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なんとか終わる。、⑴
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いつの間にか、3日、いや4日経っていた。
今回の爆弾発情期は、本当につらかった。誰もいないから、自分だけで過ごせると思っていたのに、自分の中で最悪の部類だった。
あれが、ずっと続いていたかと思うと恐ろしい。
いつもは軽い時、2、3日で終わるし、何より全部記憶がある。確かに、発情期中は頭がふわふわして、微妙な時間はあるが、でもそこまでだ。
今回みたいに、何がなんなのか、わからないほどおかしくなることは、今までなかったし、
······それに、記憶があまりない。
昨日?おととい?ぐらいは、少しづつ思い出せるけど、その前の2日間が、かなりあやしい。
···何かしたんじゃないだろうか?
休みに入る前に、会社の方は連絡を頼んでいたから、大丈夫だとは思うけど。親に買い物頼んでいたけど、どうなったんだろう。
そのあたりから、少しぼんやりしてて、あいまいだ。
······もう一つ、何で渡辺さんに色々してもらっているんだろう。
そういえば、発情期前に会って、ジャケット返してもらう約束は、してたけど······、
何で部屋まできてもらって、 そういうことをしてしまったんだろ······。
……たぶん自分から頼んだのだと思うけど。
本当に助かったし、仕方ないから、それはかまわないけど······
····すっごく、気まずい。
彼がいて助かったけど、気まずい。
どうしよう。
もう一度、日付の確認をすると、今回の2日間の公休と、発情期の休み(いや、ヒート休暇にしよう、なんとなく恥ずかしいし···)で、合わせて、
5日でなんとかなりそうだ。
あの状態で、5日なら短いし、本当に助かった。けど……。
ベッドの上で、色々考えていた。
「起きた?」
声をかけられた、ビクッとする。
「おはようございます?」
今何時だっけ。
「今、お昼だよ」
少しからかわれた。
「何か食べる?」
そう聞かれた。
なんとなく、この間食べ損なったうどんの事を思い出した。
「うどん食べたいです……」
「やっぱり」
「なんで?」
「覚えてない?昨日も言ってたよ、好きなの?」
そういうわけじゃないけど。
「簡単にしかできないけど、それでいい?」
「······ありがとうございます」
しばらく待っていると、本当に月見うどんがきた。
「ありがとうございます、いただきます」
「ごめん、後先になるけど台所で、色々使わせてもらったから」
「それはかまわないです、こうやって作ってもらってますから」
小さなテーブルに、二人で向かい会って座って、食べ始めた。
そうして食べ終わって、お互い沈黙した。今言わないと。
「あの·····」
「本当にごめんなさい」
俺の発情期に巻き込んだ。
「こちらこそ、ごめん」
あの、そうじゃなくて。
「すみませんでした、俺のことに巻き込まれたから、大変だったのでは?」
「いや、こっちこそ本当に悪かったと思う、最初帰れって、言われてけど、どうしても帰りたくなくて」
「あの~」
「うん、発情期フェロモンすごかったから」
「すみません···」
「仕方ないよ」
「どう?、あのあたりのこと覚えてる?」
「···あんまり、わかりません」
「どうする?、覚えてないこと聞きたい?」
「やめときます······」
「いいの?」
「たぶん、恥ずかしいこと色々してると思いますから、聞くと大変なことになりそうで·····」
これ以上、恥の上塗りはかんべんしてほしい。恥ずかしすぎて、埋まりたくなる。
「また、聞きたくなったら言って」
「かまいません·····」
もう嫌だ·····、恥ずかし過ぎる。
これ以上突っ込まないで。
今回の爆弾発情期は、本当につらかった。誰もいないから、自分だけで過ごせると思っていたのに、自分の中で最悪の部類だった。
あれが、ずっと続いていたかと思うと恐ろしい。
いつもは軽い時、2、3日で終わるし、何より全部記憶がある。確かに、発情期中は頭がふわふわして、微妙な時間はあるが、でもそこまでだ。
今回みたいに、何がなんなのか、わからないほどおかしくなることは、今までなかったし、
······それに、記憶があまりない。
昨日?おととい?ぐらいは、少しづつ思い出せるけど、その前の2日間が、かなりあやしい。
···何かしたんじゃないだろうか?
休みに入る前に、会社の方は連絡を頼んでいたから、大丈夫だとは思うけど。親に買い物頼んでいたけど、どうなったんだろう。
そのあたりから、少しぼんやりしてて、あいまいだ。
······もう一つ、何で渡辺さんに色々してもらっているんだろう。
そういえば、発情期前に会って、ジャケット返してもらう約束は、してたけど······、
何で部屋まできてもらって、 そういうことをしてしまったんだろ······。
……たぶん自分から頼んだのだと思うけど。
本当に助かったし、仕方ないから、それはかまわないけど······
····すっごく、気まずい。
彼がいて助かったけど、気まずい。
どうしよう。
もう一度、日付の確認をすると、今回の2日間の公休と、発情期の休み(いや、ヒート休暇にしよう、なんとなく恥ずかしいし···)で、合わせて、
5日でなんとかなりそうだ。
あの状態で、5日なら短いし、本当に助かった。けど……。
ベッドの上で、色々考えていた。
「起きた?」
声をかけられた、ビクッとする。
「おはようございます?」
今何時だっけ。
「今、お昼だよ」
少しからかわれた。
「何か食べる?」
そう聞かれた。
なんとなく、この間食べ損なったうどんの事を思い出した。
「うどん食べたいです……」
「やっぱり」
「なんで?」
「覚えてない?昨日も言ってたよ、好きなの?」
そういうわけじゃないけど。
「簡単にしかできないけど、それでいい?」
「······ありがとうございます」
しばらく待っていると、本当に月見うどんがきた。
「ありがとうございます、いただきます」
「ごめん、後先になるけど台所で、色々使わせてもらったから」
「それはかまわないです、こうやって作ってもらってますから」
小さなテーブルに、二人で向かい会って座って、食べ始めた。
そうして食べ終わって、お互い沈黙した。今言わないと。
「あの·····」
「本当にごめんなさい」
俺の発情期に巻き込んだ。
「こちらこそ、ごめん」
あの、そうじゃなくて。
「すみませんでした、俺のことに巻き込まれたから、大変だったのでは?」
「いや、こっちこそ本当に悪かったと思う、最初帰れって、言われてけど、どうしても帰りたくなくて」
「あの~」
「うん、発情期フェロモンすごかったから」
「すみません···」
「仕方ないよ」
「どう?、あのあたりのこと覚えてる?」
「···あんまり、わかりません」
「どうする?、覚えてないこと聞きたい?」
「やめときます······」
「いいの?」
「たぶん、恥ずかしいこと色々してると思いますから、聞くと大変なことになりそうで·····」
これ以上、恥の上塗りはかんべんしてほしい。恥ずかしすぎて、埋まりたくなる。
「また、聞きたくなったら言って」
「かまいません·····」
もう嫌だ·····、恥ずかし過ぎる。
これ以上突っ込まないで。
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