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fate
彼女との出会い
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初めて見えたのは5歳頃だったと思う。
最初こそ何が起こったのか理解出来ていなかったが一年もするころには、自分に何が起きているのかを理解できた。
僕には人の本音が見える。たとえ表面的には感謝の言葉を喋っていたとしても、僕には漫画の吹き出し💭のように人の本音が見えてしまうのである。
これを聞くと人の考えていることが分かるなんて便利だなぁとか思うかもしれないけど、実際は不利益の方が多いと思う。
実際僕はこの能力を得てから一つの問題に直面した。人というものに、いや、全てのものに対して冷めた目で見つめるようになってしまったのである。
何しろ僕には人の本音が見えてしまうので人が本来は口に出さない醜い黒い部分を僕は全て見ることができてしまうのだ。
見ないようにしようとしても無駄だった。頭の中に相手の考えることが浮かんできてしまう。
そんなわけで、いつの間にか僕は何事にも熱くなれない人間になってしまった。
暑い夏が終わりを迎えようとしていた頃、僕は彼女に出会った。
「こんにちは、東京の西荻窪というところからきた、白石美香です。これからよろしくお願いします。」
転校生が来るということは友達から聞いてはいたが、全く興味はなかった。
しかし、僕は彼女に釘付けになった。
普通の人は誰でも喋る時は吹き出しに何か別の考えが浮かんでいる。しかし、彼女には吹き出しがなかった。
今までそんなことはなかったので僕は久しぶりに心から驚いた。
彼女はクラスに着々と馴染んでいった。
このクラスの明るい雰囲気、そして彼女自身も明るい人だったため、一ヶ月もする頃にはすっかりクラスに溶け込んでいた。
そんなある日、珍しく学校に早く着いたので、小説でも読もうとしていると、彼女に話しかけられた。
「ねぇ、君黒川くんだよね」
「そうだよ、どうしたの?」
相変わらず彼女の吹き出しは見えなかった
「ねぇ黒川君はいつからその能力あるの?」
「え!?能力って何のこと?」
彼女はいつも僕を驚かせる。
「知ってるよ。君の能力のこと」
能力のことは誰にも言ってない。
彼女が知っているわけが
「僕にどんな能力があるの?」
「ふっふーん知らないふりするんだ」
「何のことだか」
「嘘がバレバレだよ。笑笑
君、人の心が読めるんでしょ?」
これが僕と彼女が初めて喋った会話だった。
最初こそ何が起こったのか理解出来ていなかったが一年もするころには、自分に何が起きているのかを理解できた。
僕には人の本音が見える。たとえ表面的には感謝の言葉を喋っていたとしても、僕には漫画の吹き出し💭のように人の本音が見えてしまうのである。
これを聞くと人の考えていることが分かるなんて便利だなぁとか思うかもしれないけど、実際は不利益の方が多いと思う。
実際僕はこの能力を得てから一つの問題に直面した。人というものに、いや、全てのものに対して冷めた目で見つめるようになってしまったのである。
何しろ僕には人の本音が見えてしまうので人が本来は口に出さない醜い黒い部分を僕は全て見ることができてしまうのだ。
見ないようにしようとしても無駄だった。頭の中に相手の考えることが浮かんできてしまう。
そんなわけで、いつの間にか僕は何事にも熱くなれない人間になってしまった。
暑い夏が終わりを迎えようとしていた頃、僕は彼女に出会った。
「こんにちは、東京の西荻窪というところからきた、白石美香です。これからよろしくお願いします。」
転校生が来るということは友達から聞いてはいたが、全く興味はなかった。
しかし、僕は彼女に釘付けになった。
普通の人は誰でも喋る時は吹き出しに何か別の考えが浮かんでいる。しかし、彼女には吹き出しがなかった。
今までそんなことはなかったので僕は久しぶりに心から驚いた。
彼女はクラスに着々と馴染んでいった。
このクラスの明るい雰囲気、そして彼女自身も明るい人だったため、一ヶ月もする頃にはすっかりクラスに溶け込んでいた。
そんなある日、珍しく学校に早く着いたので、小説でも読もうとしていると、彼女に話しかけられた。
「ねぇ、君黒川くんだよね」
「そうだよ、どうしたの?」
相変わらず彼女の吹き出しは見えなかった
「ねぇ黒川君はいつからその能力あるの?」
「え!?能力って何のこと?」
彼女はいつも僕を驚かせる。
「知ってるよ。君の能力のこと」
能力のことは誰にも言ってない。
彼女が知っているわけが
「僕にどんな能力があるの?」
「ふっふーん知らないふりするんだ」
「何のことだか」
「嘘がバレバレだよ。笑笑
君、人の心が読めるんでしょ?」
これが僕と彼女が初めて喋った会話だった。
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