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一章 同格の管理者
2話
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SSSクラスダンジョンに成ってしまったのにはいくつか要因がある。
その1つがスペルカード。
攻略しに来るアドベンチャーラーを絶対に使わないであろう力を使って追い返していたのだ。
ダンジョンの成長には幾つか必要な物がある。
その1つが攻略者をどれだけ追い込むかである。
他にも沢山ある。
管理者は言わばエンターテインメント、攻略者を楽しませる、或いは恐怖に落とす。
他にも原因があるが、1番の原因は攻略された事が無いと言う事だろう。
ダンジョンは攻略される程に成長が阻害される。
17年間も攻略されてないと、ここまで成長出来るって事だ。
ま、こうなったのは昔の俺が悪い。
手加減を知らなかったんだ。スペルカードの恐ろしさも知らなかったんだ。
成長したと言う事で国の方もこのダンジョンの管理者を未だ探しているらしい。
場所は東京スカイツリーの入口右側にポツンとゲートがある。
もしもゲートが活性化してダンジョンからモンスターが溢れたら世界は絶望に染まると言われている我がダンジョン。
ま、させる気はないけどね。
と、そろそろ攻略者が来そうだな。
管理室には大きなモニターがあり、ダンジョン内部情報を確認出来たり、閲覧出来たりする。
「ロード来てたんですか?」
「あぁ。皐月か、さっきね。攻略者来るみたいだから一緒に見よ」
「わーい。ロードに誘われた!」
皐月、このダンジョンの中でも最強クラスの実力を持つ。
武器は大剣だが、スペルカード化している。
俺の部下? 配下? であるモンスター達には一応少しだけ使えるみたいで、自分の武器とかをスペルカード化にする事を許可している。
スペルカードは管理者としての実力が向上して、神からの報酬として得られた『アイテムストレージ』に収納している。
SSSクラスダンジョンは俺以外には未だ現れていない。
最高でSS止まりだ。
ダンジョンのモンスターを増やすには管理者のみが扱える『ダンジョンエナジー』と言う生成用エネルギーを用いて行う。
その後、ダンジョン内で作ったモンスターが修行すると進化とかしたりする。
今では生産も止めているのでエナジーが溜まりに溜まっている。
数増やしても管理出来ん。
それにネタが思いつかん。
エナジーは毎日零時に一定量溜まる親切設計である。
秋も昔は幼女だったが、ダンジョンの成長共に大きくなり、立派なメイド長をしており、平日の俺の側近を務めている。
サポーターだが、その実力もそこそこある。
皐月の種族は龍人族である。
秋は普通に人間⋯⋯今では仙人だっけ?
お、モニターに攻略者達が映し出された。
「て、また三日月ギルドかよ」
アドベンチャーラーが結成する集団をギルドと呼び、大規模ギルドの三日月ギルド。
我がSSSクラスダンジョン攻略を掲げている意気込みの良い人達だ。
「武器は新調したらしいけど、だいたいSクラスだな。えっと、1層の最初の方って誰を配置してたっけ?」
「はい。ガイスでございます」
「あぁ。今日は月曜日だから1番難しい設定にしてたね」
遊び心で曜日によって難易度を変えている。
今日は1番難しい設定だ。何故かって?
月曜日だよ。察して。
でも、序盤からガイス入れてたか。
当時の俺は何を考えて配備してたんだろ?
ガイス、種族は細菌族である。
実態は可視化できる程の大きな体で、体内で様々なウイルスを生成してばら撒く事が出来る。
殺害から麻痺、癒す事の出来るウイルスも作れる薬とは違うが凄い奴だ。
ガイスは我がダンジョンの中では下の上くらいの力。
戦闘がメインじゃないからね。
ダンジョン内でモンスターが殺られても、ダンジョンエナジーで蘇生可能だ。
「秋、鑑を1層にやってくれ、念の為あいつらの事を鑑定して。ウイルスに耐性があるか調べて」
「畏まりました」
ダンジョン内で挑戦者を殺せば沢山のエナジーが手に入る。
エナジーはダンジョン強化に使える。
ある程度強化されると、国がクラスを決めるのだ。
そう。別に自らSSSクラスダンジョンとか名乗ってない。
ダサいし。なんだよSSSクラスって異世界かよ。
「これが鑑定結果です」
「相変わらず仕事が速いな」
あいつらはまだガイスが居る場所まで移動してないし、鑑定結果を適当に見ていく。
「ふむ。装備には様々な魔法に対する耐性があるな。アビリティも複数持っている人も多い。いや、これが普通だっけ?」
管理者がアビリティ少ないだけでアドベンチャーラーはアビリティ10個なんて少ない方か?
いや、10個の人居るから分からんな。
最初のアビリティは神に寄って授けられる。
その後のアビリティは自分のアビリティを育てるか、ある程度のモンスターを倒した時に偶然手にする事が出来る。
「ウイルスに耐性のあるアビリティ持ちは2人、この2人以外には成る可く弱めで対応する用に言ってくれ」
「畏まりました」
「ロードは相変わらずだな。殺せば良いのに」
「ダメだよ。国には怖いから言ってないけど、管理者は挑戦者を殺してはいけないルールがあるの」
それが、国の決定したモノだ。
安全に兵器になり得るアドベンチャーラーを育てたいのか知らんけど。
俺は管理者だと国に言ってない。
当然違法だが、世間で話題のダンジョンだ。
何を要求されるか分からない。
もしもそれで仲間に危害があるようなら⋯⋯とか、考えたくない。
ガイスはこのダンジョン内では弱いけど、対策しないとウイルスはとても危険だ。
攻略後も残る可能性があるしな。
回復系能力で治せるとは思うけど。
攻略者は姿も見ずにウイルスに侵され、気絶する。
なんともつまらない攻略者達だ。
後は力持ちのモンスター達に外に捨てて貰う。
装備は貰って行く。
意味は無いけど、敗北の証としてだ。
前に装備をそのままで逃がした奴がアドベンチャーラーを引退したと聞いて、ダメかなと思っている。
なんか敗北の証で装備をダンジョンに残すのはマナーらしい。
命の危険が無い、管理ダンジョンではそう言うマナーが幾つか用意されている。
「つまんね!」
「皐月、思ってても大声で言うもんじゃないよ」
さて、俺は皐月を連れてダンジョンの3層に用意されている広い場所。
見た目は闘技場だが、訓練場に行く。
その1つがスペルカード。
攻略しに来るアドベンチャーラーを絶対に使わないであろう力を使って追い返していたのだ。
ダンジョンの成長には幾つか必要な物がある。
その1つが攻略者をどれだけ追い込むかである。
他にも沢山ある。
管理者は言わばエンターテインメント、攻略者を楽しませる、或いは恐怖に落とす。
他にも原因があるが、1番の原因は攻略された事が無いと言う事だろう。
ダンジョンは攻略される程に成長が阻害される。
17年間も攻略されてないと、ここまで成長出来るって事だ。
ま、こうなったのは昔の俺が悪い。
手加減を知らなかったんだ。スペルカードの恐ろしさも知らなかったんだ。
成長したと言う事で国の方もこのダンジョンの管理者を未だ探しているらしい。
場所は東京スカイツリーの入口右側にポツンとゲートがある。
もしもゲートが活性化してダンジョンからモンスターが溢れたら世界は絶望に染まると言われている我がダンジョン。
ま、させる気はないけどね。
と、そろそろ攻略者が来そうだな。
管理室には大きなモニターがあり、ダンジョン内部情報を確認出来たり、閲覧出来たりする。
「ロード来てたんですか?」
「あぁ。皐月か、さっきね。攻略者来るみたいだから一緒に見よ」
「わーい。ロードに誘われた!」
皐月、このダンジョンの中でも最強クラスの実力を持つ。
武器は大剣だが、スペルカード化している。
俺の部下? 配下? であるモンスター達には一応少しだけ使えるみたいで、自分の武器とかをスペルカード化にする事を許可している。
スペルカードは管理者としての実力が向上して、神からの報酬として得られた『アイテムストレージ』に収納している。
SSSクラスダンジョンは俺以外には未だ現れていない。
最高でSS止まりだ。
ダンジョンのモンスターを増やすには管理者のみが扱える『ダンジョンエナジー』と言う生成用エネルギーを用いて行う。
その後、ダンジョン内で作ったモンスターが修行すると進化とかしたりする。
今では生産も止めているのでエナジーが溜まりに溜まっている。
数増やしても管理出来ん。
それにネタが思いつかん。
エナジーは毎日零時に一定量溜まる親切設計である。
秋も昔は幼女だったが、ダンジョンの成長共に大きくなり、立派なメイド長をしており、平日の俺の側近を務めている。
サポーターだが、その実力もそこそこある。
皐月の種族は龍人族である。
秋は普通に人間⋯⋯今では仙人だっけ?
お、モニターに攻略者達が映し出された。
「て、また三日月ギルドかよ」
アドベンチャーラーが結成する集団をギルドと呼び、大規模ギルドの三日月ギルド。
我がSSSクラスダンジョン攻略を掲げている意気込みの良い人達だ。
「武器は新調したらしいけど、だいたいSクラスだな。えっと、1層の最初の方って誰を配置してたっけ?」
「はい。ガイスでございます」
「あぁ。今日は月曜日だから1番難しい設定にしてたね」
遊び心で曜日によって難易度を変えている。
今日は1番難しい設定だ。何故かって?
月曜日だよ。察して。
でも、序盤からガイス入れてたか。
当時の俺は何を考えて配備してたんだろ?
ガイス、種族は細菌族である。
実態は可視化できる程の大きな体で、体内で様々なウイルスを生成してばら撒く事が出来る。
殺害から麻痺、癒す事の出来るウイルスも作れる薬とは違うが凄い奴だ。
ガイスは我がダンジョンの中では下の上くらいの力。
戦闘がメインじゃないからね。
ダンジョン内でモンスターが殺られても、ダンジョンエナジーで蘇生可能だ。
「秋、鑑を1層にやってくれ、念の為あいつらの事を鑑定して。ウイルスに耐性があるか調べて」
「畏まりました」
ダンジョン内で挑戦者を殺せば沢山のエナジーが手に入る。
エナジーはダンジョン強化に使える。
ある程度強化されると、国がクラスを決めるのだ。
そう。別に自らSSSクラスダンジョンとか名乗ってない。
ダサいし。なんだよSSSクラスって異世界かよ。
「これが鑑定結果です」
「相変わらず仕事が速いな」
あいつらはまだガイスが居る場所まで移動してないし、鑑定結果を適当に見ていく。
「ふむ。装備には様々な魔法に対する耐性があるな。アビリティも複数持っている人も多い。いや、これが普通だっけ?」
管理者がアビリティ少ないだけでアドベンチャーラーはアビリティ10個なんて少ない方か?
いや、10個の人居るから分からんな。
最初のアビリティは神に寄って授けられる。
その後のアビリティは自分のアビリティを育てるか、ある程度のモンスターを倒した時に偶然手にする事が出来る。
「ウイルスに耐性のあるアビリティ持ちは2人、この2人以外には成る可く弱めで対応する用に言ってくれ」
「畏まりました」
「ロードは相変わらずだな。殺せば良いのに」
「ダメだよ。国には怖いから言ってないけど、管理者は挑戦者を殺してはいけないルールがあるの」
それが、国の決定したモノだ。
安全に兵器になり得るアドベンチャーラーを育てたいのか知らんけど。
俺は管理者だと国に言ってない。
当然違法だが、世間で話題のダンジョンだ。
何を要求されるか分からない。
もしもそれで仲間に危害があるようなら⋯⋯とか、考えたくない。
ガイスはこのダンジョン内では弱いけど、対策しないとウイルスはとても危険だ。
攻略後も残る可能性があるしな。
回復系能力で治せるとは思うけど。
攻略者は姿も見ずにウイルスに侵され、気絶する。
なんともつまらない攻略者達だ。
後は力持ちのモンスター達に外に捨てて貰う。
装備は貰って行く。
意味は無いけど、敗北の証としてだ。
前に装備をそのままで逃がした奴がアドベンチャーラーを引退したと聞いて、ダメかなと思っている。
なんか敗北の証で装備をダンジョンに残すのはマナーらしい。
命の危険が無い、管理ダンジョンではそう言うマナーが幾つか用意されている。
「つまんね!」
「皐月、思ってても大声で言うもんじゃないよ」
さて、俺は皐月を連れてダンジョンの3層に用意されている広い場所。
見た目は闘技場だが、訓練場に行く。
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