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お空も飛べるのです(絵付き小話)
しおりを挟むリトは、きゅ、と拳を握る。
春のお空は快晴、お庭のお散歩中、今日の僕には使命があるのです!
「レォンしゃま! あーちゃしゃま、りくぇしゅと、おしゅがた、みたぃ、でし!」
噛んだ!
レォンが生温かい目になってる。
やさしい。
「ふむ? 見るがよい!」
両手を広げてちっちゃな翼をぱたぱたしてくれるレォンしゃまが、かぁいすぎる!
「あの、レォンさま、皆さま心眼でご覧になっているのですが、ここは是非レォン様の画像を魔道具で撮らせていただきたいと」
しゃっと魔道具を持ってきてくれたテデが、完璧だ。
「ふむ?」
「こりぇ、撮ゆ、こーなゆ!」
前に撮ったジゼとリトの画像を呼び出したら、闇の瞳が輝いた。
「おぉお! リトと撮る!」
「僕いらなぃでし、レォンしゃまでし!」
「レォン様の翼としっぽを是非撮らせていただきたいのです! 画像には限りがありまして、リトが入ると翼が見えません!」
「……なるほろ?」
「レォンしゃま、お願ぃしましあ!」
両手を握って、しっぽぽふぽふでお願いしてみた!
「う、うむ! わかた!」
真っ赤なほっぺで頷いてくれるレォンが、天使だ。
「じゃあ撮りますー! はい、にっこり笑ってくださいー!」
テデが熟練の魔道具技師になってる!
「う、うむ!」
にこ
笑ってくれた!
「かぁい──!」
テデと一緒にもだもだする。
「そ、そうか!」
ちっちゃな翼がお背なでぱたぱたしてる。
画像を確認したテデが、とっても残念な顔になって、覗いたリトの耳としっぽも、ぺしゃんとした。
「ど、どうした! も、もしかして僕は、ぶちゃいくか!」
あわあわ駆け寄るレォンに、テデと一緒にぶんぶん首を振る。
「レォンしゃま、とっても、かぁいー! でもちゅばしゃ、見えなぃ、でし」
噛んだ!
ちっちゃい翼がぱたぱたしてくれると先っちょが見えるかな、くらいで、お背なに隠れて見えないよ! しっぽも、上手く見えてない。
「も、申し訳ございません、レォン様、僕の腕が至らなくて──」
画像を覗き込んだレォンは首を振る。
「テデは、かあいく撮ってくれた! しかし、そうか、翼としっぽが見たいのだな。ならちょこっと大きくなるか」
ゴゴァゴゴォオオオオオ──!
異次元な魔力の渦が噴きあがる!
「ぴゃ──!」
飛びそうになったリトを、飛んできたジゼが抱えてくれた。
「大丈夫か、リト!」
「ふぇ、ジゼしゃま、ありあと、ござまし」
「ジゼさま、僕も飛びそうです──!」
真っ赤な頬で手を伸ばすテデに、ジゼが頷く。
「踏ん張れ」
………………。
ひどぃでし!
でもそんな推しも、かっこい──!
テデもそう思ってるみたいで、ほっぺが更に真っ赤になった。
ゴォオァアオオオ……!
魔力の渦が収まると、ちょこっと成長したレォンしゃまが!
「おぉお!」
「素晴らしい! では撮ります! 笑ってくださいー!」
「う、うむ!」
パシャ!
「かぁい──! でし!」
ぱちぱち拍手するリトの隣で、ジゼもうむうむ頷いてる。
「翼もしっぽもばっちりです、レォン様!」
「お空も、飛べゆ! しゅごぃでし!」
ぱちぱちの止まらないリトに、レォンの頬が赤く染まる。
「そ、そうか!」
拗ねたジゼの唇が尖って、きゅ、とリトの手を握った。
「えへへ」
熱い頬でリトが笑って、ぎゅ、とジゼの手を握る。
「待て、今日は僕のお話だぞ!」
ちょこっとおこなレォンしゃまが、今日はちょぴっと大人で、かっこいーのです。
────────────
はじめましての方、いつも見てくださる方、ありがとうございます!
リトとジゼのお話が、一番いいねとお気に入りを戴けたお話になりました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
心から、ありがとうございます。
あーちゃ様より『レォンちゃんはどんなビジュアルか見てみたい』とのことでしたので、もしよかったら!
お話にも書きましたが、ほんとは翼はちっちゃくて、お背なに隠れてしまって前からは見えないのです……
そうすると絵にならなくてですね!(笑)ただの長髪の男の子になってしまうので、ちょこっと翼を大きくしてもらいました(笑)
もしよかったら!
ちょこっとスクロールしてくださると出ます。
お空も飛べる、ちょこっと大人なレォンです(笑)
ほんとはこの二分の一くらいでリトよりちっちゃくて、かぁいーのです!(笑)
さらにおっきくなったレォン(笑)かっこよさ2倍増しです、たぶん(笑)
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