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物理系魔法少女、オークも倒せる
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朝、アラームによりなんとか早めに起きる任務を達成した。
昨日は早く寝たかいがあった。
栄養バランスの良い食事を取れているからか、身体もすこぶる良い感じがする。知らんけど。
これも紗奈ちゃんのおかげだろう。確信。
俺の部屋にはエロ本も無ければ使用済みのこんにゃくも無い。
そんな物を買う余裕すら無かった。時間も金もない。
だから紗奈ちゃんをいつ招いても問題ないのだ。めっちゃ散らかってるけどね!
掃除、本当にしないとな。
レベル1で行けるダンジョンは四つ程存在するが、その中で一番難易度の高いダンジョンに行こうと思う。
「普通ならパーティを組んだり、もっと経験を積んで挑むところです。レベル2に上がるため、毎日ソロで潜っている人も居ますけど」
仕事モードの紗奈ちゃんは『できる女』って感じだ。
プライベートモード紗奈ちゃんは『できる妻』って感じの女性だ。
いまさらの疑問だが、紗奈ちゃんのルックスで恋人が居ないのだろうか?
「何考えてるの?」
「いえなにも」
「そうですか。なら今日も安全に気をつけて、絶対に帰って来て。ご武運お祈りしております」
プライベートと仕事を合わせた言葉をいただきまして、俺は弁当を受け取った。
ゲートに向かって、俺はダンジョンに入った。
ただ、今回は普段の何も無い状態ではなく、リュックを手に持っている。
これで弁当の手荷物は気にならなくなり、さらに多くの魔石を運べるようになった。
ダンジョンに入る。
そこは砂漠のような場所だ。
「水の確保が絶対条件のダンジョン⋯⋯熱いのかな?」
なんか気温をあまり感じないな。
ま、きちんと水も持って来ているので問題ないだろう。
レベル1で推奨されるダンジョンの中で一番難易度の高いここのメインとなる魔物はオーク、二足歩行の豚だ。
レアとされるのがカマキリの見た目をした魔物、ボスクラスがデスワームと言う気持ち悪いミミズのような魔物だ。
ミミズは苦手なので、できれば遭遇したくない。
魔物との戦いをたくさん経験した人達やバランスが良く連携力の強いパーティで来るのが基本となっている。
そんな経験も仲間も無いこの俺が来た理由はただ一つ、金が欲しい。
「紗奈ちゃんに色々して貰ってるし、何かお礼がしたい」
ついでに配信をする事にする。
あれからきちんと調べているのだ。
今回はちゃんと録画して、編集して公表するつもりだ。
「まずは前のように、ステッキドローンで⋯⋯よし」
素を出しているので、もう『熱血俺系脳筋自称魔法少女』と言うキャラ設定で行こうと思う。
うん、熱血かはわからんがおおよそ素である。
「そんじゃ、撮影開始だ」
挨拶なんて必要ないと思い、今回来たダンジョン『ピッグアース』の説明をした。
早速走って目的の魔物を探す事にする。
きちんと見た目も引き継がれている。
これ、見た目忘れたら変身できなくなるのかな、この姿に。アカツキモードは動画見直せば良いか。
「見た目をプリセットとかに設定できたら便利なのに」
と、呟いても特に変化はなかったので、そんなシステムは無いのだろう。
一応、「アカツキ、プリセット、設定」と呟いてはみた。
撮影して切り取り作業が増えそうなので、独り言は小さく良い、見た目の変更はしない。
まだ完全に希望が潰えた訳じゃないので、プライベートで確認しておこう。
外でも変身できるしね。
「お、ようやく発見したぜ、オークさんよ!」
オークの武器って言ったらゴブリンと同じ棍棒が相場だよな!
「って、なんで杖なんだよ!」
お前はマジックオーク、メイジオーク、マジシャンオーク⋯⋯なんだろうか?
魔物の名前が分からんけど、絶対に魔法を使って来るのはなんとなく分かる。
『オオオオオ!』
「ほら来た⋯⋯水の魔法!」
火じゃないの!
ここ砂漠なのに水の魔法使えるとか最高かよ⋯⋯いや、砂漠だからこそ水の魔法を会得したのか?
ダンジョンの仕組みは知らんけども。このダンジョンが日本領地のどこにあるかも知らん。
興味すらない。
「魔法は⋯⋯掴める!」
相手が放って来た魔法は水の放射だ。
直線的な攻撃である。
サッカーのゴールキーパーよろしく、見事にキャッチして見せる。
「押される⋯⋯」
こうなったら、魔法の動きを変えてみせる。
「しゃっらああああ!」
相撲のように持ち上げて、投げ飛ばすイメージで動く。
すると、魔法は途中で切れた。
「え、魔法って切れるの?」
オークはまだ魔法を使っており、切断してしまった部分を持ち上げた状態の俺に強い衝撃の水が命中する。
「クププ」
お、溺れる。
拳を握り、地面に向かって突き出す。
衝撃と共に舞い上がる砂。
「い、いきなりのピンチだった。あのネクロマンサーの言葉を借りれば、魔法に干渉できるにも制限、範囲はあるのか」
それ以外に考えられない。
まさか切れて、魔法はそのまま継続されるとか思わんて。
いや、俺が考えていなかっただけか。
「オーク、次はもう無いぞ」
さっきと同じ魔法が飛んで来るが、横にステップして普通に避ける。
そして瞬時に懐に飛び込む。
相手は俺の動きを目で追えてない。
「感謝のアッパー!」
干渉できる魔法には制限があると言う事に気づかせてくれて、ありがとう。
吹き飛んで絶命し、魔石と杖、腐った肉を置いて逝ってくれた。
とりまオークでも使えるのに俺(魔法少女)が魔法使えないって言う事実に腹立ったので杖はへし折っておいた。
嵩張るし持ち運びには不便だからな。
昨日は早く寝たかいがあった。
栄養バランスの良い食事を取れているからか、身体もすこぶる良い感じがする。知らんけど。
これも紗奈ちゃんのおかげだろう。確信。
俺の部屋にはエロ本も無ければ使用済みのこんにゃくも無い。
そんな物を買う余裕すら無かった。時間も金もない。
だから紗奈ちゃんをいつ招いても問題ないのだ。めっちゃ散らかってるけどね!
掃除、本当にしないとな。
レベル1で行けるダンジョンは四つ程存在するが、その中で一番難易度の高いダンジョンに行こうと思う。
「普通ならパーティを組んだり、もっと経験を積んで挑むところです。レベル2に上がるため、毎日ソロで潜っている人も居ますけど」
仕事モードの紗奈ちゃんは『できる女』って感じだ。
プライベートモード紗奈ちゃんは『できる妻』って感じの女性だ。
いまさらの疑問だが、紗奈ちゃんのルックスで恋人が居ないのだろうか?
「何考えてるの?」
「いえなにも」
「そうですか。なら今日も安全に気をつけて、絶対に帰って来て。ご武運お祈りしております」
プライベートと仕事を合わせた言葉をいただきまして、俺は弁当を受け取った。
ゲートに向かって、俺はダンジョンに入った。
ただ、今回は普段の何も無い状態ではなく、リュックを手に持っている。
これで弁当の手荷物は気にならなくなり、さらに多くの魔石を運べるようになった。
ダンジョンに入る。
そこは砂漠のような場所だ。
「水の確保が絶対条件のダンジョン⋯⋯熱いのかな?」
なんか気温をあまり感じないな。
ま、きちんと水も持って来ているので問題ないだろう。
レベル1で推奨されるダンジョンの中で一番難易度の高いここのメインとなる魔物はオーク、二足歩行の豚だ。
レアとされるのがカマキリの見た目をした魔物、ボスクラスがデスワームと言う気持ち悪いミミズのような魔物だ。
ミミズは苦手なので、できれば遭遇したくない。
魔物との戦いをたくさん経験した人達やバランスが良く連携力の強いパーティで来るのが基本となっている。
そんな経験も仲間も無いこの俺が来た理由はただ一つ、金が欲しい。
「紗奈ちゃんに色々して貰ってるし、何かお礼がしたい」
ついでに配信をする事にする。
あれからきちんと調べているのだ。
今回はちゃんと録画して、編集して公表するつもりだ。
「まずは前のように、ステッキドローンで⋯⋯よし」
素を出しているので、もう『熱血俺系脳筋自称魔法少女』と言うキャラ設定で行こうと思う。
うん、熱血かはわからんがおおよそ素である。
「そんじゃ、撮影開始だ」
挨拶なんて必要ないと思い、今回来たダンジョン『ピッグアース』の説明をした。
早速走って目的の魔物を探す事にする。
きちんと見た目も引き継がれている。
これ、見た目忘れたら変身できなくなるのかな、この姿に。アカツキモードは動画見直せば良いか。
「見た目をプリセットとかに設定できたら便利なのに」
と、呟いても特に変化はなかったので、そんなシステムは無いのだろう。
一応、「アカツキ、プリセット、設定」と呟いてはみた。
撮影して切り取り作業が増えそうなので、独り言は小さく良い、見た目の変更はしない。
まだ完全に希望が潰えた訳じゃないので、プライベートで確認しておこう。
外でも変身できるしね。
「お、ようやく発見したぜ、オークさんよ!」
オークの武器って言ったらゴブリンと同じ棍棒が相場だよな!
「って、なんで杖なんだよ!」
お前はマジックオーク、メイジオーク、マジシャンオーク⋯⋯なんだろうか?
魔物の名前が分からんけど、絶対に魔法を使って来るのはなんとなく分かる。
『オオオオオ!』
「ほら来た⋯⋯水の魔法!」
火じゃないの!
ここ砂漠なのに水の魔法使えるとか最高かよ⋯⋯いや、砂漠だからこそ水の魔法を会得したのか?
ダンジョンの仕組みは知らんけども。このダンジョンが日本領地のどこにあるかも知らん。
興味すらない。
「魔法は⋯⋯掴める!」
相手が放って来た魔法は水の放射だ。
直線的な攻撃である。
サッカーのゴールキーパーよろしく、見事にキャッチして見せる。
「押される⋯⋯」
こうなったら、魔法の動きを変えてみせる。
「しゃっらああああ!」
相撲のように持ち上げて、投げ飛ばすイメージで動く。
すると、魔法は途中で切れた。
「え、魔法って切れるの?」
オークはまだ魔法を使っており、切断してしまった部分を持ち上げた状態の俺に強い衝撃の水が命中する。
「クププ」
お、溺れる。
拳を握り、地面に向かって突き出す。
衝撃と共に舞い上がる砂。
「い、いきなりのピンチだった。あのネクロマンサーの言葉を借りれば、魔法に干渉できるにも制限、範囲はあるのか」
それ以外に考えられない。
まさか切れて、魔法はそのまま継続されるとか思わんて。
いや、俺が考えていなかっただけか。
「オーク、次はもう無いぞ」
さっきと同じ魔法が飛んで来るが、横にステップして普通に避ける。
そして瞬時に懐に飛び込む。
相手は俺の動きを目で追えてない。
「感謝のアッパー!」
干渉できる魔法には制限があると言う事に気づかせてくれて、ありがとう。
吹き飛んで絶命し、魔石と杖、腐った肉を置いて逝ってくれた。
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