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閑話休題。年末年始。
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世間一般では、クリスマスに引き続き、年末年始に向かい、あわただしく過ぎていく。
こっちは、一応会社員だから買い物や、掃除ぐらいで、忙しくはない。
はずだった。
「ほし~、今から行ってくるから、後頼む」
「……わかった」
「後片付けしておいてくれ」
「わかってる」
今いる場所は、数少ない友達の実家でやっているカフェにいる。
今年は、土日がクリスマスの準備にちょうど良い感じで、自分もどうしようかな、
思っていた所だったのに。
手伝いに借り出され、クリスマスの2日間も、手伝いをしていた。
こいつの家のケーキが、知る人ぞ知るということで、クリスマスになると、頼まれたケーキを作るのに忙しく、人手が足りないからと、手伝わされている……。
と言っても、自分は片付けや、ラッピング、他に取りに来られた人に、予約と照らし合わせて、ケーキを渡す。
それぐらいしかできない。
友達は、常連さんだからとケーキの配達も、何個かしてる。
その間に店番をしたり、洗い物をしたりと、なぜか忙しくしてる。
俺、休みだったのにな……。
ご両親はといえば、年末に向かい焼き菓子の製造に忙しそうだ。
常連さんに頼まれたからと、詰め合わせを作って、年末までに配達するようだ。
俺、関係ないはず。
でも、忙しいからそんな事を言えるはずもなく、もくもくと作業をこなしていた。
「お疲れ様~、ありがとな、ほし」
「お疲れ様」
とりあえず挨拶はする。腹が立っても。
「これ少ないけど、バイト代」
「ありがと…」
もらえないかと思った。
「それでさ、年末っていつから休み?」
「はあ?」
「いや、年末ぐらい……」
「本当に、大晦日まで、忙しくってさ~手伝いが欲しいんだよ」
「いや、だからバイト雇えば…」
「そこまでじゃなくてさ」
「でも」
「休みになってからで、いいからさ」
「28日まであるよ…」
「わかった、じゃ29日から頼む」
どうして……そうなった。
断る事もできずに、29日から、手伝いが確定してしまった。
休みがなくなった……。
別に家族と過ごすとか、そんなんじゃないけど、なんとなく燃え尽きてしまった。
年末にバイト確定って……。
皆さん忙しいから、仕方がないのか…。
そうして、会社が年末休みになったのに、アルバイトをするという状況に至り、
また、仕事をしている。
休みっていったい……。
でも、忙しいところはたくさんあるから、自分だけそんな事を言っても、ダメだし。
よく考えれば、コンビニだって年末年始なんて関係ない。
とっちらかった考えもありつつ、作業をしている。そんな事を考えないと、へこみそうだ。
「ほし~、いつまで手伝いできる?」
「いつまでって……」
「大晦日これる?」
「えぇ…」
「頼むから!!、大晦日なら昼までで終わるから」
「……わかったよ」
「やった!!、じゃ頼むね」
なんでこうなった…。
仕方がないから、31日までになった。
そうして、また2日と半日をバイトすることになった。
年末の休みは、これで潰れそうだ。
年末に色々やろうと思ったのに。なんか毎回こんな状況になるのは、ナゼだろう。
「星也(ほしなり)くん、ほんとありがとね」
「いえ…」
「クリスマスから、こっちいつも忙しくて、手伝いが欲しかったから」
「息子が誰か呼ぶからって、誰だろうと思ったから」
「雇っても良かったけど、へんな人が来てもイヤだしね」
「そうですね」
と言うか、そう言うしかない……。
また、来年とか言われたらどうしよう…。
「それでさ、これ」
「?」
「うちで作った焼き菓子、バイト代と合わせて持って帰って」
「ありがとうございます…」
いや、美味しいし、ありがたいけど、なんか気になる。
そういえば、去年は都合が合わなくて、手伝わずに済んだっけ。
「また、これたら来年ね!!」
(やっぱり~!!)
「ありがとうございました、失礼します」
ようやく、それだけ言って急いで帰った。
年が明けるまで、後30分もない。忙しかった年末をふりかえりつつ、ボケていた。
「疲れた…」
なんにもできずに、新年が来る。
付けていたテレビでは、飽きもせずに新年の抱負なんかを、やっていた。
なんの感慨もなく見ていると、渡辺さんから電話があった。
『水澄さん?、今大丈夫ですか?』
『はい、特にすることもないから、ぼ~っとしてました』
『もうすぐ、新年ですね』
『はい』
見れば、あと5分もない。
あと、3、2、1、
『明けましておめでとうございます』
『おめでとうございます』
改めて、こういうのは気恥ずかしい。
『元旦は空いてますか?』
『何も予定はないです』
寂しいけど。
『良かったら、初詣に行きませんか』
『…ありがとうございます…』
『今起きてますから、昼過ぎくらいでいいですか?』
『はい』
『どうしましょう?、迎えに行っても?』
『…はい…』
『わかりました、明日迎えに行きますね』
『それじゃ』
『おやすみなさい』
電話を切って、寝てしまおうと準備する。
昼過ぎから初詣か、少しうれしくなった。
起きたらすぐに準備しよう。家族以外と行くなんて、久しぶりだ。
そうして、昼頃からいっしょに初詣に行った。
その途中で俺の知り合いに会ったり、子供連れだったから、お年玉を持っていかれたり(巻き添えで、渡辺さんも渡した)部屋で、鍋をしませんかと誘われたから、喜んで行ったりと
色々あった日だった。
本当は、元旦に上げようとしてたのですが、あんなことがおこっていたので、どうしようかと思いながら、今ごろ上げてしまいました。
皆さん、体調管理などお気をつけください。
こっちは、一応会社員だから買い物や、掃除ぐらいで、忙しくはない。
はずだった。
「ほし~、今から行ってくるから、後頼む」
「……わかった」
「後片付けしておいてくれ」
「わかってる」
今いる場所は、数少ない友達の実家でやっているカフェにいる。
今年は、土日がクリスマスの準備にちょうど良い感じで、自分もどうしようかな、
思っていた所だったのに。
手伝いに借り出され、クリスマスの2日間も、手伝いをしていた。
こいつの家のケーキが、知る人ぞ知るということで、クリスマスになると、頼まれたケーキを作るのに忙しく、人手が足りないからと、手伝わされている……。
と言っても、自分は片付けや、ラッピング、他に取りに来られた人に、予約と照らし合わせて、ケーキを渡す。
それぐらいしかできない。
友達は、常連さんだからとケーキの配達も、何個かしてる。
その間に店番をしたり、洗い物をしたりと、なぜか忙しくしてる。
俺、休みだったのにな……。
ご両親はといえば、年末に向かい焼き菓子の製造に忙しそうだ。
常連さんに頼まれたからと、詰め合わせを作って、年末までに配達するようだ。
俺、関係ないはず。
でも、忙しいからそんな事を言えるはずもなく、もくもくと作業をこなしていた。
「お疲れ様~、ありがとな、ほし」
「お疲れ様」
とりあえず挨拶はする。腹が立っても。
「これ少ないけど、バイト代」
「ありがと…」
もらえないかと思った。
「それでさ、年末っていつから休み?」
「はあ?」
「いや、年末ぐらい……」
「本当に、大晦日まで、忙しくってさ~手伝いが欲しいんだよ」
「いや、だからバイト雇えば…」
「そこまでじゃなくてさ」
「でも」
「休みになってからで、いいからさ」
「28日まであるよ…」
「わかった、じゃ29日から頼む」
どうして……そうなった。
断る事もできずに、29日から、手伝いが確定してしまった。
休みがなくなった……。
別に家族と過ごすとか、そんなんじゃないけど、なんとなく燃え尽きてしまった。
年末にバイト確定って……。
皆さん忙しいから、仕方がないのか…。
そうして、会社が年末休みになったのに、アルバイトをするという状況に至り、
また、仕事をしている。
休みっていったい……。
でも、忙しいところはたくさんあるから、自分だけそんな事を言っても、ダメだし。
よく考えれば、コンビニだって年末年始なんて関係ない。
とっちらかった考えもありつつ、作業をしている。そんな事を考えないと、へこみそうだ。
「ほし~、いつまで手伝いできる?」
「いつまでって……」
「大晦日これる?」
「えぇ…」
「頼むから!!、大晦日なら昼までで終わるから」
「……わかったよ」
「やった!!、じゃ頼むね」
なんでこうなった…。
仕方がないから、31日までになった。
そうして、また2日と半日をバイトすることになった。
年末の休みは、これで潰れそうだ。
年末に色々やろうと思ったのに。なんか毎回こんな状況になるのは、ナゼだろう。
「星也(ほしなり)くん、ほんとありがとね」
「いえ…」
「クリスマスから、こっちいつも忙しくて、手伝いが欲しかったから」
「息子が誰か呼ぶからって、誰だろうと思ったから」
「雇っても良かったけど、へんな人が来てもイヤだしね」
「そうですね」
と言うか、そう言うしかない……。
また、来年とか言われたらどうしよう…。
「それでさ、これ」
「?」
「うちで作った焼き菓子、バイト代と合わせて持って帰って」
「ありがとうございます…」
いや、美味しいし、ありがたいけど、なんか気になる。
そういえば、去年は都合が合わなくて、手伝わずに済んだっけ。
「また、これたら来年ね!!」
(やっぱり~!!)
「ありがとうございました、失礼します」
ようやく、それだけ言って急いで帰った。
年が明けるまで、後30分もない。忙しかった年末をふりかえりつつ、ボケていた。
「疲れた…」
なんにもできずに、新年が来る。
付けていたテレビでは、飽きもせずに新年の抱負なんかを、やっていた。
なんの感慨もなく見ていると、渡辺さんから電話があった。
『水澄さん?、今大丈夫ですか?』
『はい、特にすることもないから、ぼ~っとしてました』
『もうすぐ、新年ですね』
『はい』
見れば、あと5分もない。
あと、3、2、1、
『明けましておめでとうございます』
『おめでとうございます』
改めて、こういうのは気恥ずかしい。
『元旦は空いてますか?』
『何も予定はないです』
寂しいけど。
『良かったら、初詣に行きませんか』
『…ありがとうございます…』
『今起きてますから、昼過ぎくらいでいいですか?』
『はい』
『どうしましょう?、迎えに行っても?』
『…はい…』
『わかりました、明日迎えに行きますね』
『それじゃ』
『おやすみなさい』
電話を切って、寝てしまおうと準備する。
昼過ぎから初詣か、少しうれしくなった。
起きたらすぐに準備しよう。家族以外と行くなんて、久しぶりだ。
そうして、昼頃からいっしょに初詣に行った。
その途中で俺の知り合いに会ったり、子供連れだったから、お年玉を持っていかれたり(巻き添えで、渡辺さんも渡した)部屋で、鍋をしませんかと誘われたから、喜んで行ったりと
色々あった日だった。
本当は、元旦に上げようとしてたのですが、あんなことがおこっていたので、どうしようかと思いながら、今ごろ上げてしまいました。
皆さん、体調管理などお気をつけください。
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