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第四日
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am1:24
ひとりで部屋にいると、急に寂しくなることがある。ぽっかりと空いた心をどうにかして埋め合わせようと、テレビを付けた。が、すぐに消した。深夜のテレビほど面白くないものは無い。
警察にあなたについて説明しようとしたが、根拠がハッキリしてないとかそんな理由で相手にしてもらえなかった。話を聞いてもらえなかったのと、あの女を見たのとで、そろそろ溜まったものが爆発しそうだ。せっかく翌日が休みの最高な夜更かしタイムなのに、なぜ自分はイライラしているんだ。あぁ、癒されたい。あなたを感じたい。
あなたが居なくなった夜のことがだいぶ前のことのように思う。
あの日のことが鮮明に思い出された。
***
私が夜のお鍋の準備をしている時に、あなたはお風呂に入っていた。あなたの好きな白菜をたくさん入れた白菜鍋が出来上がり、食卓の真ん中に置くと、ふとあなたのガラケーのバイブ音が響いた。
他人の携帯は覗き見るものでは無いと、私はあなたの携帯を開いたことなど無かったの。でも、バイブ音があまりに長いものだから、親戚からの緊急の電話かもしれないと思ったのよね。手に取った瞬間電話は切れてしまったが、ガラケーの小さな液晶画面を見てしまった。
『yumekaから着信がありました。』
全身に電気が走るような衝撃だった。
工事現場で働くあなたが、仕事関係で女性から電話が来ることなどあるだろうか。いや、絶対に無いはずだ。
ゆめか…「夢香」。
隣に住むあの女に違いない。
私はあなたがお風呂から出るのを静かに待っていた。
ひとりで部屋にいると、急に寂しくなることがある。ぽっかりと空いた心をどうにかして埋め合わせようと、テレビを付けた。が、すぐに消した。深夜のテレビほど面白くないものは無い。
警察にあなたについて説明しようとしたが、根拠がハッキリしてないとかそんな理由で相手にしてもらえなかった。話を聞いてもらえなかったのと、あの女を見たのとで、そろそろ溜まったものが爆発しそうだ。せっかく翌日が休みの最高な夜更かしタイムなのに、なぜ自分はイライラしているんだ。あぁ、癒されたい。あなたを感じたい。
あなたが居なくなった夜のことがだいぶ前のことのように思う。
あの日のことが鮮明に思い出された。
***
私が夜のお鍋の準備をしている時に、あなたはお風呂に入っていた。あなたの好きな白菜をたくさん入れた白菜鍋が出来上がり、食卓の真ん中に置くと、ふとあなたのガラケーのバイブ音が響いた。
他人の携帯は覗き見るものでは無いと、私はあなたの携帯を開いたことなど無かったの。でも、バイブ音があまりに長いものだから、親戚からの緊急の電話かもしれないと思ったのよね。手に取った瞬間電話は切れてしまったが、ガラケーの小さな液晶画面を見てしまった。
『yumekaから着信がありました。』
全身に電気が走るような衝撃だった。
工事現場で働くあなたが、仕事関係で女性から電話が来ることなどあるだろうか。いや、絶対に無いはずだ。
ゆめか…「夢香」。
隣に住むあの女に違いない。
私はあなたがお風呂から出るのを静かに待っていた。
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