10 / 67
そのあと。連絡先交換。
しおりを挟む
そんなこんなで、めんどくさくなったことも含めて、スーツのジャケットを押し付けるように渡した。
「直していただけるのは、助かりますので、
このままお渡しします」
「待ってください!、仕事がまだ終わってませんので、さらに汚れてしまうかも」
「大丈夫です、そんな高級なものじゃないので」
「すいません····あの」
「?」
「···スラックス、汚れてますよ」
「え」
自分の真後ろになるので、はっきりいって見えない。けど、さっきまで座っていたベンチは、お世辞にもきれいとは言えなかった。
(もういやだ、帰りたい···)
気分はささくれだっていく一方だ。
「ちょっといいですか?、少しはたけば、多少ましになるかと」
その人は、自分の手をタオルで拭いたあと、
俺の後ろに回って、パタパタはたいてくれた。
「もう大丈夫です!あとは帰るだけなので!」
親切でしてくれるのだけど、もうどうでもいい。
「そうですか」
「あ、連絡先を教えてくれませんか」
(そうだよな、ジャケット受け取らないと)
「名刺を持っていないので、そのまま教えてかまいませんか?」
「わかりました」
お互いに、スマホを取り出しで連絡先を交換した。
「なんか今さらですみません、僕は渡辺といいます」
「···みすみと言います」
「えっと、三隅さん?これですか?」
画面をみると、案の定間違った変換がでてた。
「···ちがいます、みずにさんずいの登ってやつです」
(いつもなんだよな、間違うの)
「水澄さん、これですか」
もう一度、画面を覗きこむ。
「そうです」
「ありがとうございます、いやちがうか」
「迷惑かけて、本当にすいませんでした。スーツ直ししだい連絡しますので」
「よろしくお願いします」
嫌な表情をしないように、すんとして返事をした。
(もうやだ、帰る!!)
その場から、走るように俺は家路に急いで帰っていった。
大変すみませんでした。冒頭のサブタイトルですが、
[すべてが終わったあとの事]
としていましたが、これひょっとして
コトが終わったとってことになる?[R18]
のでは‼️と思い直し、タイトルをかえさせていただきました。
ご迷惑をかけてすいません。
これからも、よろしければ一読ください。
読んで下さる方々、
本当にありがとうございます。
「直していただけるのは、助かりますので、
このままお渡しします」
「待ってください!、仕事がまだ終わってませんので、さらに汚れてしまうかも」
「大丈夫です、そんな高級なものじゃないので」
「すいません····あの」
「?」
「···スラックス、汚れてますよ」
「え」
自分の真後ろになるので、はっきりいって見えない。けど、さっきまで座っていたベンチは、お世辞にもきれいとは言えなかった。
(もういやだ、帰りたい···)
気分はささくれだっていく一方だ。
「ちょっといいですか?、少しはたけば、多少ましになるかと」
その人は、自分の手をタオルで拭いたあと、
俺の後ろに回って、パタパタはたいてくれた。
「もう大丈夫です!あとは帰るだけなので!」
親切でしてくれるのだけど、もうどうでもいい。
「そうですか」
「あ、連絡先を教えてくれませんか」
(そうだよな、ジャケット受け取らないと)
「名刺を持っていないので、そのまま教えてかまいませんか?」
「わかりました」
お互いに、スマホを取り出しで連絡先を交換した。
「なんか今さらですみません、僕は渡辺といいます」
「···みすみと言います」
「えっと、三隅さん?これですか?」
画面をみると、案の定間違った変換がでてた。
「···ちがいます、みずにさんずいの登ってやつです」
(いつもなんだよな、間違うの)
「水澄さん、これですか」
もう一度、画面を覗きこむ。
「そうです」
「ありがとうございます、いやちがうか」
「迷惑かけて、本当にすいませんでした。スーツ直ししだい連絡しますので」
「よろしくお願いします」
嫌な表情をしないように、すんとして返事をした。
(もうやだ、帰る!!)
その場から、走るように俺は家路に急いで帰っていった。
大変すみませんでした。冒頭のサブタイトルですが、
[すべてが終わったあとの事]
としていましたが、これひょっとして
コトが終わったとってことになる?[R18]
のでは‼️と思い直し、タイトルをかえさせていただきました。
ご迷惑をかけてすいません。
これからも、よろしければ一読ください。
読んで下さる方々、
本当にありがとうございます。
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
想いの名残は淡雪に溶けて
叶けい
BL
大阪から東京本社の営業部に異動になって三年目になる佐伯怜二。付き合っていたはずの"カレシ"は音信不通、なのに職場に溢れるのは幸せなカップルの話ばかり。
そんな時、入社時から面倒を見ている新人の三浦匠海に、ふとしたきっかけでご飯を作ってあげるように。発言も行動も何もかも直球な匠海に振り回されるうち、望みなんて無いのに芽生えた恋心。…もう、傷つきたくなんかないのに。
超絶美麗な美丈夫のグリンプス ─見るだけで推定一億円の男娼でしたが、五倍の金を払ったら溺愛されて逃げられません─
藜-LAI-
BL
ヤスナの国に住む造り酒屋の三男坊で放蕩者のシグレは、友人からある日、なんでもその姿を見るだけで一億円に相当する『一千万ゼラ』が必要だという、昔話に準えて『一目千両』と呼ばれる高級娼婦の噂を聞く。
そんな中、シグレの元に想定外の莫大な遺産が入り込んだことで、『一目千両』を拝んでやろうと高級娼館〈マグノリア〉に乗り込んだシグレだったが、一瞬だけ相見えた『一目千両』ことビャクは、いけ好かない高慢ちきな美貌のオトコだった!?
あまりの態度の悪さに、なんとかして見る以外のことをさせようと、シグレは破格の『五千万ゼラ』を用意して再び〈マグノリア〉に乗り込んだのだが…
〜・Å・∀・Д・ω・〜・Å・∀・Д・ω・〜
シグレ(26) 造り酒屋〈龍海酒造〉の三男坊
喧嘩と玄人遊びが大好きな放蕩者
ビャク(30〜32?) 高級娼館〈マグノリア〉の『一目千両』
ヤスナでは見かけない金髪と翠眼を持つ美丈夫
〜・Å・∀・Д・ω・〜・Å・∀・Д・ω・〜
Rシーンは※をつけときます。

ひとりのはつじょうき
綿天モグ
BL
16歳の咲夜は初めての発情期を3ヶ月前に迎えたばかり。
学校から大好きな番の伸弥の住む家に帰って来ると、待っていたのは「出張に行く」とのメモ。
2回目の発情期がもうすぐ始まっちゃう!体が火照りだしたのに、一人でどうしろっていうの?!

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。


フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる