ある家族の日常

らい

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引っ越し

買い出し作業

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「らいくん行くよ~!」

「朝はやない?まだ9時やぞ?」

朝9時、らいの部屋の扉を開けたのが識紅だった。丸い眼鏡を直しながららいを待っていた。

「3分車で待ってて~!着替えていく!」

「了解~!三分間待ってやる。」

「ムスカしなくていいから車行け」

「うぃーす」

朝からアホみたいな会話をしながら動く男二人。ちなみにそれを聞いている影が二人。

makoと冷音である。昼夜逆転の奴らは除いて早起きをする二人である。二人はその会話を冷音の部屋で聴きながら植物に水をあげたり、朝の日課を終わらせていたところだった。

「「行ってらっしゃい!二人とも!」」

「「お~、行ってきま~す」」

男二人は車に乗り込むと材料を買いにホームセンターへ行った。それを見送ったmakoと冷音は畑作業へと動き出そうとしているところだった。

「お、二人行ったの?」

「ママおはよぉ~。そうだね~二人とも行ったよ~!」

「食材買って欲しかったけどまぁいいか、らいならLINEしとけば気づくやろ。」

「らいくんはレスはやいからね~」

三人、庭のテラスにてそんな話をしながら身体を動かしていた。

「えーと・・・何がなかったっけ・・・あ、そうそう。牛乳と・・・ケチャップ買ってきて・・・っと」


ホームセンターへ着いた二人は携帯の通知を見る。そこで紫蘭からの連絡を見て確認しあう。

「これしーくん連絡見ないからって俺に送ってきたよな。」

「間違いない」

二人は携帯をポケットに直してホームセンターへと入っていった。

「何センチの板がいいの~?」

「んーちょっと見せて~!」

渡されたのは大きく広い板。
らいの背丈だと隠れそうなくらい大きい。

「でかくねえ?車これ入る?」

「行ける行ける!無理なら上に乗せてこ」

「確かにそれなら行けるか」

棚を作る用の板を買って車に運び込み、連絡された買い物を終わらせに車を走らせる。

「えーと?牛乳とケチャップ?ならスーパーでよくね?これ」

「だよなぁ~・・・じゃあらいくんその買い物済まして来てー!俺は煙草とかお菓子とか買ってくるから」

「了解~!俺飲み物買って来とくわ。どうせお茶とかすぐには作れんやろ」

「あ~確かにそれはある。じゃあ後でね」

「はーい!」

識紅が煙草を買いに言った後、らいは牛乳とケチャップを買ったあと自分の買い物をしに行った。

「釘欲しかったんだよなぁ・・・なんでさっき忘れてたんだろ・・・急がなきゃ~」

買い物袋を車に置くとらいは緑の猫となる。

「ま、バレなきゃいいよね~」

猫にしか通れない道を通りホームセンターで釘を買い走って戻る。

「らいくんやったな?」

車の前で片手をポケットに突っ込み、煙草を吸う識紅を見てらいは肩を落とした。

「なーんでバレてんのお・・・」

「鈴の音がしたからかな?」

「あ~それか・・・」

それは盲点だったと言う。
車に乗りこみ家へ二人は帰る。

「お菓子あげるから内緒にしてね!」

「仕方ないなぁ」

大抵こんな感じで男達は秘密にしていることがよくあるのである。

この秘密を知るのは二人だけである。
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