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第19話・哀しみ本線日本海
【悲しみだけで眠れるように(想い出迷子2)】
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話しは変わって、私が22~23歳の時であった。
1994年10月10日に大阪ミナミの小林が運営するラブボにお世話になったが、居心地があまりよくなかったので2日で出た。
10月13日から11月頃までの間、私は京阪神《アーバンネットワークエリア》内の各地で職《しごと》を探し回った。
高校・大学の卒業の資格はある…
安定した収入と定休日だけがあればどこの事業所でもかまん…
その気があればなんでもできる…
そんな生ぬるい気持ちで職《しごと》を探していたので、大失敗をした。
あれは1994年10月21日の午後のことであった。
場所は、京阪電車の北浜駅のすぐ近くにある大型銀行の支店にて…
店舗は、堺筋《さかいすじ》と土佐堀通《とさぼりどおり》がまじわう交差点付近にあった。
22歳の私は、支店長に対して『雇ってください!!』とコンガンした。
しかし、支店長は『アカン!!』と言うて断った。
それでも私は、あわれみを乞いながら『雇ってください!!』と言うて支店長にコンガンした。
「お願いでございます!!他に雇ってくださる事業所《ところ》がないのです…この通りお願いします!!」
「アカン!!帰れ!!」
「なんでもしますから雇ってください!!」
「アカン言うたらアカン!!帰れ!!」
支店長から『帰れ!!』と言われた私は、支店長に対して泣きながらあわれみを乞うた。
「お願いでございます!!少しでもいいから(カネを)めぐんでください!!」
「なんやと!!」
「城崎《きのさき》で旅館を経営している友人のもとへ行く特急代《きしゃちん》だけでもください!!お願いします!!」
「チッ、しょーがねぇヤローだな!!」
支店長はスーツの内ポケットから黒革《くろかわ》の長財布《さいふ》を取り出したあと、中から1万円札7枚を取り出した。
支店長は、怒った声で言いながら私に7万円を渡した。
「コラクソガキャ!!これ持ってどこでも行きやがれ!!」
「おおきに…おおきに…」
7万円を受け取った私は、店舗から出ていった。
その後も私は、シューカツで行った事業所《ばしょ》で事業主にあわれみを乞うてカネをいただくことを繰り返していた。
安定した収入と定休日だけがあれは他はなにもいらない…
こなな軽い気持ちでシューカツをした結果、大失敗した。
サイアクだ…
時は、1994年11月15日の夜8時半頃であった。
ところ変わって、大阪ミナミの千日前1丁目通りにあるカラオケ店の入口付近にて…
22歳の私は、カラオケ店の入口付近にあるベンチに一人ぼっちで座っていた。
この日までの間、私はシューカツに行った先で事業主にあわれみを乞うてカネをもらうことばかりを繰り返していた。
この時、私は自分さがしばかりをしていたことに気がついたのでひどく落ち込んでいた。
通りのスピーカーから、チョー・ヨンピルさんの歌で『想い出迷子2~悲しみだけで眠れるように』が流れていた。
どないしようか…
今夜は…
どこで寝ようか…
明日から…
どないして生きていこうか…
そんな時であった。
マゼンタのニット帽をかぶっていて、ももけた(ぼろい)カッコウの作業服姿でパチンコ屋の景品が入っている大きな紙袋を持ったおっちゃんが私に声をかけた。
「おいぼうず。」
「はい?」
「カネに困っているのであれば、これ持ってパチンコ屋へ行け。」
おっちゃんは、景品がぎっしりと詰まっている紙袋を私に渡したあとその場から立ち去った。
私は、おっちゃんに言われた通りに景品がぎっしりと入っている紙袋を持って道頓堀《どうとんぼり》1丁目にあるパチンコ店へ行った。
その後、景品交換所でカネに換《か》えた。
私は、現金80万円を手にした。
このあと、私はパチンコ屋から景品を持って出てきたおっちゃんに対して『景品ください』と言うてお願いしたあと景品がぎっしりと入っている紙袋を受け取った。
その後、景品交換所でカネに換《か》えた。
それを繰り返した結果、900万円を手にすることができた。
これで大満足~
……………
ところがある日の午後…
「コラワレ!!オンドレはだれに断ってこななことしよんぞ!!」
おりわるく、近くにいたチンピラの男に見つかった。
私は、チンピラの男からボコボコにいて回された。
私は、場所を変えて千日前2丁目にあるパチンコ屋の近くへ行った。
そこでパチンコ屋から出てきたおっちゃんから景品を受け取ったあと景品交換所へ行った。
すると…
1000万円を手にした~
…と大喜びをしたが、次の日の午後にまた…
「コラオンドレ!!またここで勝手なことしたな!!いて回したろか!!」
そこでまたチンピラの男に見つかったあげくに、ボコボコにいて回された。
私は、場所を変えて千日前2丁目内にある別のパチンコ店へ行こうとしたが、チンピラの男に先回りされたので、やめることにした。
それでも、私は総額7000万円を手にすることができた。
当面の費用はできたが、大番頭《おおばんと》はんたちとゆかさんを探さなければ…
私の気持ちは、ひどくあせっていた。
1994年10月10日に大阪ミナミの小林が運営するラブボにお世話になったが、居心地があまりよくなかったので2日で出た。
10月13日から11月頃までの間、私は京阪神《アーバンネットワークエリア》内の各地で職《しごと》を探し回った。
高校・大学の卒業の資格はある…
安定した収入と定休日だけがあればどこの事業所でもかまん…
その気があればなんでもできる…
そんな生ぬるい気持ちで職《しごと》を探していたので、大失敗をした。
あれは1994年10月21日の午後のことであった。
場所は、京阪電車の北浜駅のすぐ近くにある大型銀行の支店にて…
店舗は、堺筋《さかいすじ》と土佐堀通《とさぼりどおり》がまじわう交差点付近にあった。
22歳の私は、支店長に対して『雇ってください!!』とコンガンした。
しかし、支店長は『アカン!!』と言うて断った。
それでも私は、あわれみを乞いながら『雇ってください!!』と言うて支店長にコンガンした。
「お願いでございます!!他に雇ってくださる事業所《ところ》がないのです…この通りお願いします!!」
「アカン!!帰れ!!」
「なんでもしますから雇ってください!!」
「アカン言うたらアカン!!帰れ!!」
支店長から『帰れ!!』と言われた私は、支店長に対して泣きながらあわれみを乞うた。
「お願いでございます!!少しでもいいから(カネを)めぐんでください!!」
「なんやと!!」
「城崎《きのさき》で旅館を経営している友人のもとへ行く特急代《きしゃちん》だけでもください!!お願いします!!」
「チッ、しょーがねぇヤローだな!!」
支店長はスーツの内ポケットから黒革《くろかわ》の長財布《さいふ》を取り出したあと、中から1万円札7枚を取り出した。
支店長は、怒った声で言いながら私に7万円を渡した。
「コラクソガキャ!!これ持ってどこでも行きやがれ!!」
「おおきに…おおきに…」
7万円を受け取った私は、店舗から出ていった。
その後も私は、シューカツで行った事業所《ばしょ》で事業主にあわれみを乞うてカネをいただくことを繰り返していた。
安定した収入と定休日だけがあれは他はなにもいらない…
こなな軽い気持ちでシューカツをした結果、大失敗した。
サイアクだ…
時は、1994年11月15日の夜8時半頃であった。
ところ変わって、大阪ミナミの千日前1丁目通りにあるカラオケ店の入口付近にて…
22歳の私は、カラオケ店の入口付近にあるベンチに一人ぼっちで座っていた。
この日までの間、私はシューカツに行った先で事業主にあわれみを乞うてカネをもらうことばかりを繰り返していた。
この時、私は自分さがしばかりをしていたことに気がついたのでひどく落ち込んでいた。
通りのスピーカーから、チョー・ヨンピルさんの歌で『想い出迷子2~悲しみだけで眠れるように』が流れていた。
どないしようか…
今夜は…
どこで寝ようか…
明日から…
どないして生きていこうか…
そんな時であった。
マゼンタのニット帽をかぶっていて、ももけた(ぼろい)カッコウの作業服姿でパチンコ屋の景品が入っている大きな紙袋を持ったおっちゃんが私に声をかけた。
「おいぼうず。」
「はい?」
「カネに困っているのであれば、これ持ってパチンコ屋へ行け。」
おっちゃんは、景品がぎっしりと詰まっている紙袋を私に渡したあとその場から立ち去った。
私は、おっちゃんに言われた通りに景品がぎっしりと入っている紙袋を持って道頓堀《どうとんぼり》1丁目にあるパチンコ店へ行った。
その後、景品交換所でカネに換《か》えた。
私は、現金80万円を手にした。
このあと、私はパチンコ屋から景品を持って出てきたおっちゃんに対して『景品ください』と言うてお願いしたあと景品がぎっしりと入っている紙袋を受け取った。
その後、景品交換所でカネに換《か》えた。
それを繰り返した結果、900万円を手にすることができた。
これで大満足~
……………
ところがある日の午後…
「コラワレ!!オンドレはだれに断ってこななことしよんぞ!!」
おりわるく、近くにいたチンピラの男に見つかった。
私は、チンピラの男からボコボコにいて回された。
私は、場所を変えて千日前2丁目にあるパチンコ屋の近くへ行った。
そこでパチンコ屋から出てきたおっちゃんから景品を受け取ったあと景品交換所へ行った。
すると…
1000万円を手にした~
…と大喜びをしたが、次の日の午後にまた…
「コラオンドレ!!またここで勝手なことしたな!!いて回したろか!!」
そこでまたチンピラの男に見つかったあげくに、ボコボコにいて回された。
私は、場所を変えて千日前2丁目内にある別のパチンコ店へ行こうとしたが、チンピラの男に先回りされたので、やめることにした。
それでも、私は総額7000万円を手にすることができた。
当面の費用はできたが、大番頭《おおばんと》はんたちとゆかさんを探さなければ…
私の気持ちは、ひどくあせっていた。
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