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カイ
127.蛇と鷲
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白い髪が揺れる。白い髪が光に反射する。
その髪の間にある二つの三角形が音を聞き分ける。
「なんだ・・・あの白髪は・・・」
「なんだろうねぇ?」
「くっ・・・!」
黒い髪の男は白髪から逃げる。
恐怖を抱いた顔をしたまま、逃げる。
一秒足りとも近くにいたくないように、近くにいてはいけないような顔で。
「くっ・・・はぁっ・・・はあっ・・・」
大事そうに抱えた銀色のケースを開ける。
そこには銀色の美しい輝きをした鷲があった。
「デザートイーグル・・・使いたくねぇが・・・・やるしか・・ないのか・・・!」
デザートイーグル。大型自動拳銃であり意味は「砂漠の鷲」。
コツコツコツ・・・
コンクリートを叩く音がする。
近づいてくる足音を聞きながら、角で待つ。
「死ね!」
バッと角から構えながら出てくる。
しかそこにいるはずの白髪の男は居なかった。何もそこには無かったかのような空間が佇んでいるだけであった。
「デザートイーグル・・・ね。いい銃じゃん」
その声が聞こえたのは後ろからだった。
そして頭に何かが当たっている感覚がある。
黒髪の男が振り向くより前に指に力を入れる。
「ばぁん」
白髪の男が持っていたものはコルトパイソン。リボルバー式の拳銃だった。銀色は黒髪の男から返ってきたもので赤黒くなっていたが、それでも輝いていた。
「じゃあまたどこかで」
白い髪の男は白い猫となりどこかへ消えた。
さて、彼は誰の為に動いているのだろう。
誰が彼を動かしているのだろう。
それは彼にしか分からない。
その髪の間にある二つの三角形が音を聞き分ける。
「なんだ・・・あの白髪は・・・」
「なんだろうねぇ?」
「くっ・・・!」
黒い髪の男は白髪から逃げる。
恐怖を抱いた顔をしたまま、逃げる。
一秒足りとも近くにいたくないように、近くにいてはいけないような顔で。
「くっ・・・はぁっ・・・はあっ・・・」
大事そうに抱えた銀色のケースを開ける。
そこには銀色の美しい輝きをした鷲があった。
「デザートイーグル・・・使いたくねぇが・・・・やるしか・・ないのか・・・!」
デザートイーグル。大型自動拳銃であり意味は「砂漠の鷲」。
コツコツコツ・・・
コンクリートを叩く音がする。
近づいてくる足音を聞きながら、角で待つ。
「死ね!」
バッと角から構えながら出てくる。
しかそこにいるはずの白髪の男は居なかった。何もそこには無かったかのような空間が佇んでいるだけであった。
「デザートイーグル・・・ね。いい銃じゃん」
その声が聞こえたのは後ろからだった。
そして頭に何かが当たっている感覚がある。
黒髪の男が振り向くより前に指に力を入れる。
「ばぁん」
白髪の男が持っていたものはコルトパイソン。リボルバー式の拳銃だった。銀色は黒髪の男から返ってきたもので赤黒くなっていたが、それでも輝いていた。
「じゃあまたどこかで」
白い髪の男は白い猫となりどこかへ消えた。
さて、彼は誰の為に動いているのだろう。
誰が彼を動かしているのだろう。
それは彼にしか分からない。
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