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物騒な事件
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「いや、止めて」
暗い暗い夜空の元、さらに暗い路地裏に追い込まれたのは母娘。
母は娘を庇い、せめて娘だけでも助けたいと心の底から願う。
誰に願ってもそれは叶わない。それはたとえ神であっても。
それを表すかの様に口角を高く上げ、二人の姿を笑う男。コツコツと足音を鳴らし、ポタポタと血を垂らす剣を持つ。
服装、髪、目、剣、全てが黒く染まっていた。ただの黒では表現出来ない程の黒がその男の中には根付いていた。
「そいっと」
既に何百と言う人間を斬って来た男はサクッと母親の首を刎ねる。
それはとても鮮やかであり、熟練者だった。
首の切断面はとても綺麗なモノ⋯⋯飛ばされた頭も娘の体に倒れた体も萎んで行く。
体から血が抜けて剣に吸収されているからだ。
「いや、ま、ま、ママ! 起きーよ! ねえ! ママ!」
「うるちゃいですよーっと!」
「ま⋯⋯」
断末魔も無く、ただ目の前で死した愛する母親を目にして、ただ叫んで死んだ。
あっさりと二人の人間を殺した男は面倒そうに呟く。
「まだ、足りない」
そんな男の首を狙い、金色の剣を振り上げる。
殺人鬼の男は修羅場も潜っており、不意打ちでありながら躱した。
「またお前か」
「はああああああ!」
会話等不要。
金色の男は殺人鬼に剣を一閃させる。しかし、相手は黒い剣で受け流した。
次に始まるのは剣術での打ち合い。どれだけ速く、どれだけ正確に、どれだけ強く攻撃出来るかが勝敗を分ける。
「まだお前の番では無い」
「これ以上の被害は出させない! 俺がお前を終わらせる!」
「勇者気取りか廃人がっ!」
「お前のやっている事は殺人だ! これ以上、命を失わさない!」
嘲る殺人鬼は男に向かって淡々と話す。
「偽善者が。お前が俺を殺せば、お前も同罪だ」
「違う! これはこの世の為に、俺はお前をここで殺す!」
「結局は同じだって気づかないのかね~。だが残念だな。お前はまだ、後だ。影渡り」
「逃がすか! 聖なる剣!」
激しく光る金色の刃は十センチ程、殺人鬼に届かなかった。
剣を捨て、干からびた母娘を担ぎ上げる。
「すまない。間に合わなかった。本当にすまない」
涙を流し、ただ懺悔を繰り返す。
「何で、こんな残酷な事が出来るんだ。アイツは、ここをゲームの世界だと思っているのかっ! クソッタレ!」
◆
翌日、俺達は女性の服を買いに服屋に来ている。
わざわざ俺が行く意味はあるのだろうかと疑問だったが、荷物持ちだと言われて納得した。
サナ達が選んでいる間に新聞でも見る事にする。
「連続殺人、母娘二人が干からびて死亡。第一発見者はソロ黒星の黄金の騎士、キンジロウ⋯⋯ソロ黒星! えーと、犯人を追ってここまで来たキンジロウ、未だに犯人は逃走と殺害を繰り返している⋯⋯狙いは定かでは無い、か」
確かに、物騒だな。
しかし、ソロで黒星まで上り詰めた人物が追い掛けても追い付けない相手って、どんだけだよ。
もしもサナが狙われたら⋯⋯サナなら大丈夫か。
「お兄ちゃん終わったよ~」
大きな紙袋を持って来た。それを俺に当然の様に渡して来る。
完全に荷物持ちの俺。
一方女性は落ち着いた顔をしている。
「サナのじゃやっぱり大きかったか」
そんな呟きと同時に女性から回し蹴りが飛んで来た。
膝を曲げて屈んで避ける。
頭上を蹴り、風切り音が鼓膜を揺らした。
「にしてもスッキリした服装にしたな」
「あんた学ばないね」
ボーイッシュな服装。ただ、服もズボンも黒色だ。
動きやすい服装にしているのだろう。人の趣味趣向に口を出すのは良くない。
「にしても、朝九時から来て既に正午なのはどう言う要件だね」
「女の子の服装選びにはそれくらいの時間が掛かるモノだよお兄ちゃん」
「だからって長過ぎだろ。ね?」
俺は同意を求める様に女性を見たら、女性は遠い空を眺めていた。
一体何をされたのか、気になったが聞く事は出来なかった。
昼食は、この国では片手で数えれる程しかないレストランで食べる事にした。
メニュー表を開いて確認すると、どれも高かった。
この国では食材の物価が高く、レストランと成ればさらに高い。
どれも金額を使用する。高級食材でも使っているのかもしれない。
「選ぶ店間違えたかな?」
「良いじゃん偶にはさぁ」
「わ、私も良いの?」
「まぁ、拾ったのは俺だし。完治するまでの面倒は見ますよ。ただ、これについて知っている事無いか?」
「⋯⋯連続殺人? 物騒だね」
「ごめん。私は知らない」
「いや、謝る必要は無いよ」
それから俺達は料理名でイメージ出来ない料理をそれぞれ注文した。
俺が頼んだのは『ナポリタン』と言う物である。
【アクア】の時とは違い、ここでは料理などがピンと来なかった。
ただ、美味そうだと感じたのである。
ちなみにサナは『ちゃんぽん』、女性は『とろろうどん』にしていた。
「合計金額七枚、か。ここでの外食は控えた方が良いかもな」
「お酒は安いけど、定食屋とか酒場でも、料理はどれも銀貨が必要だからね~一番安いのでも。アクアなら三日は満腹で過ごせるよ」
「食費だけで見たらな? やっぱり、高い場所は良くないな。豪遊を身につけてしまいそうだ」
熱々の鉄板の上に卵を引いて、その上に細長い食べ物を置いたナポリタンが来た。
それをフォークで食べる様だ。
サナは野菜が山盛りだ。
「野菜がこんなに⋯⋯だから金額4枚って訳ね」
女性の方は何かドロっとした物が乗っていた。
流石はこの国出身と言うべきか、食べ慣れている感じだ。
「二人は麺類は初めて? 暖かいうちに食べた方が美味しいよ」
「そうするよ。お、美味い」
「うん~」
「まぁ、宿で出してくれる料理寄りかは一線抜き出ているよね」
舌鼓を打ちながら、楽しく美味い食事を堪能した。
ただ、少し量が少なかった。
まずは宿に戻る事にする。これ以上大きな紙袋を持って移動したくない。
だが、途中でサナが露店に興味が湧き、勝手に行動する。
自由にしてやるのが俺のやり方、近くのベンチに座って休憩する。
その隣に女性も座る。
「見なくて良いの?」
「まぁうん」
「何か言いたそうだね」
「えと、私の事、通報しないの?」
「なんで?」
「だって、分かってるでしょ。私の存在。あの子は、違うみたいだけど」
「言ってないからな」
「⋯⋯私は、何人も殺したんだよ? なのに、どうして平然と関われるの。それが、不思議で堪らない」
「俺も殺しはしてるしなぁ」
「でも、貴方は冒険者。盗賊とか、悪者でしょ。それなら⋯⋯」
「変わらんよ。相手が悪だろうがそうじゃなかろうか。殺しは殺し。そこに正義は無い。俺も、君も、サナも、同類だよ。命をこの手で摘んだ。そこには何の差も無い」
「だけど⋯⋯中には悪じゃない人も居たかもしれない」
「そうだなぁ。その場合は大義すらないなぁ」
「だったら、何で」
「なんでだろうな。なんか、ほっとけなかったんだよ。あんなに血を流してたらさ」
「だからって⋯⋯」
「それに、君はあんまり人を殺して無いだろ」
「⋯⋯ッ!」
「没収した武器、暗器、毒物等など、殆どが使われた形跡が無かったぞ。新品に変えたばかりなら話は変わるけど。それに、俺やサナをすぐに殺そうとはしなかった。そもそも殺す気は無いのか」
「貴方は、一体⋯⋯」
そんな中、サナが俺達を呼んだ。
「今はただ、サナと俺との休暇を楽しんだら良いよ。その資格が無い⋯⋯なんて言わなくて良い。考えなくても良い。自分の生き方は自分で決めるモノだ。君の事を許さない人は居るだろう。その人に怒りを向けられたら、真剣に受け止めれば良いさ。きっとそれでも相手の殺意は消えないだろうが、それがきっと君の生き方だよ。ま、俺の決めつけに成るから気にしなくて良いけどな。さ、サナが呼んでる。行こうか」
「⋯⋯ふふ。ええ」
暗い暗い夜空の元、さらに暗い路地裏に追い込まれたのは母娘。
母は娘を庇い、せめて娘だけでも助けたいと心の底から願う。
誰に願ってもそれは叶わない。それはたとえ神であっても。
それを表すかの様に口角を高く上げ、二人の姿を笑う男。コツコツと足音を鳴らし、ポタポタと血を垂らす剣を持つ。
服装、髪、目、剣、全てが黒く染まっていた。ただの黒では表現出来ない程の黒がその男の中には根付いていた。
「そいっと」
既に何百と言う人間を斬って来た男はサクッと母親の首を刎ねる。
それはとても鮮やかであり、熟練者だった。
首の切断面はとても綺麗なモノ⋯⋯飛ばされた頭も娘の体に倒れた体も萎んで行く。
体から血が抜けて剣に吸収されているからだ。
「いや、ま、ま、ママ! 起きーよ! ねえ! ママ!」
「うるちゃいですよーっと!」
「ま⋯⋯」
断末魔も無く、ただ目の前で死した愛する母親を目にして、ただ叫んで死んだ。
あっさりと二人の人間を殺した男は面倒そうに呟く。
「まだ、足りない」
そんな男の首を狙い、金色の剣を振り上げる。
殺人鬼の男は修羅場も潜っており、不意打ちでありながら躱した。
「またお前か」
「はああああああ!」
会話等不要。
金色の男は殺人鬼に剣を一閃させる。しかし、相手は黒い剣で受け流した。
次に始まるのは剣術での打ち合い。どれだけ速く、どれだけ正確に、どれだけ強く攻撃出来るかが勝敗を分ける。
「まだお前の番では無い」
「これ以上の被害は出させない! 俺がお前を終わらせる!」
「勇者気取りか廃人がっ!」
「お前のやっている事は殺人だ! これ以上、命を失わさない!」
嘲る殺人鬼は男に向かって淡々と話す。
「偽善者が。お前が俺を殺せば、お前も同罪だ」
「違う! これはこの世の為に、俺はお前をここで殺す!」
「結局は同じだって気づかないのかね~。だが残念だな。お前はまだ、後だ。影渡り」
「逃がすか! 聖なる剣!」
激しく光る金色の刃は十センチ程、殺人鬼に届かなかった。
剣を捨て、干からびた母娘を担ぎ上げる。
「すまない。間に合わなかった。本当にすまない」
涙を流し、ただ懺悔を繰り返す。
「何で、こんな残酷な事が出来るんだ。アイツは、ここをゲームの世界だと思っているのかっ! クソッタレ!」
◆
翌日、俺達は女性の服を買いに服屋に来ている。
わざわざ俺が行く意味はあるのだろうかと疑問だったが、荷物持ちだと言われて納得した。
サナ達が選んでいる間に新聞でも見る事にする。
「連続殺人、母娘二人が干からびて死亡。第一発見者はソロ黒星の黄金の騎士、キンジロウ⋯⋯ソロ黒星! えーと、犯人を追ってここまで来たキンジロウ、未だに犯人は逃走と殺害を繰り返している⋯⋯狙いは定かでは無い、か」
確かに、物騒だな。
しかし、ソロで黒星まで上り詰めた人物が追い掛けても追い付けない相手って、どんだけだよ。
もしもサナが狙われたら⋯⋯サナなら大丈夫か。
「お兄ちゃん終わったよ~」
大きな紙袋を持って来た。それを俺に当然の様に渡して来る。
完全に荷物持ちの俺。
一方女性は落ち着いた顔をしている。
「サナのじゃやっぱり大きかったか」
そんな呟きと同時に女性から回し蹴りが飛んで来た。
膝を曲げて屈んで避ける。
頭上を蹴り、風切り音が鼓膜を揺らした。
「にしてもスッキリした服装にしたな」
「あんた学ばないね」
ボーイッシュな服装。ただ、服もズボンも黒色だ。
動きやすい服装にしているのだろう。人の趣味趣向に口を出すのは良くない。
「にしても、朝九時から来て既に正午なのはどう言う要件だね」
「女の子の服装選びにはそれくらいの時間が掛かるモノだよお兄ちゃん」
「だからって長過ぎだろ。ね?」
俺は同意を求める様に女性を見たら、女性は遠い空を眺めていた。
一体何をされたのか、気になったが聞く事は出来なかった。
昼食は、この国では片手で数えれる程しかないレストランで食べる事にした。
メニュー表を開いて確認すると、どれも高かった。
この国では食材の物価が高く、レストランと成ればさらに高い。
どれも金額を使用する。高級食材でも使っているのかもしれない。
「選ぶ店間違えたかな?」
「良いじゃん偶にはさぁ」
「わ、私も良いの?」
「まぁ、拾ったのは俺だし。完治するまでの面倒は見ますよ。ただ、これについて知っている事無いか?」
「⋯⋯連続殺人? 物騒だね」
「ごめん。私は知らない」
「いや、謝る必要は無いよ」
それから俺達は料理名でイメージ出来ない料理をそれぞれ注文した。
俺が頼んだのは『ナポリタン』と言う物である。
【アクア】の時とは違い、ここでは料理などがピンと来なかった。
ただ、美味そうだと感じたのである。
ちなみにサナは『ちゃんぽん』、女性は『とろろうどん』にしていた。
「合計金額七枚、か。ここでの外食は控えた方が良いかもな」
「お酒は安いけど、定食屋とか酒場でも、料理はどれも銀貨が必要だからね~一番安いのでも。アクアなら三日は満腹で過ごせるよ」
「食費だけで見たらな? やっぱり、高い場所は良くないな。豪遊を身につけてしまいそうだ」
熱々の鉄板の上に卵を引いて、その上に細長い食べ物を置いたナポリタンが来た。
それをフォークで食べる様だ。
サナは野菜が山盛りだ。
「野菜がこんなに⋯⋯だから金額4枚って訳ね」
女性の方は何かドロっとした物が乗っていた。
流石はこの国出身と言うべきか、食べ慣れている感じだ。
「二人は麺類は初めて? 暖かいうちに食べた方が美味しいよ」
「そうするよ。お、美味い」
「うん~」
「まぁ、宿で出してくれる料理寄りかは一線抜き出ているよね」
舌鼓を打ちながら、楽しく美味い食事を堪能した。
ただ、少し量が少なかった。
まずは宿に戻る事にする。これ以上大きな紙袋を持って移動したくない。
だが、途中でサナが露店に興味が湧き、勝手に行動する。
自由にしてやるのが俺のやり方、近くのベンチに座って休憩する。
その隣に女性も座る。
「見なくて良いの?」
「まぁうん」
「何か言いたそうだね」
「えと、私の事、通報しないの?」
「なんで?」
「だって、分かってるでしょ。私の存在。あの子は、違うみたいだけど」
「言ってないからな」
「⋯⋯私は、何人も殺したんだよ? なのに、どうして平然と関われるの。それが、不思議で堪らない」
「俺も殺しはしてるしなぁ」
「でも、貴方は冒険者。盗賊とか、悪者でしょ。それなら⋯⋯」
「変わらんよ。相手が悪だろうがそうじゃなかろうか。殺しは殺し。そこに正義は無い。俺も、君も、サナも、同類だよ。命をこの手で摘んだ。そこには何の差も無い」
「だけど⋯⋯中には悪じゃない人も居たかもしれない」
「そうだなぁ。その場合は大義すらないなぁ」
「だったら、何で」
「なんでだろうな。なんか、ほっとけなかったんだよ。あんなに血を流してたらさ」
「だからって⋯⋯」
「それに、君はあんまり人を殺して無いだろ」
「⋯⋯ッ!」
「没収した武器、暗器、毒物等など、殆どが使われた形跡が無かったぞ。新品に変えたばかりなら話は変わるけど。それに、俺やサナをすぐに殺そうとはしなかった。そもそも殺す気は無いのか」
「貴方は、一体⋯⋯」
そんな中、サナが俺達を呼んだ。
「今はただ、サナと俺との休暇を楽しんだら良いよ。その資格が無い⋯⋯なんて言わなくて良い。考えなくても良い。自分の生き方は自分で決めるモノだ。君の事を許さない人は居るだろう。その人に怒りを向けられたら、真剣に受け止めれば良いさ。きっとそれでも相手の殺意は消えないだろうが、それがきっと君の生き方だよ。ま、俺の決めつけに成るから気にしなくて良いけどな。さ、サナが呼んでる。行こうか」
「⋯⋯ふふ。ええ」
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