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ジゼしゃま、表紙撮影でし(お気に入り2500御礼 絵付き小話)
しおりを挟む「ジゼしゃま、表紙、さちゅえー、でし!」
噛んだ!
しょんぼりするリトの頭を、赤い頬でぽふぽふしてくれたジゼは、眉を顰める。
「この間、しただろう」
「ジゼしゃま、あっぷ、かこぃーでし!」
ぱちぱち拍手するリトに、さらに赤くなったジゼが目を逸らす。
「もういいと思う」
断言するジゼの後ろで、セバがいかめしく首を振った。
「だめです、ジゼさま」
「なぜ」
「飽きるからです!」
拳を握るセバに、ジゼの目が胡乱になる。
「たぶん読んでくださる方も、色んなジゼさまをご覧になりたいかと!」
「いや、別に──」
「ジゼしゃま、いろんなお顔、見たいでし!」
リトのしっぽが、ぽふぽふ揺れる。
期待にきらきらしていると思う目で見あげられたジゼの顔が、赤くなった。
「……リトが、よろこぶなら……」
「読んでくださる方へのご奉仕です、ジゼさま!」
「……ごほうし……」
真っ赤になったジゼに、セバがによによしてる。
「今、オトナなことを想像なさいましたね?」
「し、してない──!!」
耳まで真っ赤になって叫ぶジゼが、とびきりかわい──!
しっぽがぶんぶんになったリトと、映像撮影魔道具を抱えたテデと、スタイリストセバは、ジェディス邸の前でスタンバイだ。
「ジゼさま、どうぞ!」
白いマントをひるがえしてやってきたジゼに、テデが魔道具を起動させる。
「は──! 至宝!」
うるうるしてる。
はあはあしてる。
気持ちわかる!
「ジゼさま、お手はこちらに。御髪を整えますね。視線は魔道具の方にお願いします」
「……こまかい……」
「リトが喜びます!」
「……ぐぅ」
「はい、テデ、撮影!」
「撮りましたァア──! 至宝を!」
しゃっとやってきたセバが、ジゼの画像に唸る。
「うーん、ジゼさま、表情が硬いです。リトに笑いかけてみてください。
リト、ジゼさまの前で、しっぽふりふりしなさい」
「あい!」
ぽしぽし足を引き摺りながらジゼの前に立ったリトが、しっぽをぽふぽふする。
「く──っ!」
「はい、俯かないで、胸押さえないで、リトに微笑みかけてくださいー! はい、テデ撮影──!」
パシャ!
映像を確認したセバは吐息した。
「とろけるように目を細めて微笑むジゼさまは、大変、大変うるわしいですが、表紙はちっちゃいのです! 見えません!」
「…………は?」
「もっとカッと目を見開いて、ニカッと思いきり笑ってください!」
「……そんな顔、したことな……」
「リトが喜びます! さあ、リト、ジゼさまの御前で応援するんだ!」
「あい!」
ぽふぽふしっぽを振ったリトが、ちっちゃな両の拳を握る。
「ジゼしゃま、がんば、くらしぁ!」
期待にきらきらになったと思う目で、見あげてみた!
「ぐ──!」
「さあ、ジゼさま、カッと、ニカッと、お願いします──!」
「くぅ──! ど、どうだ──!」
パシャ!
「おぉおおお! かつて見たことないジゼさま!」
テデが舞いあがってる。
「よく頑張りましたね、ジゼさま!」
「ジゼしゃま、かこいー!」
ぽふぽふ拍手するリトを抱っこして、癒されたらしいジゼが眉を顰める。
「……こんなのでほんとうに喜んでもらえるのだろうか……」
「リトは大変喜びました! えー、読んでくださる方が喜んでくださらなかった場合は、さっくり、ジゼさまのアップかリトに戻ります」
親指を立てるセバの後ろで、ゲォルグが微笑む。
「私にもくれるんだろうな」
「勿論です、わがきみ」
「え、いや、父上にお見せするような顔では──!」
慌ててテデの手から魔道具を奪おうとするジゼを、ゲォルグのごつごつの手が制した。
「すべてのジゼは、等しく尊い」
「さしゅが、ゲォルグしゃま! ジゼしゃま愛でし!」
「わかってくれるか、同士よ!」
かたく抱き合うゲォルグとリトに、セバとジゼが、ものすごく複雑な顔をしてる。
──────────
というわけで(笑)お気に入り2500ありがとうございますの御礼小話でした!
カッと、ニカッと、別人になるまで頑張ったジゼがおっきく見えるよう、載せてみました(笑)
スクロールで出ます。
ルァルとノァの肖像もあるのですが(笑)もしおっきく見たい方がいらっしゃったら、小話(笑)と一緒に上げます!
読んでくださる方に、心からの感謝を籠めて!
いつもほんとうに、ありがとうございます!
ダメ出しジゼ(笑)
カッとニカっと別人ジゼ(笑)
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