81 / 130
清らかさん*
しおりを挟むいや、精液とか、ほんとは生臭くて、呑めたもんじゃないと思うけど、エルフの長だからなのか、ゲームの世界だからなのか、ほんとに、こっくり甘い蜜みたいだよ!
これは呑める!
えろい誘惑じゃなく、おいしいと真剣に言える!
♡の目の僕と裏腹に、レトゥリアーレは、しゅんとした。
「……ルルの過去を詮索する気はないけど。
経験豊富なのは、ちょっと、さみしい」
悄気るレトゥリアーレに、きょとんとした僕は、首を傾げた。
「ちゅうも、触るのも、嘗めるのも、何もかも、レリアが初めてだよ」
「今世は?」
レトゥリアーレのきれいな唇が、尖る。
「前世も含めて!
ともだちひとりもいない、後ろも前も清らかさんだった」
「そんな嘘、つかなくていい」
拗ねるレトゥリアーレは、めちゃくちゃ尊いですが!
「こんなさみしい嘘つかないよ!」
憤慨する僕に、レトゥリアーレのほうが憤慨したみたいだ。
「乳首でイくうえに、巧過ぎだろう────!!」
叫ばれた。
「どなたと比較を?」
思わず聞いた。
ノェスとか言われたら、とりあえずやきもち。
「…………え、いや、あの……」
もごもごしたレトゥリアーレは、俯いた。
「…………は、はじめて、です…………」
ちっちゃくなる真っ赤なレトゥリアーレが、可愛すぎる────!!
「僕も、はじめて!
おそろい、レリア!」
ぎゅう、と抱きついた僕の胸に顔を埋めたレトゥリアーレが、拗ねる。
「……ルル、巧過ぎ」
目を瞬いた僕は、笑う。
はじめてで、どきどきして、不安で。
相手の、ひとつひとつの仕草に、びっくりして。
興奮して、熱くなって、硬くなって、イっちゃう。
恥ずかしくて、たまらなく、気持ちいい。
「僕と、一緒だ」
ささやいて、抱きしめる。
最愛の推しに対する、崇拝とか、遠慮とか、躊躇とか。
ぜんぶが、愛してるに、溶けてゆく。
「あのね、僕、前世で、えっちな小説いっぱい読んでたの。参考にしてみた。
ちょっとは、気持ちよくなってくれた?」
耳まで真っ赤なレトゥリアーレが、もごもごした。
「めちゃくちゃ気持ちよかった。
ルル、えろい」
拗ねたみたいに膨れた真っ赤な頬で、うるうるの瞳でなじるレトゥリアーレが、可愛すぎる──!
「さっき、僕がイったのも、レリアがえろかったからだよ」
目を瞬いたレトゥリアーレが、更に赤くなる。
「……そ、そう?」
「めちゃくちゃえろくて、めちゃくちゃきれい」
ちゅちゅ、と口づけたら、赤い頬で笑ってくれた。
「ルルのなか、入りたい」
お尻の割れ目を、長い指が辿って、あわあわした僕は、熱い耳で頷いた。
「あ、あのあの、あ、洗って、くる……」
はじめてだ!
洗浄もしっかりしないと!
もそもそ起きあがる僕の腰を、レトゥリアーレの腕が抱いた。
「浄化魔法があるから」
レトゥリアーレの長い指が、僕のお尻に潜り込む。
くちゅ。
びくんとふるえる僕のお尻で、清らかな銀の光があふれた。
う、うん。
なんか、お腹の奥まですっきりした気がする。
入る予定のとこ以外も、全部きれいになったっぽい。
でないと、何かの拍子に下がってくるかもしれないからね!
準備、大切!
それが指一本でぱぱっと行えるなんて、さすがチートでえっちな世界に必須の浄化魔法!
…………いや、これ、12歳以上のRPGゲームだったけどな……いつの間にかR指定仕様に!
僕は、伝説のえっち魔導士からもらった香油を、差し出した。
「……つ、使って、くだ、さ、い……!」
────言った!!
絶対言えないと思ってたのに、言った!!
「やさしくする」
ぎゅうぎゅう抱き締めてくれるレトゥリアーレに、ぎゅうぎゅうしがみついて、頷いた。
467
お気に入りに追加
2,998
あなたにおすすめの小説
婚約破棄?しませんよ、そんなもの
おしゃべりマドレーヌ
BL
王太子の卒業パーティーで、王太子・フェリクスと婚約をしていた、侯爵家のアンリは突然「婚約を破棄する」と言い渡される。どうやら真実の愛を見つけたらしいが、それにアンリは「しませんよ、そんなもの」と返す。
アンリと婚約破棄をしないほうが良い理由は山ほどある。
けれどアンリは段々と、そんなメリット・デメリットを考えるよりも、フェリクスが幸せになるほうが良いと考えるようになり……
「………………それなら、こうしましょう。私が、第一王妃になって仕事をこなします。彼女には、第二王妃になって頂いて、貴方は彼女と暮らすのです」
それでフェリクスが幸せになるなら、それが良い。
<嚙み痕で愛を語るシリーズというシリーズで書いていきます/これはスピンオフのような話です>

BLR15【完結】ある日指輪を拾ったら、国を救った英雄の強面騎士団長と一緒に暮らすことになりました
厘/りん
BL
ナルン王国の下町に暮らす ルカ。
この国は一部の人だけに使える魔法が神様から贈られる。ルカはその一人で武器や防具、アクセサリーに『加護』を付けて売って生活をしていた。
ある日、配達の為に下町を歩いていたら指輪が落ちていた。見覚えのある指輪だったので届けに行くと…。
国を救った英雄(強面の可愛い物好き)と出生に秘密ありの痩せた青年のお話。
☆英雄騎士 現在28歳
ルカ 現在18歳
☆第11回BL小説大賞 21位
皆様のおかげで、奨励賞をいただきました。ありがとう御座いました。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される

お前が結婚した日、俺も結婚した。
jun
BL
十年付き合った慎吾に、「子供が出来た」と告げられた俺は、翌日同棲していたマンションを出た。
新しい引っ越し先を見つける為に入った不動産屋は、やたらとフレンドリー。
年下の直人、中学の同級生で妻となった志帆、そして別れた恋人の慎吾と妻の美咲、絡まりまくった糸を解すことは出来るのか。そして本田 蓮こと俺が最後に選んだのは・・・。
*現代日本のようでも架空の世界のお話しです。気になる箇所が多々あると思いますが、さら〜っと読んで頂けると有り難いです。
*初回2話、本編書き終わるまでは1日1話、10時投稿となります。
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する
135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。
現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。
最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる