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拾漆 END
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目が覚め、俺は自室のベッドの上に居た。
兄たちの言葉の整理ができなくて戸惑っていたけれど、そうか、と自身の異常さを理解する。
冷静になって考えてみれば、そうだろう。俺は、ほかの誰よりも強い魔力を持ち、多属性に親和性が高い。
レーヴェの神の子の話は、精霊たちに聞いてもわからない。
でも、許せなかった。
兄たちの言葉、レーヴェの行動を思い出して、ふつふつと怒りがわいてきたのだ。
人を勝手に孕ませて、忘れられたくないからと縛り付けて、何様だと。
だから、俺は会いに行くことにした。レーヴェに、直接。
直接会って、俺がレーヴェをぶんなぐるために。
さすがに、単身でも転移を使うにしては遠すぎる。だが、ここから正攻法で行ったところで、レーヴェに会いに行けるという保証はない。
さて、どうするか。
一番単純な方法と言えば、魔法陣を書いて魔力を安定化させ、そして場所をつなぐこと。
だが、魔法陣を書いたとして、魔力が足りないだろう。魔石を用意するのが早いが……。
「……あ、そうだ」
そう思い立った俺は、床に引いてあった絨毯をどかし、その辺にあったナイフで指先を傷つけた。
痛みなんて、どうでも良かった。ただ、目的のために黙々と床に魔法陣を書いていく。
しばらくたった後、ノックの後に失礼しますと人が入ってきた。
そして、悲鳴を上げながら出ていく。
なんなんだ騒がしい、と思って自分を見れば白い寝間着を赤く染めながら一心不乱に魔法陣を書いてるものだから、まぁ猟奇的といえよう。
さすがに、悲鳴も上げたくなるか、と自嘲する。
「ルヴィウス……君ね……」
駆け付けたサリオンが、あきれたように息を吐いた。
「あぁ、サリオンか……」
「そう、俺だよ。その魔法陣で、いったい何をするつもりかな?」
「ちょっと、出かけてくるだけだ」
あぁ、そう……と疲れ切ったサリオンは、ひょいっと俺のマジックバッグを投げ渡してきた。
これがあれば、と中をあさる。
最悪な手段に出なくて済みそうだ、と魔石を取り出しながら笑った。
「ミュレイス様やアロイスが騒ぎ出す前に、行ったほうがいいよ」
「そうだな……」
魔石を魔法陣の上にちりばめると、そっと自分も魔法陣へ魔力を流す。
光りだしたそれは、力をもって俺を飛ばす。
失敗したらきっと死ぬだろう。だが、失敗する予感は皆無だ。
バチバチとした魔力の海を通り過ぎ、出口から出ると、目の前にあの金糸が。
「ちょ、えっ!? ルヴィっ!?!?」
「いっぱつ、」
「は?」
「殴らせろレーヴェっ!!!!!!」
振りかぶった俺のこぶしは、俺よりも身体能力の高いレーヴェにいとも簡単に取り押さえられてしまう。
「いやいやいやいや、どういう事なの?ルヴィ、規格外過ぎない?」
「俺はどうやら異常らしいからな」
ふんっ、と鼻を鳴らしながらレーヴェの拘束から逃れようとするが、レーヴェの腕はびくともしない。
「いや、何ドヤ顔してるの?それと、暴れないでくれるかな?」
困惑している様子のレーヴェが見れてちょっとだけ胸がすく思いだ。
そもそも、なんで俺はわけのわからない話を兄たちからされなければいけないのだ。
精霊や妖精なんか関係ない。俺は生きたいように生きる。
それにはまず、レーヴェを殴らないと始まらない気がした。
「だから、一発殴らせろ」
「だからはどこにかかってくるの?そもそも、殴られるってわかってて手を放すわけないじゃん。って、ナニコレ?ルヴィの指先ぼろぼろなんだけど……ゴルディボード家で何があったの?」
レーヴェの目が細められ、怒っていることがうかがえる。
俺のマジックバッグをひったくったレーヴェは、適当な薬を手に取り、無理やり俺の口の中に流し込んできた。すると、血を流していた傷は瞬く間に消えて、貧血気味の体も回復する。
取り出した薬はどうやら、あのおばあさんがくれたエリクサーだったらしい。なんてもの飲ませるんだ……。
「……んあ?これは転移の魔法陣書くために自分で」
「はぁ!?自傷したの!?バカじゃない!?」
「バカって言うな!!こんなところにいるお前に言われたくねぇんだよバカ!!!」
「バカって言う方がバカなんですぅ!!そもそも、何で来ちゃうかな!?ここどこだかわかってんの!?」
「知らねぇよ!!でもな、でも……あんな一方的な別れは、いやだ……」
俺の目から、何度目かになるかもわからない涙がこぼれてレーヴェのほほを濡らす。
やだやだ、と我がままみたいに俺が首を振りしゃくりをあげれば、レーヴェはそっと俺を抱きしめてくれる。
「ごめん……、そう、だよね……、ごめんね、ごめん」
もう、レーヴェを殴る気力もなくて、レーヴェに縋り付いて泣く。
離れたくない、そう感じてしまうのは、どうして?
そんな疑問の答えは、もう俺の中にあった。
レーヴェに強姦されていた時だって、俺はレーヴェに一度だっていやなんて言ってない。
体のほうが心よりも俺を分かっている。
「でも、いいの?俺、ここから出られないし、ルヴィも囚われちゃうよ?」
「いい……お前が居ない日々を思い出しても、空虚なだけだ……」
そっか、とレーヴェは嬉しそうに笑う。
愛されていた、守られていた、ゴルディボード家ではそうだろう。
でも、そこに俺の幸せはなかった。
レーヴェと一緒なら、どこだって楽しいだろう、そう思ってしまえば駄目だろう。
「陛下?何か、何かあったのですか陛下?」
「あぁ、心配するな!俺の伴侶が来てくれているだけだ」
一瞬、扉の向こうはシーンと静かになった。
次の瞬間には、ものすごい勢いで扉が開き、部屋の中は騒然となる。
俺を見てざわざわしだした。
そういえば、俺はものすごい恰好をしていたな、と今更ながらに思い出す。
「そ、そのような穢れをっ!!」
年配の神官らしき人物が怒り心頭というように近づいてきて俺を捕まえようとした。
が、俺の魔眼を知っていたレーヴェが俺を抱きしめて神官から遠ざける。
「近づくな」
「しっ、しかし!!」
「俺の伴侶だといっただろ?それに、お前の血で、神の部屋を汚したくない」
「私の血、でありますか……?」
「俺の伴侶はね、魔眼の持ち主だ。悪意あるものが彼に近づくと勝手に発動して、肉塊に変えてしまうから、近づくなっていってるの」
それを聞いた連中がひっ、とひきつる声を上げ俺たちから遠ざかるのを感じる。
年配の女性だけがその中で近づいてきて頭を下げた。
「しかし陛下、そのままではこの神の間にもよろしくありますまい。どうか、お姿を整えるお手伝いをさせてくださいませ」
「……じゃあ、巫女だけ彼の支度を手伝ってあげて。神官は彼に一切近づかないで」
俺は嫉妬深いんだよ、とレーヴェが笑う。
そして、性癖を知っているということは、女性が対象外だとばれているということ。
レーヴェ以外に反応しないし、今は腹に子供もいるから、そう言った欲もないけど。
でも、魔力は欲しいかなって、レーヴェを試しに噛んでみた。
レーヴェは驚いた顔をしていたけど、あとでね、とゆっくり俺を引きはがした。
「あぁ、彼は妖精の愛し子だからね。丁重にもてなして」
落ち着いたころに、案内しようとしていた彼女たちに対して、レーヴェが放つ言葉。
びくりっ、と彼女たちの体が震えるのが見てわかった。
というか、父と母の愛し子ということを、レーヴェも知っていたのかと少し驚く。
囚われる、とレーヴェが言った通り、俺はこの神殿から出してもらえなかった。
レーヴェと俺の子供は、この神殿の中で生まれた。
外に出れなくなったことは、決して幸せとはいいがたいのだろう。
でも、レーヴェがそこにいないのだから、何の意味もない。
レーヴェが囚われるというなら、俺も共に居てみよう。きっと、つまらない日常も二人なら面白くなるだろう。
冒険先でもそうだったように。
子供は、大きくなればレーヴェの実家で育てられることになった。
そうして、外をしっていつか、自分が好きだと思える人と結婚して、子供を産んで、死ぬまで添い遂げられればいい。
幸せな人生を送ってくれるなら、一人だっていい。
願わくば、幸福な人生を。
「運命なんてちっぽけな言葉で表すのは嫌だけど、でもルヴィと出会って子供ができて、こうして一緒に居られる。長い時を共に過ごせることを、喜びに俺は思うよ」
「レーヴェ……そうだな。言い表すなら……」
END
兄たちの言葉の整理ができなくて戸惑っていたけれど、そうか、と自身の異常さを理解する。
冷静になって考えてみれば、そうだろう。俺は、ほかの誰よりも強い魔力を持ち、多属性に親和性が高い。
レーヴェの神の子の話は、精霊たちに聞いてもわからない。
でも、許せなかった。
兄たちの言葉、レーヴェの行動を思い出して、ふつふつと怒りがわいてきたのだ。
人を勝手に孕ませて、忘れられたくないからと縛り付けて、何様だと。
だから、俺は会いに行くことにした。レーヴェに、直接。
直接会って、俺がレーヴェをぶんなぐるために。
さすがに、単身でも転移を使うにしては遠すぎる。だが、ここから正攻法で行ったところで、レーヴェに会いに行けるという保証はない。
さて、どうするか。
一番単純な方法と言えば、魔法陣を書いて魔力を安定化させ、そして場所をつなぐこと。
だが、魔法陣を書いたとして、魔力が足りないだろう。魔石を用意するのが早いが……。
「……あ、そうだ」
そう思い立った俺は、床に引いてあった絨毯をどかし、その辺にあったナイフで指先を傷つけた。
痛みなんて、どうでも良かった。ただ、目的のために黙々と床に魔法陣を書いていく。
しばらくたった後、ノックの後に失礼しますと人が入ってきた。
そして、悲鳴を上げながら出ていく。
なんなんだ騒がしい、と思って自分を見れば白い寝間着を赤く染めながら一心不乱に魔法陣を書いてるものだから、まぁ猟奇的といえよう。
さすがに、悲鳴も上げたくなるか、と自嘲する。
「ルヴィウス……君ね……」
駆け付けたサリオンが、あきれたように息を吐いた。
「あぁ、サリオンか……」
「そう、俺だよ。その魔法陣で、いったい何をするつもりかな?」
「ちょっと、出かけてくるだけだ」
あぁ、そう……と疲れ切ったサリオンは、ひょいっと俺のマジックバッグを投げ渡してきた。
これがあれば、と中をあさる。
最悪な手段に出なくて済みそうだ、と魔石を取り出しながら笑った。
「ミュレイス様やアロイスが騒ぎ出す前に、行ったほうがいいよ」
「そうだな……」
魔石を魔法陣の上にちりばめると、そっと自分も魔法陣へ魔力を流す。
光りだしたそれは、力をもって俺を飛ばす。
失敗したらきっと死ぬだろう。だが、失敗する予感は皆無だ。
バチバチとした魔力の海を通り過ぎ、出口から出ると、目の前にあの金糸が。
「ちょ、えっ!? ルヴィっ!?!?」
「いっぱつ、」
「は?」
「殴らせろレーヴェっ!!!!!!」
振りかぶった俺のこぶしは、俺よりも身体能力の高いレーヴェにいとも簡単に取り押さえられてしまう。
「いやいやいやいや、どういう事なの?ルヴィ、規格外過ぎない?」
「俺はどうやら異常らしいからな」
ふんっ、と鼻を鳴らしながらレーヴェの拘束から逃れようとするが、レーヴェの腕はびくともしない。
「いや、何ドヤ顔してるの?それと、暴れないでくれるかな?」
困惑している様子のレーヴェが見れてちょっとだけ胸がすく思いだ。
そもそも、なんで俺はわけのわからない話を兄たちからされなければいけないのだ。
精霊や妖精なんか関係ない。俺は生きたいように生きる。
それにはまず、レーヴェを殴らないと始まらない気がした。
「だから、一発殴らせろ」
「だからはどこにかかってくるの?そもそも、殴られるってわかってて手を放すわけないじゃん。って、ナニコレ?ルヴィの指先ぼろぼろなんだけど……ゴルディボード家で何があったの?」
レーヴェの目が細められ、怒っていることがうかがえる。
俺のマジックバッグをひったくったレーヴェは、適当な薬を手に取り、無理やり俺の口の中に流し込んできた。すると、血を流していた傷は瞬く間に消えて、貧血気味の体も回復する。
取り出した薬はどうやら、あのおばあさんがくれたエリクサーだったらしい。なんてもの飲ませるんだ……。
「……んあ?これは転移の魔法陣書くために自分で」
「はぁ!?自傷したの!?バカじゃない!?」
「バカって言うな!!こんなところにいるお前に言われたくねぇんだよバカ!!!」
「バカって言う方がバカなんですぅ!!そもそも、何で来ちゃうかな!?ここどこだかわかってんの!?」
「知らねぇよ!!でもな、でも……あんな一方的な別れは、いやだ……」
俺の目から、何度目かになるかもわからない涙がこぼれてレーヴェのほほを濡らす。
やだやだ、と我がままみたいに俺が首を振りしゃくりをあげれば、レーヴェはそっと俺を抱きしめてくれる。
「ごめん……、そう、だよね……、ごめんね、ごめん」
もう、レーヴェを殴る気力もなくて、レーヴェに縋り付いて泣く。
離れたくない、そう感じてしまうのは、どうして?
そんな疑問の答えは、もう俺の中にあった。
レーヴェに強姦されていた時だって、俺はレーヴェに一度だっていやなんて言ってない。
体のほうが心よりも俺を分かっている。
「でも、いいの?俺、ここから出られないし、ルヴィも囚われちゃうよ?」
「いい……お前が居ない日々を思い出しても、空虚なだけだ……」
そっか、とレーヴェは嬉しそうに笑う。
愛されていた、守られていた、ゴルディボード家ではそうだろう。
でも、そこに俺の幸せはなかった。
レーヴェと一緒なら、どこだって楽しいだろう、そう思ってしまえば駄目だろう。
「陛下?何か、何かあったのですか陛下?」
「あぁ、心配するな!俺の伴侶が来てくれているだけだ」
一瞬、扉の向こうはシーンと静かになった。
次の瞬間には、ものすごい勢いで扉が開き、部屋の中は騒然となる。
俺を見てざわざわしだした。
そういえば、俺はものすごい恰好をしていたな、と今更ながらに思い出す。
「そ、そのような穢れをっ!!」
年配の神官らしき人物が怒り心頭というように近づいてきて俺を捕まえようとした。
が、俺の魔眼を知っていたレーヴェが俺を抱きしめて神官から遠ざける。
「近づくな」
「しっ、しかし!!」
「俺の伴侶だといっただろ?それに、お前の血で、神の部屋を汚したくない」
「私の血、でありますか……?」
「俺の伴侶はね、魔眼の持ち主だ。悪意あるものが彼に近づくと勝手に発動して、肉塊に変えてしまうから、近づくなっていってるの」
それを聞いた連中がひっ、とひきつる声を上げ俺たちから遠ざかるのを感じる。
年配の女性だけがその中で近づいてきて頭を下げた。
「しかし陛下、そのままではこの神の間にもよろしくありますまい。どうか、お姿を整えるお手伝いをさせてくださいませ」
「……じゃあ、巫女だけ彼の支度を手伝ってあげて。神官は彼に一切近づかないで」
俺は嫉妬深いんだよ、とレーヴェが笑う。
そして、性癖を知っているということは、女性が対象外だとばれているということ。
レーヴェ以外に反応しないし、今は腹に子供もいるから、そう言った欲もないけど。
でも、魔力は欲しいかなって、レーヴェを試しに噛んでみた。
レーヴェは驚いた顔をしていたけど、あとでね、とゆっくり俺を引きはがした。
「あぁ、彼は妖精の愛し子だからね。丁重にもてなして」
落ち着いたころに、案内しようとしていた彼女たちに対して、レーヴェが放つ言葉。
びくりっ、と彼女たちの体が震えるのが見てわかった。
というか、父と母の愛し子ということを、レーヴェも知っていたのかと少し驚く。
囚われる、とレーヴェが言った通り、俺はこの神殿から出してもらえなかった。
レーヴェと俺の子供は、この神殿の中で生まれた。
外に出れなくなったことは、決して幸せとはいいがたいのだろう。
でも、レーヴェがそこにいないのだから、何の意味もない。
レーヴェが囚われるというなら、俺も共に居てみよう。きっと、つまらない日常も二人なら面白くなるだろう。
冒険先でもそうだったように。
子供は、大きくなればレーヴェの実家で育てられることになった。
そうして、外をしっていつか、自分が好きだと思える人と結婚して、子供を産んで、死ぬまで添い遂げられればいい。
幸せな人生を送ってくれるなら、一人だっていい。
願わくば、幸福な人生を。
「運命なんてちっぽけな言葉で表すのは嫌だけど、でもルヴィと出会って子供ができて、こうして一緒に居られる。長い時を共に過ごせることを、喜びに俺は思うよ」
「レーヴェ……そうだな。言い表すなら……」
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