飛んでいくバスケットボールがあった。
「圭!」
体育館内に鈍い音が響いた。
「痛っ!」
「少し腫れてるわね。」
バスケットボールは、容赦なく波山に命中した。顔に当たるのは免れたものの顔をかばった腕に当たった。手首に近い部にあたり赤く腫れていた。
「病院に行くことをお勧めするわ。」
教室に戻ると真っ先に名喰が心配の声をかけてくれた。
「すまないが鞄を寮の部屋に持って帰ってもらっていいか?俺は、早退して病院に行ってくる。」
「オッケッケ~。お大事に」
保険証と財布、必要なものだけを持ち病院へ向かった。病院では、レントゲンを撮り右腕の骨にヒビがはいっていた。1ヶ月程で治ると言われ腕にはギブスを付けてもらった。
寮に戻ると部屋は、真っ暗で茅原は不在だった。照明をつけ自分の机に目をやると名喰に頼んでおいた鞄が置かれていた。
「波山先輩、おかえりなさい。」
扉の方を見るといつの間にか茅原が立っていた。
ガチャ…………
茅原が扉の鍵を閉める。
「茅原、なぜ鍵を閉めた。閉める必要なんてないだろ。」
茅原は笑みを見せる。
「邪魔が入ると嫌ですし、先輩も聞かれたら困るというか嫌でしょうし。」
この時、茅原が何を言っているのか全く分からなかった。
足速に茅原が波山に近づく。
「先輩、隙だらけですよ。」
油断した隙に、足をかけられ体制が崩れたところをベットへ押し倒される。
「どういうつもりだ!」
「4年前に起こった、中年男性3人が1人の男子中学生に性的行為をした事件。」
「何を言って……」
身体に寒気が走る。
「それほど公にはされなかったのは、主犯者が有名な大手企業の社長だったから。と、そして被害者である男子中学生の父親。」
「!!」
「父親の名前は、神楽坂信吾。息子の名前は神楽坂圭。」
俺は、黙り込んだ。
「貴方を犠牲にしてまで会社の経営を大切になさっていたなんてね。」
哀れむような目で見られる。
「黙れ!父は、家族も会社も大切にしていた人だ。あれは……」
あの日のことを思い返すだけで気持ちが悪い。だが、父を信じたかった。
「へぇ……」
茅原の目が一瞬にして冷たいものに変わった。
「なら、4年前の真実を振り返りながら教えてあげます。」
「ん……んっ、ん……ふぁ。」
息をする隙もないキスを何度も何度も繰り返された。
「先輩、そんなに気持ちよかったですか?」
制服の上から局部をまさぐられ、はじめて勃起しているのを知った。
「んっ、」
「感じてるんですか。可愛いですね。苦しそうなので脱がしますよ。」
慣れた手つきでベルトを外し、スボンをズラしていく。
「い、いやだ。」
抵抗しようとするも上手く力がはいらない。
「やだな、そんな女々しく抵抗されたらもっと酷いことしたくなるじゃないですか。まぁ今日は、怪我もしてるようなので優しめにしますがダウンしないでくださいね♡先輩。」
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