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第24話平凡主人公の妹は勉強中眼鏡を掛けるようである
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今、俺の部屋には愛桜と海華が居た。
愛桜と海華は仲が良い。
「愛桜お姉さんスマ〇ラ上手だね」
「まぁ、色々やっているいるからな」
「愛桜さん。海華と遊んでくれてありがとうございます」
「敬語なんてよしぃや。あれを見られた中さかい。フレンドーに行こうや」
「そうか」
そんなのんびりとした日曜日の朝。
昼からはバイトである。
「愛桜ぁ!」
「ヒィ! なんすか姉貴!」
「西園寺さんから聞いたよ!」
「(猫被ってんなぁ)」
「貴方、彼氏に」
昨日の帰りの愛桜の言葉を思い出す。
愛桜が「この事は姉貴言わないで欲しんっすわ」と言っていた。
俺は分かったと言ったが、西園寺は「ええ」と応えて居た。
だから言わないと思っていたんだけど。
まぁ、なんだろうか?
分かったけど賛成するとは言っていない的な?
「あはは。姉貴、もう終わった事ですから、そう怒んないでくだせぇよ」
「そんな、事出来ないよ! 貴方は私のこの世で唯一の双子の妹なんだよ! 絶対に許さない。愛桜の思いを踏みにじったアイツは、絶対に」
「姉貴怖いから、良いから、別に、もう終わった事っすから」
「そんな訳には行かないよ! 大切な双子の妹をここまで悲しませて、許せる姉が居るものか!」
「だから、悲しん⋯⋯」
「愛桜、この私に感情に関する嘘が付けると思っているの?」
「⋯⋯」
ま、だいたい分かって居たけど、まぁ簡単に割り切れんよな。
急にこの部屋に来て「ゲームしませんか?」なんて言い出す奴じゃないし。
流石に2人でやるのもアレだったので海華を呼んだ。
愛海はテスト勉強中だ。
いやね。俺達も普通にテスト近いけどね。
てか、高校に成ってから初めての学力テストなんだけどね。
このテストは俺にとってはとても重要なモノと成っている。
だけど、知り合いの心の傷が癒えるなら、まぁなんとかするさ。
「お兄ちゃん⋯⋯何この状況」
「なんだ愛海」
今、愛海はメガネを掛けている。
勉強する時愛海はメガネを掛けている。
近くで見ると文字とかがボヤけてしてまうからだ。
ぶっちゃけめっちゃ似合う。母似だ。
「ここ教えて」
「分かった」
桜井姉妹のちょっとしたいざこざを聞きながら愛海の勉強を手伝う。
愛桜は器用なもんで、キャラコンしながら凛桜を見ている。
◇
「麻美、正しい情報よね?」
「はい。様々な機関と協力して探し出しました」
「⋯⋯クズが」
手にした情報誌をグシャりと潰す雪姫。
席から立ち上がり、麻美の横を通る。
そこには、とある年老いた男の顔が載っていた。
黒髪で、拓海に良く似た見た目の老人である。
「ま、こちらに関わる事が無いようなら大丈夫ね。ありがとう」
「いえ。お嬢様の頼みを叶えるのが、拾って貰った我々の役目ですから」
「昔の話しよ」
「昔であっても、我々はこの恩は絶対に忘れる事はありませんよ」
「⋯⋯麻美、貴女その考えで過ごすと結婚も出来ないわよ」
「⋯⋯⋯⋯。ちょっと御手洗に」
「ごめんなさい」
雪姫は隣の部屋に移動した。
そして、表情が無になり、冷になる。
◇
「どうして、皆さんが」
現在、海華と桜井姉妹がゲームをして、俺と愛海は勉強していた。
部屋は広く、机もきちんと配備されている。
西園寺は再び自分の部屋に戻って行き、何かを持って来て、愛海と俺を挟んで反対側に座った。
「私も一緒に勉強致します」
「そうですか」
「⋯⋯」
そして昼と成った。
俺はバイトに来ている。
「⋯⋯なんで神威が居んの?」
「あぁ。最近お前が庭の手入れとかを趣味なんかにするから俺のバイトが減ってな。新しいバイトを始めたんだよ」
「それは、すまんかった。お前料理出来るよな?」
「ん? まぁ12人兄弟達の為に作ってるからな」
「なら、お前厨房手伝え」
「え?」
神威はこのエセキッチン状況を見て唖然としている。
1人しか作る人が居らず、もう1人は卵割り機と化しているのだから。
「よ」
背中をぽんと押される。
振り向くとクルリと回転している相葉が居た。
「相葉さん」
「じゃじゃーん店長が新しい制服をくれたんだ。ど、うかな?」
「え、新品に成っただけで何も見た目は変わってませんよ。ただ、少しスカートが短いので激しい動きをすると見えますよ」
顔が少し痛いまま俺は厨房に立っている。
「なぁ拓、俺が言うのもなんだが、最低だと思うぞ?」
「すまん。何時もならあの程度の注意なら怒られないんだがな?」
「⋯⋯」
俺はホットケーキ、神威はオムレツを担当している。
「いやまさか噂のホットケーキってお前だけが作ってんだな」
「え、なんだよ噂って」
「クソマズ飯メイド要素はありだけど喫茶要素はカスの店、そんな店に超美味いと噂のホットケーキが現れた、って感じ」
「ボロクソに言われるなココ」
「まぁ、接客態度は良いしメイドさん達皆可愛いからなぁ」
「なんか慣れてんな」
「俺、金印会員だから」
めっちゃ常連だったのか、お前。
「昔から居たんだ。だが、俺が居る時は大抵お前居なかったけど。だから入口に『今、居ません』の看板をよく見る」
「おい待てなんだその謎の看板は?」
「お前が居ない証拠。あれがある時にメニューを頼むと地獄を見るって言う確定事項がある」
なんか、めちゃくちゃだな。
「俺が居ない前ってどうしてたんだよ」
「いや、ココ出来てからまだ2年も経ってなよ。店長と俺って仲良いんだけどさ、ココって店長のメイド趣味で出来たんだよ」
まさかの事実!
つか、お前仲良かったの?
「メイド話で盛り上がってな」
お前もメイド好きだもんな。
きっとそこで話が合ったんだろうな。
「店長な、土地転がしが上手くて、かなりの私有地の主なんだよ」
店長やば!
通りでここの時給が千円越えだった訳だ。
料理担当に成ってから1500円に上がったんだよな。
「ちなみに西園寺嬢の屋敷の土地も元は店長のよ。西園寺財閥の当主が買い取ったらしい。数億で」
「まぁ、広いしでかいしな。店長良い土地持ってんだな」
「ここら辺のタワマンとかマンション、言ったら拓が前に住んでたボロアパートも店長のよ?」
「⋯⋯」
「さらに言えば、あのアパートって拓達しか住んでなくて、今では解体されて新たなアパートが建設されてるよ」
「詳しいな」
「まぁ、地域の事はよく知ってんだよ。親父の仕事の関係上な」
「そっか」
さて、なんか今日めっちゃ注文多くない?
流石にそろそろ休めるくらいには作り続けてるよ?
なんでこんなに注文多いの!
「なんかびっくりしてんな? ああ、もしかして聞いてない? 今日からデリバリーサービス始まってんだよ。で、ホットケーキが沢山注文されてんじゃない?」
「それもう『メイド』喫茶の意味ないやん!」
「メイドが配達すんだよ」
「メイドさんただの罰ゲームじゃん!」
「途中までパーカー着てくらしい」
「暑いやん!」
「西園寺財閥の最新型で夏でも涼しい感じで、日差し防止出来て人気だぞ」
「意外な繋がり」
もしかしてメイド服もそんな感じ?
愛桜と海華は仲が良い。
「愛桜お姉さんスマ〇ラ上手だね」
「まぁ、色々やっているいるからな」
「愛桜さん。海華と遊んでくれてありがとうございます」
「敬語なんてよしぃや。あれを見られた中さかい。フレンドーに行こうや」
「そうか」
そんなのんびりとした日曜日の朝。
昼からはバイトである。
「愛桜ぁ!」
「ヒィ! なんすか姉貴!」
「西園寺さんから聞いたよ!」
「(猫被ってんなぁ)」
「貴方、彼氏に」
昨日の帰りの愛桜の言葉を思い出す。
愛桜が「この事は姉貴言わないで欲しんっすわ」と言っていた。
俺は分かったと言ったが、西園寺は「ええ」と応えて居た。
だから言わないと思っていたんだけど。
まぁ、なんだろうか?
分かったけど賛成するとは言っていない的な?
「あはは。姉貴、もう終わった事ですから、そう怒んないでくだせぇよ」
「そんな、事出来ないよ! 貴方は私のこの世で唯一の双子の妹なんだよ! 絶対に許さない。愛桜の思いを踏みにじったアイツは、絶対に」
「姉貴怖いから、良いから、別に、もう終わった事っすから」
「そんな訳には行かないよ! 大切な双子の妹をここまで悲しませて、許せる姉が居るものか!」
「だから、悲しん⋯⋯」
「愛桜、この私に感情に関する嘘が付けると思っているの?」
「⋯⋯」
ま、だいたい分かって居たけど、まぁ簡単に割り切れんよな。
急にこの部屋に来て「ゲームしませんか?」なんて言い出す奴じゃないし。
流石に2人でやるのもアレだったので海華を呼んだ。
愛海はテスト勉強中だ。
いやね。俺達も普通にテスト近いけどね。
てか、高校に成ってから初めての学力テストなんだけどね。
このテストは俺にとってはとても重要なモノと成っている。
だけど、知り合いの心の傷が癒えるなら、まぁなんとかするさ。
「お兄ちゃん⋯⋯何この状況」
「なんだ愛海」
今、愛海はメガネを掛けている。
勉強する時愛海はメガネを掛けている。
近くで見ると文字とかがボヤけてしてまうからだ。
ぶっちゃけめっちゃ似合う。母似だ。
「ここ教えて」
「分かった」
桜井姉妹のちょっとしたいざこざを聞きながら愛海の勉強を手伝う。
愛桜は器用なもんで、キャラコンしながら凛桜を見ている。
◇
「麻美、正しい情報よね?」
「はい。様々な機関と協力して探し出しました」
「⋯⋯クズが」
手にした情報誌をグシャりと潰す雪姫。
席から立ち上がり、麻美の横を通る。
そこには、とある年老いた男の顔が載っていた。
黒髪で、拓海に良く似た見た目の老人である。
「ま、こちらに関わる事が無いようなら大丈夫ね。ありがとう」
「いえ。お嬢様の頼みを叶えるのが、拾って貰った我々の役目ですから」
「昔の話しよ」
「昔であっても、我々はこの恩は絶対に忘れる事はありませんよ」
「⋯⋯麻美、貴女その考えで過ごすと結婚も出来ないわよ」
「⋯⋯⋯⋯。ちょっと御手洗に」
「ごめんなさい」
雪姫は隣の部屋に移動した。
そして、表情が無になり、冷になる。
◇
「どうして、皆さんが」
現在、海華と桜井姉妹がゲームをして、俺と愛海は勉強していた。
部屋は広く、机もきちんと配備されている。
西園寺は再び自分の部屋に戻って行き、何かを持って来て、愛海と俺を挟んで反対側に座った。
「私も一緒に勉強致します」
「そうですか」
「⋯⋯」
そして昼と成った。
俺はバイトに来ている。
「⋯⋯なんで神威が居んの?」
「あぁ。最近お前が庭の手入れとかを趣味なんかにするから俺のバイトが減ってな。新しいバイトを始めたんだよ」
「それは、すまんかった。お前料理出来るよな?」
「ん? まぁ12人兄弟達の為に作ってるからな」
「なら、お前厨房手伝え」
「え?」
神威はこのエセキッチン状況を見て唖然としている。
1人しか作る人が居らず、もう1人は卵割り機と化しているのだから。
「よ」
背中をぽんと押される。
振り向くとクルリと回転している相葉が居た。
「相葉さん」
「じゃじゃーん店長が新しい制服をくれたんだ。ど、うかな?」
「え、新品に成っただけで何も見た目は変わってませんよ。ただ、少しスカートが短いので激しい動きをすると見えますよ」
顔が少し痛いまま俺は厨房に立っている。
「なぁ拓、俺が言うのもなんだが、最低だと思うぞ?」
「すまん。何時もならあの程度の注意なら怒られないんだがな?」
「⋯⋯」
俺はホットケーキ、神威はオムレツを担当している。
「いやまさか噂のホットケーキってお前だけが作ってんだな」
「え、なんだよ噂って」
「クソマズ飯メイド要素はありだけど喫茶要素はカスの店、そんな店に超美味いと噂のホットケーキが現れた、って感じ」
「ボロクソに言われるなココ」
「まぁ、接客態度は良いしメイドさん達皆可愛いからなぁ」
「なんか慣れてんな」
「俺、金印会員だから」
めっちゃ常連だったのか、お前。
「昔から居たんだ。だが、俺が居る時は大抵お前居なかったけど。だから入口に『今、居ません』の看板をよく見る」
「おい待てなんだその謎の看板は?」
「お前が居ない証拠。あれがある時にメニューを頼むと地獄を見るって言う確定事項がある」
なんか、めちゃくちゃだな。
「俺が居ない前ってどうしてたんだよ」
「いや、ココ出来てからまだ2年も経ってなよ。店長と俺って仲良いんだけどさ、ココって店長のメイド趣味で出来たんだよ」
まさかの事実!
つか、お前仲良かったの?
「メイド話で盛り上がってな」
お前もメイド好きだもんな。
きっとそこで話が合ったんだろうな。
「店長な、土地転がしが上手くて、かなりの私有地の主なんだよ」
店長やば!
通りでここの時給が千円越えだった訳だ。
料理担当に成ってから1500円に上がったんだよな。
「ちなみに西園寺嬢の屋敷の土地も元は店長のよ。西園寺財閥の当主が買い取ったらしい。数億で」
「まぁ、広いしでかいしな。店長良い土地持ってんだな」
「ここら辺のタワマンとかマンション、言ったら拓が前に住んでたボロアパートも店長のよ?」
「⋯⋯」
「さらに言えば、あのアパートって拓達しか住んでなくて、今では解体されて新たなアパートが建設されてるよ」
「詳しいな」
「まぁ、地域の事はよく知ってんだよ。親父の仕事の関係上な」
「そっか」
さて、なんか今日めっちゃ注文多くない?
流石にそろそろ休めるくらいには作り続けてるよ?
なんでこんなに注文多いの!
「なんかびっくりしてんな? ああ、もしかして聞いてない? 今日からデリバリーサービス始まってんだよ。で、ホットケーキが沢山注文されてんじゃない?」
「それもう『メイド』喫茶の意味ないやん!」
「メイドが配達すんだよ」
「メイドさんただの罰ゲームじゃん!」
「途中までパーカー着てくらしい」
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