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物理系魔法少女、魔力封じても意味は無し
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俺達が向かった先で待ち受けていた光景は、一瞬で反吐が出るモノだった。
大きな檻に入れられた子供達、バラバラに散らばった刃と⋯⋯倒れている魔法少女の格好をしたミドリさんだ。
アオイさんが何も言わずにただ、突っ立っている。
「な、なんだお前ら!」
「二人とも上物じゃないか」
下卑た笑いを浮かべながら武器を構える男達。
どうやって子供達をダンジョンに入れたのか、方法が分からない。
分からないけど、こんな事して良い訳が無い。
「アオイさん、協力⋯⋯」
俺が協力して拘束しようと提案しようとするが、アオイさんは魔法を男達に放った。
骨まで燃やしそうなその炎は男達に届く事はなかった。
「うそっ!」
「なんで!」
アオイさんが絶句するが、俺も驚く。
男達が何かをしている風には見えなかった⋯⋯だけどアオイさんの魔法は確かに目の前で消えた。
何が起こっている? それとも他に何かあるのか?
俺達の警戒心が上がったところで、アオイさんが再び魔法を使おうとしたが、できなかった。
「魔法が、使えない」
「なるほどそう言う事ね」
俺以外の魔法少女は魔法を主に扱う。アオイさんなんて魔法オンリーだ。
最悪の場面⋯⋯ミドリさんも守らないといけない。
「まずは魔法の使えないお前からだ!」
アオイさんに襲いかかろうとする男を俺は軽く蹴った。軽くだ。
しかし、俺の力は想像以上に上昇しており、骨が折れる音と共に蹴飛ばしてしまった。
「⋯⋯死んでないよね?」
やめてよ? 俺は人殺しになりたくないんだ。
俺の攻撃力に平伏したのか、男達が膝を着いた⋯⋯と思ったが甘かった。
奴らの一人が転がっていたミドリさんの髪の毛を引っ張って、首に剣を突き立てる。
「少しでも動いてみろ、コイツの首が飛ぶぞ」
それだったら、剣を動かされる前に無力化すれば問題ないな。
そう思って動ことうしたが、檻の方から叫び声がする。
最悪だな。
「子供を助けてくれる、善人か? その緑女みたいにな」
ミドリさんを助けたら子供が殺される⋯⋯それをミドリさんは許さないだろう。
子供を助ければミドリさんが殺される⋯⋯そしたらアオイさんは許さないだろう。いや、アオイさんはどうなるかは分からんな。
どっちみち、二人を助ける事は俺には無理だ。
「両手を上げろ」
俺達は両手を上げる。男達の目が俺に集まる。
ビジュアル的にはアオイさんよりも男ウケが良いらしい。さすがは男が形成した身体だ。
さて、どうしたもんかな。
「これを飲め」
怖いのか、何かを転がして来る。
俺達に拒否できる選択肢はなく、アオイさんと俺はそれを飲んだ。
「うっ」
なんだコレ⋯⋯すげぇ眠気が襲って来る。
アオイさんがばたりと倒れた。息はしているが起きる様子はない。
即効性の睡眠薬か。
俺がばたりと倒れた。
「もう大丈夫だろ」
「ほんとか?」
「ああ。念の為さっさと入れろ」
子供を放り投げ、ミドリさんをその場所に入れようと運ぶ。
アオイさんや俺を運ぼうと動こうとする男もいる。
「今っ」
俺は気力を振り絞ってアオイさんを抱えて回収、ミドリさんを引きずっていた男を蹴飛ばしてミドリさんを回収。
二人の女子高生を持ち運ぶなんて、魔法少女なら簡単だ。
子供に急いで手を伸ばそうとした男を鉄格子ごと蹴飛ばして阻止しする。
二人をそっと置く。
「これで守りも完璧だな。良くもあんなもん飲ましやがって」
「どうして起きているんだ!」
「簡単だ。耐えた!」
こちとら眠くても仕事しないといけない環境だったんだ。
多少の眠気なんて気力で耐えられるし、それでミスしてはならないから集中力を必死に上げる。
結果として深夜テンション、ハイになれるのだ。
今回の眠気もアオイさんが倒れるまでは耐えられたけど、その後は無理そうだった。
「だから自分の唇を噛み切った」
めっちゃ痛い。血も少し出ている。
「それでも眠気が取れなかったから、自分の足や腕をぶん殴った」
おかげで痣だらけだ。それでも骨は折れてないし再生するだろう。
「そんな。能夢の薬を無理やり突破するなんて⋯⋯」
「バカげてる」
「バカで結構! 犯罪者共、ぜってぇに逃がせねぇからな」
男達は目線で合図して俺を囲む。色んな方向から来ようとするのだろう。
「魔力を封じれば身体強化もできまい」
「お前に勝ち目なんて、ないんだよ」
身体強化?
封じるなら【魔法少女】の方だよなぁ。そうじゃなきゃ俺は普通に戦える。
アオイさんやミドリさんのような魔法をメインに扱う人を相手にするなら有利かもしれない。
だけどなぁ、こちとら魔法も使えない魔法少女なんだよ。
俺は半壊した檻の上にジャンプした。
「本気の力を舐めるな」
俺はステッキを取り出して、ブーメランのような形にする。
「必殺マジカルシリーズ、本気飛去来器」
右手の甲に何かの紋章が浮かび上がり、ステッキが光を帯びる。
「なにこれ?」
「なぜ魔法を使える!」
「なんで魔力を封じれてないんだ!」
これ魔力なの?
えーなにこれ。
まぁ、良いか。
超回転をかけたブーメランを本気で使って、男達を容赦なく殴った。
数本の骨が折れても、死ななければ問題ない。さすがに死なないと思う。
レベルもあるしね。
そう信じた俺のブーメランは男に当たれが一撃で気絶するレベルの衝撃とダメージを与え、木に当たればへし折った。
ワオ。
ぐるぐる周りを回って広がっていく。全員気絶したら手元に戻せば良いだろう。
大きな檻に入れられた子供達、バラバラに散らばった刃と⋯⋯倒れている魔法少女の格好をしたミドリさんだ。
アオイさんが何も言わずにただ、突っ立っている。
「な、なんだお前ら!」
「二人とも上物じゃないか」
下卑た笑いを浮かべながら武器を構える男達。
どうやって子供達をダンジョンに入れたのか、方法が分からない。
分からないけど、こんな事して良い訳が無い。
「アオイさん、協力⋯⋯」
俺が協力して拘束しようと提案しようとするが、アオイさんは魔法を男達に放った。
骨まで燃やしそうなその炎は男達に届く事はなかった。
「うそっ!」
「なんで!」
アオイさんが絶句するが、俺も驚く。
男達が何かをしている風には見えなかった⋯⋯だけどアオイさんの魔法は確かに目の前で消えた。
何が起こっている? それとも他に何かあるのか?
俺達の警戒心が上がったところで、アオイさんが再び魔法を使おうとしたが、できなかった。
「魔法が、使えない」
「なるほどそう言う事ね」
俺以外の魔法少女は魔法を主に扱う。アオイさんなんて魔法オンリーだ。
最悪の場面⋯⋯ミドリさんも守らないといけない。
「まずは魔法の使えないお前からだ!」
アオイさんに襲いかかろうとする男を俺は軽く蹴った。軽くだ。
しかし、俺の力は想像以上に上昇しており、骨が折れる音と共に蹴飛ばしてしまった。
「⋯⋯死んでないよね?」
やめてよ? 俺は人殺しになりたくないんだ。
俺の攻撃力に平伏したのか、男達が膝を着いた⋯⋯と思ったが甘かった。
奴らの一人が転がっていたミドリさんの髪の毛を引っ張って、首に剣を突き立てる。
「少しでも動いてみろ、コイツの首が飛ぶぞ」
それだったら、剣を動かされる前に無力化すれば問題ないな。
そう思って動ことうしたが、檻の方から叫び声がする。
最悪だな。
「子供を助けてくれる、善人か? その緑女みたいにな」
ミドリさんを助けたら子供が殺される⋯⋯それをミドリさんは許さないだろう。
子供を助ければミドリさんが殺される⋯⋯そしたらアオイさんは許さないだろう。いや、アオイさんはどうなるかは分からんな。
どっちみち、二人を助ける事は俺には無理だ。
「両手を上げろ」
俺達は両手を上げる。男達の目が俺に集まる。
ビジュアル的にはアオイさんよりも男ウケが良いらしい。さすがは男が形成した身体だ。
さて、どうしたもんかな。
「これを飲め」
怖いのか、何かを転がして来る。
俺達に拒否できる選択肢はなく、アオイさんと俺はそれを飲んだ。
「うっ」
なんだコレ⋯⋯すげぇ眠気が襲って来る。
アオイさんがばたりと倒れた。息はしているが起きる様子はない。
即効性の睡眠薬か。
俺がばたりと倒れた。
「もう大丈夫だろ」
「ほんとか?」
「ああ。念の為さっさと入れろ」
子供を放り投げ、ミドリさんをその場所に入れようと運ぶ。
アオイさんや俺を運ぼうと動こうとする男もいる。
「今っ」
俺は気力を振り絞ってアオイさんを抱えて回収、ミドリさんを引きずっていた男を蹴飛ばしてミドリさんを回収。
二人の女子高生を持ち運ぶなんて、魔法少女なら簡単だ。
子供に急いで手を伸ばそうとした男を鉄格子ごと蹴飛ばして阻止しする。
二人をそっと置く。
「これで守りも完璧だな。良くもあんなもん飲ましやがって」
「どうして起きているんだ!」
「簡単だ。耐えた!」
こちとら眠くても仕事しないといけない環境だったんだ。
多少の眠気なんて気力で耐えられるし、それでミスしてはならないから集中力を必死に上げる。
結果として深夜テンション、ハイになれるのだ。
今回の眠気もアオイさんが倒れるまでは耐えられたけど、その後は無理そうだった。
「だから自分の唇を噛み切った」
めっちゃ痛い。血も少し出ている。
「それでも眠気が取れなかったから、自分の足や腕をぶん殴った」
おかげで痣だらけだ。それでも骨は折れてないし再生するだろう。
「そんな。能夢の薬を無理やり突破するなんて⋯⋯」
「バカげてる」
「バカで結構! 犯罪者共、ぜってぇに逃がせねぇからな」
男達は目線で合図して俺を囲む。色んな方向から来ようとするのだろう。
「魔力を封じれば身体強化もできまい」
「お前に勝ち目なんて、ないんだよ」
身体強化?
封じるなら【魔法少女】の方だよなぁ。そうじゃなきゃ俺は普通に戦える。
アオイさんやミドリさんのような魔法をメインに扱う人を相手にするなら有利かもしれない。
だけどなぁ、こちとら魔法も使えない魔法少女なんだよ。
俺は半壊した檻の上にジャンプした。
「本気の力を舐めるな」
俺はステッキを取り出して、ブーメランのような形にする。
「必殺マジカルシリーズ、本気飛去来器」
右手の甲に何かの紋章が浮かび上がり、ステッキが光を帯びる。
「なにこれ?」
「なぜ魔法を使える!」
「なんで魔力を封じれてないんだ!」
これ魔力なの?
えーなにこれ。
まぁ、良いか。
超回転をかけたブーメランを本気で使って、男達を容赦なく殴った。
数本の骨が折れても、死ななければ問題ない。さすがに死なないと思う。
レベルもあるしね。
そう信じた俺のブーメランは男に当たれが一撃で気絶するレベルの衝撃とダメージを与え、木に当たればへし折った。
ワオ。
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