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4取調室1
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岡田沙織殺害事件の捜査が行われて、一週間が経っていた。
もう少し話が聞きたいと本間勇は、中の島警察署に連れて行かれた。
「ここはどこですか?」
「取調室ですよ」と言って、佐川が机を間に挟んで本間の前にすわった。
部屋の角には机が一つ置かれ、それを前に近藤がすわり、書類を前にして何か書き続けている。書記役をやっているのだろう。
「取り調べ室ですか! 任意聴取だというので、ついてきたんですよ。それなのに取り調べだなんて!」
「まずはお話をさせてください。私どもも、いろいろ捜査をしておりますので、それを報告させていただきながら、お話をしていきましょう」
そこで佐川は本間にテーブルの上に置かれていたお茶を勧めた。
「井上不動産を経営している井上さんには、私どもが税務署と共同捜査をしたことの話をしましてね。なんとなく脱税をしているのではないかと思ったものですから」
「卑劣な手を!」
「改めて、井上さんに話を聞くと、本間さんは途中でスナック・ムーンを一度出て行ったと言っていましたよ。トイレだったのではないかと、でも長い時間戻ってこなかったと言っていましたよ」
「そうだ。腹のぐわいが悪くなった。くだっていたんだった」
「でも、ムーンの経営者、君原さんは、井上さんも一緒にトイレに行ったと言っていた。まさか、大をする個室に一緒にいることはしないはずだ」
本間の顔は青くなっていた。
「そこで、君原さんのお客さんに、いろいろと聞き込みをしてみました。すると困った話を聞き込んでしまった」
「なんですか?」
「殺人事件のあった夜、ムーンを貸し切りで使いたいというお客さんがいたんですよ。貸し切りを頼んだ人は、先にムーンを使う予約が入っているのでと言って断られたてそうです」
「そんな話は、私も今聞いたことですよ」
「そうですか。それで前もって入っていた予約は誰からですかと君原さんに聞いたんですよ。すると、その予約先はあなただと言ったんです」
「確かに、私はムーンを予約し、井上と一緒に酒を飲んだ。途中で席をたったのは、具合が悪くなったからだ。それだけで、私が岡田沙織を殺したと言い切れるんですか。そうだ。外部から、ブティック・オカダに入り込んで殺したかもしれない」
勝ち誇ったように、本間は言い放ち、佐川を睨みつけてきた。
もう少し話が聞きたいと本間勇は、中の島警察署に連れて行かれた。
「ここはどこですか?」
「取調室ですよ」と言って、佐川が机を間に挟んで本間の前にすわった。
部屋の角には机が一つ置かれ、それを前に近藤がすわり、書類を前にして何か書き続けている。書記役をやっているのだろう。
「取り調べ室ですか! 任意聴取だというので、ついてきたんですよ。それなのに取り調べだなんて!」
「まずはお話をさせてください。私どもも、いろいろ捜査をしておりますので、それを報告させていただきながら、お話をしていきましょう」
そこで佐川は本間にテーブルの上に置かれていたお茶を勧めた。
「井上不動産を経営している井上さんには、私どもが税務署と共同捜査をしたことの話をしましてね。なんとなく脱税をしているのではないかと思ったものですから」
「卑劣な手を!」
「改めて、井上さんに話を聞くと、本間さんは途中でスナック・ムーンを一度出て行ったと言っていましたよ。トイレだったのではないかと、でも長い時間戻ってこなかったと言っていましたよ」
「そうだ。腹のぐわいが悪くなった。くだっていたんだった」
「でも、ムーンの経営者、君原さんは、井上さんも一緒にトイレに行ったと言っていた。まさか、大をする個室に一緒にいることはしないはずだ」
本間の顔は青くなっていた。
「そこで、君原さんのお客さんに、いろいろと聞き込みをしてみました。すると困った話を聞き込んでしまった」
「なんですか?」
「殺人事件のあった夜、ムーンを貸し切りで使いたいというお客さんがいたんですよ。貸し切りを頼んだ人は、先にムーンを使う予約が入っているのでと言って断られたてそうです」
「そんな話は、私も今聞いたことですよ」
「そうですか。それで前もって入っていた予約は誰からですかと君原さんに聞いたんですよ。すると、その予約先はあなただと言ったんです」
「確かに、私はムーンを予約し、井上と一緒に酒を飲んだ。途中で席をたったのは、具合が悪くなったからだ。それだけで、私が岡田沙織を殺したと言い切れるんですか。そうだ。外部から、ブティック・オカダに入り込んで殺したかもしれない」
勝ち誇ったように、本間は言い放ち、佐川を睨みつけてきた。
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