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物理系魔法少女、最終戦の祈り
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空を先程までよりも速い速度で飛び回る真っ白なドラゴン。
真っ白と表現するよりもスケスケと表現するべきなのだろうか?
脳みそどころか臓器がなく、生きているかも怪しいフォルムへと変貌していた。
腐っていたドラゴンソンビの時よりも生き生きとした骨を見せている奴。
「アカツキさん。これは一体どう言う事でしょうか?」
「聞くな。俺だって聞きたい。なんだよこれ。さすがにこんなのは初めてだぞ」
停止して俺達を見下ろすドラゴンの見た目は⋯⋯骨である。
ボーンドラゴン、スケルトンドラゴン、とりあえず骨のドラゴンだ。
だんだんと肉体が無くなって、最終的に骨になりやがった。
だと言うのに飛行速度は健在どころか上昇している。
「デタラメじゃないか。そんなの」
「弱音を吐いても仕方ありませんわよ。やるしかありませんわ」
その通りだと思い、俺は一歩前に出る。
とことん俺はアンデッドに好かれているのだろう。
何回も倒したと思ったら、その度に進化や再生で蘇りやがって。
もうスッキリさせてくれよ。倒れていてくれよ。
なんでまだ戦おうとすんだよ。
お前の負けで良いじゃんかよ。
「はぁああああ」
大きくため息を吐いて、頭の中で呟いた文句を吐き出した。
クリアになった頭で俺はドラゴンに向き合う。
「スケリトルドラゴン、腐食攻撃はありませんが、魔法攻撃が強くなっておりますわ」
「りょーかい」
まずはジャンプで接近すると、シロエさんの言った通り、魔法が放たれた。
形の決まった魔法だったので、蹴り返す。もちろん回避されたが。
『まさか新たな進化形態があるとは』
『さすがにもう削るモノないし、最終形態だよな?』
『レッドドラゴンからドラゴンゾンビになって、スケリトルドラゴンになったと』
『肉とか削ぎ落としているのになんで強くなってんだよ』
『ここまでなるか?』
『ゾンビ化じゃなくてスケルトン化だったか』
さて、今まで以上のスピードを持たれたらどうやって対処したもんかな。
重量も軽くなってそうだし。
「魔法が来ますわ!」
「魔法なら、問題ない!」
空中に顕現した魔法陣から魔法の雨が降るが、俺の突き出したパンチで一気に破壊して行く。
しかし、二重魔法陣だったようで、殴り終わった後からも魔法は降って来る。
「防ぎますわ!」
シロエさんの闇によってそれは防ぎ、彼女は闇の剣を伸ばす。
同様に闇で形成した巨大な腕に握られた剣をドラゴンに振るうが、簡単に避けられる。
さらに、爪の攻撃で闇が切断された。追従は許さないようだ。
「届けよ俺の一発!」
闇の腕を泳いで向かって、飛び出てドラゴンに向かって拳を突き出した。
俺の放った拳は空振りに終わったが、殴り終わりの衝撃波が向かう。
「ちぃ」
『結界魔法やな』
『防御にも使えるけど、あれって拘束にも使えたよな』
『アカツキの場合はただの足場』
空中に投げ出された身体に向かって、ドラゴンは口を開けて迫って来る。
食われるタイミングで拳を叩き込もうと固めると、急に方向転換して回転し、下から尻尾の攻撃が迫って来た。
予想外の攻撃によって俺は高く飛ばされる。
「足の骨は無事だな」
ステッキをスケボーにして足場を作り、ドラゴンに向かってジャンプしようかと思ったが、奴は既に目の前に迫っていた。
「まじぃ」
振るわれる凶悪な爪の薙ぎ払いは俺の全身を捉えている。
防御はしたが、それでも加わる力を完全に抑えられている訳では無い。
「いってぇな!」
再び飛行して迫って来るドラゴン。
俺に攻撃をする猶予を与えずに、物理攻撃で攻めて来るようだ。
魔法だと打ち返されるのが分かったからか?
だからって、俺もなんの反撃もできないままずっと嬲られるつもりは無い。
相手の爪が来るタイミングで、身体の捻りを利用して拳を突き出す。
「え?」
しかし、反撃のタイミングをしっかりと合わせたつもりの攻撃は空中を殴っていた。
下から強い衝撃が加わり、天井まで飛ばされた。
天井に突き刺さって、落下する。
機動力が段違いだ。
『立場が逆転してる』
「肉弾戦でアカツキが押されているだと?」
『肉弾戦⋯⋯片方骨だけど』
『アカツキをあんなにポンポン飛ばすって、どんな筋肉してんねん』
『パワーならアカツキちゃんが上だし』
『さっさと反撃しろ!』
『こんな時でもパンチラはねぇのか!』
『そんな状況じゃないからな?』
『空気が読めないヤツめ』
落下している俺に向かって来るドラゴン。反撃したいが、また同じような攻撃が来る気がする。
攻撃に備えると、大量の黒い炎の弾丸が飛ばされる。
さすがにそれを受ける訳にはいかないので、突き出した拳で破壊する。
重心がしっかりしてないので、パンチ力が弱い。
「くっ」
殴り終わったタイミングで肉薄して来たドラゴンの横薙ぎの尻尾が襲う。
横に強く吹き飛ぶ。
「アカツキさんっ!」
闇を使って高速で向かって来るシロエさん。しかし、俺の飛ばされる速度の方が上らしい。
それよりも速いのが今のドラゴンだ。
「がはっ」
地面に向かって爪で叩き落とされ、下に転がっていたゴーレムを破壊した。
脳が揺らされる。
「なんか地面に来れたな」
身体の節々が痛いが、固めた筋肉のおかげで骨は折れてない。
だったら、まだ戦えるよな。
「最終ラウンドであれよ、ドラゴン!」
「グガアアアアアアア!」
真っ白と表現するよりもスケスケと表現するべきなのだろうか?
脳みそどころか臓器がなく、生きているかも怪しいフォルムへと変貌していた。
腐っていたドラゴンソンビの時よりも生き生きとした骨を見せている奴。
「アカツキさん。これは一体どう言う事でしょうか?」
「聞くな。俺だって聞きたい。なんだよこれ。さすがにこんなのは初めてだぞ」
停止して俺達を見下ろすドラゴンの見た目は⋯⋯骨である。
ボーンドラゴン、スケルトンドラゴン、とりあえず骨のドラゴンだ。
だんだんと肉体が無くなって、最終的に骨になりやがった。
だと言うのに飛行速度は健在どころか上昇している。
「デタラメじゃないか。そんなの」
「弱音を吐いても仕方ありませんわよ。やるしかありませんわ」
その通りだと思い、俺は一歩前に出る。
とことん俺はアンデッドに好かれているのだろう。
何回も倒したと思ったら、その度に進化や再生で蘇りやがって。
もうスッキリさせてくれよ。倒れていてくれよ。
なんでまだ戦おうとすんだよ。
お前の負けで良いじゃんかよ。
「はぁああああ」
大きくため息を吐いて、頭の中で呟いた文句を吐き出した。
クリアになった頭で俺はドラゴンに向き合う。
「スケリトルドラゴン、腐食攻撃はありませんが、魔法攻撃が強くなっておりますわ」
「りょーかい」
まずはジャンプで接近すると、シロエさんの言った通り、魔法が放たれた。
形の決まった魔法だったので、蹴り返す。もちろん回避されたが。
『まさか新たな進化形態があるとは』
『さすがにもう削るモノないし、最終形態だよな?』
『レッドドラゴンからドラゴンゾンビになって、スケリトルドラゴンになったと』
『肉とか削ぎ落としているのになんで強くなってんだよ』
『ここまでなるか?』
『ゾンビ化じゃなくてスケルトン化だったか』
さて、今まで以上のスピードを持たれたらどうやって対処したもんかな。
重量も軽くなってそうだし。
「魔法が来ますわ!」
「魔法なら、問題ない!」
空中に顕現した魔法陣から魔法の雨が降るが、俺の突き出したパンチで一気に破壊して行く。
しかし、二重魔法陣だったようで、殴り終わった後からも魔法は降って来る。
「防ぎますわ!」
シロエさんの闇によってそれは防ぎ、彼女は闇の剣を伸ばす。
同様に闇で形成した巨大な腕に握られた剣をドラゴンに振るうが、簡単に避けられる。
さらに、爪の攻撃で闇が切断された。追従は許さないようだ。
「届けよ俺の一発!」
闇の腕を泳いで向かって、飛び出てドラゴンに向かって拳を突き出した。
俺の放った拳は空振りに終わったが、殴り終わりの衝撃波が向かう。
「ちぃ」
『結界魔法やな』
『防御にも使えるけど、あれって拘束にも使えたよな』
『アカツキの場合はただの足場』
空中に投げ出された身体に向かって、ドラゴンは口を開けて迫って来る。
食われるタイミングで拳を叩き込もうと固めると、急に方向転換して回転し、下から尻尾の攻撃が迫って来た。
予想外の攻撃によって俺は高く飛ばされる。
「足の骨は無事だな」
ステッキをスケボーにして足場を作り、ドラゴンに向かってジャンプしようかと思ったが、奴は既に目の前に迫っていた。
「まじぃ」
振るわれる凶悪な爪の薙ぎ払いは俺の全身を捉えている。
防御はしたが、それでも加わる力を完全に抑えられている訳では無い。
「いってぇな!」
再び飛行して迫って来るドラゴン。
俺に攻撃をする猶予を与えずに、物理攻撃で攻めて来るようだ。
魔法だと打ち返されるのが分かったからか?
だからって、俺もなんの反撃もできないままずっと嬲られるつもりは無い。
相手の爪が来るタイミングで、身体の捻りを利用して拳を突き出す。
「え?」
しかし、反撃のタイミングをしっかりと合わせたつもりの攻撃は空中を殴っていた。
下から強い衝撃が加わり、天井まで飛ばされた。
天井に突き刺さって、落下する。
機動力が段違いだ。
『立場が逆転してる』
「肉弾戦でアカツキが押されているだと?」
『肉弾戦⋯⋯片方骨だけど』
『アカツキをあんなにポンポン飛ばすって、どんな筋肉してんねん』
『パワーならアカツキちゃんが上だし』
『さっさと反撃しろ!』
『こんな時でもパンチラはねぇのか!』
『そんな状況じゃないからな?』
『空気が読めないヤツめ』
落下している俺に向かって来るドラゴン。反撃したいが、また同じような攻撃が来る気がする。
攻撃に備えると、大量の黒い炎の弾丸が飛ばされる。
さすがにそれを受ける訳にはいかないので、突き出した拳で破壊する。
重心がしっかりしてないので、パンチ力が弱い。
「くっ」
殴り終わったタイミングで肉薄して来たドラゴンの横薙ぎの尻尾が襲う。
横に強く吹き飛ぶ。
「アカツキさんっ!」
闇を使って高速で向かって来るシロエさん。しかし、俺の飛ばされる速度の方が上らしい。
それよりも速いのが今のドラゴンだ。
「がはっ」
地面に向かって爪で叩き落とされ、下に転がっていたゴーレムを破壊した。
脳が揺らされる。
「なんか地面に来れたな」
身体の節々が痛いが、固めた筋肉のおかげで骨は折れてない。
だったら、まだ戦えるよな。
「最終ラウンドであれよ、ドラゴン!」
「グガアアアアアアア!」
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