22 / 37
アヤの人生譚 その2
しおりを挟む
数日後、ここ数日で私は証拠集めに集中していた。
その間もきちんと仕事をしていたので、他者から後ろ指を指され白い目を向けられた。
それでも尚仕事に勤しむ私を見る、嫌がらせをして来る人達の目は面白い物を見つけた人の目だった。
そして、そろそろ商業ギルドの方も痺れを切らして私を確定犯人にしようとして来た。
ギルド長が見る中、副長を中心に話は進んで行く。
私は自分を無実だと頑固として譲らない。そもそも私は犯人では無い。
その証拠として私はとある写真を副長にだけ見える様にする。
「⋯⋯ッ!」
驚く副長。
私が見せた証拠の写真⋯⋯それは副長が脅されてやっていると言う証拠。
正確には、奥さんと子供が居ながら風俗店から出て来て女性と仲良く話している写真だ。
中身はどうあれ、不貞行為と思われてしまう写真である。
職場では副長は愛妻家等と家族愛が高い事で知られている。
その写真を裏返し、文字が見える様にする。
「⋯⋯ッ!」
再び驚いた副長。私は口パクで副長だけに何かを伝えている風を装う。
それが開始の合図と成り、副長がとある三名⋯⋯私を追い詰めようとした人物達を名指しした。
「ニヤコ、ナナメ、フナミ、来なさい」
そして何を勘違いしているのか嘲笑った顔をした三人が出て来る。
「君達が横領したんだね。それを擦り付けようとした」
「「「ッ!」」」
三人が同じ様に驚き、周囲もざわめく。
「ちょっと待ってくださいよ。なんで私達なんですか! 金を私的利用したのはアヤですよ!」
ニヤコが話を出す。
そこで私は反論する。少しでも間を開けてはダメだ。
私は何もしてないと言う意志を強く貫く必要がある。
「それはおかしな事です。私は経理担当ではありません。ギルドのお金を使う事は不可能だと断言出来ます」
「そ、そんなの! あんたが最近経理にも手を伸ばしているから、それで、出来るでしょ!」
「私はあくまで、サポート出来る範囲でサポートしているだけです。直接手も掛けて無いモノをどの様にすれば私的利用出来ると言うのですか?」
「そ、それは」
「私は投資も何も、お金を使う事は一切しておりません」
それを裏付ける、私が手を貸した男女問わずの職員達が名乗りをあげてくれる。
人は群れる生き物。
少しでも私に味方が居て、相手が不利な状況だと思ったら中立の人達は掌を返す。
これで私の方が圧倒的に有利な立場に成った。
「ちょ、私達がやったって証拠があるの!」
「あります。まずはこれを」
私はマジックアイテムの録音機を再生させる。
マジックアイテムと魔道具は似ている様で別物。細かい人しか分ける事はしないが。
マジックアイテムはドワーフ等が手掛けた、ある程度の魔力を溜めておけば魔力無しでも扱える魔道具の事だ。
ルーン文字と言うのが刻まれているらしい。
『あいつの顔見た?』
『見て見た! あの、「なんで?」って顔!』
『良かったよねー調子乗り過ぎだったんだよ』
『ほんとそれ。にしても、案外ちょろまかすのも簡単ね』
『ほんとそれ。贅沢し放題』
それからも楽しげで馬鹿にした様な会話は続いた。そして、私以外の職員、副長、ギルド長等の悪口まで進む。
「ちょ、何それ、止めろよ!」
「そんな物作ってたの!」
「そんな。私は魔力も無ければルーンを使ったアイテム製作なんて持っての他。どの様に作ったと言うのですか?」
「そ、それは⋯⋯」
「か、関係無い!」
ナナメが関係無いと叫び、それに続くようにフナミも叫ぶ。
あくまでも自分達は関係ない。やったのはニヤコだと宣言する。
「お前達!」
ニヤコは当然そんな事を許す筈も無く、後はニヤコが勝手に喋った。
「皆同罪でしょ! そもそも最初はナナメが言い出したんだろ! 納品される金をちょろまかすって!」
ナナメは受付嬢、商人は商業ギルドに税を売上の一割を納品する義務がある。他にも納めるモノがあったりする。
それをナナメ経由で経理のニヤコが書類を改変。
フナミも一枚噛んで寄り強固に隠蔽工作をしていたらしい。
「そ、それに副長も同罪だろ! 知ってて黙ってたんだから!」
「そ、それは⋯⋯」
私はアイコンタクトでそれを制する。
「副長は関係無いのでは?」
「関係あるね! これを見ろ!」
出された写真は私のとは写っている女性が違う写真。
「このジジイは愛妻家と言いながら、風俗通いしてんだ!」
人が極限まで追い込まれたら何をしでかすか分からない。
それが色濃く出た結界だろうか。
「違いますよ」
「んだとアヤ!」
「それは投資の話ですよ。つまり取引。交渉していたのです」
「は、はぁ? ここは既に大手。今更金を借りる必要が何処にある」
「そんなのは知りませんよ」
「だいたい表の取引なら書類がある筈だろ! 出してみろよ、あぁ?」
勝ちを確信した笑みを浮かべている相手。私は副長に目を合わせる。副長は自分の机の引き出しから書類の束を取り出し、ニヤコに渡す。
それを受け取りパラパラと眺めるニヤコの顔は驚く程に青ざめて行く。
「そんな訳」
他の書類が一斉に管理されている部屋に向かい、ガサガサと漁る。
適当に漁られると後片付けが大変だから止めて貰いたい。
「な、なんで! なんでよ!」
この反応でこの場の全員が確信した。
先程ニヤコが示した写真は『不貞行為現場』では無く『商談帰り』だと。
確かに、既にあそこは納める事しかしておらず、数年後は商業ギルドから離れて独立している程に大きく成るだろう。
それ程までに成長しており、今更商業ギルドからお金を借りる必要は皆無。
だからこそ、正式な取引の書類なんて本来は存在したい。
だが、私はここ数日でそれを実現させた。
まぁただ、母上の力を借りたのが悔しかったが。
立派な事務員として働いていたつもりが、親の手を煩わせる事態に成るなんてね。
以外に簡単だった。その店のオーナーと副長は知り合いらしく、快く協力してくれた。
ま、断られたら断らない状況を作ろうと思っていたのたが。
「成程。アヤさんがするとは思っていなかった。その通りだったな。お前達、儂の部屋に来い」
「ギルド長」
ギルド長がそう言って、三人を連れて行った。
私達の事を知っている数少ない人物の一人。
そして帰り、副長から頭を下げられた。
「助かった」
「いえ」
あの店で何かやましい事をしたとは思ってない。
何か大切な人が働いていて様子を見に行ったのだろう。
例えば息子が社会勉強の一環で働いていたり。
あそこは接待と娼婦の二つがある。
そこでは男も働いている。主に注文された品を運んだり料理をしたり⋯⋯所謂裏方。
家族には問題ないだろうが、職場では先に言いふらしたモン勝ち。怖いモノですね。
家に到着する。
最後のあの三人の顔を見て、私は何も感じなかった。『ざまぁみろ』や『自業自得』等と言う感情すら無かった。無関心だ。
もしもあの人達が自国の民と言うのなら、私は迷わず手を差し伸べただろう。
でも、既に私は王族であり王族ではない。
「アヤ聞いた?」
「何をですか?」
「アクアの方でとんでもない魔法を使った新米冒険者が居たんだって。今はミンクの方に行ってるらしいよ」
「そうなんですね」
「興味なさげ? もしかしたらユウキ君達かもよ」
「それは無いと思いますよ。我々の様な特殊な場合ならともかく、一般の兵士ではまず、国に入れません。滅んだ国の人間の行ける場所は限られている。ユウキ君達が生きているのなら、まずは近くの村に行きますよ。そこで必死に働いて、お金を稼いで、国に行くと思います。滅んでから、その情報は流石に早すぎる」
「ドライだね~」
「確かに、ユウキ君達なら嬉しいです。ですけど、高望みの希望は良くないです。でも、そうですね。もしも、その冒険者がユウキ君達なら、こちらに向かっている可能性がありますね。ま、とても低い確率ですけどね」
「まあ、確かに。身分証も無く国に入るには入国手数料がいるし、そんな金は無い」
「そうですよ。なので、違います」
だけど、やっぱり心のどこかで信じたい私が居るようです。
「頬が緩んでるよ~」
「緩んでません!」
その間もきちんと仕事をしていたので、他者から後ろ指を指され白い目を向けられた。
それでも尚仕事に勤しむ私を見る、嫌がらせをして来る人達の目は面白い物を見つけた人の目だった。
そして、そろそろ商業ギルドの方も痺れを切らして私を確定犯人にしようとして来た。
ギルド長が見る中、副長を中心に話は進んで行く。
私は自分を無実だと頑固として譲らない。そもそも私は犯人では無い。
その証拠として私はとある写真を副長にだけ見える様にする。
「⋯⋯ッ!」
驚く副長。
私が見せた証拠の写真⋯⋯それは副長が脅されてやっていると言う証拠。
正確には、奥さんと子供が居ながら風俗店から出て来て女性と仲良く話している写真だ。
中身はどうあれ、不貞行為と思われてしまう写真である。
職場では副長は愛妻家等と家族愛が高い事で知られている。
その写真を裏返し、文字が見える様にする。
「⋯⋯ッ!」
再び驚いた副長。私は口パクで副長だけに何かを伝えている風を装う。
それが開始の合図と成り、副長がとある三名⋯⋯私を追い詰めようとした人物達を名指しした。
「ニヤコ、ナナメ、フナミ、来なさい」
そして何を勘違いしているのか嘲笑った顔をした三人が出て来る。
「君達が横領したんだね。それを擦り付けようとした」
「「「ッ!」」」
三人が同じ様に驚き、周囲もざわめく。
「ちょっと待ってくださいよ。なんで私達なんですか! 金を私的利用したのはアヤですよ!」
ニヤコが話を出す。
そこで私は反論する。少しでも間を開けてはダメだ。
私は何もしてないと言う意志を強く貫く必要がある。
「それはおかしな事です。私は経理担当ではありません。ギルドのお金を使う事は不可能だと断言出来ます」
「そ、そんなの! あんたが最近経理にも手を伸ばしているから、それで、出来るでしょ!」
「私はあくまで、サポート出来る範囲でサポートしているだけです。直接手も掛けて無いモノをどの様にすれば私的利用出来ると言うのですか?」
「そ、それは」
「私は投資も何も、お金を使う事は一切しておりません」
それを裏付ける、私が手を貸した男女問わずの職員達が名乗りをあげてくれる。
人は群れる生き物。
少しでも私に味方が居て、相手が不利な状況だと思ったら中立の人達は掌を返す。
これで私の方が圧倒的に有利な立場に成った。
「ちょ、私達がやったって証拠があるの!」
「あります。まずはこれを」
私はマジックアイテムの録音機を再生させる。
マジックアイテムと魔道具は似ている様で別物。細かい人しか分ける事はしないが。
マジックアイテムはドワーフ等が手掛けた、ある程度の魔力を溜めておけば魔力無しでも扱える魔道具の事だ。
ルーン文字と言うのが刻まれているらしい。
『あいつの顔見た?』
『見て見た! あの、「なんで?」って顔!』
『良かったよねー調子乗り過ぎだったんだよ』
『ほんとそれ。にしても、案外ちょろまかすのも簡単ね』
『ほんとそれ。贅沢し放題』
それからも楽しげで馬鹿にした様な会話は続いた。そして、私以外の職員、副長、ギルド長等の悪口まで進む。
「ちょ、何それ、止めろよ!」
「そんな物作ってたの!」
「そんな。私は魔力も無ければルーンを使ったアイテム製作なんて持っての他。どの様に作ったと言うのですか?」
「そ、それは⋯⋯」
「か、関係無い!」
ナナメが関係無いと叫び、それに続くようにフナミも叫ぶ。
あくまでも自分達は関係ない。やったのはニヤコだと宣言する。
「お前達!」
ニヤコは当然そんな事を許す筈も無く、後はニヤコが勝手に喋った。
「皆同罪でしょ! そもそも最初はナナメが言い出したんだろ! 納品される金をちょろまかすって!」
ナナメは受付嬢、商人は商業ギルドに税を売上の一割を納品する義務がある。他にも納めるモノがあったりする。
それをナナメ経由で経理のニヤコが書類を改変。
フナミも一枚噛んで寄り強固に隠蔽工作をしていたらしい。
「そ、それに副長も同罪だろ! 知ってて黙ってたんだから!」
「そ、それは⋯⋯」
私はアイコンタクトでそれを制する。
「副長は関係無いのでは?」
「関係あるね! これを見ろ!」
出された写真は私のとは写っている女性が違う写真。
「このジジイは愛妻家と言いながら、風俗通いしてんだ!」
人が極限まで追い込まれたら何をしでかすか分からない。
それが色濃く出た結界だろうか。
「違いますよ」
「んだとアヤ!」
「それは投資の話ですよ。つまり取引。交渉していたのです」
「は、はぁ? ここは既に大手。今更金を借りる必要が何処にある」
「そんなのは知りませんよ」
「だいたい表の取引なら書類がある筈だろ! 出してみろよ、あぁ?」
勝ちを確信した笑みを浮かべている相手。私は副長に目を合わせる。副長は自分の机の引き出しから書類の束を取り出し、ニヤコに渡す。
それを受け取りパラパラと眺めるニヤコの顔は驚く程に青ざめて行く。
「そんな訳」
他の書類が一斉に管理されている部屋に向かい、ガサガサと漁る。
適当に漁られると後片付けが大変だから止めて貰いたい。
「な、なんで! なんでよ!」
この反応でこの場の全員が確信した。
先程ニヤコが示した写真は『不貞行為現場』では無く『商談帰り』だと。
確かに、既にあそこは納める事しかしておらず、数年後は商業ギルドから離れて独立している程に大きく成るだろう。
それ程までに成長しており、今更商業ギルドからお金を借りる必要は皆無。
だからこそ、正式な取引の書類なんて本来は存在したい。
だが、私はここ数日でそれを実現させた。
まぁただ、母上の力を借りたのが悔しかったが。
立派な事務員として働いていたつもりが、親の手を煩わせる事態に成るなんてね。
以外に簡単だった。その店のオーナーと副長は知り合いらしく、快く協力してくれた。
ま、断られたら断らない状況を作ろうと思っていたのたが。
「成程。アヤさんがするとは思っていなかった。その通りだったな。お前達、儂の部屋に来い」
「ギルド長」
ギルド長がそう言って、三人を連れて行った。
私達の事を知っている数少ない人物の一人。
そして帰り、副長から頭を下げられた。
「助かった」
「いえ」
あの店で何かやましい事をしたとは思ってない。
何か大切な人が働いていて様子を見に行ったのだろう。
例えば息子が社会勉強の一環で働いていたり。
あそこは接待と娼婦の二つがある。
そこでは男も働いている。主に注文された品を運んだり料理をしたり⋯⋯所謂裏方。
家族には問題ないだろうが、職場では先に言いふらしたモン勝ち。怖いモノですね。
家に到着する。
最後のあの三人の顔を見て、私は何も感じなかった。『ざまぁみろ』や『自業自得』等と言う感情すら無かった。無関心だ。
もしもあの人達が自国の民と言うのなら、私は迷わず手を差し伸べただろう。
でも、既に私は王族であり王族ではない。
「アヤ聞いた?」
「何をですか?」
「アクアの方でとんでもない魔法を使った新米冒険者が居たんだって。今はミンクの方に行ってるらしいよ」
「そうなんですね」
「興味なさげ? もしかしたらユウキ君達かもよ」
「それは無いと思いますよ。我々の様な特殊な場合ならともかく、一般の兵士ではまず、国に入れません。滅んだ国の人間の行ける場所は限られている。ユウキ君達が生きているのなら、まずは近くの村に行きますよ。そこで必死に働いて、お金を稼いで、国に行くと思います。滅んでから、その情報は流石に早すぎる」
「ドライだね~」
「確かに、ユウキ君達なら嬉しいです。ですけど、高望みの希望は良くないです。でも、そうですね。もしも、その冒険者がユウキ君達なら、こちらに向かっている可能性がありますね。ま、とても低い確率ですけどね」
「まあ、確かに。身分証も無く国に入るには入国手数料がいるし、そんな金は無い」
「そうですよ。なので、違います」
だけど、やっぱり心のどこかで信じたい私が居るようです。
「頬が緩んでるよ~」
「緩んでません!」
0
お気に入りに追加
661
あなたにおすすめの小説

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる