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mako
45.純白の羽
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彼は目を疑った。否、疑わざるを得なかった。彼は深夜に目が覚めてしまい、外を散歩していた時のことだ。いつもはシスターのいる教会に羽根が生えた人間が降り立ったとこりをみてしまったのだ。知っている人からすると彼女はシスターなのだが、それを知る人はほとんど居ない。されど、彼は見てしまった。羽根の生えた人間を。
「なんだ・・・あれは・・・?」
彼は恐れるより前に驚くより前に感動した。
この街にある、天使の伝説は本当だったと。
その日の朝、それを聞きに、教会へと彼は走った。
「すみません!シスターさんはおられますか!」
「どうしました?なにかありましたか?」
「昨日、教会の前に羽の生えた人が降り立ったのを見たのです!とても美しかったです。そのお方は今もおられるでしょうか?」
「残念ながらこの教会にそのような方はおられませんが?」
「えっ・・・?」
「残念ながらそのような方はおられません。ご要件は他にはありませんか?」
「うっ・・・はい・・・」
「ではお見送り致します。」
教会の前で男の子を送り出したシスターは教会に戻ると顔を手で覆った。
「あぁぁぁぁあ↑ぁぁぁああ↓ぁあああ」
「えっ、どうしたんですかシスター・・・」
「聞いてよさくまさぁん!羽生やしてたのバレちゃったよぉぉ」
「ええ!?なんで・・・?」
「夜中起きてた子供が居たみたい。」
「まぁ子供ならまだ大丈夫ですかね・・・」
「とりあえずNo.1に言ってきます・・」
シスターは自分の失敗にしゅんとなりながらいつものようにもみ消してくれる心強い味方の元へとぼとぼと歩くのであった。
「なんだ・・・あれは・・・?」
彼は恐れるより前に驚くより前に感動した。
この街にある、天使の伝説は本当だったと。
その日の朝、それを聞きに、教会へと彼は走った。
「すみません!シスターさんはおられますか!」
「どうしました?なにかありましたか?」
「昨日、教会の前に羽の生えた人が降り立ったのを見たのです!とても美しかったです。そのお方は今もおられるでしょうか?」
「残念ながらこの教会にそのような方はおられませんが?」
「えっ・・・?」
「残念ながらそのような方はおられません。ご要件は他にはありませんか?」
「うっ・・・はい・・・」
「ではお見送り致します。」
教会の前で男の子を送り出したシスターは教会に戻ると顔を手で覆った。
「あぁぁぁぁあ↑ぁぁぁああ↓ぁあああ」
「えっ、どうしたんですかシスター・・・」
「聞いてよさくまさぁん!羽生やしてたのバレちゃったよぉぉ」
「ええ!?なんで・・・?」
「夜中起きてた子供が居たみたい。」
「まぁ子供ならまだ大丈夫ですかね・・・」
「とりあえずNo.1に言ってきます・・」
シスターは自分の失敗にしゅんとなりながらいつものようにもみ消してくれる心強い味方の元へとぼとぼと歩くのであった。
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