21 / 40
3 見聞録を書く。二回目だぞ!
しおりを挟む
残念ながら、ハルカ村からビルはすぐには戻ってこなかった。他の馬車を調達するのに、手間取っているのだろう。
ともかく、ここで待つしかない。
机と椅子がおいてあるテント小屋があった。そこで忠司は久しぶりに見聞録を書くことにした。まず、背中のリュックを机の脇においた。それから、椅子を引いてきて腰をかけ、忠司は机を前にした。まずは、リュックから見聞録をだして、まず読んでみることにした。
前にもいったけど、この見聞録には、忠司の能力や体調を自動記録し、忠司にしらせる機能をも持っている。もちろん、読みながらコメントを書くことを忘れてはいない。
(身長)167センチ 背は伸びていない。やはり、ストレスのせいかな?
(体重) 56キロ 前より2キロも減っている。そうか、激しく動過ぎたし、まだ夕食を食べていないからだな。
(体力)
生命値 200 90増えている。だから、どうなんだ?
筋力 レベル2 かなり重たい物を持てるようになっている。バーベル100キロは
持てるようになったかもしれない。
速力 レベル7 たしかに、早く動けている。でも、百メートル10秒を切ってはいないよな。
(魔法)
火力 レベル1 これで何ができるんだ?
冷力 レベル1 これで何ができるんだ? 使えるようになりたいな。
水力 レベル1 これで何ができるんだ? でも、どうやればいいんだ?
召喚魔法 レベル2(3分30秒)
おっ、呼び寄せる時間が30秒伸びている!
(武具)オリハルコンの剣
なんだ。なんのコメントもないのか?
この後、何を書こうかな?
やはり、召喚魔法で呼び寄せた花音の父、白川道行の活躍を書かないわけにはいかないな。
そう思うと、もってきたボールペンの動きが進んだ。
白川道行こそ、真の剣士、そして、勇者である。彼のおかげで、俺も花音も助かったのだ。
だいぶかっこよく書けた。そう思うと忠司は大きく頭を下げてうなずいた。
最後に感謝の言葉を書きながら、テント中で忠司と離れてすわっている花音の方に顔をむけた。
花音はテントの中に獣人の誰かが残していた毛糸と編み針をみつけ、それを使いマフラーを編み出していた。父親である道行のために作っているそうだ。
だが、獣人の中に女性がいたことは間違いがない。魔神グールによって、ケダモノになっても、人の意識が残っていたのだろうか? 男なのか、女なのかもわからずに、倒してしまっていたことを知った忠司は、少しブルーになっていた。
心配ことがもう一つある。ビル、いまだ戻ってこないことだ。もしかしたらビルは獣人に襲われてしまったのかもしれない。心配だ。何故か、不安になってしまう。俺たちが見えているなら、ヘラ様、どうしたらいいのか、アドバイスをもらえないだろうか?
そう書いて、忠司は見聞録をとじていた。
ともかく、ここで待つしかない。
机と椅子がおいてあるテント小屋があった。そこで忠司は久しぶりに見聞録を書くことにした。まず、背中のリュックを机の脇においた。それから、椅子を引いてきて腰をかけ、忠司は机を前にした。まずは、リュックから見聞録をだして、まず読んでみることにした。
前にもいったけど、この見聞録には、忠司の能力や体調を自動記録し、忠司にしらせる機能をも持っている。もちろん、読みながらコメントを書くことを忘れてはいない。
(身長)167センチ 背は伸びていない。やはり、ストレスのせいかな?
(体重) 56キロ 前より2キロも減っている。そうか、激しく動過ぎたし、まだ夕食を食べていないからだな。
(体力)
生命値 200 90増えている。だから、どうなんだ?
筋力 レベル2 かなり重たい物を持てるようになっている。バーベル100キロは
持てるようになったかもしれない。
速力 レベル7 たしかに、早く動けている。でも、百メートル10秒を切ってはいないよな。
(魔法)
火力 レベル1 これで何ができるんだ?
冷力 レベル1 これで何ができるんだ? 使えるようになりたいな。
水力 レベル1 これで何ができるんだ? でも、どうやればいいんだ?
召喚魔法 レベル2(3分30秒)
おっ、呼び寄せる時間が30秒伸びている!
(武具)オリハルコンの剣
なんだ。なんのコメントもないのか?
この後、何を書こうかな?
やはり、召喚魔法で呼び寄せた花音の父、白川道行の活躍を書かないわけにはいかないな。
そう思うと、もってきたボールペンの動きが進んだ。
白川道行こそ、真の剣士、そして、勇者である。彼のおかげで、俺も花音も助かったのだ。
だいぶかっこよく書けた。そう思うと忠司は大きく頭を下げてうなずいた。
最後に感謝の言葉を書きながら、テント中で忠司と離れてすわっている花音の方に顔をむけた。
花音はテントの中に獣人の誰かが残していた毛糸と編み針をみつけ、それを使いマフラーを編み出していた。父親である道行のために作っているそうだ。
だが、獣人の中に女性がいたことは間違いがない。魔神グールによって、ケダモノになっても、人の意識が残っていたのだろうか? 男なのか、女なのかもわからずに、倒してしまっていたことを知った忠司は、少しブルーになっていた。
心配ことがもう一つある。ビル、いまだ戻ってこないことだ。もしかしたらビルは獣人に襲われてしまったのかもしれない。心配だ。何故か、不安になってしまう。俺たちが見えているなら、ヘラ様、どうしたらいいのか、アドバイスをもらえないだろうか?
そう書いて、忠司は見聞録をとじていた。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

はずれ職である魔法戦士に転生した僕はなぜかクリティカルヒットを出しまくるのでとりあえず異世界で無双します!
闇夜
ファンタジー
前世での事故により死んでしまった主人公は、女神ハーティの情けにより、彼女が造った世界「フルスティア」に転生することになった。
どんな人生が待っているのかとワクワクして目覚めたら、なぜか荒野に捨てられていた…。
偶然通りかかった神父に拾われ、ワークとして生きることになった。ワークは職業適正の儀式でこの世界では「はずれ職」である魔法戦士の適正をもらい、村のものから馬鹿にされていた。
しかし彼は転生ボーナスにより、相手に必ずクリティカルダメージを与えることができるスキルを持っていたため、暇があれば魔物たちを狩りまくっていた。
いつものようにダンジョンで魔物を倒していたある日、隠し部屋を見つけて宝箱に入っていた宝石を気に入ったワークはその石を持って帰ることにした。石を拾ったことにより、ワークの運命は大きく動き出す。


転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる