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狐谷
53.大妖怪からのチョコレート
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「今年もチョコ貰えなかったなぁ」
社の石段で誰かに語りかけるようにして彼はソラに向かって話す。すると風が凪いだ。
彼の少し後ろに女性?が現れた。
「バレンタインってなんだい?」
よく見るとその人には人のものでは無い尻尾が背中に一本だけでなく生えていた。
「そうだねぇ・・・バレンタインってのは好きな人にチョコレートをあげたり、いつもお世話になった人にあげたりする日・・・かな?」
「へぇ・・・じゃあほらチョコレートあげるよ。」
投げられたチョコレートをわたわたしながら彼が受け取る。綺麗に包装されたそれを見て彼は少し笑うと立ち上がって石段を降りる。
「ホワイトデー楽しみにしててね」
「ホワイトデー・・・?」
「お返しだよ!お返し!」
後ろで見ているであろうそれに向かって石段を降りながら手を振る。
「じゃあ小生にどんなものが返ってくるのか楽しみにしてるね」
それはそう言って風と共に消えた。
少し甘いチョコレートの香りがほのかに残っていたが、それも風に乗って消えてしまった。
社の石段で誰かに語りかけるようにして彼はソラに向かって話す。すると風が凪いだ。
彼の少し後ろに女性?が現れた。
「バレンタインってなんだい?」
よく見るとその人には人のものでは無い尻尾が背中に一本だけでなく生えていた。
「そうだねぇ・・・バレンタインってのは好きな人にチョコレートをあげたり、いつもお世話になった人にあげたりする日・・・かな?」
「へぇ・・・じゃあほらチョコレートあげるよ。」
投げられたチョコレートをわたわたしながら彼が受け取る。綺麗に包装されたそれを見て彼は少し笑うと立ち上がって石段を降りる。
「ホワイトデー楽しみにしててね」
「ホワイトデー・・・?」
「お返しだよ!お返し!」
後ろで見ているであろうそれに向かって石段を降りながら手を振る。
「じゃあ小生にどんなものが返ってくるのか楽しみにしてるね」
それはそう言って風と共に消えた。
少し甘いチョコレートの香りがほのかに残っていたが、それも風に乗って消えてしまった。
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