【完結】最愛の推しを殺すモブに転生したので、全力で救いたい!

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清らかさん*

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 いや、精液とか、ほんとは生臭くて、呑めたもんじゃないと思うけど、エルフの長だからなのか、ゲームの世界だからなのか、ほんとに、こっくり甘い蜜みたいだよ!

 これは呑める!

 えろい誘惑じゃなく、おいしいと真剣に言える!


 ♡の目の僕と裏腹に、レトゥリアーレは、しゅんとした。


「……ルルの過去を詮索する気はないけど。
 経験豊富なのは、ちょっと、さみしい」

 悄気るレトゥリアーレに、きょとんとした僕は、首を傾げた。


「ちゅうも、触るのも、嘗めるのも、何もかも、レリアが初めてだよ」


「今世は?」

 レトゥリアーレのきれいな唇が、尖る。


「前世も含めて!
 ともだちひとりもいない、後ろも前も清らかさんだった」


「そんな嘘、つかなくていい」

 拗ねるレトゥリアーレは、めちゃくちゃ尊いですが!


「こんなさみしい嘘つかないよ!」

 憤慨する僕に、レトゥリアーレのほうが憤慨したみたいだ。


「乳首でイくうえに、巧過ぎだろう────!!」

 叫ばれた。


「どなたと比較を?」

 思わず聞いた。
 ノェスとか言われたら、とりあえずやきもち。


「…………え、いや、あの……」

 もごもごしたレトゥリアーレは、俯いた。


「…………は、はじめて、です…………」

 ちっちゃくなる真っ赤なレトゥリアーレが、可愛すぎる────!!


「僕も、はじめて!
 おそろい、レリア!」

 ぎゅう、と抱きついた僕の胸に顔を埋めたレトゥリアーレが、拗ねる。


「……ルル、巧過ぎ」

 目を瞬いた僕は、笑う。


 はじめてで、どきどきして、不安で。
 相手の、ひとつひとつの仕草に、びっくりして。
 興奮して、熱くなって、硬くなって、イっちゃう。
 恥ずかしくて、たまらなく、気持ちいい。


「僕と、一緒だ」

 ささやいて、抱きしめる。


 最愛の推しに対する、崇拝とか、遠慮とか、躊躇とか。

 ぜんぶが、愛してるに、溶けてゆく。
 


「あのね、僕、前世で、えっちな小説いっぱい読んでたの。参考にしてみた。
 ちょっとは、気持ちよくなってくれた?」

 耳まで真っ赤なレトゥリアーレが、もごもごした。


「めちゃくちゃ気持ちよかった。
 ルル、えろい」

 拗ねたみたいに膨れた真っ赤な頬で、うるうるの瞳でなじるレトゥリアーレが、可愛すぎる──!



「さっき、僕がイったのも、レリアがえろかったからだよ」

 目を瞬いたレトゥリアーレが、更に赤くなる。



「……そ、そう?」


「めちゃくちゃえろくて、めちゃくちゃきれい」


 ちゅちゅ、と口づけたら、赤い頬で笑ってくれた。








「ルルのなか、入りたい」

 お尻の割れ目を、長い指が辿って、あわあわした僕は、熱い耳で頷いた。


「あ、あのあの、あ、洗って、くる……」

 はじめてだ!
 洗浄もしっかりしないと!

 もそもそ起きあがる僕の腰を、レトゥリアーレの腕が抱いた。


「浄化魔法があるから」

 レトゥリアーレの長い指が、僕のお尻に潜り込む。

 くちゅ。

 びくんとふるえる僕のお尻で、清らかな銀の光があふれた。


 う、うん。
 なんか、お腹の奥まですっきりした気がする。

 入る予定のとこ以外も、全部きれいになったっぽい。
 でないと、何かの拍子に下がってくるかもしれないからね!

 準備、大切!

 それが指一本でぱぱっと行えるなんて、さすがチートでえっちな世界に必須の浄化魔法!
 …………いや、これ、12歳以上のRPGゲームだったけどな……いつの間にかR指定仕様に!


 僕は、伝説のえっち魔導士からもらった香油を、差し出した。


「……つ、使って、くだ、さ、い……!」


 ────言った!!
 絶対言えないと思ってたのに、言った!!


「やさしくする」


 ぎゅうぎゅう抱き締めてくれるレトゥリアーレに、ぎゅうぎゅうしがみついて、頷いた。










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